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リソーススタベーション

索引 リソーススタベーション

リソーススタベーション(Resource Starvation; 資源飢餓)とは、マルチタスクに関連した問題であり、プロセスが必要なリソースをほぼ永久的に獲得できない状況を言う。プログラムは、そのようなリソースが無ければ処理を完了できない。 リソーススタベーションはデッドロックによっても発生する。デッドロックは互いに相手が必要なリソースを獲得しあったふたつ以上のプロセスが存在して、どちらも自身の獲得したリソースを諦めない状態である。 リソーススタベーションの例として、エドガー・ダイクストラの食事する哲学者の問題がある。 問題の根本はスケジューリング方式にある。スケジューリングはカーネルの機能の一部だが、一般にリソースを平等に割り当てることを目指している。つまり、スケジューリングアルゴリズムは、どのプロセスも永久的に必要なリソースを得られないような状況にならないようリソースの配分を行わなければならない。 多くのオペレーティングシステムのスケジューラはプロセスの優先順位という概念を持っている。高優先順位のプロセスAは低優先順位のプロセスBよりも先に動作する。高優先順位プロセス(A)がブロック(一時休止)しなければ、低優先順位プロセス(B)は(一部のシステムでは)決してスケジュールされないため、リソーススタベーション状態となる。さらに高優先順位のプロセスXがあって、その処理にプロセスBの結果が必要とされている場合、プロセスXは最高優先順位であるにも関わらず処理が完了しないことになる。このような状態を優先順位の逆転と呼ぶ。 りそおすすたへえしよん.

9 関係: マルチタスクリソースプロセスデッドロックエドガー・ダイクストラカーネルスケジューリング優先順位の逆転食事する哲学者の問題

マルチタスク

マルチタスク (multi tasking) は、コンピュータにおいて複数のタスク(プロセス)を切り替えて実行できるシステムのことである。Unixなど「プロセス」という用語を使うシステムではマルチプロセスともいう(ほぼ同じものを別のシステムでは別の名で呼んでいることもあれば、違うものを同じ名で呼んでいることもあれば、何らかの理由で呼び分けていることもある)。マルチプログラミングという語は複数のプログラムを動かすという点に着目した語である(一般に、「タスク」とか「プロセス」は、プログラムの活動実体、といったようなものを指す語である)。逆に、同時に一つのタスクしか実行できない方式をシングルタスクという。.

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リソース

リソース(英語: resource).

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プロセス

プロセスとは、情報処理においてプログラムの動作中のインスタンスを意味し、プログラムのコードおよび全ての変数やその他の状態を含む。オペレーティングシステム (OS) によっては、プロセスが複数のスレッドで構成される場合があり、命令を同時並行して実行する。.

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デッドロック

デッドロック (英: deadlock) とは、特に計算機科学において、2つ以上のスレッドあるいはプロセスなどの処理単位が互いの処理終了を待ち、結果としてどの処理も先に進めなくなってしまうことを言う。 また、合弁契約書などにおいてパートナーと利害関係がぶつかるような問題が生じた場合の解決方法を定めた条項を「デッドロック条項(Deadlock Clause)」と言う。 英語ではもともと行き詰まりの意味である。.

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エドガー・ダイクストラ

ドガー・ダイクストラ(Edsger Wybe Dijkstra, 1930年5月11日 - 2002年8月6日)は、オランダ人の計算機科学者。1972年、プログラミング言語の基礎研究への貢献に対してチューリング賞を受賞。構造化プログラミングの提唱者。1984年から2002年に亡くなるまでテキサス大学オースティン校の計算機科学の Schlumberger Centennial Chair を務めた。 2002年の死の直前、プログラム計算のについての仕事に対して ACM PODC Influential Paper Award を授与された。この賞は翌年からダイクストラを称えてと呼ばれるようになった。 エズガー・ダイクストラと表記されることもある。オランダ語での発音は、IPA表記で で、エツハー・ウィベ・デイクストラに近い。.

