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抗原連続変異

索引 抗原連続変異

抗原連続変異(、抗原ドリフト) とは免疫系によって認識されるウイルスゲノムの突然変異の無作為な蓄積の過程。このような蓄積によりウイルスの抗原性が著しく変化し、免疫系による攻撃からの回避を助けることがある。この過程は免疫性の喪失あるいは特定のウイルス株に対するワクチンの効果の喪失を誘導することがある。抗原連続変異によって新しく別の種への感染を可能とすることがある。.

9 関係: ノイラミニダーゼヘマグルチニンウイルス・ノイラミニダーゼ免疫系突然変異遺伝的浮動集団遺伝学RNAポリメラーゼ抗原不連続変異

ノイラミニダーゼ

ノイラミニダーゼの模式図 ノイラミン酸 ノイラミニダーゼ(Neuraminidase、)は、ノイラミン酸のグリコシド結合を切断するグリコシダーゼである。シアリダーゼ(Sialidase)とも呼ばれる。ノイラミニダーゼは、広範な生物で見つかっている大きな酵素のファミリーである。最も良く知られているものは、インフルエンザ感染の拡大を防ぐ薬のターゲットとなるウイルス・ノイラミニダーゼである。ウイルス・ノイラミニダーゼは、しばしばインフルエンザウイルス表面の抗原決定基として用いられている。ホモログはほ乳類の細胞中にも存在し、様々な機能を持つ。少なくとも4つのほ乳類のノイラミニダーゼのホモログは、ヒトゲノムにも含まれている (NEU1, NEU2, NEU3, NEU4)。 ノイラミニダーゼは、新しく形成されたウイルス粒子またはホスト細胞の受容体からの、シアル酸残基末端の加水分解を触媒する。この活性により、呼吸器官の粘膜中のウイルス粒子の運動性、また感染細胞で新しく生成したウイルス粒子の溶出が促進される。.

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ヘマグルチニン

ヘマグルチニン(hemagglutinin、haemagglutinin、HA)とは、インフルエンザウイルス、およびその他多くの細菌、ウイルスの表面上に存在する抗原性糖タンパク質である。ヘムアグルチニンとも表記される。 ウイルスはこのヘマグルチニンの働きによって細胞に感染する。 ヘマグルチニンという単語は、in vitroにおいて赤血球(hem)を固まらせて凝集体(agglutinate)を作ることから名付けられた。.

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ウイルス・ノイラミニダーゼ

ウイルス・ノイラミニダーゼ (viral neuraminidase) は、インフルエンザウイルスの表面に存在するノイラミニダーゼの一種であり、宿主細胞内で産生された複製ウイルスの、細胞からの遊離を可能にする。ノイラミニダーゼは一般にシアル酸類を糖タンパク質から切断する酵素であり、インフルエンザウイルスの自己複製プロセスにおいて必要とされる。 インフルエンザウイルスが感染する際、ウイルスの表面にあるヘマグルチニン (シアル酸類に結合する分子) を使って宿主細胞に吸着する。シアル酸類は、宿主細胞の糖タンパク質に広く見出される糖 (9炭糖)であり、ウイルスはこの分子グループを悪用して宿主細胞に結合する。宿主細胞からウイルスが遊離されるためには、ノイラミニダーゼが酵素として特異的に、ヘマグルチニンが結合する宿主の糖タンパク質のシアル酸を切断しなければならない。インフルエンザの自己複製プロセスの不可欠なパートとして、ノイラミニダーゼの機能をノイラミニダーゼ阻害剤でブロックすることは、インフルエンザ治療の有効な方法である。 ムンプスウイルス(流行性耳下腺炎の病原体)およびヒトパラインフルエンザウイルスを含むいくつかのウイルス群においては、ヘマグルチニン-ノイラミニダーゼタンパク質1つで、ノイラミニダーゼとヘマグルチニンの両方の機能を果たしている。.

