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エネルギー準位

索引 エネルギー準位

ネルギー準位(エネルギーじゅんい、)とは、系のエネルギーの測定値としてあり得る値、つまりその系のハミルトニアンの固有値E_1,E_2,\cdotsを並べたものである。 それぞれのエネルギー準位は、量子数や項記号などで区別される.

46 関係: 原子軌道古典力学定常状態定常波不純物準位井戸型ポテンシャル伝導帯位置エネルギー価電子帯微細構造 (原子物理学)ハミルトニアンバンド理論リュードベリ定数ボルンの規則ボーアの原子模型プランク定数ディラック方程式フェルミエネルギー分子物理学分子構造分光法エルミート作用素オーダー (物理学)オブザーバブルスピン軌道相互作用サイエンス社光速固有値固有状態縮退真空準位結晶相対性理論項記号計算科学量子力学量子化学量子状態量子数電子ボルト束縛状態核磁気モーメント波動関数波長有効核電荷摂動

原子軌道

原子軌道(げんしきどう、, AO)は、原子核のまわりに存在する1個の電子の状態を記述する波動関数のことである。電子軌道とも呼ばれる。 その絶対値の二乗は原子核のまわりの空間の各点における、電子の存在確率に比例する。 ここでいう軌道 (orbital) とは、古典力学における軌道 (orbit) とは意味の異なるものである。量子力学において、電子は原子核のまわりをまわっているのではなく、その位置は確率的にしか分らない。.

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古典力学

古典力学(こてんりきがく、英語:classical mechanics)は、量子力学が出現する以前のニュートン力学や相対論的力学。物理学における力学に関する研究、つまり適当な境界の下に幾何学的表現された物質やその集合体の運動を支配し、数学的に記述する物理法則群に関する研究のうち、量子論以降の量子に関するそれを「量子力学」とするのに対し、レトロニム的に、量子論以前のもの(現代でもさかんに研究されている分野だが)を指してそう呼ぶ。 古典力学は、マクロな物質の運動つまり、弾道計算から部分的には機械動作、天体力学、例えば宇宙船、衛星の運動、銀河に関する研究に使われている。そして、それらの領域に対して、とても精度の高い結果をもたらす、最も古く最も広範な科学、工学における領域のうちの一つである。古典力学以外の領域としては気体、液体、固体などを扱う多くの分野が存在している。加えて、古典力学は光速に近い場合には特殊相対性理論を用いることによってより一般な形式を与えることとなる。同様に、一般相対性理論は、より深いレベルで重力を扱うこととなり、量子力学では、分子や原子における、粒子と波動の二重性について扱うこととなる。.

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定常状態

定常状態(ていじょうじょうたい、steady state)とは、時間的に一定して変わらない状態を意味し、自然科学の各分野で用いられる概念である。 自然界において、たとえば小川は、上流などで雨が降らない限り、時間とともに川の流れの速度や流量が変わることはなく一定であり、この意味で定常状態にあると言える。.

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定常波

振動していない赤い点が節。節と節の中間に位置する振幅が最大の場所が腹。波形が進行しない様子がわかる。 定常波(ていじょうは、standing waveまたはstationary wave)とは、波長・周期(振動数または周波数)・振幅・速さ(速度の絶対値)が同じで進行方向が互いに逆向きの2つの波が重なり合うことによってできる、波形が進行せずその場に止まって振動しているようにみえる波動のことである。定在波(ていざいは)ともいう。.

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不純物準位

不純物準位(ふじゅんぶつじゅんい、Impurity state)は、物質中の不純物が作る準位のこと。特に、半導体のバンドギャップ中にこの不純物準位が出来る場合が非常に重要。バンドギャップ中に出来る準位の位置により、n型半導体、p型半導体を形成できる可能性がある(深い準位、例えばバンドギャップの真ん中に準位を形成してしまうこともある)。準位の位置は、その半導体と不純物の種類によって決まりP型半導体になる場合がアクセプタ準位、N型半導体になる場合がドナー準位と呼ぶ。.

