ロゴ
ユニオンペディア
コミュニケーション
Google Play で手に入れよう
新しい! あなたのAndroid™デバイスでユニオンペディアをダウンロードしてください!
インストール
ブラウザよりも高速アクセス!
 

ヒステリシス

索引 ヒステリシス

ヒステリシス (Hysteresis) とは、ある系の状態が、現在加えられている力だけでなく、過去に加わった力に依存して変化すること。履歴現象、履歴効果とも呼ぶ。.

71 関係: ばね半導体リレー反応拡散系変圧器不凍タンパク質不揮発性メモリ強誘電体メモリ保磁力化学平衡チャールズ・プロテウス・スタインメッツバウシンガー効果レインフロー法ボールベアリングモータトーマス・ゼーベックヘモレオロジーデイジーワールドデジタル回路フォトカプラ制御システムアナログ計算機インダクタエッジ検出カタストロフィー理論キュリー温度コンパレータコヒーラ検波器シュミットトリガストナー-ヴォールファールト模型スピン密度波サマリウム再生回路内田秀男凝固点固体皿ばね砂山のパラドックス硬質磁性体磁化磁石磁気増幅器磁気コアメモリ磁気記録磁性体空気浮上式鉄道物理学に関する記事の一覧発泡プラスチック発振回路融点複雑系誘電体...誘電分極誘電率論理回路軟質磁性体輪ばね自然失業率鉄損電束密度透磁率連続体力学枕バネ歪み (電子機器)水分保持曲線永久磁石消磁減衰振動濡れ木材振動型ジャイロスコープ振動試料型磁力計摩擦 インデックスを展開 (21 もっと) »

ばね

ばねとは、力が加わると変形し、力を取り除くと元に戻るという、物体の弾性という性質を利用する機械要素である。広義には、弾性の利用を主な目的とするものの総称ともいえる。ばねの形状や材質は様々で、日用品から車両、電気電子機器、構造物に至るまで、非常に多岐にわたって使用される。 ばねの種類の中ではコイルばねがよく知られ、特に圧縮コイルばねが広く用いられてる。他には、板ばね、渦巻ばね、トーションバー、皿ばねなどがある。ばねの材料には金属、特に鉄鋼が広く用いられているが、用途に応じてゴム、プラスチック、セラミックスといった非金属材料も用いられている。空気を復元力を生み出す材料とする空気ばねなどもある。ばねの荷重とたわみの関係も、荷重とたわみが比例する線形のものから、比例しない非線形のものまで存在する。ばねばかりのように荷重を変形量で示させたり、自動車の懸架装置のように振動や衝撃を緩和したり、ぜんまい仕掛けのおもちゃのように弾性エネルギーの貯蔵と放出を行わせたりなど、色々な用途のためにばねが用いられる。 「ばね」は和語の一種だが、平仮名ではわかりにくいときは片仮名でバネとも表記される。現在使用されている漢字表記では発条と書かれる。英語に由来するスプリング(spring)という名称でもよく呼ばれる。語源は諸説あるが、「跳ね」「跳ねる」から転じて「ばね」という語になったとされる。 人類におけるばねの使用の歴史は太古に遡り、原始時代から利用されてきた弓はばねそのものである。カタパルト、クロスボウ、機械式時計、馬車の懸架装置といった様々な機械や器具で利用され、ばねは発展を遂げていった。1678年にはイギリスのロバート・フックが、ばねにおいて非常に重要な物理法則となるフックの法則を発表した。産業革命後には、他の工業と同じくばねも大きな発展を遂げ、理論的な設計手法も確立していった。今日では、ばねの製造は機械化された大量生産が主だが、一方で特殊なばねに対しては手作業による製造も行われる。現在のばねへの要求は多様化し、その実現に高度な技術も求められるようになっている。.

新しい!!: ヒステリシスとばね · 続きを見る »

半導体リレー

半導体リレー(はんどうたいリレー、solid-state relay, 略称 SSR)は、リレー(継電器)と同じ機能を半導体によって作った電気・電子素子である。半導体リレーには、photo-coupled SSR、transformer-coupled SSR、hybrid SSR という種類がある。.

新しい!!: ヒステリシスと半導体リレー · 続きを見る »

反応拡散系

反応拡散系(はんのうかくさんけい、)とは、空間に分布された一種あるいは複数種の物質の濃度が、物質がお互いに変化し合うような局所的な化学反応と、空間全体に物質が広がる拡散の、二つのプロセスの影響によって変化する様子を数理モデル化したものである。 反応拡散系は、化学の分野において自然な形で応用されるものである。しかし、化学的ではない動力学過程を表現する上でも、反応拡散系は応用される。例えば、生物学や地質学、物理学や生態学において、そのような応用例は見られる。数学的に言うと、反応拡散系は半線形楕円型偏微分方程式の形を取るものである。 一般的には次のように記述される。 \partial_t \boldsymbol.

