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エピマー

索引 エピマー

ピマー (epimer) とは立体化学を表す用語で、2ヶ所以上のキラル中心を持ちジアステレオマーの関係にある化合物のうち、特に1ヶ所のキラル中心上の立体配置だけが異なる化合物を指す。 例えば、α-グルコースとβ-グルコースはエピマーの関係にある。α-グルコースでは1位のヒドロキシ基 (-OH) がアキシャル方向に向いているが、β-グルコースではエカトリアル方向に向いている。これらは1位の炭素上の配置だけが異なるエピマーである。糖の場合、1位の立体が異なるエピマーを特に アノマー (anomer) とも呼ぶ。 β-D-グルコピラノースとβ-D-マンノピラノースは2位の炭素上の立体配置だけが異なるエピマーである。β-D-グルコピラノースの2位のヒドロキシ基はエカトリアル方向へ、β-D-マンノピラノースではアキシャル方向へ向いている。これらはアノマーとは呼ばれない。 化合物の名称において、ある化合物に対するエピマーに epi- という接頭辞をつけて呼ぶことがある。例えばキニーネに対して、ヒドロキシ基の立体が異なるエピマーをエピキニーネ (epi-quinine) と呼ぶ。.

9 関係: ヒドロキシ基アノマーアキシャルキラル中心キニーネグルコースシクロヘキサンの立体配座ジアステレオマー光延反応

ヒドロキシ基

ヒドロキシ基(ヒドロキシき、hydroxy group)は、有機化学において構造式が −OH と表される1価の官能基。旧IUPAC命名則ではヒドロキシル基 (hydroxyl group) と呼称していた。 無機化合物における陰イオン OH− は「水酸化物イオン」を参照のこと。.

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アノマー

アノマー(anomer)とはピラノースあるいはフラノースが環状構造を取ることで発生する立体異性体の関係を示す化学用語である。ピラノースやフラノースは他の糖とグルコシド結合していない状態ではヘミアセタール(ヘミケタール)結合を生成したり、加水分解したりすることで、鎖状構造と環状構造との間で平衡が存在する。アノマーは環状構造を取ったときに、ヘミアセタール(ヘミケタール)を形成するC-1炭素が不斉炭素になることで発生する立体異性体なので、糖が単独で存在する場合はアノマー同士には平衡状態が存在する。 アノマーの違いを表記する為にα-またはβ-の接頭辞が使用される。D-Glucoseをハース投影式で記述した場合、C-1炭素のヒドロキシ基が下向きなアノマーがα-D-Glucoseであり、上向きのアノマーがβ-D-Glucoseに相当する。 500px.

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アキシャル

アキシャル(axial)原義は「軸の」「軸上の」「同一または共通の軸」「一線に並んだ」を意味する。対義語はラジアル。.

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キラル中心

ラル中心(キラルちゅうしん)とは、分子のキラリティーを生じさせる元となる原子をいう。不斉原子または不斉中心ともいう。 最も多く見られるキラル中心は、異なる 4 つの原子または置換基に共有結合している炭素(不斉炭素原子)である。かつて当用漢字時代には不整という字が当てられたことがあり、不整という表記が残っている辞書もある。常用漢字には斉の字が追加されたので、再び不斉が使われることになった。.

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キニーネ

ニーネ(kinine)またはキニン(quinine)は、キナの樹皮に含まれる分子式C20H24N2O2のアルカロイドである。 IUPAC名は(6-Methoxyquinolin-4-yl)-(R)-methanol。1820年にキナの樹皮から単離、命名され、1908年に平面構造が決定し、1944年に絶対立体配置も決定された。また1944年にロバート・バーンズ・ウッドワードらが全合成を達成した。ただしウッドワードらの全合成の成否については後述の通り議論がある。 マラリア原虫に特異的に毒性を示すマラリアの特効薬である。キューガーデンが移植を手がけて以来、帝国主義時代から第二次世界大戦を経てベトナム戦争まで、ずっとかけがえのない薬だった。米国は野戦病院等でキニーネを使い、1962-1964年頃に手持ちが底をついた。急に大量発注され、そこへ国際カルテルが便乗し、キニーネは暴騰した。参加企業は欧州諸共同体のキニーネ/キニジンメーカーを網羅していた。 その後、キニーネの構造を元にクロロキンやメフロキンなどの人工的な抗マラリア薬が開発され、ある程度の副作用のあるキニーネは代替されてあまり用いられなくなっていった。 しかし、東南アジアおよび南アジア、アフリカ、南アメリカ中北部といった赤道直下の地域において熱帯熱マラリアにクロロキンやメフロキンに対して耐性を持つものが多くみられるようになったため、現在ではその治療に利用される。 また強い苦味を持つ物質として知られている。そのため、トニックウォーターに苦味剤として添加される。.

