目次
19 関係: ATM (タンパク質)、塩基除去修復、乳癌、チミジン、チミジン三リン酸、ピリミジン塩基、デオキシリボ核酸、フルオロウラシル、ウラシル、クロマチン、ゲノム不安定性、BRCA1、細胞核、炎症、DNAグリコシラーゼ、遺伝子、胃癌、酵素、抗体。
ATM (タンパク質)
ATM(ataxia telangiectasia mutated)は、DNAの二本鎖切断によってリクルートされて活性化されるセリン/スレオニンキナーゼである。ATMは、DNA損傷チェックポイントの活性化を開始する重要なタンパク質をリン酸化し、細胞周期の停止、DNA修復やアポトーシスを引き起こす。p53、CHK2、BRCA1、NBS1、H2AXを含む、ATMの標的となるタンパク質のうちのいくつかはがん抑制因子である。 ATM遺伝子は1995年にYosef Shilohによって発見され、ATMという名称は、その遺伝子の変異(mutation)が毛細血管拡張性運動失調症(ataxia–telangiectasia)の原因であることに由来する。1998年にShilohの研究室とKastanの研究室は、ATMがDNA損傷によって活性が昂進するプロテインキナーゼであることをそれぞれ独自に示した。
塩基除去修復
塩基除去修復(えんきじょきょしゅうふく、base excision repair)は、生体に備わっているDNA修復機構の1つで、DNAを構成する塩基の損傷を修復する。省略してBERと呼ばれる。 DNAを構成する塩基は恒常的に活性酸素種やアルキル化剤、また自発的な加水分解などにより損傷を受けており、これらの損傷塩基が修復されずに放置されると突然変異など、細胞にとって有害な影響を及ぼす可能性がある。生体内において、このような1塩基の損傷は塩基除去修復機構によって修復されることが知られている。 BERはDNA中に生じた損傷塩基を認識し、損傷塩基を切断、生じたギャップを鋳型鎖の情報をもとに埋めることで遺伝情報の維持に寄与している。これらの反応にはDNAグリコシラーゼ、APエンドヌクレアーゼ、DNAポリメラーゼ、DNAリガーゼといった酵素が関与している。
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乳癌
乳癌(にゅうがん、Breast cancer、独:Brustkrebs、羅:Carcinoma mamae、略称:BC)とは、乳腺内の乳管および乳腺小葉の上皮由来の悪性腫瘍である。診療科目では「婦人科」や「乳腺外来」の範疇に入る。 40歳代後半から60歳代後半に多い。患者の大半は女性である。トランス女性も併せてホルモン治療や性別適合手術をしている場合など、女性と同様に乳癌の発症率が一般男性に比べて50倍にのぼる。一般男性の場合は、女性の約1/100の頻度で発生する。 乳房の腫瘤(しこり)として発見されることが最も多い。
見る SMUG1と乳癌
チミジン
チミジン (Thymidine)はピリミジンデオキシヌクレオシドのひとつである。チミジンはDNAヌクレオシド(記号 dT )であり、DNAの二重鎖ではデオキシアデノシン (dA) と対を形成する。細胞生物学的には細胞周期のG1期/S期初期に同期するために使用される。
見る SMUG1とチミジン
チミジン三リン酸
チミジン三リン酸(チミジンさんリンさん、Thymidine triphosphate、略号TTP)またはデオキシチミジン三リン酸(デオキシチミジンさんリンさん、 deoxythymidine triphosphate、略号dTTP)は、4つのヌクレオチド三リン酸の一つで生体内(In vivo)DNA合成に利用される。またDNAリガーゼによって、細菌性プラスミドの突起端を閉じる際の"sticky ends"を形成する場面に利用される。 Category:生体物質 Category:ピリミジンジオン Category:ヌクレオチド。
ピリミジン塩基
