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ヘリウムフラッシュ

索引 ヘリウムフラッシュ

ヘリウムフラッシュ(Helium flash)とは、太陽質量の約0.5倍から2.25倍程度の比較的軽い恒星の核や降着が起こっている白色矮星の表面で見られるヘリウムの核融合の暴走である。 この規模の恒星内において、ヘリウムが縮退している状態、即ち熱圧力よりも量子力学的圧力の大きさのほうが支配的で、核融合反応を起こしている部分の体積がもっぱら量子力学的圧力と重力との釣り合いによって定まっている状態になると、温度が少々上昇しても体積は変化しない。このため、何らかの理由で核融合反応が加速し温度が上昇しても、その部位の体積の膨張やそれに伴う冷却にはつながらず、温度上昇はさらなる核融合を促すことになる。その結果、ヘリウムの核融合反応が急激に進行し大量のエネルギーが放出される。これは、核融合反応をしている領域が十分高温になって、熱圧力が再び支配的になるまで続く。熱圧力が十分大きくなれば、それに応じて反応領域は膨張し温度が下がるため、核融合反応の加速が抑えられ暴走は止まる。部分的に似ているが暴走には至らない過程は、大きな恒星の外層の殻でも起こる。.

12 関係: 太陽質量トリプルアルファ反応ヘリウムフェルミ縮退ニュートリノケルビン炭素爆発白色矮星電磁波核融合反応漸近巨星分枝新星

太陽質量

太陽質量(たいようしつりょう、Solar mass)は、天文学で用いられる質量の単位であり、また我々の太陽系の太陽の質量を示す天文定数である。 単位としての太陽質量は、惑星など太陽系の天体の運動を記述する天体暦で用いられる天文単位系における質量の単位である。 また恒星、銀河などの天体の質量を表す単位としても用いられている。.

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トリプルアルファ反応

トリプルアルファ反応(トリプルアルファはんのう、triple-alpha process)とは、3個のヘリウム4の原子核(アルファ粒子)が結合して炭素12の原子核に変換される核融合反応の1つである。.

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ヘリウム

ヘリウム (新ラテン語: helium, helium )は、原子番号 2、原子量 4.00260、元素記号 He の元素である。 無色、無臭、無味、無毒(酸欠を除く)で最も軽い希ガス元素である。すべての元素の中で最も沸点が低く、加圧下でしか固体にならない。ヘリウムは不活性の単原子ガスとして存在する。また、存在量は水素に次いで宇宙で2番目に多い。ヘリウムは地球の大気の 0.0005 % を占め、鉱物やミネラルウォーターの中にも溶け込んでいる。天然ガスと共に豊富に産出し、気球や小型飛行船のとして用いられたり、液体ヘリウムを超伝導用の低温素材としたり、大深度へ潜る際の呼吸ガスとして用いられている。.

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フェルミ縮退

フェルミ縮退(フェルミしゅくたい、Fermi degeneracy『理化学英和辞典』 研究社(1999年))とは、フェルミ粒子がフェルミ分布に従うために低温で示す振る舞いのこと。 フェルミ粒子はパウリの排他原理により、複数の粒子が同一の状態を取ることができない。従って、あるエネルギーの値を取れる粒子の数は、そのエネルギーの状態の数までが限界である。温度、すなわち粒子の平均運動エネルギーを下げていくと、粒子はエネルギーの低い状態へ移っていこうとする。しかし、エネルギーの低い状態がこの粒子数の限界に達してしまうと、エネルギーが高いままで残らざるを得ないことになる。このような状態になることを、フェルミ縮退もしくは単に縮退という。 粒子の密度が高ければ、粒子数の限界に達しやすくなるので、フェルミ縮退が起こりやすくなる。恒星の中心核は超高密度であるため、数億Kという高温でありながら、フェルミ縮退が起こることがある。 フェルミ縮退している物質を縮退物質(degenerate matter)と呼ぶ。以下にその物性を示す。.

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ニュートリノ

ニュートリノ()は、素粒子のうちの中性レプトンの名称。中性微子とも書く。電子ニュートリノ・ミューニュートリノ・タウニュートリノの3種類もしくはそれぞれの反粒子をあわせた6種類あると考えられている。ヴォルフガング・パウリが中性子のβ崩壊でエネルギー保存則と角運動量保存則が成り立つように、その存在仮説を提唱した。「ニュートリノ」の名はβ崩壊の研究を進めたエンリコ・フェルミが名づけた。フレデリック・ライネスらの実験により、その存在が証明された。.