新しい!!: ヒステリシスと反応拡散系 · 続きを見る »

変圧器

・変電所の大型変圧器 変圧器(へんあつき、transformer、Voltage converter)は、交流電力の電圧の高さを電磁誘導を利用して変換する電力機器・電子部品である。変成器(へんせいき)、トランスとも呼ぶ。電圧だけでなく電流も変化する。 交流電圧の変換(変圧)、インピーダンス整合、平衡系-不平衡系の変換に利用する。.

新しい!!: ヒステリシスと変圧器 · 続きを見る »

不凍タンパク質

不凍タンパク質(ふとうタンパクしつ、Antifreeze protein, AFP)は、生体において、主に生体の凍結防止や氷の再結晶防止による生物の生命維持に寄与するタンパク質のこと。耐凍タンパク質ともよばれ、近年では氷構造(化)タンパク質 (ice structuring proteins, ISPs) ともよばれることがある。 数グループが存在し、また糖との結合体である不凍糖タンパク質などの誘導体が存在する。そのため、これらをまとめて「不凍タンパク質類」(AFPs) と呼称することもある。.

新しい!!: ヒステリシスと不凍タンパク質 · 続きを見る »

不揮発性メモリ

不揮発性メモリ(ふきはつせいメモリ、Non-volatile memory)または不揮発性記憶装置(non-volatile storage)は、コンピュータで使われるメモリの一種で、電源を供給しなくても記憶を保持するメモリの総称である。逆に電源を供給しないと記憶が保持できないメモリは揮発性メモリと呼ばれる。.

新しい!!: ヒステリシスと不揮発性メモリ · 続きを見る »

強誘電体メモリ

FeRAM 強誘電体メモリ(きょうゆうでんたいめもり・Ferroelectric Random Access Memory)とは、FeRAMとも呼ばれる、強誘電体のヒステリシス(履歴効果)に因る正負の残留分極(自発分極)をデータの1と0に対応させた不揮発性メモリのことである。なお、FRAMは同種のRAMのラムトロン・インターナショナル(【現】サイプレス・セミコンダクター)による商標で、国内では富士通が同社とのライセンスによりFRAMの名称を使用している。 強誘電体膜の分極反転時間は1ns以下であり、FeRAMはDRAM並みの高速動作が期待される。.

新しい!!: ヒステリシスと強誘電体メモリ · 続きを見る »

保磁力

保磁力(ほじりょく, Coercivity)は磁化された磁性体を磁化されていない状態に戻すために必要な反対向きの外部磁場の強さをいう。 抗磁力(こうじりょく)ともいう。 保磁力の単位には、CGS単位系ではエルステッド 、SI単位ではアンペア毎メートル をもちいる。1 は 4π×10-3 である。 BHカーブ、磁性材料が外部磁場(H)の中に置かれた時の磁化(磁束密度:B)の強さを示す図。 図において、強磁性体を外部磁場の中にいれて外部磁場を大きくしていくと、磁性体は着磁される。そこから外部磁場を減少させていっても、磁性体に着いた磁力の強さは、着磁時のカーブにのって減少することはなく、ヒステリシスをもつ。 外部磁場がゼロになったとき、残っている磁化を残留磁化という。さらに逆向きの磁場を加えて、残留磁化がゼロになったときの外部磁場の強さが保磁力である。 永久磁石の材料としては保磁力が大きいことが望ましく、変圧器の磁芯などの用途では、逆に小さいことが望ましい。 保磁力は外部磁場による磁壁の動きやすさによって決まるので、材料の組織の大きさ、残留ひずみの量などで変化する。 なお、逆磁場や温度変化による磁力の減少を減磁と言い、磁力を失わせることを消磁(しょうじ, Degaussing)と言う。.

新しい!!: ヒステリシスと保磁力 · 続きを見る »

化学平衡

化学平衡(かがくへいこう、chemical equilibrium)とは可逆反応において、順方向の反応と逆方向との反応速度が釣り合って反応物と生成物の組成比が巨視的に変化しないことをいう。.