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井戸型ポテンシャル

井戸型ポテンシャル(いどがたポテンシャル)とは、量子力学の初歩で扱う例題である。例題としては極めて平易であるが、得られる結果は量子力学の特性をよく反映しているので、多くの教科書・演習書に取り上げられている。 様々なバリエーションがあるが、全てに共通する設定としては、ある有界領域Dを定め、ポテンシャルVを とする (V00.

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伝導帯

伝導帯(でんどうたい、Conduction band)は、バンドギャップのある系において、バンドギャップの直上にある、空のバンドのこと。バンドギャップのない場合にも、価電子帯、伝導帯の区別ができる場合がある(例:半金属)。しかし、純然たる金属のバンドにおいては、価電子帯、伝導帯の区別が判然としない(区別できない)場合もある。.

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位置エネルギー

位置エネルギー(いちエネルギー)とは、物体が「ある位置」にあることで物体にたくわえられるエネルギーのこと。力学でのポテンシャルエネルギー(ポテンシャルエナジー、英:potential energy)と同義であり、主に教育の分野でエネルギーの概念を「高さ」や「バネの伸び」などと結び付けて説明するために導入される用語である。 位置エネルギーが高い状態ほど、不安定で、動き出そうとする性質を秘めているといえる。力との関係や数学的な詳細についてはポテンシャルに回し、この項目では具体的な例を挙げて説明する。.

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価電子帯

金属、および半導体・絶縁体のバンド構造の簡単な模式図 価電子帯(かでんしたい、valence band)とは、絶縁体や半導体において、価電子によって満たされたエネルギーバンドのこと。荷電子帯とも表記される。 絶対零度において「電子を含む一番エネルギーの高いバンド」が完全に電子で満たされている場合、これを狭義の充満帯 (filled band) と呼ぶ。これは絶縁体や半導体にのみ存在する。特に共有結合型結晶の充満帯を、価電子帯と呼ぶ。価電子帯の頂上から伝導帯の底までのギャップが、バンドギャップである。半導体や絶縁体においては、バンドギャップ中にフェルミ準位が存在する。 金属では価電子を含むバンドに空き準位がある(バンド中にフェルミ準位がある)ため、価電子がそのまま伝導電子(自由電子)となる。これに対し、半導体や絶縁体においては通常、価電子にバンドギャップを超えるエネルギーを与えて価電子帯から伝導帯へ励起することで、初めて伝導電子を得られる。完全に電子で占有された価電子帯では、電流は流れない。 なお広義には、電子で満たされた全てのエネルギーバンドを充満帯と呼ぶ。 Category:電子 Category:電子状態 Category:半導体.

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微細構造 (原子物理学)

微細構造(びさいこうぞう、英:fine structure)とは、原子物理学においては、原子のスペクトル線に現れる微細な分裂(英:splitting)を指す。一般にスピン軌道相互作用によって説明され、原子のエネルギー準位に対する一次の相対論的補正を考えることで自然に導入される。 線スペクトルの全体構造(英:gross structure)は、スピンのない非相対論的な電子を考えることで予言される。水素様原子では、全体構造のエネルギー準位は主量子数 n にのみ依存する。しかしスピンの効果や相対論的効果を考慮したより正確な物理模型では、エネルギー準位の縮退が解け、スペクトル線が分裂する。 微細構造分裂の、全体構造分裂に対する相対的な大きさは \left(Z\alpha\right)^ (Zは原子番号)のオーダーであり、ここで現れる定数 \alpha は微細構造定数と呼ばれる。 微細構造は3つの補正項へとわけることができ、それぞれ運動エネルギー補正項、スピン軌道相互作用項(SO項)、ダーウィン項と呼ばれる。このとき全ハミルトニアンは以下のように与えられる。.

