ロゴ
ユニオンペディア
コミュニケーション
Google Play で手に入れよう
新しい! あなたのAndroid™デバイスでユニオンペディアをダウンロードしてください!
ダウンロード
ブラウザよりも高速アクセス!
 

ベリリウム肺

索引 ベリリウム肺

ベリリウム肺(症) (Berylliosis) または慢性ベリリウム症 (chronic beryllium disease, CBD) はベリリウムおよびベリリウム化合物への曝露によって肺に生ずる慢性アレルギー性疾患であり、の一症状である。航空宇宙産業やベリリウム鉱山、蛍光灯工場(かつて蛍光体にベリリウム化合物が用いられていたため)の作業者に職業病として多発した。 治療法はなく、対症療法が中心となる。.

19 関係: 多発血管炎性肉芽腫症乾酪壊死ベリリウム呼吸困難咳嗽アメリカ合衆国保健福祉省アレルギーオハイオ州サルコイドーシス王立化学会結核症状別鑑別診断の一覧特発性肺線維症過敏性肺炎肝臓肉芽腫気管支喘息拘束性肺疾患

多発血管炎性肉芽腫症

多発血管炎性肉芽腫症()は全身性の血管炎で、中〜小型動脈を傷害する疾患。1939年ドイツの病理学者 Wegenerにより報告された。 鼻やのどの傷害からはじまるので最初は風邪のようでもあるが、急速に間質性肺炎、急速進行性糸球体腎炎をきたす。したがって症状は、咳、呼吸困難、浮腫などである。軽度の発熱もおこる。鼻に関しても内部構造が破壊され、つぶれて鞍鼻を呈することがある。眼球突出、ぶどう膜炎、角膜潰瘍など眼科的疾患も起こることがある。そのほか皮膚(有痛性紅斑)、神経、脳をおかしうる。 血液検査ではc-ANCA(PR3-ANCA)が特異的に上昇する。ステロイド剤などの治療をもってしてもきわめて重篤な疾患であった。 かつては、ウェゲナー肉芽腫症(Wegener's granulomatosis)との名称が用いられていたが、血管炎の分類を定めたCHCC分類が2012年に改訂され、正式名称は「多発血管炎性肉芽腫症 (Granulomatosis with polyangiitis)」とされた。.

新しい!!: ベリリウム肺と多発血管炎性肉芽腫症 · 続きを見る »

乾酪壊死

乾酪壊死(かんらくえし、caseous necrosis)は生物組織の壊死の一形態。肉眼的にチーズ(乾酪)のような外観を呈することから名づけられている。 この組織はやわらかく白いタンパク質に富んだ死細胞の塊である。乾酪壊死内部では組織学的な構造はなくなっている。ヘマトキシリン・エオシン染色による標本を顕微鏡で見ると、壊死部分は細胞構造のないピンク色(タンパク質が多いことを意味する)の領域として見え、その周囲をラングハンス巨細胞などの肉芽腫性炎症組織が取り囲んでいるのがわかる。乾酪壊死はしばしば結核と関連している。 例えば肺門リンパ節が結核菌に感染するとそこが乾酪壊死を起こし、肉眼的にはチーズ状の黄褐色から白色までさまざまな外観をとりうる。そのため凝固壊死や融解壊死と組み合わせて記載されることが多い。しかし肺では、チーズ状をした融合性の肉芽腫を伴う大きな乾酪壊死が見られるのが典型的である。この壊死による組織破壊が広がるため、肺内に空洞が形成される。.

新しい!!: ベリリウム肺と乾酪壊死 · 続きを見る »

