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カイケーイー

索引 カイケーイー

カイケーイー(Kaikeyī, कैकेयी)は、インドの叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する女性。アヨーディヤー王ダシャラタの妃で、バラタの母。カイケーイーはラーマを我が子のように愛していたが、侍女マンタラーにそそのかされてラーマを追放した。 かつてダシャラタ王はダンダカの森でインドラ神を助けてアスラ族と戦ったことがあった。このときカイケーイーはダシャラタ王にお供して戦場について行った。そして戦いで王が傷ついて倒れると、カイケーイーは王を戦場から運び出し、王の命を救った。ダシャラタ王はこれに感謝し、妃に2つの願いを叶えると約束した。しかしカイケーイーはその場で願いを言わず、またその約束もすぐ忘れてしまった。 後にラーマの即位が決まったとき、カイケーイーは素直に喜んだ。しかし侍女のマンタラーはカイケーイーにラーマに対する不信感を吹き込んだ。マンタラーはラーマが即位すれば、バラタは殺されるか追放されるとさえ言った。不安になったカイケーイーがマンタラーに相談すると、マンタラーは妃がダシャラタ王と交わした約束を思い出させ、ラーマをダンダカの森に14年間追放することと、バラタの即位を要求するよう助言した。 カイケーイーは喜んで助言に従った。ダシャラタ王はカイケーイーの要求に驚いて、激しく反対し、何とか妃を説得しようとした。しかしカイケーイーはかたくなに拒否した。疲れ果てた王がラーマを呼ぶと、カイケーイーは何も言えない王に代わってラーマに追放を命じた。ラーマは直ちにこれに従い、王宮を去った。王宮の誰もがこの出来事を嘆いた。ダシャラタ王はラーマのために軍隊や諸々の財を送ろうとしたが、王国から財が消失することを恐れたカイケーイーは反対した。しまいにダシャラタ王は心労がたたって崩御した。こうした不幸が重なって人々はみなカイケーイーをうらみ、バラタやシャトルグナさえもカイケーイーを非難したとされる。 かいけい.

13 関係: 即位叙事詩侍女マンタラーバラタ (ラーマーヤナ)ラーマラーマーヤナワヤン・クリアヨーディヤーアスラインドインドラシャトルグナ

即位

即位(そくい)とは、亡くなったり、譲位した君主(皇帝、国王など)の跡を継いで、その君主位に就くことである。君主の第一子や弟が皇太子(王太子)や皇太弟(王太弟)に就任し、先代君主が亡くなった後に継ぐことがある。最大の式典という意味の「大典(たいてん)」の語を以て即位を指す(反対語は君主の死と葬儀を指す「大喪」)。 即位に際して儀式を執り行うことも多く、戴冠式(即位式)と呼ばれる。一般的に即位時期に合わせて行われるが、国内の政情不安や先代君主への服喪、財政難などを理由に数年後に実施されることもある。.

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叙事詩

多くの演劇の題材に用いられるアジアの代表的叙事詩『ラーマーヤナ』(インドネシア、サヌール海岸) 叙事詩(じょじし、epic)とは、物事、出来事を記述する形の韻文であり、ある程度の長さを持つものである。一般的には民族の英雄や神話、民族の歴史として語り伝える価値のある事件を出来事の物語として語り伝えるものをさす。 口承文芸として、吟遊詩人や語り部などが伝え、その民族の古い時代には次世代の教養の根幹を成したり、教育の主要部分となることも多かった。後世に書き残され、歴史資料に保存されることになったものが多い。.

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侍女

侍女(じじょ、handmaid)は、王族・貴族または上流階級の婦人に個人的に仕えて雑用や身の回りの世話をする女性である。.

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マンタラー

マンタラー(Mantarā, मंथरा)は、インドの叙事詩『ラーマーヤナ』に登場するせむし女で、アヨーディヤーのダシャラタ王の妃カイケーイーに仕える侍女。 もともとは孤児で、少女の頃からカイケーイーに養育されて育った。ラーマ王子がカイケーイーとその子バラタに害をなす存在であると盲信しており、ラーマの即位が決まったとき、カイケーイーにラーマを追放し、バラタを王位につけることをダシャラタ王に願うよう助言した。 ちなみに『マハーバーラタ』によると、マンタラーの前世はドゥンドゥビーというガンダルヴァの女で、ブラフマー神に命じられて人間界に転生し、人々の間に敵意をかき立てたのだという。 まんたら.

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バラタ (ラーマーヤナ)

バラタ(Bharata、भरत)は、インドの叙事詩『ラーマーヤナ』の登場人物。ダシャラタ王とカイケーイー妃の子。異母兄弟のシャトルグナに慕われる。サンカーシュヤの王クシャドヴァジャの娘マーンタヴィーと結婚する。ラーマが追放されたことを知ったバラタは、父ダシャラタの国葬後にラーマを追い、王国に戻るよう説得した。しかしラーマの意志が固かったので、ラーマの履物(パドゥカ)を譲り受け、それを王座に置いて、自らはラーマの臣下として国政をとった。 はらた.