ピリミジン塩基(ピリミジンえんき、pyrimidine base)とは核酸の構成要素のうちピリミジン核を基本骨格とする塩基性物質である。核酸略号はPyr。細胞への紫外線照射によりピリミジン塩基の一部は二量体となり、遺伝子傷害の原因となる。
デオキシリボ核酸
デオキシリボ核酸(デオキシリボかくさん、、DNA)は、2本のポリヌクレオチド鎖が互いに巻きついて二重らせんを形成しているポリマーである。このポリマーは、すべての既知の生物と多くのウイルスの発生、機能、成長、および生殖のための遺伝的命令を伝達する。DNAはリボ核酸(、RNA)とともに核酸と総称される。核酸はタンパク質、脂質、複合多糖と並んで、すべての既知の生命体にとって不可欠な4大生体高分子のひとつである。 DNAの二本鎖は、ヌクレオチドと呼ばれるより単純な単量体単位から構成されていることから、ポリヌクレオチドと呼ばれる。各ヌクレオチドは、4つの窒素含有核酸塩基(シトシン: C、グアニン: G、アデニン: A、チミン: T)のうちの1つ、デオキシリボースと呼ばれる糖、およびリン酸基で構成されている。あるヌクレオチドの糖と、次のヌクレオチドのリン酸が共有結合(ホスホジエステル結合と呼ばれる)によって鎖状に結合し、糖-リン酸が交互に繰り返される主鎖が形成される。二本のポリヌクレオチド鎖の窒素塩基は、塩基対合則(AとT、CとG)に従って水素結合で結合し、二本鎖DNAを形成する。窒素塩基は、単環のピリミジンと二重環のプリンという2つのグループに分類される。DNAでは、チミンとシトシンがピリミジン、アデニンとグアニンがプリンである。
フルオロウラシル
フルオロウラシル(fluorouracil、5-フルオロウラシル、5-FU)は、フッ化ピリミジン系の代謝拮抗剤で、抗悪性腫瘍薬(抗がん剤)。ウラシルの5位水素原子がフッ素原子に置き換わった構造をしている。 1956年にドゥシンスキ (Dushinsky) らによって合成され、その後ハイデルバーガー (Heidelberger) らを中心として基礎および臨床にわたる広範な研究で抗悪性腫瘍剤としての評価が確立された。 代表商品は「5-FU XX(剤形)協和」(協和発酵キリン)。古くからあるため、ジェネリック医薬品も多数流通している。また、1990年代よりフルオロウラシルのプロドラッグ化などの改良を施し、より強い効果が期待される薬剤(内用薬)が開発され、市販されている(後述)。
ウラシル
ウラシル (uracil) は、リボ核酸を構成している 4種類の主な塩基のうちのひとつ。ピリミジン塩基である。IUPAC名はピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (pyrimidin-2,4(1H,3H)-dione)。分子量は 112.09、CAS登録番号は。右図の構造のほか、互変異体として、ヒドロキシピリミジノン構造、2,4-ジヒドロキシピリミジン構造をとることができる。 ウラシルから誘導されるヌクレオシドはウリジンである。二本鎖リボ核酸ではアデニンと2つの水素結合を介して塩基対を形成している。塩基配列では U と略記される。 核酸を構成する 5種類の主な塩基(ウラシル、アデニン、グアニン、シトシン、チミン)のうち、ウラシルはリボ核酸 (RNA) 中に主に存在し、デオキシリボ核酸 (DNA) にはほとんど存在しない。DNA 中ではウラシルの代わりに、5位にメチル基が置換したチミンが存在している。
見る SMUG1とウラシル
クロマチン
クロマチン(chromatin)は、真核細胞内に存在するDNAとタンパク質からなる構造である。日本語では染色質と訳される。
見る SMUG1とクロマチン
ゲノム不安定性