ベリリウム

ベリリウム(beryllium, beryllium )は原子番号 4 の元素である。元素記号は Be。第2族元素に属し、原子量は 9.01218。ベリリウムは緑柱石などの鉱物から産出される。緑柱石は不純物に由来する色の違いによってアクアマリンやエメラルドなどと呼ばれ、宝石としても用いられる。常温常圧で安定した結晶構造は六方最密充填構造(HCP)である。単体は銀白色の金属で、空気中では表面に酸化被膜が生成され安定に存在できる。モース硬度は6から7を示し、硬く、常温では脆いが、高温になると展延性が増す。酸にもアルカリにも溶解する。ベリリウムの安定同位体は恒星の元素合成においては生成されず、宇宙線による核破砕によって炭素や窒素などのより重い元素から生成される。 ベリリウムは主に合金の硬化剤として利用され、その代表的なものにベリリウム銅合金がある。また、非常に強い曲げ強さ、熱的安定性および熱伝導率の高さ、金属としては比較的低い密度などの物理的性質を利用して、高速航空機やミサイル、宇宙船、通信衛星などの軍事産業や航空宇宙産業において構造部材として用いられる。ベリリウムは低密度かつ原子量が小さいためX線やその他電離放射線に対して透過性を示し、その特性を利用してX線装置や粒子物理学の試験におけるX線透過窓として用いられる。 ベリリウムを含有する塵は人体へと吸入されることによって毒性を示すため、その商業利用には技術的な難点がある。ベリリウムは細胞組織に対して腐食性であり、慢性ベリリウム症と呼ばれる致死性の慢性疾患を引き起こす。.

新しい!!: ベリリウム肺とベリリウム · 続きを見る »

呼吸困難

呼吸困難(こきゅうこんなん、dyspnea)は、臨床症状のひとつ。呼吸するという生理的運動に際して、苦しさや努力感などの自覚症状を有する状態。息切れ(いきぎれ, breathlessness, shortness of breath, SOB)と同義。 呼吸は体に酸素を取り込み、二酸化炭素を排出するという血液中のガス交換を目的として行われる生理的運動であるが、医学的には呼吸困難という状態はあくまで自覚的な症状を指し、必ずしも呼吸機能に問題があるとは限らない。従って敢えて呼吸困難感(こきゅうこんなんかん)という用語を使う必要はないが、明確にするためにこのように使われることもある。 呼吸が障害され、本来の機能である血液中のガス交換がうまく行われていない状態のことは「呼吸不全」と呼んで区別し、これは客観的な検査によって判定する。 つまり、意識がない人には「呼吸困難」はなく、「呼吸困難」があっても「呼吸不全」がない場合や「呼吸困難」がなくても「呼吸不全」があるという場合も存在する。特に老人や、慢性の肺疾患を持っている者のなかには、呼吸不全があっても呼吸困難をきたしていないものがおり、注意を要する。 なお、一般的な用語としての呼吸困難と呼吸不全は、混同されて使用される場合も多い。.

新しい!!: ベリリウム肺と呼吸困難 · 続きを見る »

咳嗽

咳嗽(がいそう、cough)とは、医療分野における症状の一種であり、肺や気道から空気を強制的に排出させるための生体防御運動であり、通常繰り返して起こる気管・喉頭・呼吸筋の反射的な収縮運動である。一般的には咳(せき)という。 1回の咳嗽で2kcal(≒8.4kJ)のエネルギーを消費するといわれ、咳嗽が続くとエネルギーを著しく消耗する。風邪などで咳嗽が続く場合は栄養状態に注意する必要がある。また、老人は咳の衝撃に耐えられず肋骨を骨折してしまうケースも少なくない。横になると楽になる。.

新しい!!: ベリリウム肺と咳嗽 · 続きを見る »

アメリカ合衆国保健福祉省

アメリカ合衆国保健福祉省(アメリカがっしゅうこくほけんふくししょう、United States Department of Health and Human Services, HHS)は、全てのアメリカ人の健康を保護して、重要な社会事業を提供することを目的とした米国政府の内閣機関である。保健社会福祉省、厚生省とも訳される。 ジミー・カーター大統領が1979年10月17日に教育省組織法(P.L.96-88 Department of Education Organization Act of 1979)に署名し、アメリカ合衆国教育省を分離するまで、保健教育福祉省(Department of Health, Education, and Welfare、略称:HEW)と呼ばれていた。.

新しい!!: ベリリウム肺とアメリカ合衆国保健福祉省 · 続きを見る »

アレルギー

アレルギー()とは、免疫反応が特定の抗原に対して過剰に起こることをいう。免疫反応は、外来の異物(抗原)を排除するために働く、生体にとって不可欠な生理機能である。語源はギリシア語の allos(変わる)と ergon(力、反応)を組み合わせた造語で、疫を免れるはずの免疫反応が有害な反応に変わるという意味である。 アレルギーが起こる原因は解明されていないが、生活環境のほか、抗原に対する過剰な曝露、遺伝などが原因ではないかと考えられている。なお、アレルギーを引き起こす環境由来抗原を特にアレルゲンと呼ぶ。ハウスダスト、ダニ、花粉、米、小麦、酵母、ゼラチンなど、実に様々なものがアレルゲンとなる。最近では先進国で患者が急増しており、日本における診療科目・標榜科のひとつとしてアレルギーを専門とするアレルギー科がある。 喘息をはじめとするアレルギーの治療に関して、欧米の医師と日本の医師との認識の違いの大きさを指摘し、改善可能な点が多々残されていると主張する医師もいる。.

