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抗生物質

索引 抗生物質

抗生物質(こうせいぶっしつ、antibiotics)とは「微生物が産生し、ほかの微生物の発育を阻害する物質」と定義される。広義には、「微生物が産生」したものを化学修飾したり人工的に合成された抗菌剤、腫瘍細胞のような「ほかの微生物」以外の細胞の増殖や機能を阻害する物質を含めることもある生化学辞典第2版、p.471【抗生物質】。通俗的に抗ウイルス薬と混同されることもあるが誤りである。 アレクサンダー・フレミングが1928年にアオカビから見付けたペニシリンが世界初の抗生物質である。ペニシリンの発見から実用化までの間には10年もの歳月を要したものの、いったん実用化されたのちはストレプトマイシンなどの抗生物質を用いた抗菌薬が次々と開発され、人類の医療に革命をもたらした。ペニシリンの開発は20世紀でもっとも偉大な発見のひとつで「奇跡の薬」と呼ばれることがあるのも、このことによる。 1990年頃には、天然由来の抗生物質は5,000〜6,000種類があると言われ、約70種類(微量成分を含めると約100種類)が実用に使われている。この他にも半合成抗生物質も80種が利用されている。 しかし乱用が指摘されており、抗生物質処方の50%以上は不適切であるとOECDは報告している。WHOやCDCはガイドラインを作成し、適切な利用を呼び掛けている。厚生労働省も2017年ガイドライン第1版を公開した。薬剤耐性菌を生む問題があり、感染症でもないのに使用することは戒められる。.

87 関係: 半透膜小児科学岩田健太郎中外医学社常在菌平均寿命代謝経路作用機序微生物化学合成化学物質化学療法ペプチドペニシリンマイトマイシンCマクロライド系抗生物質バンコマイシンバクテリオシンポリエン系抗真菌薬ポビドンヨードモノバクタムリファンピシントマス・マキューンブレオマイシンプロバイオティクステトラサイクリン系抗生物質フランスドキソルビシンニューキノロンホスホマイシンアミノグリコシド系抗生物質アメリカ合衆国アメリカ国立衛生研究所アメリカ疾病予防管理センターアメリカ食品医薬品局アルコールアレクサンダー・フレミングアオカビアクチノマイシンエベロリムスカビキノロンクリンダマイシンクロラムフェニコールクロストリジウム属クロストリジウム・ディフィシル腸炎シクロスポリンストレプトマイシンセルマン・ワクスマンセファロスポリン...タクロリムスサルファ薬再興感染症免疫抑制剤細胞細胞壁総合診療医病院無駄な医療物質菌類風邪黄色ブドウ球菌薬剤耐性膠原病臨床薬理学自己免疫疾患自閉症腸内細菌英国国立医療技術評価機構抗寄生虫薬抗ウイルス薬抗真菌薬抗菌薬東京化学同人核酸殺菌殺菌剤気管支炎消毒消毒薬新興感染症日本感染症学会感染症急性中耳炎1928年 インデックスを展開 (37 もっと) »

半透膜

人工透析中の半透膜の図。赤は血液、青は透析した液体、黄色は膜 半透膜(はんとうまく、semipermeable membrane)とは一定の大きさ以下の分子またはイオンのみを透過させる膜である。半透膜を透過しない溶質と透過性を示す溶媒の系で、半透膜を介して2つの濃度の溶液を接すると、隔てて浸透圧が発生し溶媒のみが透過する。この現象を浸透と呼ぶ。理想的な半透膜の場合、浸透圧は溶液のモル濃度に比例し、この原理を用いて高分子などの分子量を測定することが可能である。 実際に用いられる膜は、古典的にはフェロシアン化銅の沈殿膜、コロジオン膜、あるいは膀胱膜などが用いられたが、今日では再生セルロース(セロファン)、アセチルセルロース、ポリアクリロニトリル、テフロン,ポリエステル系ポリマーアロイあるいはポリスルホンの多孔質膜が用いられる。.

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小児科学

小児科学(しょうにかがく、pediatrics)は、新生児から思春期(だいたい15歳、中学校三年生頃まで)を対象として診療・研究を行う臨床医学の一分野。.

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岩田健太郎

岩田 健太郎(いわた けんたろう、1971年 - )は、日本の医師、神戸大学教授。 島根県生まれ。島根医科大学卒業。沖縄県立中部病院、コロンビア大学セントルークス・ルーズベルト病院などで研修後、米国、中国で医師として勤務。2004年から亀田総合病院で感染症内科部長、総合診療感染症科部長、08年より神戸大学大学院医学研究科教授(微生物感染症学講座感染治療学分野)、同大学医学部附属病院感染症内科診療科長。 はじめ「最上丈二」の筆名を用い、のち多くの啓蒙的著作で知られる。.

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中外医学社

株式会社中外医学社(ちゅうがいいがくしゃ)は、1952年に創業した日本の出版社である。 主に医学領域の学術専門書を出版している。.

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常在菌

常在菌(じょうざいきん)とは、主にヒトの身体に存在する微生物(細菌)のうち、多くの人に共通してみられ、病原性を示さないものを指す。 常在菌の種類は多種多様で、地域環境や生活習慣、および身体の部位により違いが見られる。誤解されやすいが、「健康な身体にも存在する菌」であって「全ての人間が持っている菌」という意味ではない。 基本的には人の健康に影響を与えず、共生関係にあるものを指すが、免疫力の低下により日和見感染を起こすこともある。 またそれとは逆に、安定して多数で存在することにより、侵入した病原性微生物の繁殖を抑制し、発病を防ぐ効果もあると考えられている。実際、強力な抗生物質の使用などにより常在菌が極端に減少すると、他の細菌やカビなどが爆発的に繁殖し、病原性を示す事がある。.

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平均寿命

平均寿命(へいきんじゅみょう)とは、.

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代謝経路

代謝経路(metabolic pathway)とは、生化学において細胞の中で起きる連鎖的な化学反応のことである。それぞれの経路で、元となる化学物質が一連の化学反応によって修飾される。酵素はこれらの反応を触媒するが、適切に働くためにしばしばミネラル、ビタミンやその他の補因子を必要とする。非常に多くの代謝物質が関わるため、代謝経路は非常に複雑なものになる。さらに、多くの独立した経路が1つの細胞内で共存する。このような代謝経路の集合は代謝経路網と呼ばれる。経路は、器官の恒常性を維持するために重要である。異化経路と同化経路はしばしば独立に働き、最終産物として新しい生体分子を作る。 代謝経路では、元の分子が段階的に修飾を受け、別の物質に変化する。最終産物は次の3つのうちいずれかとして使われる。.

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作用機序

薬理学における作用機序(さようきじょ、mechanism of action, mode of action, MOA)あるいは作用機構とは、薬剤がその薬理学的効果を発揮するための特異的な生化学的相互作用を意味する。作用機序では大抵、薬剤が結合する酵素あるいは受容体といった特定の分子標的について言及される。 例えば、は、酵素シクロオキシゲナーゼの不可逆的阻害を含み、プロスタグランジンとトロンボキサンの産生を抑制することによって痛みと炎症が抑えられる。.

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微生物

10,000倍程度に拡大した黄色ブドウ球菌 微生物(びせいぶつ)とは、肉眼でその存在が判別できず、顕微鏡などによって観察できる程度以下の大きさの生物を指す。微生物を研究する学問分野を微生物学と言う。.

