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ミクロシスチン

索引 ミクロシスチン

ミクロシスチン-LRの構造 ミクロシスチンもしくはミクロキスチン(microcystin)は、ミクロキスティス属を中心としたシアノバクテリアによって生産される毒素(シアノトキシン)である。7個のアミノ酸から構成される環状のペプチドであるが、リボソームを経由せずに合成される非リボソームペプチドである。ミクロシスチン-LR、ミクロシスチン-LA など60種類ほどの誘導体があり、分子量は 900-1050 前後。 ミクロキスティス属は湖沼等においてアオコを発生させることで知られ、アオコに含まれるミクロシスチンは強い肝臓毒活性を示す。ミクロシスチンを含む水を継続して摂取した場合、肝臓に対する発がん性があることも指摘されている。産生する種としては が代表的である。ミクロキスティス属の他、ユレモ属()やアナベナ属()の藍藻もミクロシスチンを作る。 日本では霞ヶ浦や印旛沼など、富栄養化の進行した水域でしばしばアオコが発生し、それに伴って水からミクロキスチンが検出される(PDF) - 厚生労働省。ただし原水にミクロシスチンが含まれる場合でも、浄水から定量下限(0.0001mg/L)を超えて検出された例はない(平成10年度調査)。 日本国外においては、ミクロシスチンを含む水を飲んだ人や家畜が中毒する事例が度々発生している。1996年にはブラジルの病院でミクロシスチンによる中毒が発生し死者50名を出した。原因は人工透析に使用される水にアオコが含まれていたことによる。日本国内においても、琵琶湖沿岸で2007年に飼育中に斃死したアイガモの肝臓に高濃度で蓄積されていた事が報告されている。.

9 関係: ノジュラリンアオコオリゴペプチドシアノペプトリンシアノトキシンシクラミド環状ペプチド非リボソームペプチド致死量

ノジュラリン

ノジュラリン-R(nodularin-R、ノズラリン-R)は、プランクトン性藍藻(シアノバクテリア)Nodularia spumigenaによって生産される環状非リボソームペプチドのひとつである。このシアノバクテリアは、世界中の汽水域においてブルームを形成する。ノジュラリン-Rはペンタペプチドであり、メチルデヒドロブチリンやβ-アミノ酸のADDA((all-S,all-E)-3-Amino-9-methoxy-2,6,8-trimethyl-10-phenyldeca-4,6-diene acid)といった複数のまれな非タンパク質性アミノ酸を含んでいる。ノジュラリン-Rはシアノトキシンであり、野生動物、家畜、人間に対して健康上のリスクを引き起こす。ノジュラリン-Rは強力な(肝臓毒)であり、肝臓に深刻な損傷を引き起こす。.

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アオコ

アオコ(青粉)とは、富栄養化が進んだ湖沼等において微細藻類(主に浮遊性藍藻)が大発生し水面を覆い尽くすほどになった状態、およびその藻類を指す。粒子状の藻体がただよって水面に青緑色の粉をまいたように見えることから、「青粉(あおこ)」と呼ばれるようになったと考えられる。 アオコが大発生した津久井湖.

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オリゴペプチド

トリペプチドの例(Val-Gly-Ala)、アミノ末端が緑色、カルボニル末端が青色に塗られている。 テトラペプチドの例(Val-Gly-Ser-Ala)、アミノ末端が緑色、カルボニル末端が青色に塗られている。 オリゴペプチド (Oligopeptide) は、2から20個のアミノ酸からなるペプチド鎖で、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、ペンタペプチド等を含む。600以上のオリゴペプチドが存在することが知られており、それらの約半分が分子構造に基づき、アエルギノシン、シアノペプトリン、ミクロシスチン、ミクロビリジン、ミクロギニン、アナベノペプチンおよびシクラミドの7つに分離される。ミクロシスチンは、潜在的な飲料水への毒性の影響があるため、最もよく研​​究されている。最も大きな分類がシアノペプトリン(40.1%)、続いてミクロシスチン(13.4%)とされている。.

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シアノペプトリン

アノペプトリン(Cyanopeptolin)は、オリゴペプチドの分類の一つである。ミクロキスティス属やプランクトスリックス属等の藻類が生成し、神経毒になりうる。非リボソームペプチドである。.