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グルコース

ルコース(glucose)は、分子式 C6H12O6を持つ単純な糖である。とも呼ばれる。グルコースは血糖として動物の血液中を循環している。糖は植物などに含まれる葉緑体において、太陽光からのエネルギーを使って水と二酸化炭素から光合成によって作られる。グルコースはのための最も重要なエネルギー源である。植物ではデンプン、動物ではグリコーゲンのようなポリマーとして貯蔵される。 グルコースは6個の炭素原子を含み、単糖の下位区分であるヘキソースに分類される。D-グルコースは16種類の立体異性体の一つである。D型異性体であるD-グルコースは、デキストロース(dextrose)とも呼ばれ、天然に広く存在するが、L-型異性体であるL-グルコースはそうではない。グルコースは乳糖や甘蔗糖、麦芽糖、セルロース、グリコーゲンなどといった炭水化物の加水分解によって得ることができる。グルコースは通常コーンスターチから商業的に製造されている。 グルコースは世界保健機関必須医薬品モデル・リストに入っている。Glucoseという名称は、甘いを意味するギリシア語γλυκός (glukós) 由来のフランス語から来ている。接尾辞の "-ose" は炭水化物を示す化学分類辞である。.

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シクロヘキサンの立体配座

ヘキサンの立体配座(シクロヘキサンのりったいはいざ、cyclohexane conformation)は、シクロヘキサン分子がその化学結合の完全性を保ちながら取ることができる複数の三次元形状のいずれかである。 平らな正六角形の内角は120º であるが、炭素鎖における連続する結合間の望ましい角度は約109.5º (正四面体の中心と頂点を結ぶ直線のなす角)である。したがって、シクロヘキサン環は、全ての角度が109.5º に近づき、平らな六角形形状よりも低いひずみエネルギーを持つ特定の非平面立体配座を取る傾向にある。最も重要な形状はいす形、半いす形、舟形、ねじれ舟形である。シクロヘキサン分子はこれらの立体配座間を容易に移ることができ、「いす形」と「ねじれ舟形」のみが純粋な形で単離することができる。 シクロヘキサンの立体配座は配座異性の古典的な例であるため有機化学において広く研究されてきており、シクロヘキサンの物理的および化学的性質に顕著な影響を与えている。.

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ジアステレオマー

酒石酸には 3 つの立体異性体があり、このうち D 体とメソ体、L 体とメソ体がそれぞれジアステレオマーの関係にある。 ジアステレオマー (Diastereomer) は化学物質の異性体のひとつ。立体異性体のうち、鏡像異性体(エナンチオマー)でないものをいう。幾何異性体(シス-トランス異性体)もジアステレオマーに含まれる。偏左右異性体という訳語が稀に用いられる。 化合物 A が化合物 B のジアステレオマーである場合、A と B の分子式や化学結合の様式は等しいが、平行移動や回転操作を施してもぴったりと重ね合わせることはできない。また、A の鏡像も B とは重ならない。.

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光延反応

光延反応(みつのぶはんのう、Mitsunobu reaction)は、有機合成で用いられる化学反応のひとつで、アルコールのヒドロキシル基をアゾカルボン酸エステルとトリフェニルホスフィンで活性化して行なうSN2反応のことである。1967年に光延旺洋らによって報告された。 アゾジカルボン酸ジエチル (DiEthyl AzoDicarboxylate, DEAD) とトリフェニルホスフィン、アルコールと求核剤(カルボン酸など)を混合するとアルコールのヒドロキシ基が求核剤によって置換された生成物が得られる。 ヒドロキシル基は脱離基としては劣っているため、そのままではSN2反応により置換することは難しい。 第1級アルコールでは脱離基として優れるスルホン酸エステルに誘導することでSN2反応が可能であるが、第2級アルコールではスルホン酸エステルに誘導してもSN1反応や脱離反応が併発しやすいために収率が低下することが多い。 しかし、この反応では選択的にSN2反応を起こさせることが可能である。 この反応の基質の第2級アルコールのヒドロキシル基が結合している炭素が不斉である場合、SN2反応のみが進行するから完全なワルデン反転が起こる。 特に求核剤としてカルボン酸を用いてこの反応を行い、続いて生成したエステルを加水分解すると、元の基質のヒドロキシル基が結合している炭素の立体配置が反転(エピ化)した立体異性体を得ることができる。そのため、このような反応を光延反転(みつのぶはんてん)と呼ぶこともある。 反応は以下のような機構で進行する。.

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エピメリ化エピ化

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