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免疫系

免疫系(めんえきけい、immune system)とは、生体内で病原体などの非自己物質やがん細胞などの異常な細胞を認識して殺滅することにより、生体を病気から保護する多数の機構が集積した機構である。精密かつダイナミックな情報伝達を用いて、細胞、組織、器官が複雑に連係している。この機構はウイルスから寄生虫まで広い範囲の病原体を感知し、作用が正しく行われるために、生体自身の健常細胞や組織と区別しなければならない。 この困難な課題を克服して生き延びるために、病原体を認識して中和する機構が一つならず進化した。細菌のような簡単な単細胞生物でもウイルス感染を防御する酵素系をもっている。その他の基本的な免疫機構は古代の真核生物において進化し、植物、魚類、ハ虫類、昆虫に残存している。これらの機構はディフェンシンと呼ばれる抗微生物ペプチドが関与する機構であり、貪食機構であり、 補体系である。ヒトのような脊椎動物はもっと複雑な防御機構を進化させた。脊椎動物の免疫系は多数のタイプのタンパク質、細胞、器官、組織からなり、それらは互いに入り組んだダイナミックなネットワークで相互作用している。このようないっそう複雑な免疫応答の中で、ヒトの免疫系は特定の病原体に対してより効果的に認識できるよう長い間に適応してきた。この適応プロセスは適応免疫あるいは獲得免疫(あるいは後天性免疫)と呼ばれ、免疫記憶を作り出す。特定の病原体への初回応答から作られた免疫記憶は、同じ特定の病原体への2回目の遭遇に対し増強された応答をもたらす。獲得免疫のこのプロセスがワクチン接種の基礎である。 免疫系が異常を起こすと病気になる場合がある。免疫系の活動性が正常より低いと、免疫不全病が起こり感染の繰り返しや生命を脅かす感染が起こされる。免疫不全病は、重症複合免疫不全症のような遺伝病の結果であったり、レトロウイルスの感染によって起こされる後天性免疫不全症候群 (AIDS) や医薬品が原因であったりする。反対に自己免疫病は、正常組織に対しあたかも外来生物に対するように攻撃を加える、免疫系の活性亢進からもたらされる。ありふれた自己免疫病として、関節リウマチ、I型糖尿病、紅斑性狼瘡がある。免疫学は免疫系のあらゆる領域の研究をカバーし、ヒトの健康や病気に深く関係している。この分野での研究をさらに推し進めることは健康増進および病気の治療にも期待できる。.

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突然変異

突然変異(とつぜんへんい)とは、生物やウイルスがもつ遺伝物質の質的・量的変化。および、その変化によって生じる状態。 核・ミトコンドリア・葉緑体において、DNA、あるいはRNA上の塩基配列に物理的変化が生じることを遺伝子突然変異という。染色体の数や構造に変化が生じることを染色体突然変異という。 細胞や個体のレベルでは、突然変異により表現型が変化する場合があるが、必ずしも常に表現型に変化が現れるわけではない。 また、多細胞生物の場合、突然変異は生殖細胞で発生しなければ、次世代には遺伝しない。 表現型に変異が生じた細胞または個体は突然変異体(ミュータント)と呼ばれ、変異を起こす物理的・化学的な要因は変異原(ミュータゲン)という。 個体レベルでは、発ガンや機能不全などの原因となる場合がある。しかし、集団レベルでみれば、突然変異によって新しい機能をもった個体が生み出されるので、進化の原動力ともいえる。 英語やドイツ語ではそれぞれミューテーション、ムタチオン、と呼び、この語は「変化」を意味するラテン語に由来する。.

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遺伝的浮動

遺伝的浮動のシミュレーション。ある一つの対立遺伝子について、異なる集団サイズ別に、50世代にわたる10回のシミュレーション結果を示している。シミュレーション条件は、集団サイズ, nが上から、n.