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ラーマ

伝説の戦士『ラーマ』 ラーマ(デーヴァナーガリー:राम Rāma)は、インドの叙事詩『ラーマーヤナ』の主人公。イクシュヴァーク王朝に生まれた薔薇色の瞳を持つ英雄で、インドの理想君主像であり、ダルマを体現したとされる。シーターを妃とした。 神話上、特にヴァイシュナヴァ派では、ヴィシュヌのアヴァターラ(化身)であるとされる。神の化身としてのラーマへの信仰は篤く、マハトマ・ガンディーは死の際に「ヘー・ラーム」(神よ)と言った。この「ラーム」とはラーマのことである。 王と妃カウサリヤーとの間に生まれ、異母兄弟にバラタ、ラクシュマナ、シャトルグナがいる。『ラーマーヤナ』によると、彼ら4兄弟はいずれもラークシャサ(羅刹)の王ラーヴァナを倒すために生まれたヴィシュヌ神の4分身であるという。大聖ヴィシュヴァーミトラの導きによって、ミティラーの王ジャナカを尋ね、そこで王の娘シーターと出会い、結婚する。しかしバラタ王子の母カイケーイー妃によって、14年の間アヨーディヤを追放された。ダンダカの森でラーヴァナによってシーターを略奪され、これをきっかけにラークシャサ族との間に大戦争が勃発する。.

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ラーマーヤナ

『ラーマーヤナ』(Rāmāyana、サンスクリット:रामायण, Ramayana)は、古代インドの大長編叙事詩。ヒンドゥー教の聖典の一つであり、『マハーバーラタ』と並ぶインド2大叙事詩の一つである。サンスクリットで書かれ、全7巻、総行数は聖書にも並ぶ48,000行に及ぶ。成立は紀元3世紀頃で、詩人ヴァールミーキが、ヒンドゥー教の神話と古代英雄コーサラ国のラーマ王子の伝説を編纂したものとされる。 この叙事詩は、ラーマ王子が、誘拐された妻シーターを奪還すべく大軍を率いて、ラークシャサの王ラーヴァナに挑む姿を描いている。ラーマーヤナの意味は「ラーマ王行状記」。 現代でも、ラーマーヤナは、絵画、彫刻、建築、音楽、舞踏、演劇、映画など多くの分野で、インドのみならず、当時同じサンスクリット圏であり古くからインド文化を取り入れてきた東南アジア一円に深く浸透し影響力を持っており、王権を強調するその内容は、支配階級のみならず、民衆の間でも広く親しまれている。 なお、編纂された紀元3世紀当時のクシャトリヤ勢力の台頭を反映し、この叙事詩で活躍する人物は全てクシャトリヤである。また、ラーマーヤナの核心部分は第2巻から第6巻とされ、その成立は紀元前4-5世紀頃で、第1巻と第7巻よりも古い。.

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ワヤン・クリ

ワヤン・クリ(Wayang Kulit)とは、インドネシアのジャワ島やバリ島で行われる、人形を用いた伝統的な影絵芝居、またそれに使われる操り人形のことである。人形を操る人をダランと呼ぶ。芝居はヒンドゥー寺院での祭りなどで行われ、インドの古代叙事詩『マハーバーラタ』や『ラーマーヤナ』などが主な演目である。10世紀には既に演じられていたことが記録されている。ワヤン(Wayang)は影を、クリ(Kulit)は皮を意味する。2003年には、ユネスコの「人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言」において傑作の宣言を受けており、無形文化遺産に登録されることが事実上確定していたが、2009年9月の第1回登録で正式に登録された。日本では単にワヤンとも呼ばれているが、ワヤンには他に、人間が演じる、人形劇のなどがある。.

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アヨーディヤー

アヨーディヤー (ヒンディー語:अयोध्या、Ayodhyā、英語:Ayodhya、アヨーデャーとも)はインドの古都。ウッタル・プラデーシュ州北部のに位置し、7Km西にファイザーバードの街がある。アヨーディヤとも表記されるが、現地語の名称では最後の音節は長母音である。 アヨーディヤーの名は「難攻不落の都城」を意味し、古代コーサラ国の初期の首都とされ、叙事詩『ラーマーヤナ』の主人公ラーマ王子の故郷としても知られる。.