新しい!!: ベリリウム肺とアレルギー · 続きを見る »

オハイオ州

ハイオ州(オハイオしゅう、State of Ohio)は、アメリカ合衆国中西部の北東にある州である。アメリカ合衆国50州の中で、陸地面積では第34位、人口では第7位である。州の北はミシガン州とエリー湖、東はペンシルベニア州、南はケンタッキー州とウェストバージニア州、西はインディアナ州に接している。州都および2010年度の国勢調査での人口最大都市はコロンバス市である。州旗は全米の中で唯一、長方形でないものを採用している。 オハイオ州は1803年3月1日に、北西部領土から分かれて合衆国17番目の州に昇格した。独立宣言に加わった13植民地ではないが、北東部はコネチカット州の西部保留地だった。.

新しい!!: ベリリウム肺とオハイオ州 · 続きを見る »

サルコイドーシス

ルコイドーシス (Sarcoidosis) とは、非乾酪性の類上皮細胞肉芽腫が臓器に認められる疾患。厚生労働省が認定する特定疾患の一つである。.

新しい!!: ベリリウム肺とサルコイドーシス · 続きを見る »

王立化学会

王立化学会(おうりつかがくかい、Royal Society of Chemistry、略称: RSC)は、化学の推進を目的としたイギリスの学術機関(専門機関)である。1980年に、イギリス王室の新しい勅許により、化学会 (Chemical Society)(英語版)、王立化学協会 (Royal Institute of Chemistry)(英語版)、ファラデー協会 (Faraday Society)(英語版)、および分析化学会 (Society for Analytical Chemistry)(英語版)が合併し、学術機関および専門機関という2つの役割を持って設立された。設立時の会員数は国内3万4千人、国外8千人であった。.

新しい!!: ベリリウム肺と王立化学会 · 続きを見る »

結核

結核(けっかく、Tuberculosis)とは、マイコバクテリウム属の細菌、主に結核菌 (Mycobacterium tuberculosis) により引き起こされる感染症Kumar, Vinay; Abbas, Abul K.; Fausto, Nelson; & Mitchell, Richard N. (2007).

新しい!!: ベリリウム肺と結核 · 続きを見る »

症状別鑑別診断の一覧

症状別鑑別診断の一覧(しょうじょうべつかんべつしんだんのいちらん); この項を利用する上での注意点.

新しい!!: ベリリウム肺と症状別鑑別診断の一覧 · 続きを見る »

特発性肺線維症

肺線維症に伴う蜂巣肺 特発性肺線維症(英:Idiopathic pulmonary fibrosis: IPF、またはcryptogenic fibrosing alveolitis: CFA)は特発性間質性肺炎(Idiopathic interstitial pneumonia: IIP)の1つで、肺の高度な線維化を主体とし、拘束性換気障害をきたす肺疾患である。他の特発性間質性肺炎(IIP)に比べて、ステロイドや免疫抑制薬に対する反応性が悪く予後不良の肺疾患である。ちなみに特発性肺線維症の病理像は通常型間質性肺炎(UIP)と呼ばれるが、両者はイコールではない(UIPパターンを示す疾患はIPF以外にもある)。.

新しい!!: ベリリウム肺と特発性肺線維症 · 続きを見る »

過敏性肺炎

過敏性肺炎(かびんせいはいえん、Hypersensitivity Pneumonitis; HP)とは、外因性抗原の有機粉塵を繰り返し吸入することにより発症する肺炎で、実態は気管細管や間質に起こるアレルギー性疾患で病原体が原因では無い肺炎。日本での典型例は夏型過敏性肺炎吉澤靖之、三宅修司、稲瀬直彦 ほか、 日本内科学会雑誌 91巻 (2002) 6号 p.1713-1715, で、夏風邪と誤診される。治療は抗原からの回避が有効である。.