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ケルビン

ルビン(kelvin, 記号: K)は、熱力学温度(絶対温度)の単位である。国際単位系 (SI) において基本単位の一つとして位置づけられている。 ケルビンの名は、イギリスの物理学者で、絶対温度目盛りの必要性を説いたケルビン卿ウィリアム・トムソンにちなんで付けられた。なお、ケルビン卿の通称は彼が研究生活を送ったグラスゴーにあるから取られている。.

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炭素爆発

炭素爆発(Carbon detonation)は、Ia型超新星爆発を起こす死んだ白色矮星が、再点火して激しく熱核融合反応を起こす現象である。連星系を構成する伴星が、大量の物質を転移できるほど白色矮星に十分近く、伴星の進化の最終段階で自身が追い出されるような時に起こる。 伴星が白色矮星に十分な物質を供給すると、白色矮星の内圧と温度は、核にある未融合の炭素が融合できるほどに高くなる。炭素爆発は、降着した物質が白色矮星の質量を、おおよそ太陽質量の1.4倍のチャンドラセカール限界近くまで押し上げる際に起こる。 コンピュータシミュレーションによって、核融合の前線は乱れ、レイリー・テイラー不安定性を示す泡状に広がることが示されている。不安定な融合の前線の乱れはぼろぼろになり、ぼろぼろになった表面は急速に燃焼する。この急速な燃焼は、矮星の表面を爆発させ、Ia型超新星として観測される。.

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白色矮星

白色矮星(はくしょくわいせい、white dwarf)は、恒星が進化の終末期にとりうる形態の一つ。質量は太陽と同程度から数分の1程度と大きいが、直径は地球と同程度かやや大きいくらいに縮小しており、非常に高密度の天体である。 シリウスの伴星(シリウスB)やヴァン・マーネン星など、数百個が知られている。太陽近辺の褐色矮星より質量が大きい天体のうち、4分の1が白色矮星に占められていると考えられている。.

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電磁波

電磁波(でんじは )は、空間の電場と磁場の変化によって形成される波(波動)である。いわゆる光(赤外線、可視光線、紫外線)や電波は電磁波の一種である。電磁放射()とも呼ばれる。現代科学において電磁波は波と粒子の性質を持つとされ、波長の違いにより様々な呼称や性質を持つ。通信から医療に至るまで数多くの分野で用いられている。 電磁波は波であるので、散乱や屈折、反射、また回折や干渉などの現象を起こし、 波長によって様々な性質を示す。このことは特に観測技術で利用されている。 微視的には、電磁波は光子と呼ばれる量子力学的な粒子であり、物体が何らかの方法でエネルギーを失うと、それが光子として放出される。また、光子を吸収することで物体はエネルギーを得る。.

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核融合反応

核融合反応(かくゆうごうはんのう、nuclear fusion reaction)とは、軽い核種同士が融合してより重い核種になる核反応を言う。単に核融合と呼ばれることも多い。.

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漸近巨星分枝

なった質量における恒星の進化がヘルツシュプルング・ラッセル図に表されている。漸近巨星分枝は、2太陽質量の線で、AGBと書かれている。 漸近巨星分枝(ぜんきんきょせいぶんし、asymptotic giant branch)は、ヘルツシュプルング・ラッセル図(HR図)において、低温で明るい、進化の進んだ恒星が分布する部分。小中質量星(0.8から8太陽質量)は全てその生涯の後半にこの段階を経る。 観測上は、太陽より数千倍明るい赤色巨星のように見える。酸素と炭素からなるほとんど不活性な中心核と、ヘリウムの核融合で炭素が形成される殻、水素の核融合でヘリウムが形成される殻、通常の恒星と似た化学組成を持つ非常に大きな外層、といった内部構造を持つ。.

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新星

新星(しんせい)は、激変星の一種である。恒星(白色矮星)の表面に一時的に強い爆発が起こり、それまでの光度の数百倍から数百万倍も増光する現象を言う。英語やヨーロッパの言語の多くではノヴァ (nova、複数形 novae) と呼び、変光星の分類としてはN型と言う。他の類似の激変星と区別するために古典新星 (classical nova) と言うこともある。 超新星と名前が似ており、大きく分類すれば同じ激変星であるが、発生原因や増光の原理は大きく異なる。また、「新しい星」が生まれる現象でもない。.

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