ゲノム不安定性または遺伝的不安定性(ゲノムふあんていせい、いでんてきふあんていせい、)は、特定の細胞系統のゲノムでみられる高頻度の変異を意味する。こうした変異には、核酸配列の変化、や異数性が含まれる。ゲノム不安定性は細菌でも生じる現象である。多細胞生物ではゲノム不安定性は発がんに中心的な役割を果たし、ヒトでは筋萎縮性側索硬化症など一部の神経変性疾患や神経筋疾患である筋強直性ジストロフィーの一因ともなっている。 ゲノム不安定性の要因は、近年になってようやく解明が始まったばかりである。DNA損傷部位や修復中のエラーを通過する際の不正確な転写は変異の原因となるため、外的要因による高頻度のDNA損傷はゲノム不安定性の一因となる。
BRCA1
BRCA1(breast cancer susceptibility gene I、乳がん感受性遺伝子I)とは、がん抑制遺伝子のひとつ。BRCA1遺伝子の変異により、遺伝子不安定性を生じ、最終的に乳癌や卵巣癌を引き起こす(遺伝性乳癌・卵巣癌症候群)。BRCA1の転写産物であるBRCA1タンパク質は他の多数の腫瘍抑制因子とともに核内で大きな複合体を形成し、相同性による遺伝子の修復に関わっている。
見る SMUG1とBRCA1
細胞核
細胞核(さいぼうかく、cell nucleus)とは、真核生物の細胞を構成する細胞小器官のひとつ。細胞の遺伝情報の保存と伝達を行い、ほぼすべての細胞に存在する。通常は単に核ということが多い。 細胞核は細胞の遺伝物質の大部分を含んでおり、複数の長い直鎖状のDNA分子がさまざまな種類のタンパク質 (ヒストンなど) と複合体を形成することで、染色体が形成されている。これらの染色体の内部の遺伝子が核ゲノムを構成しており、細胞の機能を促進するよう構造化されている。核は遺伝子の完全性を維持し、遺伝子発現の調節により細胞の活動を制御する。すなわち、核は細胞のコントロールセンターである。核を作り上げている主要な構造は核膜とである。核膜は核全体を包む2層の脂質二重膜で、その内容物を細胞質から分離している。核マトリックス (核ラミナもこれに含まれる) は核内部のネットワーク構造で、細胞を支える細胞骨格のように、核構造の機械的支持を行っている。
見る SMUG1と細胞核
炎症
炎症(えんしょう、Inflammation)とは、生体に対する刺激や侵襲によって生じる局所的反応の一種。 生体が受けるストレス侵襲には微生物感染などの生物学的ストレス、温度変化や打撃などの物理的ストレス、酸やアルカリなどの化学的ストレスがあり、炎症はこれらを受けた組織とストレスとの応答により生じる『東京女子医科大学雑誌』2020年 90巻1号 p.1-13。炎症部位には発熱、発赤、腫脹、疼痛などを生じる。 歴史的には紀元前3000年頃の古代エジプトのパピルスに既に炎症に関する記述がみられる公立学校共済組合 関東中央病院、2023年4月9日閲覧。。 1793年にはスコットランドの外科医ジョン・ハンターが「炎症は病気ではなく非特異的な反応」であるとし、炎症は自己防御反応として位置づけられるようになった。
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DNAグリコシラーゼ
DNAグリコシラーゼ(DNA glycosylase、)は、DNAのN-グリコシド結合を加水分解する酵素の総称で、塩基除去修復において傷害のある塩基をDNAから取り除く役割を担う。、、オキソグアニングリコシラーゼなど、傷害塩基の種類によってさまざまなものが存在する。反応の結果生じた塩基の無い部位(AP site)は、APエンドヌクレアーゼ、DNAリガーゼ等の塩基除去修復経路の下流の酵素によって処理される。 ウラシルDNAグリコシラーゼは、PCR産物間のコンタミネーションの防止のためにも使われているUS5418149。この他、ヒトの解糖系での反応を触媒する酵素の1つで、4量体で活性を示すグリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼの単量体が、ヒトのウラシルDNAグリコシラーゼと同じ物であることが判明した。
遺伝子
