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言語ゲーム

索引 言語ゲーム

言語ゲーム(Language-game)とは、後期ウィトゲンシュタインの基本概念。彼は後期の主著『哲学探究』において言語活動をゲームとして捉え、言葉の意味を外延(対象)や内包(共通性質)ではなく、特定のゲームにおける機能として理解すべきことを提唱した。 英語では「言語game」と表現しているが、勝敗を決める場があるわけではない。ドイツ語の「言語spiel」では「言語の機動的なふるまい」といったニュアンスであり、こちらのほうが端的に理解される。たとえば、石材運びのゲームにおいて「角石」という言葉は「角石をもってこい」という意味であり、それ以外のゲームでは同じ「角石」という言葉がまったく別の意味(機能)を持ちうる。それは、トランプのジョーカーの意味がそれを用いて遊ぶゲームによって異なるのと同様である。 また、この言語ゲームそのものもすべてに共通する内包を持たず、親戚関係のように緩い連鎖によって一体化しているにすぎない(家族的類似)。 ウィトゲンシュタインは、この言語ゲームのアイディアにおいて、従来の哲学を言語ゲームから離れてしまって言葉の意味を考察する病とし、「ハエをハエ取り壺から出してやる」ように言葉をその本来の言語ゲームにおいて理解すべきことを論じた。.

14 関係: ことば家族的類似伊藤邦武ランガージュルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイントランプドイツ語ゲームジョーカー (トランプ)哲学哲学探究内包と外延発想英語

ことば

ことば、言葉、詞、コトバ.

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家族的類似

家族的類似(かぞくてきるいじ、family resemblance, Familienähnlichkeit)とは、言語哲学・認知言語学上の概念で、語の意味を部分的な共通性によって結びついた集合体とみなす考え方。 ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインはその著書『哲学探究』のなかで、「ゲーム」(独: Spiel)という語をとりあげ、「ゲーム」と呼ばれている全ての外延(対象)を特徴づけるような共通の内包(意義)は存在せず、実際には「勝敗が定まること」や「娯楽性」など部分的に共通する特徴によって全体が緩くつながっているに過ぎないことを指摘し、これを家族的類似と名付けた。この考え方はプロトタイプ理論とともに、語の定義を必要十分条件で規定しようとする古典的なカテゴリー観へのアンチテーゼとなっている。.

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伊藤邦武

伊藤 邦武(いとう くにたけ、1949年(昭和24年) - )は、日本の哲学研究者、龍谷大学文学部教授、京都大学名誉教授。分析哲学、アメリカ哲学、パースを主として研究している。.

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ランガージュ

ランガージュ()とは、言語学者・言語哲学者であるフェルディナン・ド・ソシュールが提起した構造言語学の概念の一つ。カタカナ言葉を避けた日本語では言語とだけ記されることも多いが、学術的概念としては言語活動と訳されるのが正しい。言語学のみならず、精神科医で哲学者のジャック・ラカンらを通じて精神分析理論にも広く展開された。.

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ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン

ルートヴィヒ・ヨーゼフ・ヨーハン・ヴィトゲンシュタイン(Ludwig Josef Johann Wittgenstein、1889年4月26日 - 1951年4月29日)は、オーストリア・ウィーン出身の哲学者である。のちイギリス・ケンブリッジ大学教授となり、イギリス国籍を得た。以後の言語哲学、分析哲学に強い影響を与えた。.

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トランプ

cœur ロワ・ド・クール(=ハートのキング)が1枚見せてある。フランスのカードは、王などに具体的な人物像があてはめられていて、絵が1枚1枚異なっている。 ジョーカーが加わる。英語圏で普及。明治以降の日本でも普及した。 トランプは、日本ではカードを使用した室内用の玩具を指すために用いられている用語で、もっぱら4種各13枚の計52枚(+α)を1セットとするタイプのものを指して言うことが多い。「プレイング・カード」「西洋かるた」とも。多種多様なゲームに用いられるほか、占いの道具としても手品(マジック)の小道具としてもよく用いられる。 起源についてははっきりしておらず諸説あるが、中国など東方で発生したものがイスラーム圏に、そしてヨーロッパに伝えられた、とするのが、ひとつの有力な説である(→#歴史)。日本では16世紀にポルトガルからラテン・スートのタイプが伝来し普及したが、明治以降の日本では英米式のカードが普及している(→#日本への伝来、#日本で一般的なカード)。.