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ハミルトニアン

ハミルトニアン(Hamiltonian)あるいはハミルトン関数、特性関数(とくせいかんすう)は、物理学におけるエネルギーに対応する物理量である。各物理系の持つ多くの性質は、ハミルトニアンによって特徴づけられる。名称はイギリスの物理学者ウィリアム・ローワン・ハミルトンに因む。 ここでは、古典力学(解析力学)と量子力学の2つの体系に分けて説明するが、量子力学が古典力学から発展した経緯から、両者は密接に関連する。ハミルトニアンはそれぞれの体系に応じて関数または演算子もしくは行列の形式をとる。例えば、古典力学においてはハミルトニアンは正準変数の関数であり、量子力学では正準変数を量子化した演算子(もしくは行列)の形をとる。.

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バンド理論

固体物理学における固体のバンド理論(バンドりろん、band theory)または帯理論とは、結晶などの固体物質中に分布する電子の量子力学的なエネルギーレベルに関する理論を言う。1920年代後半にフェリックス・ブロッホ、ルドルフ・パイエルス、レオン・ブリルアンらによって確立された。.

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リュードベリ定数

リュードベリ定数(リュードベリていすう、Rydberg constant)は、原子の発光および吸収スペクトルを説明する際に用いられる物理定数である。記号は などで表される。名称はスウェーデンの物理学者ヨハネス・リュードベリに因む。 リュードベリ定数の値は である(2014CODATA推奨値CODATA Value)。.

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ボルンの規則

量子力学においてボルンの規則(ボルンのきそく)とは、量子系について物理量(オブザーバブル)の測定をしたとき、ある値が得られる確率を与える法則のこと。発見者である物理学者マックス・ボルンにちなんで命名された。 ボルンの規則は、量子力学における物理量の測定値についての最も基本的な原理である。現在までに量子力学の他の基本原理からボルンの規則を導出しようとする試みが多く行われているが、成功には至っていない。.

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ボーアの原子模型

ボーアの原子模型(ボーアのげんしもけい、Bohr's model)とは、ラザフォードの原子模型長岡半太郎の原子模型を発展させたものであるといわれる。のもつ物理学的矛盾を解消するために考案された原子模型である。この模型は、水素原子に関する実験結果を見事に説明し、量子力学の先駆け(前期量子論)となった。.

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プランク定数

プランク定数(プランクていすう、プランクじょうすう、)は、光子のもつエネルギーと振動数の比例関係をあらわす比例定数のことで、量子論を特徴付ける物理定数である。量子力学の創始者の一人であるマックス・プランクにちなんで命名された。作用の次元を持ち、作用量子とも呼ばれている。SIにおける単位はジュール秒(記号: J s)である。.

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ディラック方程式

ディラック方程式(ディラックほうていしき)はフェルミ粒子を記述するディラック場が従う基礎方程式である。ポール・ディラックにより相対論的量子力学として導入され、場の量子論に受け継がれている。.

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フェルミエネルギー

量子力学や物性物理学においてフェルミエネルギー (Fermi energy)あるいフェルミ準位(Fermi level)とは、相互作用のないフェルミ粒子系(理想フェルミ気体)の絶対零度での化学ポテンシャルのことであり、E_Fと表される。 また理想フェルミ気体の化学ポテンシャルを、絶対零度では「フェルミエネルギー」、有限温度では「フェルミ準位」と区別して呼ぶこともある。このように定義した場合、絶対零度でフェルミ準位とフェルミエネルギーは等しくなる。.

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分子物理学

分子物理学(ぶんしぶつりがく、英語:molecular physics)とは、分子性物質のマクロな物性と、原子・分子の相互作用・統計的に処理された分子の運動との関係を研究する学問である。.

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分子構造

分子構造(ぶんしこうぞう、molecular structure、molecular geometry)とは、分子の幾何学的構造をいい、例えば原子間距離や配向などをさす。分子構造を調べるには、主に回折法と分光法が用いられる。.