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化学合成

化学において、化学合成(かがくごうせい、chemical synthesis)とは、化学反応を駆使して目的の化合物を作ること。多くの場合、目的物が得られるまで数段階の化学反応が用いられ、その各段階に付随して、化学的・物理的な単離・精製・分析が行われる。得られた結果については、他の実験者による再現性があり、検証することができ、また確立されたものであることが求められる。 化学合成は原料となる化合物や試薬を選択することから始まる。目的物を得るための化学反応は様々なものが利用できる。得られた生成物の量を表すには2通りの方法があり、1つは質量で表した収量、もう1つは原料から得られる理論量に対する百分率で示した収率である。 単純な化合物から複雑な化合物を作る過程においては、目的とする生成物を合成するまで多段階の操作と多大な時間・労力を必要とする。特に、市販されている単純な化合物のみから、生理活性物質などの天然物や理論的に興味深い有機化合物を作るための多段階の化学合成を、全合成という。全合成は純粋に合成化学的な過程であるが、一方で、植物や動物、菌類等から抽出された天然物を原料とした場合には半合成と呼ばれる。 優れた有機合成の技術には賞が与えられる。ロバート・バーンズ・ウッドワードのように、特に価値の高い反応や合成が難しい化合物の合成法を発見した人物には、ノーベル化学賞が贈られている。 ある化合物 A を生成物 B に変換するまでの過程に関しては様々な経路を検討することができ、これは「合成戦略」と呼ばれる。多段階反応では1つの基質に対して化学変換を連続して行い、多成分反応においては数種類の反応物から1つの生成物が得られる。ワンポット合成は途中で生成物の単離・精製を行わず、反応物に対して次々に化学変換を行う。 化学合成の原語 "synthesis" の語を最初に使ったのはヘルマン・コルベである。 化学合成の語は狭義には2つ以上の基質を単一の生成物に変換する反応に対して用いられる。一般式を用いて、 と表される。ここで A と B は元素の単体または化合物、AB は A と B それぞれの部分構造を持つ化合物である。具体的な例としては、 などが挙げられる。.

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化学物質

化学物質(かがくぶっしつ、chemical substance)とは、分野や文脈に応じて以下のような様々な意味で用いられている言葉である。.

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化学療法

化学療法(かがくりょうほう、chemotherapy)は、ある種の化学物質の選択毒性を利用して疾患の原因となっている微生物や癌細胞の増殖を阻害し、さらには体内から駆逐することを目的とする医学的な治療法の一種である。 今日、単に化学療法といった場合は、抗がん剤治療、つまりがん化学療法を指さす場合が多い。他の治療法、例えば外科手術、放射線療法と対比する場合に使われる。.

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ペプチド

ペプチド(Peptid、peptide:ペプタイド, ギリシャ語の πεπτος (消化できる)に由来する)は、決まった順番で様々なアミノ酸がつながってできた分子の系統群である。1つのアミノ酸残基と次のそれの間の繋がりはアミド結合またはペプチド結合と呼ばれる。アミド結合は典型的な炭素・窒素単結合よりもいくらか短い、そして部分的に二重結合の性質をもつ。なぜならその炭素原子は酸素原子と二重結合し、窒素は一つの非共有電子対を結合へ利用できるからである。 生体内で産生されるペプチドはリボソームペプチド、非リボソームペプチド、消化ペプチドの3つに大別される。.

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ペニシリン

ペニシリン(penicillin、)とは、1928年にイギリスのアレクサンダー・フレミング博士によって発見された、世界初の抗生物質である。抗菌剤の分類上ではβ-ラクタム系抗生物質に分類される。博士はこの功績によりノーベル生理学・医学賞を受賞した。 発見後、医療用として実用化されるまでには10年以上の歳月を要したが、1942年にベンジルペニシリン(ペニシリンG、PCG)が単離されて実用化され、第二次世界大戦中に多くの負傷兵や戦傷者を感染症から救った。以降、種々の誘導体(ペニシリン系抗生物質)が開発され、医療現場に提供されてきた。 1980年代以降、日本国内においては主力抗菌剤の座をセファロスポリン系抗生物質やニューキノロンに明け渡した感があるが、ペニシリンの発見はこれらの抗菌剤が開発される礎を築いたものであり、しばしば「20世紀における偉大な発見」の中でも特筆すべき1つとして数え上げられる。.

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マイトマイシンC

マイトマイシンC(MitomycinC、MMC)とは、抗腫瘍性抗生物質に分類される抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)である。世界保健機関の下部組織によるIARC発がん性リスク一覧のグループ2Bに属する。ヒトに対する発癌性の限られた証拠、動物実験での十分な証拠がある。 マイトマイシンは、1955年に北里研究所の秦藤樹らによって発見されたStreptomyces caespitosus の培養濾液から得られた一群の抗腫瘍性抗生物質である。その中から安定性が高く、最も強い抗腫瘍活性を有するマイトマイシンCが協和発酵工業の若木重敏らによって紫色の結晶として分離された。 商品名はマイトマイシン(販売:協和発酵キリン株式会社)。 ハーバード大の岸義人が合成に成功した。.

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マクロライド系抗生物質

マクロライド系抗生物質の一つであるエリスロマイシンAの構造式 マクロライド系抗生物質(マクロライドけいこうせいぶっしつ、以下マクロライド)は、主に抗生物質として用いられる一群の薬物の総称。 抗生物質としては比較的副作用が少なく、抗菌スペクトルも広い。ことにリケッチア、クラミジアなどの細胞内寄生菌や、マイコプラズマに対しては第一選択薬となる。小児から老人まで広く処方される頻用薬の一つであるが、一方ではその汎用性が一因となってマクロライド耐性を示す微生物が増加しており、医療上の問題になっている。また、他の薬物との薬物相互作用が問題となる場合もある。 マクロライドの活性は化学構造上のマクロライド環に由来する。これは大分子量のラクトン環で、1つまたはそれ以上のデオキシ糖(通常はクラジノースかデソサミン)が結合されている。このラクトン環は、14員環、15員環、ないし16員環でありうる。.

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バンコマイシン

バンコマイシン (Vancomycin、VCM) は、グリコペプチド系抗生物質のひとつ。 真正細菌の細胞壁合成酵素の基質であるD-アラニル-D-アラニンに結合して細胞壁合成酵素を阻害し、菌の増殖を阻止する働きがある。大部分のグラム陽性菌に殺菌作用をもち、腸球菌に対しては静菌作用がある。 ペニシリン等のβ-ラクタム系抗生物質とは作用機序が異なるため、ほとんどの抗生物質が効かないメチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) を殺菌できる。このため、過去には最強の抗生物質といわれたこともあった。塩酸バンコマイシンは内服してもほとんど吸収されることがないため、腸などの消化管内の静菌・殺菌に有効である。内服または点滴静注で使用される。点滴静注による急速投与が原因となり、Red neck (Red man) syndromeと呼ばれる皮膚合併症や血圧低下などを来たす場合がある。 腎毒性があるため、投与中は血中濃度を測定し、治療域に維持する投与量にすることが推奨される。腎機能の低下した患者に対する投与は注意が必要であり、薬物動態理論を用いた投与設計を行う。しかし、薬物動態理論を用いた投与設計を日常診療として行うには、感染制御専門薬剤師による助言が必要なことが多く、実際に投与開始時から行っている施設は少ない。一般の病院では、同系統で腎機能障害が軽いとされているテイコプラニン (TEIC) か別の系統であるリネゾリドを用いることになる。この場合には、バンコマイシン耐性の腸球菌に対しても有効なリネゾリドの使用頻度が高くなり、リネゾリド耐性菌が増加する可能性が懸念される。 1956年にイーライリリー・アンド・カンパニーが開発し、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) の治療に用いられてきたが、1986年、イギリスとフランスでバンコマイシンに耐性のある腸球菌 (VRE) の存在が報告され、さらに病原性の高いバンコマイシン低度耐性黄色ブドウ球菌 (VISA) (1996年)とバンコマイシン耐性ブドウ球菌 (VRSA)(2002年)の存在が報告された。.

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バクテリオシン

バクテリオシン(Bacteriocin)とは、細菌類が産生する、おもに同種や類縁種に対する抗菌活性をもったタンパク質やペプチドの総称である。出芽酵母やゾウリムシのキラー因子と類似している。.