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カーネル

ーネルはアプリケーションソフトウェアとコンピュータのハードウェアを結び付ける。 カーネル(kernel)は、階層型に設計されたオペレーティングシステム (OS) の中核となる部分である。アプリケーションとハードウェアレベルでの実際のデータ処理との間の架け橋である。システムのリソースを管理し、ハードウェアとソフトウェアコンポーネントのやりとりを管理する。 オペレーティングシステムの基本コンポーネントとして、カーネルはメモリ、CPU、入出力を中心としたハードウェアを抽象化し、ハードウェアとソフトウェアがやり取りできるようにする。また、ユーザープログラムのための機能として、プロセスの抽象化、プロセス間通信、システムコールなどを提供する。 これらのタスクはカーネルによって方式が異なり、設計も実装も異なる。モノリシックカーネルは全てを一つの仮想アドレス空間に格納されたコードで実行して性能を向上させようとする。マイクロカーネルはサービスの大部分をユーザー空間で実行し、コードの保守性とモジュール性を向上させようとする, by K.J.。多くのカーネルはこの二つのカテゴリのいずれか、あるいは中間である。.

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スケジューリング

計算機科学においてスケジューリングは、スレッドやプロセスやデータの流れについて、システム資源(例えば、プロセッサ時間、通信帯域など)へのアクセスを与える方法である。システムを効果的に負荷分散するため、あるいはターゲットの Quality of Service を保証するためになされる。スケジューリングアルゴリズムは、マルチタスク(同時に複数のプロセスを実行)や多重化(複数のデータの流れを同時に転送)の発展とともに進化してきた。 スケジューラの主な関心事は以下の通りである。.

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優先順位の逆転

優先順位の逆転(ゆうせんじゅんいのぎゃくてん、Priority Inversion)とは、スケジューリングにおいて優先順位の高いタスクが必要としているリソースを優先順位の低いタスクが占有しているときに発生する状態である。低い優先順位のタスクがそのリソースを解放するまで高い優先順位のタスクが実行をブロックされるため、実質的に二つのタスクの優先順位が逆転する。他の中程度の優先順位のタスクがその途中で動作するなら、そのタスクは高優先順位のタスクと低優先順位のタスクの両方に優先して動作していることになる。 運が良ければ、優先順位の逆転があっても被害をまぬがれるかもしれない。優先順位の高いタスクの遅延により致命的な何かが起きる前に、運良く、低優先順位のタスクがリソースを解放して、それで間に合うかもしれないからである。しかし一方、優先順位の逆転が深刻な問題の原因となる状況も多々ある。もし高優先順位のタスクがリソーススタベーションの原因となっているのにブロックされているなら、システム全体の誤動作を引き起こすかもしれないし、事前に定義された矯正手段(例えば、ウォッチドッグタイマによるシステム全体のリセット)の引き金となる可能性もある。火星探査船「マーズ・パスファインダー」で発生した問題は、リアルタイムシステムでの優先順位の逆転が引き起こした典型的な例である(#外部リンク参照)。 優先順位の逆転はシステムの見た目の性能も低下させる。低優先順位のタスクは迅速に処理しなくてもよいから低優先順位に設定されている(例えばそれはバッチ処理かもしれないし、他の非対話型処理かもしれない)。同様に、高優先順位のタスクは時間的制限が問題となるから高優先順位に設定される。対話的にユーザーにデータを提供している場合もあるし、何らかのリアルタイムな応答を保証した処理をしているかもしれない。優先順位の逆転は低優先順位のタスクが高優先順位のタスクをブロックしてしまうので、システムの応答性能の低下を招き、保証された応答性能の違反となる可能性もある。 この問題は1970年代から知られているが、この状況を予測する確実な方法はない。様々な解決策は存在している。最も一般的な解決策は次のようなものである。.

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食事する哲学者の問題

食事する哲学者の問題(Dining Philosophers Problem)とは、並列処理に関する問題を一般化した例である。古典的なマルチプロセスの同期(排他制御)問題であり、大学レベルの計算機科学課程にはほぼ確実に含まれている。 1965年、エドガー・ダイクストラは5台のコンピュータが5台のテープ装置に競合アクセスするという同期問題を提示した。間もなく、この問題はアントニー・ホーアによって「食事する哲学者の問題」に変形して語られることとなった。.

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