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分光法

プリズムによる光線の波長分割 分光法(ぶんこうほう、spectroscopy)とは、物理的観測量の強度を周波数、エネルギー、時間などの関数として示すことで、対象物の定性・定量あるいは物性を調べる科学的手法である。 spectroscopy の語は、元々は光をプリズムあるいは回折格子でその波長に応じて展開したものをスペクトル (spectrum) と呼んだことに由来する。18世紀から19世紀の物理学において、スペクトルを研究する分野として分光学が確立し、その原理に基づく測定法も分光法 (spectroscopy) と呼ばれた。 もともとは、可視光の放出あるいは吸収を研究する分野であったが、光(可視光)が電磁波の一種であることが判明した19世紀以降は、ラジオ波からガンマ線(γ線)まで、広く電磁波の放出あるいは吸収を測定する方法を分光法と呼ぶようになった。また、光の発生または吸収スペクトルは、物質固有のパターンと物質量に比例したピーク強度を示すために物質の定性あるいは定量に、分析化学から天文学まで広く応用され利用されている。 また光子の吸収または放出は量子力学に基づいて発現し、スペクトルは離散的なエネルギー状態(エネルギー準位)と対応することが広く知られるようになった。そうすると、本来の意味の「スペクトル」とは全く異なる、「質量スペクトル」や「音響スペクトル」など離散的なエネルギー状態を表現した測定チャートもスペクトルとよばれるようになった。また「質量スペクトル」などは物質の定性に使われることから、今日では広義の分光法は「スペクトル」を使用して物性を測定あるいは物質を同定・定量する技法一般の総称となっている。.

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エルミート作用素

ルミート作用素(エルミートさようそ、Hermitian operator, Hermitian)または自己共役作用素(じこきょうやくさようそ、self adjoint operator)は、複素ヒルベルト空間上の線形作用素で、その共役作用素が自分自身に一致するようなもののことである。物理学ではエルミート演算子とも呼ばれる。エルミートという名称は、フランス人数学者シャルル・エルミートに因む。.

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オーダー (物理学)

ーダー(order)とは物理学や工学などでしばしば用いられる語で、10や100あるいは0.1や0.001など、桁数(10のべき乗)のことを意味する。物理学や工学系の現場では、最初から細かな計算を行うよりもまず、およそどの程度の大きさなのかを予測したり議論することがしばしばあり、その際に使われる。「スケール」ということもある。 単位の違い(長さならmm, m, km、質量ならmg, g, kg)を指すこともあり、この場合はおよそ1000倍の違いがあることを「オーダーが違う」と表現する。 イギリス英語でin the order of...またはof the order of...に相当するため、その「order」の部分のみを和製英語(カタカナ)として使用しているものであり、アメリカ英語ではaboutに相当する。.

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オブザーバブル

ブザーバブル(英語:Observable)とは量子力学で、観測と呼ばれる物理的操作により決定できるような系の状態の性質をいう。可観測量、観測可能量と訳すこともある。具体的には、位置、運動量、角運動量、エネルギーなどといった物理量に相当するものである。 古典力学では実験的に観測可能な量はすべて、系のとる状態により一義的に決まる関数とみることができる。しかし量子力学では、状態と量との関係は一義的ではなく、状態からオブザーバブルを用いて確率的に求められるのみである。現実の測定値はこの確率に従って出現する。.

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スピン軌道相互作用

ピン軌道相互作用(、稀に)とは電子のスピンと、電子の軌道角運動量との相互作用のこと。 相対論的に取り扱われるディラック方程式(相対論的量子力学)では自然に導入される概念である。スピン軌道相互作用により、縮退していた電子のエネルギー固有値が分裂する。 原子核に於いても電子と同様のモデルを核子に付いても用い、スピン軌道相互作用による準位の分裂を用いて魔法数を説明した殻模型の確立によりゲッパート=マイヤーとイェンセンはノーベル賞を受賞した。 原子の最外殻電子ではスピン軌道相互作用によりスピン・軌道角運動量の向きがそろうことがある。常温の範囲では分裂した準位(LS多重項という)の中で最低エネルギーをもつ準位に状態がある確率が高い。最低エネルギーの多重項を知るためにフントの規則とよばれる実験則が有効である。.

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サイエンス社

株式会社サイエンス社(サイエンスしゃ、英称:SAIENSU-SHA Co.,Ltd.)は、東京都渋谷区千駄ヶ谷にある日本の出版社である。.

