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コルサコフ症候群

索引 コルサコフ症候群

ルサコフ症候群(コルサコフしょうこうぐん)は、脳の機能障害によって発生する健忘症状である。 ロシアの精神科医にちなみ、命名された。後に、ビタミンB1の欠乏によって起こることがわかったため、同じくビタミンB1の欠乏によって起こるウェルニッケ脳症と合わせて「ウェルニッケ・コルサコフ症候群」としてまとめられる場合がある(ただし両者は違う病気である)。視床背内側核または両側乳頭体の障害で生ずる。大脳の萎縮を伴うこともある。ウェルニッケ・コルサコフ症候群という名称であるが、障害が側頭葉のウェルニッケ野に生ずるというわけではない。病像はウェルニッケ脳症とかなり違っており、それが慢性化した状態ではない。主な原因はアルコール依存症に由来する栄養失調とされるが、外傷や脳卒中など、その他の器質的原因によって起こる場合もある。 長期記憶の前向性健忘と見当識の障害を伴う逆向性健忘が、同時に起こる。健忘に対し、作話でつじつまを合わせようとすることも特徴である。思考や会話能力などの知的能力に、目立った低下は見られない。コルサコフ症候群の患者は被暗示性が強く、過去の記憶と妄想の区別がつかなくなる。 ウェルニッケ脳症は回復可能とされているが、コルサコフ症候群は若干改善することはあっても基本的には不可逆的障害である。ウェルニッケ脳症とは違い、意識障害を含まない概念である。.

14 関係: 健忘妄想平沢貞通作話チアミンアルコール依存症ウェルニッケ脳症ウェルニッケ野見当識記憶脚気脳卒中栄養栄養失調

健忘

健忘(けんぼう、)は記憶障害のうち、特に宣言的記憶の障害された状態を指す。宣言的記憶(陳述記憶)とは記憶のうち言語で表現できる種類のもの、エピソード記憶や意味記憶のことである。 一般的に言う「もの忘れ」から「記憶喪失」まで含んだ概念である。 なお、この「健忘」の「健」は「甚だ」の意であり、「健闘」の「健」と同様である。.

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妄想

妄想(もうそう、delusion)とは、その文化において共有されない誤った確信のこと。妄想を持った本人にはその考えが妄想であるとは認識しない(むしろ病識がない)場合が多い。精神医学用語であり、根拠が薄弱であるにもかかわらず、確信が異常に強固であるということや、経験、検証、説得によって訂正不能であるということ、内容が非現実的であるということが特徴とされている。日常的な会話でも用いられることもあるがそのときはいかがわしい考えや空想を表し、必ずしも病的な意味合いを含むわけではなく軽い意味で使われている。 妄想と一言にくくっても、その内容や程度は個人差が大きい。軽度で生活に支障をほとんど来さないものから重大な支障を来すようなものまで様々である。本人が妄想であるとは自覚していない(「病識」がない)ことが多いが、漠然と非合理性に気づいている場合(いわゆる「病感」がある状態)、あるいは他者の前では隠すことができ生活に適応している場合(いわゆる「二重見当識」)など様々である。.

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平沢貞通

平沢貞通 平沢 貞通(ひらさわ さだみち、1892年(明治25年)2月18日 - 1987年(昭和62年)5月10日)は、日本のテンペラ画家。北海道小樽市出身(東京府生まれ)。雅号は大暲(たいしょう)、後に光彩(こうさい)「平沢貞通、燃えつきた執念 最後まで『シャバで一杯』」 朝日新聞1987年5月11日朝刊。 戦後の混乱期に発生した大量毒殺事件である帝銀事件の犯人として逮捕され、死刑が確定する。だが刑の執行も釈放もされないまま、逮捕から死までの39年間を獄中で過ごした。.

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作話

作話(さくわ)は、記憶障害の一種である。過去の出来事・事情・現在の状況についての誤った記憶に基づく発言や行動が認められる点が特徴的である。作話は、「正直な嘘」と呼ぶべきものであり、通常は本人は騙すつもりは全く無く、自分の情報が誤りであるとは気がついていないので、この点で嘘とは区別される。.

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チアミン

チアミン(thiamin, thiamine)は、ビタミンB1(vitamin B1)とも呼ばれ、ビタミンの中で水溶性ビタミンに分類される生理活性物質である。この他、サイアミン、アノイリンとも呼ばれる。 日本では1910年に鈴木梅太郎がこの物質を米糠から抽出し、1912年にオリザニンと命名したことでも知られる。脚気を予防する因子として発見された。 糖質および分岐脂肪酸の代謝に用いられ、不足すると脚気や神経炎などの症状を生じる。酵母、豚肉、胚芽、豆類に多く含有される。 補酵素形はチアミン二リン酸(TPP)。.