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ドイツ語

ドイツ語(ドイツご、独:Deutsch、deutsche Sprache)は、インド・ヨーロッパ語族・ゲルマン語派の西ゲルマン語群に属する言語である。 話者人口は約1億3000万人、そのうち約1億人が第一言語としている。漢字では独逸語と書き、一般に独語あるいは独と略す。ISO 639による言語コードは2字が de、3字が deu である。 現在インターネットの使用人口の全体の約3パーセントがドイツ語であり、英語、中国語、スペイン語、日本語、ポルトガル語に次ぐ第6の言語である。ウェブページ数においては全サイトのうち約6パーセントがドイツ語のページであり、英語に次ぐ第2の言語である。EU圏内では、母語人口は域内最大(ヨーロッパ全土ではロシア語に次いで多い)であり、話者人口は、英語に次いで2番目に多い。 しかし、歴史的にドイツ、オーストリアの拡張政策が主に欧州本土内で行われたこともあり、英語、フランス語、スペイン語のように世界語化はしておらず、基本的に同一民族による母語地域と、これに隣接した旧支配民族の使用地域がほとんどを占めている。上記の事情と、両国の大幅な領土縮小も影響して、欧州では非常に多くの国で母語使用されているのも特徴である。.

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ゲーム

ーム()とは、勝負、または勝敗を決めること。守るべきルールがあり、環境または他人との相互作用を元に行なわれる活動である。邦訳ではプレイ()と混同され遊びや遊戯の言葉が当てられることが多いが、英語圏では明確に区別されている。本項では「遊び」にも重点を置いた解説をする。.

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ジョーカー (トランプ)

トランプのジョーカーの一例 ジョーカー(Joker)は、トランプの中に含まれる特別なカードである。「ババ」とも呼ばれる。.

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哲学

哲学(てつがく、Φιλοσοφία、philosophia、philosophy、philosophie、Philosophie)は、語義的には「愛智」を意味する学問的活動である。日本語辞典の広辞苑では、次のように説明している。 観念論的な形而上学に対して、唯物論的な形而上学もある。諸科学が分化独立した現在では、哲学は学問とされることが多いが、科学とされる場合哲学は「自然および社会,人間の思考,その知識獲得の過程にかんする一般的法則を研究する科学」である。出典は、青木書店『哲学事典』。もある。.

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哲学探究

『哲学探究』(てつがくたんきゅう、Philosophische Untersuchungen)は哲学者ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインによって執筆され、死後の1953年にアンスコムとリースによってまとめられた遺稿が出版された著作である。 ウィトゲンシュタインは『論理哲学論考』で示した前期の思想を1933年の『青色本』と『茶色本』で転換した。本書『哲学探究』は後期ウィトゲンシュタインの思想が示されている代表的な著作であり「言語ゲーム」や「家族的類似性」、「規則にしたがうこと」「私的言語の不可能性」「志向性」等の重要な概念について考察されている。かつて『哲学探求』とも訳されたが、原語をそのまま訳すると、「哲学的研究」が最も近いものとなる。日本語訳者がその表現を嫌い、「哲学研究」と訳したもので発表しようとしたものの、研究より探求のほうがよいのではないかと迷い、その結果まず研の文字だけ直したものが定着したという逸話を持つ。 ウィトゲンシュタインは言語ゲームの概念によってあらゆる問題が分析できることを示している。世界とは物によって成り立っている世界ではなく言語ゲームによって成り立っており、既に価値や行為が言語と結合して存在していると考える。ウィトゲンシュタインは言語が完全に独立して存在することはできず、あらゆる語は何らかの言語ゲームにおいて使用されることで意味を持つ。ここに家族的類似性を見出すことが可能であり、ウィトゲンシュタインは従来の哲学で議論されてきたような行為や認識の主体を定義することなく、言語ゲームの中でおのずと感覚や感情、理解や信念が発生するものと捉えた。さらにウィトゲンシュタインは規則の問題について発見している。それは文法は言語の使用を決定できない、という命題に関する問題である。ウィトゲンシュタインの見解によれば、言語ゲームにおける言語の使用には何の根拠もなく行われるものである。つまりある特定の言語の使用が文法という規則に従うことも逆らうこともない。後から規則に従っている、または逆らっていると言うことは可能であるが、本質的に言語行為は規則から発生しているわけではない。このようなウィトゲンシュタインの立場はこれまでの哲学の研究にまったく異なる視点を提示している。ウィトゲンシュタインはこのような哲学的考察によって破壊できるものは「単なる幻影」と述べており、この幻影を破壊することによって言語の根底を明らかにすることが可能となると論じている。.

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内包と外延

内包(Intension)はある概念がもつ共通な性質のことを指し、外延(extension)は具体的にどんなものがあるかを指すものである。これらは互いに対義語の関係をもつ。.

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発想

想(はっそう)(idea、conception)とは、考え、着想、見解、思いつき、概念、想像力、理解のこと。.

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英語

アメリカ英語とイギリス英語は特徴がある 英語(えいご、)は、イ・ヨーロッパ語族のゲルマン語派に属し、イギリス・イングランド地方を発祥とする言語である。.

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