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光速

光速(こうそく、speed of light)、あるいは光速度(こうそくど)とは、光が伝播する速さのことであるニュートン (2011-12)、pp. 24–25.。真空中における光速の値は (≒30万キロメートル毎秒)と定義されている。つまり、太陽から地球まで約8分20秒(8分19秒とする場合もある)、月から地球は、2秒もかからない。俗に「1秒間に地球を7回半回ることができる速さ」とも表現される。 光速は宇宙における最大速度であり、物理学において時間と空間の基準となる特別な意味を持つ値でもある。 現代の国際単位系では長さの単位メートルは光速と秒により定義されている。光速度は電磁波の伝播速度でもあり、マクスウェルの方程式で媒質を真空にすると光速が一定となるということが相対性理論の根本原理になっている。 重力作用も光速で伝播することが相対性理論で予言され、2002年に観測により確認された。.

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固有値

線型代数学において、線型変換の特徴を表す指標として固有値 (eigenvalue) や固有ベクトル (eigenvector) がある。この2つの用語を合わせて、固有対 (eigenpair) という。与えられた線型変換の固有値および固有ベクトルを求める問題のことを固有値問題 (eigenvalue problem) という。ヒルベルト空間論において線型作用素 あるいは線型演算子と呼ばれるものは線型変換であり、やはりその固有値や固有ベクトルを考えることができる。固有値という言葉は無限次元ヒルベルト空間論や作用素代数におけるスペクトルの意味でもしばしば使われる。.

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固有状態

量子力学において、ある物理量 の固有状態 (eigenstate) とは、その物理量(オブザーバブル)を表すエルミート演算子 \hat の固有ベクトル \ \ のことである。 よって物理量 の固有状態 \ \ は以下の固有値方程式を満たす。 一般に、量子系について物理量の測定を行った時、どんなに同じように状態を用意して同じように測定をしても、測定値は測定によってバラバラである。しかし系が\hatの固有値 a_n \ に属する固有状態 |a_n\rangle \ であるときは、物理量 \hat を観測すれば必ず a_n \ という値を得る(オブザーバブルを参照)。よって「物理量 \hat の固有状態 |a_n\rangle \ は、物理量 \hat が確定した値 a_n を持っている状態である」と解釈できる。 また \hat はエルミート演算子なので、その固有値はすべて実数である。.

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縮退

縮退(しゅくたい、Degeneracy、ごくまれに縮重とも)とは物理学において、2つ以上の異なったエネルギー固有状態が同じエネルギー準位をとること。.

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真空準位

真空準位(しんくうじゅんい、英語:vacuum level)は、内部に構造を持たない電荷を持った粒子(荷電粒子)が、真空中に孤立(かつ単独)で存在し、加えて運動エネルギーがゼロの状態にある時の最低のエネルギー準位のこと。.

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結晶

結晶(けっしょう、crystal)とは原子や分子が空間的に繰り返しパターンを持って配列しているような物質である。より厳密に言えば離散的な空間並進対称性をもつ理想的な物質のことである。現実の物質の大きさは有限であるため、そのような理想的な物質は厳密には存在し得ないが、物質を構成する繰り返し要素(単位胞)の数が十分大きければ(アボガドロ定数個程度になれば)結晶と見なせるのである。 この原子の並びは、X線程度の波長の光に対して回折格子として働き、X線回折と呼ばれる現象を引き起こす。このため、固体にX線を当てて回折することを確認できれば、それが結晶していると判断できる。現実に存在する結晶には格子欠陥と呼ばれる原子の配列の乱れが存在し、これによって現実の結晶は理想的な性質から外れた状態となる。格子欠陥は、文字通り「欠陥」として物性を損ねる場合もあるが、逆に物質を特徴付けることもあり、例えば、一般的な金属が比較的小さな力で塑性変形する事は、結晶欠陥の存在によって説明される。 準結晶と呼ばれる構造は、並進対称性を欠くにもかかわらず、X線を回折する高度に規則的な構造を持っている。数学的には高次元結晶の空間への射影として記述される。また、液晶は3次元のうちの一つ以上の方向について対称性が失われた状態である。そして、規則正しい構造をもたない物質をアモルファス(非晶質)と呼び、これは結晶の対義語である。.