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シアノトキシン

アノトキシン(cyanotoxin、藍藻毒)は、藍藻(シアノバクテリア)が生産する毒素の総称。水の華、アオコを形成するシアノバクテリアに毒素を生産するものが多い。汚染された水を飲んた家畜や人が死亡した例も多い。毒素を生産する酵素の遺伝子はまとまったオペロンを形成して、水平移動や脱落をくり返すため、近縁種でも生産する株としない株がいる。魚や貝に蓄積され、貝毒の原因などにもなる。.

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シクラミド

ラミド(Cyclamide)は、オリゴペプチドの分類の一つである。等の藍藻によって生産され、毒性を持つことがある。シクラミドは、リボソーム経路によって合成される。.

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環状ペプチド

ペプチド(かんじょうペプチド)は、アミノ末端とカルボキシル末端とがペプチド結合で結ばれ環状となったポリペプチド鎖である。数多くの環状ペプチドが天然から発見されており、構成アミノ酸の数は数個から数百個までに及ぶ。シクロスポリンAといったホモデティック環状ペプチドは、環が通常のペプチド結合(すなわちある残基のαカルボキシルともう一つの残基のαアミンとの間)で主に構成されている。環状イソペプチドは、ミクロシスチンやバシトラシンのように、少なくとも一つの非αアミド結合(側鎖とαカルボキシル基など)を含んでいる。アウレオバシジンAやHUN-7293といった環状デプシペプチドは、アミドの代わりに少なくとも一つのラクトン(エステル)結合を有している。環状デプシペプチドの中にはC末端カルボキシルとThrあるいはSer残基の側鎖との間で環化しているものもある(カハラリドF、テオネラペプトリド、ジデムニンBなど)。アマトキシン、アマニチン、ファロイジンといった二環性ペプチドは架橋基を含んでいる。アマトキシンでは、この架橋はTrpおよびCys残基の間のチオエーテルで形成されている。その他の二環性ペプチドには、エキノマイシン、トリオスチンA、セロゲンチンCがある。ソマトスタチンやオキシトシンのように2つのシステインの間のジスルフィド結合によって環化した環状ペプチドホルモンが数多く存在する。 細胞において環状ペプチドが形成される過程はまだ十分に分かっていない。しかしながら、環状ペプチドの興味深い性質の一つは、消化過程に極めて耐性を持つ傾向があることであり、ヒトの消化管において分解されずに残ることができる。 環状ペプチドの例.

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非リボソームペプチド

非リボソームペプチド(ひリボソームペプチド、英:Nonribosomal peptide(s))は細菌や真菌など微生物の二次代謝産物の中で、リボソームを経由せずに合成されるペプチドを指す。NRP(s)と略記される。裸鰓類のような高等生物もNRPを作り出していることが知られているが、それも生体表面や内部に住み着いた微生物によるものではないかと考えられている。 リボソームで合成されるポリペプチドとは異なり、非リボソームペプチド合成酵素(ひリボソームペプチドごうせいこうそ、英:Nonribosomal peptide synthetase(s))によりアミノ酸から合成される。この酵素はNRPS(s)と略記される。NRPSはモジュール式の分子組み立て工場のモデルで説明されることが多い。mRNAを設計図としてペプチド鎖を合成するリボソームとは異なり、NRPSには設計図がなく各NRPSにより合成できる分子もあらかじめ決まっている。非リボソームペプチドはリボソームペプチドより非常に多様な分子構造を持っており、様々なNRPSにより合成される。 NRPは環状構造もしくは枝状構造を取ることも多く、コドンにコードされていないアミノ酸(D-アミノ酸や、N,O,S-メチル化、N-ホルミル化、グリコシル化、アシル化、ハロゲン化、ヒドロキシル化などの修飾を受けたアミノ酸)を含むことも多い。同じ配列のペプチドが二量体、三量体となりNRPを形成することも多い。ペプチド鎖が環化されることもあり、オキサゾリンやチアゾリンといった酸化還元可能な分子も合成される。また時には脱水素化も行われ、セリンからデヒドロアラニンが合成される。これらはほんの一例であり、他にもNRPSにより多様な反応・合成が触媒されている。 非リボソームペプチドは高い多様性を持った構造の分子であり、自然界にも生理学的活性や薬理学的特性を持つ分子として広く存在している。毒性を持つものが多く、親鉄性を持つものや、着色しているものもある。このうち一部は抗生物質、細胞増殖抑制剤、免疫抑制剤として利用されている。.

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致死量

物質や電磁波の致死量(ちしりょう)とは摂取・被曝すると死に至る量。急性毒性試験や、中毒事例などにより求められる。.

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