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アルコール依存症

アルコール依存症(アルコールいそんしょう、アルコールいぞんしょう、)、アルコール使用障害(、)とは、薬物依存症の一種で、飲酒などアルコール(特にエタノール)の摂取(以下、飲酒とする)によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意思で飲酒行動をコントロールできなくなり、強迫的に飲酒行為を繰り返す精神障害である。以前は慢性アルコール中毒(アル中)、慢性酒精中毒などと呼ばれていたこともある。 症状は精神的依存と身体的依存から成り立っており、飲酒が自分の意志でコントロールできなくなる症状を精神的依存、振戦せん妄などの退薬症状(アルコール離脱症候群、リバウンドともいう)を身体的依存と言う。患者は、アルコールによって自らの身体を壊してしまうのを始め、家族に迷惑をかけたり、様々な事件や事故・問題を引き起こしたりして社会的・人間的信用を失ったりすることがある(アルコール乱用)。 かつては、このような状態になってしまうのは本人の意志が弱く、道徳観念や人間性が欠けているからだとの考え方で済まされて納得されてきていたが、最近では社会的な必要性からも医学のカバーする範囲がより拡大されていくことに伴って、医学的見地から精神障害の一つとして治療を促す対象と考えられている。 世界保健機関 (WHO) は、アルコール乱用・依存の未治療率は78.1%であると推定している(2004年)。精神疾患の中でも罹患率が高く、各人の性格や意志にかかわらず誰でもかかる可能性がある病気であるとも言える。日本の飲酒人口は6,000万人程度と言われているが、このうちアルコール依存症の患者は230万人程度であると言われている。なお、この230万人という人数はWHOの算出方法により割り出されたものである。.

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ウェルニッケ脳症

ウェルニッケ脳症 (ウェルニッケのうしょう、英:Wernicke's encephalopathy)とは、ビタミンB1(チアミン)の欠乏によって起こる脳症のこと。ビタミンB1の欠乏だけでも発症するが、アルコール多飲者に多くおこるため、アルコールも複合的に影響しているといわれている。ドイツの神経科学者で外科医のカール・ウェルニッケの名からつけられた。.

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ウェルニッケ野

ウェルニッケ野(ウェルニッケや、Wernicke's area)は、ヒトの皮質の一部を形成する大脳の一部で、上側頭回の後部に位置する。知覚性言語中枢とも呼ばれ、他人の言語を理解するはたらきをする。.

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見当識

見当識(けんとうしき)とは、現在の年月や時刻、自分がどこに居るかなど基本的な状況把握のこと。見当識が保たれているかどうかが意識障害の指標となる。俗に「見当違い」というときの見当(けんとう)が語源で、古くは料簡(りょうけん)、指南力(しなんりょく)ともいった。 車酔いなどで耳の奥にある三半規管の感覚がパニックを起こし平衡感覚が崩れた状態の時、これを「見当識失調」と呼ぶ。 また、認知症や進行性多巣性白質脳症でも見当識は徐々に失われていく。これを失見当識ともいう。.

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記憶

記憶(きおく)とは、.

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脚気

脚気(かっけ、beriberi)は、ビタミン欠乏症の一つであり、ビタミンB1(チアミン)の欠乏によって心不全と末梢神経障害をきたす疾患である。心不全によって足のむくみ、神経障害によって足のしびれが起きることから脚気と呼ばれる。心臓機能の低下・不全(衝心、しょうしん)を併発したときは、脚気衝心と呼ばれる。最悪の場合には死亡に至る。 日本では、白米が流行した江戸において疾患が流行したため「江戸患い」と呼ばれた。大正時代には、結核と並ぶ二大国民亡国病と言われた。1910年代にビタミンの不足が原因と判明し治療可能となったが、死者が1千人を下回ったのは1950年代である。その後も1970年代にジャンクフードの偏食によるビタミン欠乏、1990年代に点滴輸液中のビタミン欠乏によって、脚気患者が発生し問題となった。.

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脳卒中

脳卒中(のうそっちゅう)とは、脳内の出血や血管障害を原因とする発作。 日本では1951年から約30年間、日本人の死亡原因の一位を占めた。 脳卒中はである。脳血管障害と言い換えられることもあるが、厳密には「脳血管障害」の方が指す範囲が広く、検査で初めて発見される程度の場合も含む。 中風、中気、あたりとも。.

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栄養

栄養(えいよう、nutrition)とは、生物が体外(外界)から物質を摂取し、それを体を構成したり(維持したり)生活活動を行ったりするのに役立たせる現象。以前は「営養」と表記されることも多かった。 なお「栄養」は体外から取り入れられる物質のことも指しているデジタル大辞泉【栄養】が、取り入れられる物質は、より厳密には「栄養素」と呼ばれる。.

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栄養失調

栄養失調(えいようしっちょう)または栄養不良(―ふりょう)、栄養不足(―ふそく)(Malnutrition)とは、偏食や食料の不足、すなわち、多すぎたり少な過ぎる食事や一つ以上の重要な栄養の不足した食事により引き起こされる、人や動物が不健康になっている状態を指す一般的な用語である。 学校教育法上は、身体虚弱に含まれる。.

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コルサコフ病

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