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相対性理論

一般相対性理論によって記述される、2次元空間と時間の作る曲面。地球の質量によって空間が歪むとして記述して、重力を特殊相対性理論に取り入れる。実際の空間は3次元であることに注意すべし。 相対性理論(そうたいせいりろん、Relativitätstheorie, theory of relativity)または相対論は特殊相対性理論と一般相対性理論の総称である。量子論に対し古典論に分類される物理の分野としては、物理史的には最後の「大物」であった。量子力学と並び、いわゆる現代物理の基本的な理論である。 特殊と一般の、いずれもアルベルト・アインシュタインにより記述された。まず、等速運動する慣性系の間において物理法則は互いに不変であるはずという原理(相対性原理)と光速度不変の原理から導かれたのが、特殊相対性理論である(1905年)。特殊相対性理論は、時間と空間に関する相互間の変換が、相対速度が光速に近づくと、従来のいわゆる「ニュートン時空」的に信じられていたガリレイ変換の結果とは違ったものになること、そういった場合にはローレンツ変換が正しい変換であることを示した(「ミンコフスキー時空」)。 続いて、等価原理により加速度によるいわゆる「見かけの重力」と重力場を「等価」として、慣性系以外にも一般化したのが一般相対性理論である(1915〜1916年)。.

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項記号

量子力学において、原子や分子のエネルギー準位を波数単位 (cm−1) で表したものを項(あるいはスペクトル項)と呼ぶ。エネルギー準位のエネルギーをE、プランク定数をh、真空中の光速度をcとすると、項はT.

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計算科学

最低空軌道 計算科学(けいさんかがく、computational science)は、数学的モデルとその定量的評価法を構築し、計算機を駆使して科学技術上の問題を解決する学問分野である。具体的には、様々な問題の計算機によるシミュレーションやその他の計算手法の適用を指す。.

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量子力学

量子力学(りょうしりきがく、quantum mechanics)は、一般相対性理論と同じく現代物理学の根幹を成す理論として知られ、主として分子や原子、あるいはそれを構成する電子など、微視的な物理現象を記述する力学である。 量子力学自身は前述のミクロな系における力学を記述する理論だが、取り扱う系をそうしたミクロな系の集まりとして解析することによって、ニュートン力学に代表される古典論では説明が困難であった巨視的な現象についても記述することができる。たとえば量子統計力学はそのような応用例の一つである。従って、生物や宇宙のようなあらゆる自然現象もその記述の対象となり得る。 代表的な量子力学の理論として、エルヴィン・シュレーディンガーによって創始された、シュレーディンガー方程式を基礎に置く波動力学と、ヴェルナー・ハイゼンベルク、マックス・ボルン、パスクアル・ヨルダンらによって構成された、ハイゼンベルクの運動方程式を基礎に置く行列力学がある。ただしこの二つは数学的に等価である。 基礎科学として重要で、現代の様々な科学や技術に必須な分野である。 たとえば科学分野について、太陽表面の黒点が磁石になっている現象は、量子力学によって初めて解明された。 技術分野について、半導体を利用する電子機器の設計など、微細な領域に関するテクノロジーのほとんどは量子力学を基礎として成り立っている。そのため量子力学の適用範囲の広さと現代生活への影響の大きさは非常に大きなものとなっている。一例として、パソコンや携帯電話、レーザーの発振器などは量子力学の応用で開発されている。工学において、電子工学や超伝導は量子力学を基礎として展開している。.

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量子化学

量子化学(りょうしかがく、quantum chemistry)とは理論化学(物理化学)の一分野で、量子力学の諸原理を化学の諸問題に適用し、原子と電子の振る舞いから分子構造や物性あるいは反応性を理論的に説明づける学問分野である。.