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ポリエン系抗真菌薬

ポリエン系抗真菌薬(ポリエンけいこうしんきんやく、polyene antimycotic)は、真菌をターゲットとした抗菌性ポリエン化合物である。ポリエン系抗生物質(ポリエンけいこうせいぶっしつ、polyene antibiotic)とも呼ばれる。これらのポリエン系抗真菌薬は通常、ストレプトマイセス属 (Streptomyces) のいくつかの種より得られる。これらのポリエンは真菌細胞壁中のエルゴステロールに結合し、細胞壁の漏出を促進することによって真菌を細胞死に導く。アムホテリシンB、ナイスタチンおよびナタマイシン等が、ポリエン系抗真菌薬の例である。 これらの化学構造は、環の一方に複数の共役炭素-炭素二重結合(ポリエン)を、もう一方に複数のヒドロキシ基を含む大員環(環状エステル〔ラクトン〕)である。また、しばしばd-マイコサミン基(アミノグルコシドの一種)を有している。一連の共役二重結合は通常紫外-可視領域の電磁波を強く吸収するため、ポリエン系抗真菌薬はしばしば黄色を呈している。 アムホテリシンBの化学構造。アムホテリシンBは、黄色を示すポリエン系抗真菌薬の例である。交互に位置する二重および単結合を中央に、マイコサミン基を右下に示している。.

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ポビドンヨード

ポビドンヨード(英語povidone iodine)とは、1-ビニル-2-ピロリドンの重合物(ポリビニルピロリドン)とヨウ素の複合体であり、日本薬局方にも収載されている医薬品(ヨウ素剤)である。本品自体は暗赤褐色の粉末で、わずかな匂いがある。通常、10%程度の水溶液にし、外用消毒薬として用いる。液剤は黒褐色であり、ヨウ素の特異な匂いと味がする。 ポビドンヨードはWHO必須医薬品モデル・リストに掲載されている殺菌剤の一つである。.

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モノバクタム

モノバクタム(monobactam)は、β-ラクタム系抗生物質の一つである病気がみえるVol.6 メディックメディア社発行 ISBN 978-4-89632-309-2。ほとんどのβ-ラクタム系抗生物質はラクタム環に別の環が結合しているのに対して、本化合物はラクタム環が単独で存在している。グラム陰性菌にのみ抗菌作用を発揮する。  モノバクタム系の抗生物質にはアズトレオナム、チゲモナム、カルモナム、ノカルディシン、タブトキシンなどがある。.

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リファンピシン

リファンピシン (rifampicin) は抗生物質の一種。 分子式C43H58N4O12、分子量822.95の有機化合物。リファンピン (rifampin) ともいう。製品名はリファジン®カプセル150mg(第一三共製造販売)。 放線菌の一種 Streptomyces mediterranei が生産するリファマイシンから半合成される。.

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トマス・マキューン

トマス・マキューン(Thomas McKeown、1912年 - 1988年)は、医学歴史家で社会医学(公衆衛生)の提唱者。『現代の人口増加』『医学の役割』『疾病の起源』の著者。 マキューンは、1930年代はオックスフォード大学にて爆発の生物学的影響を介した内分泌学の研究に取り組んだ。1945年バーミンガム社会医学の委員長となる。一方で胎児医学と先天的形成不全に、他方で社会と医学の関連に興味をもった。後者の研究では、ニーズに基づいた医療計画と「均衡のとれた病院社会」という概念を統合し、医学史に精通し、医学的介入が人間の健康状況に及ぼす影響を記した。 歴史家、公衆衛生に携わる者、そして医学の役割に関心のある者にとって、マキューンの名は、19世紀から20世紀に生じた総死亡率の改善における治療医学の役割というテーマの代名詞となっている(The Lancet, Volume 371, Issue 9613, Pages 644 - 645, 23 February 2008 <Previous Article|Next Article>doi:10.1016/S0140-6736(08)60292-5)。.

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ブレオマイシン

ブレオマイシンはがん治療に用いられる薬剤であり、ホジキンリンパ腫、 非ホジキンリンパ腫、 精巣がん、 卵巣癌、子宮頸がんなどのがんに使用される。 通常は他のがん薬剤と併用され、筋肉や皮下の注射により静脈内に投与される。また、がんによる胸水の再発防止のために直接胸部に投与されることもあるが、胸水治療にはタルクの使用が妥当である。 一般的な副作用は発熱、体重減少、嘔吐、発疹である。重症なアナフィラキシー が発生することもある。また、肺の炎症を惹き起こす原因となる場合もあり、結果的に肺腺維症なることもある。数週間に一度の胸部X線写真による診察が勧められる。ブレオマイシンの妊娠中の使用は胎児に悪影響を及ぼすことがあり、DNAが造られるのを妨げられると考えられている。 ブレオマイシンが発見されたのは1962年である。世界保健機関の必須医薬品リストの一つであり、最も効果的で安全な医療制度で必要とされる医薬品である。ジェネリック医薬品として入手でき、開発途上国では1投与$14~$78米ドルで売られている。真正細菌のストレプトマイセスverticillusから造られている。.

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プロバイオティクス

プロバイオティクス(Probiotics)とは、人体に良い影響を与える微生物(善玉菌)、または、それらを含む製品、食品のこと。.

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テトラサイクリン系抗生物質

テトラサイクリン系抗生物質(Tetracycline antibiotics,, 、略: TC系, TC類, TCs, TETs)は、一群のの総称である。テトラサイクリンという名称は、四つの(tetra-)炭化水素からなる有機環(cycl-)の誘導体(-ine)という意味である。TC系の抗菌スペクトラムは、全ての抗生物質で最も広い部類に属している。抗菌作用のない化学修飾されたCMTs()の研究も進んでいる。.

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フランス

フランス共和国(フランスきょうわこく、République française)、通称フランス(France)は、西ヨーロッパの領土並びに複数の海外地域および領土から成る単一主権国家である。フランス・メトロポリテーヌ(本土)は地中海からイギリス海峡および北海へ、ライン川から大西洋へと広がる。 2、人口は6,6600000人である。-->.

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ドキソルビシン

ドキソルビシン(doxorubicin)は、抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)の一種。1967年にイタリアのFarmitalia研究所のF.

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ニューキノロン

ニューキノロン とは、合成抗菌薬の系列の一つである。DNAジャイレースを阻害することにより、殺菌的に作用する薬剤である。キノロン系をもとに人工的に合成・発展させたものであり、作用機序はキノロンと同一である。また、化学構造からフルオロキノロン()とも称される。 経口投与が可能で比較的副作用が少ないということで頻用されている。しかし感染症学の知識を用いて診断を行えば、ほとんどの場合ニューキノロン薬なしで治療は可能である。結核菌に効果があるため、軽はずみに処方すると診断が遅れる。 2016年7月26日、米国食品医薬品局(FDA)は副作用の警告を強化した。腱炎や腱断裂(全ての年代で)、関節痛、筋痛、末梢神経障害(針で刺すような痛み)、中枢神経系への影響(幻覚、不安、うつ病、不眠、重度の頭痛、混乱)と関連が判明した。これらの副作用は、使用開始から数日以内、又は使用後数カ月以内に発現する。不可逆的な場合もある。 ロメフロキサシンの高用量は自発運動を低下させ、体温降下や鎮痛などの中枢神経抑制作用が示された。痙攣誘発などの中枢神経刺激作用も示された。.

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ホスホマイシン

ホスホマイシン(Fosfomycyn、Phosphomycin、Phosphonomycin)とは、ストレプトマイセス属の真正細菌が産生するの一つである。商品名ホスミシン。カルシウム塩が経口剤、ナトリウム塩が注射剤と点耳剤として製造されている。構造は単純で類似構造を持つ抗生物質は未だに確認されていない。.

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アミノグリコシド系抗生物質

アミノグリコシド系抗生物質(アミノグリコシドけいこうせいぶっしつ)とは抗生物質の区分で、アミノ糖を含む配糖体抗生物質の総称である。アミノ配糖体、アミノグルコシド系抗生物質ともいわれる。 最初に発見されたアミノグリコシド系抗生物質はストレプトマイシンであり、1944年にセルマン・ワクスマンによってStreptomyces spp.より発見された。その後、適用菌種の拡大と抗菌活性の増大を目的にして、フラジオマイシン、カナマイシンなどの放線菌などの微生物が産生する抗生物質が発見され、それらを出発物質として半合成されているものがある。 ストレプトマイシン自身は、黄色ブドウ球菌などを代表とするグラム陽性菌、大腸菌などを代表とするグラム陰性菌、抗酸菌に対して強い抗菌活性を持つ。 性質としては塩基性・可溶性である。酸素依存性に細胞膜から細菌細胞内へ輸送され、真正細菌のリボソームに作用して蛋白質合成を阻害する。抗菌力が強いため、殺菌的で、なおかつ抗菌スペクトルが広い。欠点としては、内耳神経や腎臓への強い毒性、嫌気環境では作用しない、耐性獲得、内服不可能などが挙げられる。 耐性獲得の機構として、不活化酵素を産生する遺伝子を持っている、リボソーム構造の変化によってストレプトマイシンが反応出来ない、などのことが考えられる。 大部分が腎臓から未変化体で排泄されるため、腎機能による投与設計が必要であり、血中濃度を測定しながら、毒性(難聴、平衡機能障害、腎機能障害)に注意して投与しなくてはいけない。.