生物学において、遺伝子(いでんし、、)という言葉には2つの意味がある。メンデル遺伝子は、遺伝の基本単位である。分子遺伝子は、DNA内のヌクレオチド配列であり、転写されて機能的なRNAを生成する。この分子遺伝子にはタンパク質コード遺伝子と非コード遺伝子の2種類がある。 遺伝子が発現するとき、まずDNAがRNAに転写される。RNAには直接機能するものもあれば、タンパク質合成の中間鋳型となるものもある。 生物のへ遺伝子を伝達することは、ある世代から次の世代へ表現型形質を継承する基礎をなす。これらの遺伝子は、特定の種の集団からなる遺伝子供給源で、個体ごとに特異的な遺伝型と呼ばれるDNA配列を構成する。遺伝型は、環境因子や発達因子とともに、最終的には個体の表現型を決定する。ほとんどの生物学的な形質は、多遺伝子(異なる遺伝子の集合)とが関わる複合的な影響下で発生する。遺伝形質には、花の色や背の高さのようにすぐに分かるものもあれば、血液型や特定の病気のリスク、あるいは生命を構成する何千もの基本的な生化学的過程など、そうでないものもある。
見る SMUG1と遺伝子
胃癌
胃癌(いがん、英:Stomach cancer または Gastric cancer)は、胃に生じる上皮性悪性腫瘍・癌の総称。初期の症状には、胸やけ、上腹部の痛み、吐き気、食欲不振などがある。進行すると、体重減少、嘔吐、嚥下困難、下血などの症状が出現する。がんは胃以外にも広がり、とりわけ肝臓、肺、骨、腹膜、リンパ節などに転移することがある。 最も多い原因はヘリコバクター・ピロリ菌の感染であり、60%以上を占める。特定種のピロリ菌は、他のピロリ菌よりも高リスクである。喫煙、食事習慣(たとえば高塩分の食餌摂取や肥満)などもリスク要因である。 診断は一般的に胃カメラによる生検による。さらに他への転移を調べるために、画像診断がなされる。日本と韓国は発病率が高いため胃がんスクリーニングが行われている。
見る SMUG1と胃癌
酵素
リボン図)。酵素の研究に利用される、構造を抽象化した図の一例。 とは、生体内外で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子である。酵素によって触媒される反応を「酵素的」反応という。このことについて酵素の構造や反応機構を研究する古典的な学問領域が、酵素学(こうそがく、enzymology)である。 酵素は生物が物質を消化する段階から吸収・分布・代謝・排泄に至るまでのあらゆる過程(ADME)に関与しており、生体が物質を変化させて利用するのに欠かせない。したがって、酵素は生化学研究における一大分野であり、早い段階から研究対象になっている。 最近の研究では、の新しい分野が成長し、進化の間、いくつかの酵素において、アミノ酸配列および異常な「擬似触媒」特性にしばしば反映されている生物学的触媒を行う能力が失われたことが認識されている。
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抗体
免疫グロブリン(抗体)。色の薄い部分が軽鎖、先端の黒い部分が可変部。適合する抗原が可変部に特異的に結合する。 は、白血球のサブタイプの一つであるリンパ球の一種であるB細胞の産生する糖タンパク分子。、血漿中の(ガンマグロブリン)、Ig(アイジー)とも。獲得免疫系の液性免疫(特定のタンパク質などの分子(抗原)を認識して、排除する働き)を担う。抗体は主に血液中や体液中に存在する。 B細胞は抗原に応じて分化し抗体産生をする。一度分化したB細胞は、大量の抗体を迅速に産生し抗原を除去し、生態を防御する。 抗体が抗原へ結合すると、その抗原と抗体の複合体を好中球やマクロファージといった食細胞が認識・貪食して体内から除去するように働いたり、リンパ球などの免疫細胞が結合して免疫反応を引き起こしたりする。これらの働きを通じ、脊椎動物の感染防御機構において重要な役割を担っている(無脊椎動物は抗体を産生しない)。
見る SMUG1と抗体