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集団遺伝学

集団遺伝学(しゅうだんいでんがく、)は、生物集団内における遺伝子の構成・頻度の変化に関する遺伝学の一分野。チャールズ・ダーウィンの自然選択説とグレゴール・ヨハン・メンデルの遺伝法則の融合から誕生した分野と呼ぶこともできる。 個体群や生物群集の遺伝子プールを対象とし、進化と遺伝を確率論や統計学などの数学的手法を用いて研究する。ロナルド・フィッシャー、シューアル・ライトや J・B・S・ホールデンらによって考えだされた近代進化論を、ジョン・メイナード=スミス、ウィリアム・ドナルド・ハミルトンらが発展させ、現在に至る。 扱われる進化のプロセスとしては、突然変異(mutation)、遺伝的浮動(genetic drift)、自然選択(natural selection)、遺伝子流動 (gene flow)、遺伝的組み換え(recombination)、集団構造などがある。そのようなプロセスが適応や種分化に及ぼす影響を論じる。 理論的なアプローチの他、ショウジョウバエを用いた実験的なアプローチも行われている。デオキシリボ核酸(DNA)の二重らせん構造が解明されるまでは、主に数理生物学的な理論的アプローチがとられてきたが、分子生物学の発展に従って、木村資生の中立進化説のように、分子遺伝学的手法もとられるようになった。今日的なテーマとしては、自然集団の遺伝的過程において進化がどのように起こるか研究することも可能となった。 集団遺伝学の手法や理論は、交配実験が不可能な人類集団の遺伝学的組成に関する研究や、動植物の育種学などに寄与している。.

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RNAポリメラーゼ

RNAポリメラーゼ (RNA polymerase) とは、リボヌクレオチドを重合させてRNAを合成する酵素。DNAの鋳型鎖(一本鎖)の塩基配列を読み取って相補的なRNAを合成する反応(転写)を触媒する中心となる酵素をDNA依存性RNAポリメラーゼという(単に「RNAポリメラーゼ」とも呼ぶ)。「ポリメラーゼ」は、より英語発音に近い「ポリメレース」と呼ばれることも多い。 真核生物では、DNAを鋳型にしてmRNAやsnRNA遺伝子の多くを転写するRNAポリメラーゼIIがよく知られる。このほかに35S rRNA前駆体を転写するRNAポリメラーゼI、tRNAとU6 snRNA、5S rRNA前駆体等を転写するRNA ポリメラーゼIIIなどがあり、上記三種は DNA依存性RNAポリメラーゼと呼ばれる。また、RNAを鋳型にRNA を合成するRNA依存性RNAポリメラーゼもあり、多くのRNAウイルスで重要な機能を果たす以外に、microRNAの増幅過程にも利用される。 鋳型を必要としない物もあり、初めて発見されたRNA ポリメラーゼであるポリヌクレオチドホスホリラーゼ(ポリヌクレオチドフォスフォリレース、ポリニュークリオタイドフォスフォリレース)もそのひとつとしてあげられる。この酵素は実際には細菌の細胞内でヌクレアーゼとして働くが、試験管内ではRNA を合成することができる。これを利用して一種類のヌクレオチドからなるRNAを合成し、それから翻訳されるタンパク質を調べることで初めて遺伝暗号の決定が行われた。真核生物のもつpoly(A)ポリメラーゼも同様に鋳型を必要とせず、Pol II転写産物の3'末端にpoly(A)鎖を付加することで転写後の遺伝子発現制御機構の一端を担っている。 真核生物の転写装置(RNAポリメラーゼ)は、Pol I、Pol II、Pol IIIの3種がある。それぞれ10種類以上ものサブユニットから構成される(基本的には12種)。また、古細菌のRNAポリメラーゼもサブユニット数が多く、9-14種のサブユニットから構成されている。ユリアーキオータではいくつかのサブユニットが省かれているが、一部のクレンアーキオータには真核生物の12種類のサブユニットが全て保存されており、真核生物の持つ3種のRNAポリメラーゼの祖先型と考えられている。古細菌のRNAポリメラーゼは、Aサブユニットが2つに分かれている特徴がある。 一方で、真正細菌のRNAポリメラーゼは全体的に真核生物や古細菌のものより単純な構成である。ααββ'ωの4種5サブユニットからなるコアエンザイムに、σが会合したホロエンザイムと呼ばれる形態で正常なプロモーターを認識する。シグマ因子は遺伝子上流のプロモーター配列を認識して転写を開始する役割を担っている。.

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抗原不連続変異

抗原不連続変異(、抗原シフト)とは2つ以上の異なるウイルス株あるいはウイルスに由来する表面抗原が組み合わさり、新しいサブタイプのウイルスが形成される一連の過程であり、インフルエンザウイルスにおいてよく認められる。抗原不連続変異という用語は特にインフルエンザに関する文献において用いられ、最も知られた事例である(他の例としてヒツジのビスナウイルスが挙げられる))。.

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