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アメリカ合衆国

アメリカ合衆国(アメリカがっしゅうこく、)、通称アメリカ、米国(べいこく)は、50の州および連邦区から成る連邦共和国である。アメリカ本土の48州およびワシントンD.C.は、カナダとメキシコの間の北アメリカ中央に位置する。アラスカ州は北アメリカ北西部の角に位置し、東ではカナダと、西ではベーリング海峡をはさんでロシアと国境を接している。ハワイ州は中部太平洋における島嶼群である。同国は、太平洋およびカリブに5つの有人の海外領土および9つの無人の海外領土を有する。985万平方キロメートル (km2) の総面積は世界第3位または第4位、3億1千7百万人の人口は世界第3位である。同国は世界で最も民族的に多様かつ多文化な国の1つであり、これは多くの国からの大規模な移住の産物とされているAdams, J.Q.;Strother-Adams, Pearlie (2001).

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アメリカ国立衛生研究所

アメリカ国立衛生研究所(アメリカこくりつえいせいけんきゅうじょ、National Institutes of Health、NIH)は、アメリカ合衆国の保健福祉省公衆衛生局の下にあり、1887年に設立された合衆国で最も古い医学研究の拠点機関。本部はメリーランド州ベセスダに置かれている。Institutesと複数形であるように、国立癌研究所、国立心肺血液研究所、国立老化研究所、国立小児保健発達研究所、国立精神衛生研究所など、それぞれの専門分野を扱う研究所と、医学図書館などの研究所以外の組織、合わせて全部で27の施設と所長事務局によって構成されている。1万8000人以上のスタッフのうち6000人以上が科学者(医師、生命科学研究者)である。.

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アメリカ疾病予防管理センター

アメリカ疾病管理予防センター(アメリカしっぺいかんりよぼうセンター、Centers for Disease Control and Prevention:CDC)は、アメリカ合衆国ジョージア州アトランタにある保健福祉省所管の感染症対策の総合研究所。CDCの和称は他にも米疾病対策センター、疾患予防管理センター、疾患対策予防センター、防疫センターなどいくつかあり、実に様々に呼ばれている。本項では以下CDCで統一する。 CDCは1946年に創設され、アメリカ国内・国外を問わず、人々の健康と、安全の保護を主導する立場にある連邦機関。健康に関する信頼できる情報の提供と、健康の増進が主目的である。結核など脅威となる疾病には国内外を問わず駆けつけ、調査・対策を講じる上で主導的な役割を果たしている。 本センターより勧告される文書は、非常に多くの文献やデータの収集結果を元に作成、発表されるため、世界共通ルール(グローバルスタンダード)とみなされるほどの影響力を持ち、実際に日本やイギリス等でも活用されている。未知のウイルスや感染症などを題材にした映画や小説に登場することが多い。 極端に致死率の高いバイオハザードレベル4(BL-4)に対応できるのは、レベル4実験室(P4、BSL-4、PC4、MCLなどとも呼ばれる)だけで、CDCにあるものがそのひとつである。エボラウイルスなど、危険なウイルスへの対策については、世界中がCDCに依存している。また、危険なウイルスの保存もしており、撲滅が確認された天然痘ウイルスを保存しているのは、公式に保管されている機関は、ここCDCとロシア国立ウイルス学・バイオテクノロジー研究センターだけである。またこれらの疫病の媒介となる蚊などの害虫駆除の方法や規制についても詳細にわたり示している。 但し、常に万能というわけではなく、1999年のウエストナイルウィルスによるウエストナイル脳炎が初めて発症した際、遺伝的に似ているセントルイス脳炎だと誤った情報を発表して非難を浴びた。.

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アメリカ食品医薬品局

アメリカ食品医薬品局(アメリカしょくひんいやくひんきょく、Food and Drug Administration; FDA)は、アメリカ合衆国保健福祉省(Department of Health and Human Services, HHS)配下の政府機関。連邦食品・医薬品・化粧品法を根拠とし、医療品規制、食の安全を責務とする。 FDAは食品や医薬品、さらに化粧品、医療機器、動物薬、たばこ、玩具など、消費者が通常の生活を行うに当たって接する機会のある製品について、その許可や違反品の取締りなどの行政を専門的に行う。 食品については、所轄行政官庁が厚生労働省以外にも複数の官庁(農林水産省、経済産業省など)に渡る日本と異なり、FDAで一元的に管理しているとされる。しかし、食肉や鶏卵の衛生管理は農務省が所管しているなど、日本では厚生労働省が行っている業務の一部は他の官庁が実施している。日本の食品行政について、マスメディアで識者が指摘することの多い、日本の複数官庁にまたがる縦割り行政の問題を論ずる際の一つの比較例として、このFDAが良く引き合いに出されるが、この指摘は必ずしも正しくない。 2016年現在、FDAでは天然の大麻や、その成分を含む製品を承認していない。理由として、安全性及び有効性が確認されたことがないからとしている。.

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アルコール

アルコールの構造。炭素原子は他の炭素原子、または水素原子に結合する。 化学においてのアルコール(alcohol)とは、炭化水素の水素原子をヒドロキシ基 (-OH) で置き換えた物質の総称である。芳香環の水素原子を置換したものはフェノール類と呼ばれ、アルコールと区別される。 最初に「アルコール」として認識された物質はエタノール(酒精)である。この歴史的経緯により、一般的には単に「アルコール」と言えば、エタノールを指す。.

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アレクサンダー・フレミング

記念切手 サー・アレクサンダー・フレミング(Sir Alexander Fleming, 1881年8月6日 - 1955年3月11日)はイギリスの細菌学者である。抗菌物質リゾチーム(lysozyme)と、アオカビ(Penicillium notatum)から見出した世界初の抗生物質、ペニシリンの発見者として知られている。 クライズデール銀行が発行する5ポンド紙幣に肖像が使用されている。.

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アオカビ

アオカビ(Penicillium)はアオカビ属(ペニシリウム属)に属するカビの総称で、もっとも普遍的に見られる不完全菌の一つである。胞子の色が肉眼で青みを帯びた水色であることからその名がある。ただし、白や緑がかった色のものも見られ、必ずしもすべてのアオカビ属(Penicillium属)のカビが青いわけではない。 顕微鏡で観察すると、筆状体(ひつじょうたい、penicillus)と呼ばれる筆のような形の構造が見られ、その先端に胞子がついているのが判る。これがこのカビの学名の由来になっている。世界で初めての抗生物質であるペニシリンが、この種のカビから発見されたことは有名である。また、ゴルゴンゾーラ、ロックフォールなどの代表的なチーズの製造に用いられるカビもアオカビの仲間である。.

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アクチノマイシン

アクチノマイシンは、放線菌が産生するポリペプチド系の抗生物質である。ペプチド配列の違いにより20種以上が知られているが、特にアクチノマイシンDは研究用試薬や抗がん剤として利用されている。商品名ダクチノマイシン。.

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エベロリムス

ベロリムス(Everolimus、開発コード:RAD-001)は 、免疫抑制剤・抗癌剤の一つである。 免疫抑制剤としては「サーティカン®」、悪性腫瘍治療薬としては「アフィニトール®」として製造・販売されている。また経皮的冠動脈形成術での薬剤溶出性ステント(DES)に用いられている。 シロリムス(別名ラパマイシン)の誘導体であり、mTOR(mammalian target of rapamycin)阻害剤として作用する。.

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カビ

ビ(黴)とは、菌類の一部の姿を指す言葉である。あるいはそれに似た様子に見える、肉眼的に観察される微生物の集落(コロニー)の俗称でもある。.