新しい!!: ベリリウム肺と過敏性肺炎 · 続きを見る »

肝臓

肝臓(かんぞう、ἧπαρ (hepar)、iecur、Leber、Liver)は、哺乳類・鳥類・齧歯類・両生類・爬虫類・魚類等の脊椎動物に存在する臓器の一つ。 ヒトの場合は腹部の右上に位置する内臓である。ヒトにおいては最大の内臓であり、体内維持に必須の機能も多く、特に生体の内部環境の維持に大きな役割を果たしている。 本稿では主にヒトについて記載する。.

新しい!!: ベリリウム肺と肝臓 · 続きを見る »

肺(はい、)は、脊椎動物の器官の1つである。肺臓とも呼ばれる。空気中から得た酸素を体内に取り込んだり、老廃物である二酸化炭素を空気中に排出する役割(呼吸)を持つ。これに対して水中から得た酸素を取り込み、水中に排出する器官が鰓(えら)である。 なお、無脊椎動物においても、体内に一定の腔所を持ち、その内側でガス交換を行う器官をこう呼ぶ。節足動物のクモ型綱、軟体動物の腹足綱にその例がある。 ヒトの肺(濃い灰色の臓器)は左右に一対備わる呼吸器の一つ。この図では中央下の心臓を露出するために肺の心臓よりの部分をめくりあげている。.

新しい!!: ベリリウム肺と肺 · 続きを見る »

肉芽腫

ーン病患者の非乾酪性肉芽腫(ヘマトキシリン-エオジン染色) 肉芽腫(にくがしゅ、慣習的に「にくげしゅ」とも、granuloma)は、炎症反応による病変のひとつであり、顕微鏡的に類上皮細胞、マクロファージ、組織球、巨細胞などの炎症細胞が集合し、この周囲をリンパ球、形質細胞と線維組織が取り囲んでいる巣状病変のことである。免疫刺激の少ない異物により惹起される異物性肉芽腫と免疫反応を引き起こす不溶性粒子により惹起される免疫性肉芽腫に分類される。.

新しい!!: ベリリウム肺と肉芽腫 · 続きを見る »

気管支喘息

喘息(ぜんそく、asthma)は、慢性の気道炎症(好酸球性炎症が典型的であるが、好酸球以外の炎症性細胞が主体の表現型も存在する)、気流制限(典型例では、通常、可逆性あり)、気道過敏性の亢進を病態の基盤に有し、発作性に、呼吸困難、喘鳴、咳などの呼吸器症状をきたす症候群である。 気管支喘息(bronchial asthma)とも呼ばれ、東洋医学では哮喘と称される(哮は発作性の喘鳴を伴う呼吸疾患で、喘は保迫するが喘鳴は伴わない呼吸疾患である。双方は同時に見られることが多いため、はっきりと区別することは難しい。虚証・実証に区別はされるが、気機(昇降出入)の失調で起こる)。 なお、うっ血性心不全により喘鳴、呼吸困難といった喘息類似の症状がみられることがあるが、喘息とは異なる病態である。 喘息をはじめとするアレルギーが関与する疾患の治療に関して、欧米の医師と日本の医師との認識の違いの大きさを指摘し、改善可能な点が多々残されていると主張する医師もいる。.

新しい!!: ベリリウム肺と気管支喘息 · 続きを見る »

拘束性肺疾患

拘束性肺疾患(こうそくせいはいしっかん, )とは、呼吸器疾患の一つで、肺の容積減少に伴う肺活量の減少を主徴候とするものを指す。間質性肺炎がその代表であり、続発性の拘束性肺疾患を除けば、両者はほぼ等価である。 共通の所見として動脈血酸素分圧の低下、動脈血二酸化炭素(ガス)分圧の増加、ベルクロラ音(有響性の捻髪音)、%肺活量低下などが挙げられるが、1秒率に変化があらわれないという特徴を持つ。突発性間質性肺炎(肺線維症)、サルコイドーシス、塵肺等が含まれる。.

新しい!!: ベリリウム肺と拘束性肺疾患 · 続きを見る »

ここにリダイレクトされます:

ベリリウム症ベリリウム肺症慢性ベリリウム症

出ていきます入ってきます
ヘイ!私たちは今、Facebook上です! »