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量子状態

量子状態(りょうしじょうたい、)とは、量子論で記述される系(量子系)がとる状態のことである。 これは系の物理量(可観測量、オブザーバブル)を測定したとき、その測定値のバラつき具合を表す確率分布によって定義される。 以下に述べるように、量子状態には、純粋状態と混合状態とがある。.

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量子数

量子力学において量子数 (りょうしすう、quantum number) とは、量子状態を区別するための数のこと。 量子数はただ1組とは限らず、原理的には多数存在しうる。状態を区別できるのであれば量子数はどのように選んでも良い。しかし系の物理量がとる値自身、またはそれを区別する数を量子数として採用するしか方法は無い。例えばN粒子系では、各粒子の位置\bold_1, \cdots, \bold_Nを量子数に選んでも良いし、運動量\bold_1, \cdots, \bold_Nを選ぶこともできる。このときは量子数は全部で3N個となる。また一次元調和振動子では、位置や運動量を選ぶこともできるが、エネルギー固有値E_nの番号nを選ぶこともできる。位置や運動量を量子数として選んだ場合は量子数は連続変数となるが、エネルギー固有値の番号を選んだ場合は量子数は離散値になる。.

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電子ボルト

物理学において、電子ボルト(エレクトロンボルト、electron volt、記号: eV)とはエネルギーの単位のひとつ。 素電荷(そでんか)(すなわち、電子1個分の電荷の符号を反転した値)をもつ荷電粒子が、 の電位差を抵抗なしに通過すると得るエネルギーが 。.

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束縛状態

束縛状態(そくばくじょうたい、Bound state(s))とは、電子などがポテンシャルなどに束縛された状態のこと。束縛されるものは電子だけとは限らない。また、アンダーソン局在のような局在状態とは異なる。但し、束縛状態も空間内で、ポテンシャルなどによって束縛された状態であり、空間的に局在した状態となっている。 束縛状態の例としては、不純物準位の電子(半導体の不純物準位など←比較的束縛は弱い)や、原子の内殻電子も原子核に強く束縛されたものである。.

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核磁気モーメント

核磁気モーメント(かくじきモーメント、Nuclear magnetic moment)は、原子核の磁気モーメントであり、陽子および中性子のスピンから生じる。主に磁気双極子モーメントであり、四極子モーメントは超微細構造において同様に小さなシフトを起こす。 核磁気モーメントは元素の同位体によって異なる。陽子と中性子の数が共に偶数の場合にのみ核磁気モーメントはゼロとなる。.

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波動関数

波動関数(はどうかんすう、wave function)は、もともとは波動現象一般を表す関数のことだが、現在では量子状態(より正確には純粋状態)を表す複素数値関数のことを指すことがほとんどである。.

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波長

波長(はちょう、Wellenlänge、wavelength)とは、空間を伝わる波(波動)の持つ周期的な長さのこと。空間は3次元と限る必要はない。 正弦波を考えると(つまり波形が時間や、空間の位置によって変わらない状態)、波長λには、 の関係がある。 \begin k \end は波数、 \begin \omega \end は角振動数、 \begin v \end は波の位相速度、 \begin f \end は振動数(周波数)である。波数 \begin k \end は k.

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有効核電荷

有効核電荷(ゆうこうかくでんか、effective nuclear charge)とは、多電子原子系において、最外殻電子(または着目する電子)が感じる中心原子核の電荷のこと。別名カーネル電荷。他の個々の電子から受ける静電反発ポテンシャルを原子核をおおうひとつの殻として扱い、原子核本来の正電荷を部分的に遮蔽すると近似する。これを有効核遮蔽(ゆうこうかくしゃへい)という。.

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摂動

摂動(せつどう、 perturbation)とは、一般に力学系において、主要な力の寄与(主要項)による運動が、他の副次的な力の寄与(摂動項)によって乱される現象である。摂動という語は元来、古典力学において、ある天体の運動が他の天体から受ける引力によって乱れることを指していたが、その類推から量子力学において、粒子の運動が複数粒子の間に相互作用が働くことによって乱れることも指すようになった。なお、転じて摂動現象をもたらす副次的な力のことを摂動と呼ぶ場合がある。.

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エネルギー状態

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