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キノロン

ノロン(Quinolone)とは、キノリン骨格の1ヶ所をカルボニル基で置き換えた構造を持つ化合物の総称である。ただし医療分野で単に「キノロン」と言った場合には、4-キノロン骨格を持った合成抗菌薬の系列の一つを指す場合がほとんどである。キノロン系抗菌剤ともいわれる。 キノロン系抗菌剤は、DNAジャイレースの働きを阻害することによって細菌の増殖を妨げる。 ナリジクス酸は、第I世代のキノロンであり、ここに様々な置換基を付与することによって、様々な抗菌スペクトルを持った化合物が生み出された。第I世代キノロン系薬剤にはシノキサシンなどがあるが、いずれも、適応症はほぼ尿路感染症に限定される。 ロメフロキサシン、シプロフロキサシンなど第II世代以降のキノロン系薬剤はニューキノロンと称される。これに対し、第I世代キノロン系薬剤はオールドキノロンと称され、区別される。.

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クリンダマイシン

リンダマイシンは、リンコマイシン系の抗生物質。 商品名としては先発品にダラシン、ダラシン、ダラシンTゲル、ミドシンなどがある。.

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クロラムフェニコール

ラムフェニコール (Chloramphenicol) は、バクテリア Streptomyces venezuelae 由来の抗生物質であり、現在は化学合成によって作られている。化合物名は 2,2-ジクロロ-N-[(1R,2R)-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチル-2-(4-ニトロフェニル)エチル]アセトアミドである。製品名はクロロマイセチン錠・軟膏(第一三共製造販売)である。 類似化合物にフロルフェニコールがあるが、こちらは動物のみでヒトには用いられていない。.

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クロストリジウム属

トリジウム属(Clostridium)は、真正細菌の一属である。偏性嫌気性で芽胞を形成するグラム陽性の桿菌である。この属名は、ギリシャ語のkloth(捻じれ)から派生したklostridion(小さい捻じれたもの)から来ており、ラテン語化するとClostridium となる。 クロストリジウム属の菌は、土壌内部や生物の腸内などの酸素濃度が低い環境に生息する偏性嫌気性菌であり、酸素存在下では増殖できない。一般に偏性嫌気性菌は、スーパーオキシドディスムターゼやカタラーゼなどの活性酸素を無毒化する酵素を持たないため、酸素がある通常の環境下では不活化するが、クロストリジウム属細菌は酸素存在下で、耐久性の高い芽胞を作って休眠することで、死滅を免れることができる。この性質から、他の偏性嫌気性菌が生き残れない状態でも生き残るため、偏性嫌気性菌の中では比較的古くからその存在が発見され、研究が進められてきた。 ハイム・ワイツマン(後にイスラエル初代大統領)による1919年の特許によりデンプンから発酵によって工業的な規模でのアセトン・ブタノール生産が可能になったが、この発酵に用いられたのもクロストリジウム属細菌であり、第一次世界大戦中は燃料や火薬の原材料として破砕したトウモロコシからアセトンを生産していた。この発酵生産法は化学合成法が発達する1950年代まで、アセトンやブタノールの主な生産法であった。 206種 (分類学)と5亜種が知られている。.

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クロストリジウム・ディフィシル腸炎

トリジウム・ディフィシル腸炎(クロストリジウム・ディフィシルちょうえん、Clostridium difficile colitis)(CD腸炎) または偽膜性大腸炎(ぎまくせいだいちょうえん、Pseudomembranous colitis)とは、芽胞産生性偏性嫌気性細菌であるクロストリジウム・ディフィシル (Clostridium difficile) の異常増殖の結果として生じる大腸炎である。クロストリジウム・ディフィシル関連下痢症 (C. difficile associated diarrhea, CDAD) と呼ばれる炎症性下痢症の原因となる。潜在性のC.

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シクロスポリン

ポリン(Ciclosporin(INN・)またはサイクロスポリン(Cyclosporine(USAN)、Cyclosporin(旧BAN))とは、真菌が産生する環状ポリペプチド抗生物質の一つである。D-アミノ酸を1つ含む11のアミノ酸からなる。商品はサンディミュン、ネオーラルなど。WHO必須医薬品モデル・リストに収載されている。世界保健機関の下部組織によるIARC発がん性リスク一覧のグループ1に属する。ヒトに対する発癌性の十分な証拠がある。 1969年にノルウェーの土壌に含まれていたTolypocladium inflatum から発見された。 Tリンパ球によるインターロイキン-2,4,5,13やインターフェロン-γなどのサイトカイン転写を特異的かつ可逆的に抑制し、ひいてはサイトカイン産生と遊離を抑制する。これはカルシニューリンによる細胞内情報伝達阻害による。臓器移植による拒絶反応の抑制や自己免疫疾患の治療に使用される。 副作用として、腎機能障害(腎毒性と呼ばれ、特にクレアチニン値上昇)、高血圧、多毛、歯肉増殖症などがある。 2008年10月、アトピー性皮膚炎の治療薬にシクロスポリンが追加承認された。点眼薬として春季カタルの治療薬として用いられる。獣医学領域では犬の乾性角結膜炎の治療にも使用される。腎毒性があり、副作用として神経症状を示すことがある。臓器移植された患者が出産する例もあり、シクロホスファミドやメトトレキサート等に比べ、生殖細胞への影響が少ない。 シクロホスファミドのようなアルキル化剤やメトトレキサートのような葉酸代謝拮抗剤のようなDNAへの傷害性は少ないため、催奇形性は軽減されている。 サンディミュンは疎水性(トウモロコシ油に溶解)であるため、消化液の中では大きな油滴となり、吸収には胆汁酸による乳化が必要であるので、食事の内容やタイミング、胆汁酸分泌量による影響から、吸収にはバラツキがあった。ネオーラルはoil in water (o/w) 型マイクロエマルジョンとなるよう界面活性剤などを配合したものであり、吸収が安定するような製剤技術を用いた製品である。.

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ストレプトマイシン

トレプトマイシン(Streptomycin)は抗生物質のひとつである。最初に発見されたアミノグリコシド類であり、結核の治療に用いられた最初の抗生物質である。略してストマイともいう。放線菌の一種 Streptomyces griseus に由来する。 真正細菌(バクテリア)型リボソームのみに選択的で、それ以外の生物、例えば古細菌には効果がない。古細菌に近い祖先をもつと考えられる真核生物本体のリボソームも阻害を受けず、真正細菌のみを選択的に殺すことができる。ただし、ミトコンドリアリボソームは進化的に真正細菌に起源があり、ある程度影響を受ける。これが副作用の原因の一つになると考えられている。 なお、ストレプトマイシンは消化管からの吸収がよくないため経口では投与できず、筋肉注射を行わなければならない。 現在では、硫酸塩および誘導体のジヒドロストレプトマイシンが農薬の一種である殺菌剤として発売されている。.

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セルマン・ワクスマン

ルマン・エイブラハム・ワクスマン(Selman Abraham Waksman;Зельман Абрахам Ваксман;1888年7月22日 - 1973年8月16日)は、アメリカ合衆国の生化学者、微生物学者。ウクライナ出身のユダヤ人。 土壌生物由来の有機化合物とその分解を研究し、ストレプトマイシンなどの抗生物質を発見した。ラトガース大学の生化学、微生物学の教授として40年勤め、その間に20を超える抗生物質を発見した。抗生物質(antibiotics)という単語自体もワクスマンが考案した。彼は特許から得られた収益で微生物学の研究のための基金を作り、ニュージャージー州Piscatawayにあるラトガース大学ブッシュキャンパス内にワクスマン微生物学研究所(en)を作った。結核に効果のある初めての抗生物質であるストレプトマイシンの発見により、ワクスマンは1952年度のノーベル生理学・医学賞を受賞した。.

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セファロスポリン

ファロスポリンC 構造式最初に発見された。 セファロスポリン(Cephalosporin)は、β-ラクタム系抗生物質の一つの種類で、セファマイシン類やオキサセフェム類と共にセフェム系抗生物質と総称される。ベータラクタム環(四員環ラクタム)にヘテロ六員環がつながった形をしている。抗菌力・抗菌スペクトルの改善が重ねられてきたため、現在では多種多様なセフェム系抗生物質が販売使用されている。消化管吸収は一般に良く、副作用が少ないため頻用される。その反面、耐性菌の出現が問題となっている。.