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アスラ

アスラ(असुर asura)とは、インド神話・バラモン教・ヒンドゥー教における神族または魔族の総称。 本来、『リグ・ヴェーダ』に見られるように、古代インドにおいてアスラは悪役的な要素はあまりなく、デーヴァ神族の王インドラに敵対することもある天空神・司法神ヴァルナとその眷属を指していたが、その暗黒的・呪術的な側面が次第に強調されるようになり、時代が下った古代インドではアスラを魔族として扱うようになった。「アスラはア(a=非)・スラ(sura=生)である」という俗語源説も、この転回を支持するものだった。 インド神話がバラモン教からヒンドゥー教へと発展し、シヴァ・ヴィシュヌが新しく主神となると、アスラはヴァルナの眷属であるという設定はなくなり、神々の敵対者、主にダーナヴァ族・ダイティヤ族の総称としてアスラの呼称は使われるようになった(カシュヤパ仙の憎しみから生まれたヴリトラや、シヴァの破壊衝動から生まれたジャランダーラなどもアスラとして扱われているため、必ずしもこの限りではない)。彼らはデーヴァ(神々)のようにアムリタを飲んではいないため、不死・不滅の存在ではないが、自らに想像を絶する厳しい苦行を課すことによって神々をも超越する力を獲得し、幾度となくデーヴァ(神々)から世界の主権を奪うことに成功している。 アスラが仏教に取り込まれてそれが中国に伝わると、漢字を当てて「阿修羅」と表記されるようになった。また、中国において「阿」の文字が名の接頭辞(日本でいう「○○ちゃん」、また1文字の女性名(:Category:日本語の女性名参照)に添えられる「お」に該当する)と同じ表現であることからか、「修羅」とも呼ばれる。.

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インド

インドは、南アジアに位置し、インド洋の大半とインド亜大陸を領有する連邦共和制国家である。ヒンディー語の正式名称भारत गणराज्य(ラテン文字転写: Bhārat Gaṇarājya、バーラト・ガナラージヤ、Republic of India)を日本語訳したインド共和国とも呼ばれる。 西から時計回りにパキスタン、中華人民共和国、ネパール、ブータン、バングラデシュ、ミャンマー、スリランカ、モルディブ、インドネシアに接しており、アラビア海とベンガル湾の二つの海湾に挟まれて、国内にガンジス川が流れている。首都はニューデリー、最大都市はムンバイ。 1947年にイギリスから独立。インダス文明に遡る古い歴史、世界第二位の人口を持つ。国花は蓮、国樹は印度菩提樹、国獣はベンガルトラ、国鳥はインドクジャク、国の遺産動物はインドゾウである。.

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インドラ

インドラ。アイラーヴァタに乗っている ミャンマー、タヂャーミン寺院のインドラ(サッカ) インドラ(Indra、इंद्र、इन्द्र)はバラモン教、ヒンドゥー教の神の名称である。省略しない名称は「サンスクリット語:シャクロー・デーヴァナーン・インドラハ、パーリ語:サッコー・デーヴァナン・インドー」で「強力な神々の中の帝王」を意味する(シャクラ・デーヴァナーン・インドラハ)とする文献も。「」は、男性名詞「(男神)」の複数形・属格。は、(王、征服者)の単数形・主格。「(シャクロ―)」は形容詞「(強力な、有能な)」の変化形。インドラの修飾語であるが、固有名詞とする説もある。その場合は「神々の帝王であるシャクラ」となる。。「シャクラ()」や「サッカ()」とも呼ばれる。 デーヴァ神族に属する雷霆神、天候神、軍神、英雄神である。ディヤウスとプリティヴィーの息子。 特に『リグ・ヴェーダ』においては、最も中心的な神であり、ヴァルナ、ヴァーユ、ミトラなどとともにアーディティヤ神群の一柱とされる。また、『ラーマーヤナ』には天空の神として登場する。 漢訳では、因陀羅・釋提桓因・帝釈天・天帝釈・天主帝釈・天帝・天皇などと書かれ、特に仏教における帝釈天の名で知られている。 株式会社日立ソリューションズ・ビジネス 『世界大百科事典 第2版』 Kotobank、2014。楠戸義昭 『戦国名将・智将・梟将の至言』 学習研究社、2009。楠戸義昭 『戦国武将名言録』 PHP研究所、2006。。-->.

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シャトルグナ

シャトルグナ(Śatrughna, शत्रुघ्न)は、インドの叙事詩『ラーマーヤナ』の登場人物。ダシャラタ王とスミトラー妃の子で、ラクシュマナと双子の兄弟。ラーマ、バラタとは異母兄弟。ラクシュマナがラーマを慕うのに対し、シャトルグナはバラタを慕う。 ラーマがシーターと結婚したとき、シャトルグナはクシャドヴァジャ王の娘キールティーと結婚した。またカイケーイー妃によってラーマが追放されたときシャトルグナはバラタのお供をしてケカヤ王を訪問していたが、帰国後、ラーマ追放と父ダシャラタ王の死の原因となったマンタラーを懲らしめた。 しやとるぐな.

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