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タクロリムス

記載なし。

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サルファ薬

ルファ薬(サルファやく、)とは、スルホンアミド (-S(.

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再興感染症

再興感染症(さいこうかんせんしょう、Re-Emerging Infectious Disease)とは、その発症が一時期は減少していたが、再び注目されるようになった感染症に対する総称である。抗生物質などの発達により一時期は制圧できたものの、何らかの原因で再度公衆衛生上問題となった疾患を指す。 現在再興感染症に挙げられるものとして、結核、マラリア、デング熱、狂犬病、黄色ブドウ球菌感染症などがある。 一旦制圧した感染症が再度増加する原因として、以下のものが考えられる。.

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免疫抑制剤

免疫抑制剤(めんえきよくせいざい)は、免疫抑制療法において免疫系の活動を抑制ないし阻害するために用いる薬剤である。臨床的には以下のような場合に用いられる。.

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細胞

動物の真核細胞のスケッチ 細胞(さいぼう)とは、全ての生物が持つ、微小な部屋状の下部構造のこと。生物体の構造上・機能上の基本単位。そして同時にそれ自体を生命体と言うこともできる生化学辞典第2版、p.531-532 【単細胞生物】。 細胞を意味する英語の「cell」の語源はギリシャ語で「小さな部屋」を意味する語である。1665年にこの構造を発見したロバート・フックが自著においてcellと命名した。.

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細胞壁

細胞壁(さいぼうへき)は、植物や菌類、細菌類の細胞にみられる構造。動物細胞には存在しない。細胞膜の外側に位置するために細胞外マトリクスの1つである。 細胞壁を形成する物質は、植物ではセルロースで、これはグルコース(ブドウ糖)がいくつもつながって出来ている糖鎖である。他にも、リグニンやペクチンのようなものもある。細胞壁は、二重構造(一次壁・二次壁)になっていて、たえず成長を繰り返している。細胞壁の主な役割は、防御(細胞膜から内側を守る)、改築・補強、物質補給、細胞間連絡、影響感知細胞である。また、細胞壁の分子間は微細ではない為、水・ナトリウムイオン・カリウムイオンなどを容易に通す。通常、植物細胞は緑色をしているが、木などは茶色をしている。これは、細胞壁がリグニンによって木化したためで、通常の細胞壁よりも硬い。.

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総合診療医

予防接種を開発したエドワード・ジェンナー 総合診療医(そうごうしんりょうい、General Practitioner、GP)とは、病気を心身から全体的に診療する医師である。病気の予防にも携わる。 総合診療は、患者の生活についての、生物学的、精神的、社会環境に着目し、ホーリズム的な手法である。総合診療医は、患者の特定臓器に着目するのではなく、全体的な健康問題に向き合って治療を行う。総合診療医は、その国のあらゆる年齢および性別の患者を診療できるよう教育がなされる。 一部の国の医療制度において総合診療医は、プライマリケア保健センターに勤務してチーム医療の中心的役割を担っている。その他の国の制度では、総合診療医は開業医である。日本では、総合診療科を標榜して個別に実施されている。 総合診療医が担う役割は、世界各国やまた地方自治レベルでもさまざまである。先進国の都市地区においては、総合診療医は患者に密着した慢性期医療、および生命を脅かさない急性期医療が主な役割であり、深刻な疾病の早期発見、健康教育、予防医療なども担っている。 一方、先進国の農村部および発展途上国においての総合診療医は病院に準ずる救急医療や産科を担うことが多く、場合によりコミュニティによって運営される療養所の医療や、難易度の低い外科手術なども行うことがある。 general practitionerやGPという呼称は、イギリスやアイルランド共和国などのイギリス連邦諸国では普及している。英連邦諸国ではphysicianという呼称は特定分野の専門医を指すことが多く、とりわけ内科学であることが多い。英連邦諸国においてはGPの責務は明確に定義づけられているが、一方で北米地方ではあいまいであり、家庭医(family doctor)やプライマリケアのような意味合いとなっている。 医学界では、歴史的に総合診療医の立ち位置は明確でなかったが、1950年代に総合診療医は一つの専門領域として認知され、そのための専門教育が各国で施されるようになった。後の1978年アルマ・アタ宣言により、今日のプライマリケアおよび総合診療医としての地位が確立された。 OECDは「健康増進のための最も費用対効果が高い方法は、GPによるプライマリケアである」と述べている。.

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病院

病院(びょういん、hospital)は、疾病や疾患を抱えた人(病人、患者)に対し医療を提供したり、病人を収容する施設(の中でも一定の規模のもの)のこと病院よりも小規模な医療施設は診療所(クリニック)と呼ばれる。規模的には病院ではあるが、歴史的な理由によりクリニックの名称を残す施設もある(メイヨー・クリニックなど)。。 病院の設立者は公的セクターが多いが、また保健組織(営利または非営利団体)、保険会社、慈善団体などがある。病院は歴史的に、その多くが宗教系修道会や慈善家によって設立・運営されてきた。.

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無駄な医療

無駄な医療(むだないりょう、Unnecessary health care)、過剰利用(かじょうりよう、over utilization)、濃厚診療(のうこうしんりょう)とは、適切な量や費用を超えている医療をさす。過剰医療を招く原因には、医療機関への診療報酬を出来高払い制とし、かつ医療費が公的・民間医療保険により補償されるという事情が関係している。このような制度の下では、医師と患者は、医療費や受診を抑えるという動機は働かない。 似たものに過剰治療(かじょうちりょう、over treatments)があり、不必要な医学的介入(治療)を指す。過剰治療は、それを行っても症状にほとんど改善は現れない。またとは、患者にとって症状がなく無害な状態に病名診断を下すことであり、これにより過剰治療がまねかれる。 2011年よりアメリカ合衆国では、不要であるばかりか有害でさえありえるような治療介入の一覧を示すChoosing Wisely(賢い選択)キャンペーンが始まったり、2013年のG8認知症サミットでは、イギリスが国家戦略として、死亡の増加につながる不要な抗精神病薬の使用を低減してきたことを報告し、日本でも、不要であるのに処方されている風邪薬を保険適用から外すことを検討するなど、無駄な医療への関心が集まっている.

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物質

物質(ぶっしつ)は、.

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菌類

菌類(きんるい)とは、一般にキノコ・カビ・酵母と呼ばれる生物の総称であり、菌界(学名:Regnum Fungi )に属する生物を指す。外部の有機物を利用する従属栄養生物であり、分解酵素を分泌して細胞外で養分を消化し、細胞表面から摂取する。 元来、「菌」とは本項で示す生物群を表す語であったが、微生物学の発展に伴い「細菌」などにも派生的に流用されるようになったため、区別の観点から真菌類(しんきんるい)、真菌(しんきん)とも呼ばれる。.

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風邪

邪(かぜ、common cold, nasopharyngitis, rhinopharyngitis, acute coryza, a cold)とは、ウイルスによる上気道感染症であり、主な影響は鼻に現れる 。 喉、副鼻腔、喉頭も影響を受ける可能性がある。症状はたいてい感染後二日以内に発生する。 症状としては、咳、咽頭痛、くしゃみ、鼻水、鼻閉、頭痛、発熱、嗄声などが現れる。患者の多くは回復まで大抵7-10日間を要し、一部の症状は3週間まで継続しうる。他に健康に問題がある患者は、肺炎に進行する可能性がある。 多くの場合、単に風邪と言えば急性上気道炎(普通感冒)を指し、それ以外を風邪と呼ぶことは少ない。西洋医学的には「風邪症候群」と呼ぶことが多い。俗称として、消化管のウイルス感染によって嘔吐、下痢、腹痛などの腹部症状と上記全身症を来した状態を、「感冒性胃腸炎」「お腹の風邪」(もしくは胃腸かぜ、一部地方では腸感冒)と呼ぶこともある。 成人は平均して年間2-3回の風邪に罹患し、児童ではそれ以上である。風邪に対してワクチンはない。最も一般的な予防法は、手洗いの実施、洗っていない手で目・鼻・口を触らない、病人と同じ空間に居ない事である。いくつかの根拠はマスクの使用を支持している。 治療法は存在せず、罹患期間を短縮させる方法もないが、症状は緩和可能でありイブプロフェンなどのNSAIDsは助けとなるであろう。根拠によれば、抗生物質は使用すべきではなく、総合感冒薬の使用も支持されない。.

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黄色ブドウ球菌

色ブドウ球菌(グラム染色) 黄色ブドウ球菌(おうしょくブドウきゅうきん、Staphylococcus aureus)とは、ヒトや動物の皮膚、消化管(腸)常在菌(腸内細菌)であるブドウ球菌の一つ。 ヒトの膿瘍等の様々な表皮感染症や食中毒、また肺炎、髄膜炎、敗血症等致死的となるような感染症の起因菌でもある。学名はStaphylococcus aureus (スタフィロコッカス・アウレウス)。属名Staphylococcus のStaphylo-は「ブドウの房状の」、coccus は「球菌」の意であり、種小名aureus は「黄金色の」を意味する(金の元素記号や、オーロラなどと同じ語源)。.

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薬剤耐性

薬剤耐性(やくざいたいせい、drug resistance)、あるいは単に耐性とは、生物が自分に対して何らかの作用を持った薬剤に対して抵抗性を持ち、これらの薬剤が効かない、あるいは効きにくくなる現象のこと。薬剤抵抗性、薬物耐性とも呼ばれる。 医学、薬理学、微生物学の分野では、特に細菌やウイルスなどの病原性微生物やがん細胞などが、それらの病原体による疾患を治療する抗生物質や抗癌剤など(化学療法剤)の薬剤に対して抵抗力を持ち、これらの薬剤が効かない、あるいは効きにくくなることを指し、この場合「薬剤耐性」という語が用いられることがもっとも多い。 農学の分野では、殺虫剤に対する病害虫の耐性や、除草剤に対する植物の耐性が扱われることが多く、「薬剤抵抗性」「薬剤耐性」の用語が用いられる。この内容については、薬剤抵抗性を参照のこと。微生物や昆虫の薬剤耐性獲得は変異と選択による進化の最も身近な例の1つである。 医学、薬理学の分野で扱われる、他の疾患に対する治療薬や麻薬などの向精神薬を反復投与することで、ヒトや動物に対する効力が低下していく現象を指す「耐性」(drug tolerance)については、耐性 (薬理学)を参照のこと。 なお、特定の薬剤を与えることによりのみ生物の増殖を認めるものを「薬剤依存性」(薬剤要求性)と呼ぶ。.

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膠原病

膠原病(こうげんびょう、connective tissue disease)とは、全身の複数の臓器に炎症が起こり、臓器の機能障害をもたらす一連の疾患群の総称。この名称は1942年にアメリカの病理学者ポール・クレンペラーが提唱した名称である。クレンペラーは全身性エリテマトーデス、全身性硬化症の研究から、病態の主座は結合組織と血管にあると考え、collagen-vascular disease と命名した。これが膠原病と翻訳された。類似疾患概念に、自己免疫疾患、リウマチ性疾患、結合組織疾患があるが、膠原病はこの3つが重なった位置にあるとされる。 原因としては、血液中にある抗体が細胞核などと反応をして免疫複合体を形成しつつ、『(A)組織に沈着したり、(B)組織を攻撃する』ことで発病すると考えられ、死亡に至る場合もある。 典型的な症状として発熱・皮疹・倦怠感・関節痛・関節炎・筋肉痛・内臓病変・レイノー現象などがあげられ、女性に多いのも特徴である。遺伝的要因と環境要因が発症に関与するとされる。慢性に経過し、寛解と再燃を繰り返しながら進行することがある。多くの場合に自己免疫疾患としての機序が関与していると考えられており、完全な病態の解明は、未だ成されていない。 現代での治療の主体は副腎皮質ステロイドを中心とする免疫抑制剤である。近年ではTNFα阻害薬を中心とする生物学的製剤の導入によって治療概念が大きく変化し、寛解導入率が飛躍的に向上している。.

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臨床薬理学

臨床薬理学(英語:clinical pharmacology)とは薬とその臨床使用に関する科学の一分野。薬の作用効果機序を扱う基礎科学である薬理学をその土台とするが、臨床薬理学では実践的な薬の使用方法を主に取り扱う。病変における薬理作用の標的分子の発見といったミクロの世界から、集団に対する薬剤投与の影響といったマクロの世界まで、学問としての幅は広い。 臨床薬理学者は通常医学や薬学の素養を持つが、さらに理想的には科学者として根拠を追究し、適切に計画された治験などの研究を通じて新たなデータを創り出すためのトレーニングを必要とする。.

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自己免疫疾患

自己免疫疾患(じこめんえきしっかん、英:Autoimmune disease)とは、異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまうことで症状を起こす、免疫寛容の破綻による疾患の総称。 自己免疫疾患は、全身にわたり影響が及ぶ全身性自己免疫疾患と、特定の臓器だけが影響を受ける臓器特異的疾患の2種類に分けることができる。関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)に代表される膠原病は、全身性自己免疫疾患である。.

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自閉症

従来からの呼称である自閉症(じへいしょう、Autism)、DSM-IVにおける診断名の自閉性障害(Autistic Disorder)は、社会性の障害や他者とのコミュニケーション能力に障害・困難が生じたり、こだわりが強といった特徴を持ち、多くが精神遅滞を伴う。先天性の要因が大きい。典型的には明白な状態。早期幼児自閉症、小児自閉症、カナー自閉症と呼ばれることもある。 DSM-IVでは広汎性発達障害(PDD)の分類で、単に「自閉症」と称することが多いもので、従来型自閉症とか古典的自閉症と呼ばれる。この分類の中で別の概念を紹介すると、幼少期に発症したものは小児期崩壊性障害とされ、もう少し症状が軽い状態ではアスペルガー症候群が含まれている。 治療法は存在しないが、回復した児童のケースが報告されてはいる。早期の会話・行動介入は、自閉症を持つ児童のセルフケアや社会的・コミュニケーションスキルの助けとなるであろう。自閉症の児童は成人に達したのち、独立して生活することに成功しているケースは多くないが、しかしIQが70以上では一部ではうまくやることができる例も増加する。カナータイプ、典型的自閉症はその多くが要介護で自立できるのはごくわずかである。自閉症における社会的文化が存在し、一部の人々はケアを求めるべきだとしているが、一方で自閉症は個性と受け止めるべきであり障害として治療すべきではないと主張している人々もいる。 世界的には自閉症を持つ人は2,170万人ほど(2013年)。世界において、1000人あたり約1〜2人が自閉症を持っているとされ、また男子には女子の5倍以上多い。.

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腸内細菌

腸内細菌(ちょうないさいきん)とは、ヒトや動物の腸の内部に生息している細菌のこと。ヒトでは約3万種類、100兆-1000兆個が生息し、1.5kg-2kgの重量になる。.

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英国国立医療技術評価機構

イギリスの国立医療技術評価機構(こくりついりょうぎじゅつひょうかきこう、)は、イギリス保健省配下の執行型非政府部門公共機関の一つ。イングランドNHSとウェールズNHSに属する。 NICEの発行するガイドラインは4つの領域に及び、「国民保健サービス(NHS)が用いる医療技術」(新薬や普及薬の使用、治療法、手順)、「臨床適用」(疾患および徴候別ごとの手技、治療法の適応)、「健康づくりと防疫の公的機関向けガイドライン」がある。ガイドラインは様々なケースを想定して効果性と費用対効果が評価されている。健康アウトカムの尺度には主に質調整生存年(QALY)が用いられる。これらガイドラインの対象は、公式には英国イングランドに限定されるが、しかしウェールズ、スコットランド、北アイルランドでも活用されている。 かつてイングランドやウェールズの医療は「郵便番号を使った宝くじ(Postcode lottery)」と酷評されていた。それは患者が受けられる治療の品質が、在住地域のNHSプライマリヘルスケアによりけりだった為である。その払拭のため、ブレア政権にてNICEが設立され、NICEは臨床ガイドライン開発のためのロールモデルとして国際的に高い評価を受けている。 NICEの卓越点の一つは、ある医療技術について費用対効果のラインを明示的に定義したことである。またNICEは、健康資産管理のパイオニアとして重要な役割を果たしており、 2008年4月に NICE International を設立し、外国政府と医療制度について連携を深めている。.

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抗寄生虫薬

抗寄生虫薬(こうきせいちゅうやく、英Antiparasitic)とは寄生虫感染症に用いられる薬剤。.

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抗ウイルス薬

抗ウイルス薬(こうウイルスやく、Antiviral drug)は、ウイルス感染症の治療薬。.

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抗真菌薬

抗真菌薬(こうしんきんやく、antifungal drug)は、真菌の生育を阻害する医薬品である。真菌症の治療や、農薬として用いられる。細胞膜であるエルゴステロールを阻害するポリエン系抗生物質(ポリエンマクロライド系)のほか、ラノステロールからエルゴステロールの生合成を阻害するアゾール系薬剤、βDグルカン合成酵素を阻害し細胞壁合成を阻害するキャンディン系薬剤、DNA合成を阻害するピリミジン系薬剤などの化学療法薬を含む。真菌に対して選択毒性を示す薬剤は真正細菌に対して選択毒性を示す薬剤よりも少ない。この理由として真菌は動物と同じく真核生物に属しており、真正細菌と比較すると動物細胞に類似することが挙げられる。.

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抗菌薬

抗菌薬(こうきんやく、Antibacterial drugs)とは、細菌の増殖を抑制したり殺したりする働きのある化学療法剤のこと。 細菌による感染症の治療に使用される医薬品である。また、抗菌石鹸などの家庭用品に含有しているトリクロサンやトリクロカルバンなどの合成抗菌剤も同様である。.

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東京化学同人

株式会社 東京化学同人(とうきょうかがくどうじん)は、主に理・工・農・薬・医・家政学系などの教科書類、専門書、辞典類および雑誌を出版・販売する日本の出版社。.

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核酸

RNAとDNA、それぞれの核酸塩基 核酸(かくさん)は、リボ核酸 (RNA)とデオキシリボ核酸 (DNA)の総称で、塩基と糖、リン酸からなるヌクレオチドがホスホジエステル結合で連なった生体高分子である。糖の部分がリボースであるものがRNA、リボースの2'位の水酸基が水素基に置換された2-デオキシリボースであるものがDNAである。RNAは2'位が水酸基であるため、加水分解を受けることにより、DNAよりも反応性が高く、熱力学的に不安定である。糖の 1'位には塩基(核酸塩基)が結合している。さらに糖の 3'位と隣の糖の 5'位はリン酸エステル構造で結合しており、その結合が繰り返されて長い鎖状になる。転写や翻訳は 5'位から 3'位への方向へ進む。 なお、糖鎖の両端のうち、5'にリン酸が結合して切れている側のほうを 5'末端、反対側を 3'末端と呼んで区別する。また、隣り合う核酸上の領域の、5'側を上流、3'側を下流という。.

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殺菌

殺菌(さっきん、英: sterilization)とは、病原性や有害性を有する糸状菌、細菌、ウイルスなどの微生物を死滅させる操作のことである。滅菌と違って具体的な程度は定義されておらず、効果は保証されない。電磁波、温度、圧力、薬理作用などを用いて細菌などの組織を破壊するか、生存が不可能な環境を生成することで行われる。病原体の除去(感染症の予防)、食品の鮮度保持、などが主な目的である。対象とする細菌などによっては効果が期待できない方法もある。人体や有益な生物への障害、高熱や腐食による装置の破損、食品の風味の変質などを引き起こすことがあるので、適切な方法を選択することが重要である。低温殺菌法のパスチャライゼーション(英語名: pasteurization)はルイ・パスツールからきている。.

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殺菌剤

殺菌剤(さっきんざい)は、一般に、病原性あるいは有害性を有する微生物を殺すための薬剤をいう。 医薬品、農薬や工業用品などがあるが、呼び方や内容が異なるので以下のように分けて記載する。それぞれの項目を参照。.

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GHSの高い急性毒性を示す標章 EUでの一般的な毒のシンボル(2015年までの使用)。 毒(どく)、毒物(どくぶつ)は、生物の生命活動にとって不都合を起こす物質の総称である。 毒物及び劇物指定令で定められる「毒物」については毒物及び劇物取締法#分類の項を参照のこと。.

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気管支炎

thumb グレイの解剖学に示された下気道の肉眼解剖像。 気管支炎(きかんしえん、羅: 独: 英: 蘭: Bronchitis)は、呼吸器疾患の一つで気管支の炎症を指す。急性と慢性に区分される。また、別の区分では慢性気管支炎は閉塞性肺疾患にも分類される(気道の狭窄症状、肺の過膨張、喘鳴、呼気延長、1秒率の低下、残気量の増加等)。自身の喫煙や周りの人間による受動喫煙の健康被害により、症状が悪化したり慢性化したりする悪影響がある。.

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消毒

消毒(しょうどく、disinfection)とは、広義では人体に有害な物質を除去または無害化することであり、広義の消毒には化学物質の中和を含む。 狭義では病原微生物を殺すこと(殺菌など)、または病原微生物の能力を減退させ病原性をなくすことである。無菌にすることではない。 類似する概念として滅菌や殺菌があるが意味が異なる。.

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消毒薬

消毒薬(しょうどくやく、disinfectants)は、化学的機序により微生物やウイルスを死滅させ、感染力を失わせることを目的として使用される薬物の総称。なお、高水準消毒剤以外は、滅菌はできない。消毒薬の効果は濃度、温度、pH、有機物の有無、微生物の感受性、併用による相乗などの種々の要因により変化する。例えば、一般に消毒薬の温度が10℃上昇すれば、消毒に要する時間は1/2となる。.

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新興感染症

新興感染症(しんこうかんせんしょう、)とは、その発症がにわかに注目されるようになった感染症に対する総称である。通常は新興感染症例は局地的あるいは、人物の移動による国際的な感染拡大が公衆衛生上の問題となるような感染症について取り上げられる。一説では、現在30種類が存在するといわれている。 病原体としてはウイルス、細菌、スピロヘータ、寄生虫など様々で、ウイルスによるものとしてはエイズ、エボラ出血熱、ラッサ熱などがある。 世界保健機関(WHO)の定義によると、新興感染症は「かつては知られていなかった、この20年間に新しく認識された感染症で、局地的に、あるいは国際的に公衆衛生上の問題となる感染症」とされている。この定義は1990年に初めて発表されたものであり、1970年以降に発生したものが新興感染症として扱われている。 なお、類似した概念として再興感染症がある。 日本の文部科学省が、2005年度から5か年計画で「新興・再興感染症研究拠点形成プログラム」を行っており、タイ王国には大阪大学、ベトナムには長崎大学、中華人民共和国には東京大学が研究拠点を整備している。近々、フィリピンに東北大学が拠点を整備する予定になっている。.

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日本感染症学会

一般社団法人日本感染症学会(にほんかんせんしょうがっかい, The Japanese Association for Infectious Diseases)は、日本における感染症に関わる調査・研究を行っている学術団体であり、学会員8000人以上を抱える日本の主要学会の一つ。感染症に関する研究・論文・人材育成など幅広い活動を行っている。感染症専門医の認定機関でもある。 母体は1926年二木謙三らにより設立された日本伝染病学会である。ICD制度協議会加盟学会所属、元文部科学省所管。 近接学術団体として、日本環境感染学会があり、当学会と両方所属している学会員も多い。こちらの学会は、より臨床現場に近い環境中での調査・研究をおこなっている。.

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感染症

感染症(かんせんしょう、英語:infectious disease)とは、寄生虫、細菌、真菌、ウイルス、異常プリオン等の病原体の感染により、「宿主」に生じる望まれざる反応(病気)の総称。.

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急性中耳炎

急性中耳炎(きゅうせいちゅうじえん、Acute otitis media)とは、真正細菌が中耳に感染して急性の炎症を起こす疾患である。一般に中耳炎という場合、この疾患を指すことが多い。.

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1928年

記載なし。

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