新しい!!: ヒステリシスと化学平衡 · 続きを見る »

チャールズ・プロテウス・スタインメッツ

チャールズ・プロテウス・スタインメッツ(1865年4月9日 - 1923年8月26日)は、ドイツ生まれのアメリカ合衆国の数学者、電気工学者。ユニオン・カレッジ教授。 電気工学(特に、交流理論)の研究を通して、アメリカ合衆国の電気産業の発展に寄与し、電気技術者のために数学理論を定式化した。 磁気ヒステリシス、電動機等の研究で数々の画期的な発見をした。 Category:1865年生 Category:1923年没 Category:アメリカ合衆国の不可知論者 Category:アメリカ合衆国の発明家 Category:アメリカ合衆国の社会主義の人物 Category:ゼネラル・エレクトリックの人物 Category:スケネクタディ出身の人物 Category:ヴロツワフ出身の人物 Category:小人症の人物 Category:アメリカ合衆国の数学者‎ Category:電気工学者.

新しい!!: ヒステリシスとチャールズ・プロテウス・スタインメッツ · 続きを見る »

バウシンガー効果

バウシンガー効果(バウシンガーこうか、Bauschinger effect)は、一度ある方向に塑性変形を与えたのち、逆方向の荷重を加えると、再び同方向に荷重を加えたときより塑性変形が低い応力でおこる効果。 図に示すように、引張りの応力ひずみ曲線図OABと圧縮の応力一ひずみ綾図OA'B'とは原点に関して大体対称であるが、B点まで引張って塑性変形を与えてから荷重を除くと、OCで示される永久ひずみ(Pemanentset)が残留する。C点からさらに同方向に引張ると、大体CDEのような経過をたどり、Bに近いDの応力σDで再び塑性変形がはじまる。ところが、C点から逆に圧縮すると、CD'E'のような経過をたどり、塑性変形のおこるD'の応力σD'は、σDより低くなる。 バウシンガー効果を調べるのには、薄肉中空円筒のねじり試験がもっとも適している。 ねじりを繰り返すことによってバウシンガー効果が薄れ、加工硬化を示してくるのも重要な特徴である。 硬化特性に等方硬化則を用いると、バウシンガー効果とは全く反対の特性を与えることになるので注意が必要である。.

新しい!!: ヒステリシスとバウシンガー効果 · 続きを見る »

レインフロー法

レインフロー法(レインフローほう)とは、不規則な繰り返し変動荷重を受ける機械や構造物などにおいて、疲労寿命を予測するための応力頻度あるいはひずみ頻度の計数法の一つ。1968年に九州工業大学の遠藤達雄らによって発表された。レインフロー計数法などとも呼ばれ、雨だれ法と呼ぶ場合もある。英語では"rainflow counting"や"rainflow counting method"、"rainflow counting algorithm"などと呼ぶ。 遠藤によれば、大阪大学の菊川真が紹介していたレンジペア法をもとにレインフロー法を思いついたという。1972年にステファン・ダウニングらによりアメリカで紹介され、日本よりも先にアメリカで広まった。遠藤らによって発明された後にも、遠藤ら自身、さらに他の研究者によっても改良がなされてきている。頻度計数法には他の種類も存在するが、その中でも特に広く用いられている。.

新しい!!: ヒステリシスとレインフロー法 · 続きを見る »

ボールベアリングモータ

ボールベアリングモータ(Ball Bearing Motor)は、電気エネルギーを運動エネルギーに変換する電動機。.

新しい!!: ヒステリシスとボールベアリングモータ · 続きを見る »

トーマス・ゼーベック

トーマス・ヨハン・ゼーベック(Thomas Johann Seebeck, 1770年4月9日 - 1831年12月10日)は、ドイツの物理学者、医師。1821年にゼーベック効果を発見した。.

新しい!!: ヒステリシスとトーマス・ゼーベック · 続きを見る »

ヘモレオロジー

ヘモレオロジー(hemorheology) または 血液レオロジー (blood rheology)とは、血液とその構成要素(血漿や血球など)の流体としての性質を研究するレオロジーの一分野である。血液の適切な組織灌流は、血液の流動学的性質が適正な範囲内にあることにより得られる。これら流動学的性質の変動は疾患の病態生理において重要な役割を果たしている。血液の粘度を決定する要因は、血漿の粘度、ヘマトクリット、そして赤血球の力学的性質である。赤血球は、そのとの観点から,力学的に特有の振る舞いを示すことで知られている。そのため、血液は非ニュートン流体として振る舞う。 非ニュートン流体としての血液の性質を示すものとして、血液の粘度は(ずり速度)に応じて変わる。心臓の最大収縮期のように剪断速度が高い状況では血液の粘度は下がり、一方拡張末期で血流速度が下がると血液の粘度は上昇する。それ故、血液はを持つ流体であると言える。.

新しい!!: ヒステリシスとヘモレオロジー · 続きを見る »

デイジーワールド

白と黒のデイジーの割合(上)と、温度変化(下)を示したグラフ。各デイジーの増減により温度が一定に保たれることが分かる。茶色はデイジーが存在しない世界。 デイジーワールド()とは、徐々に温度が上がっている太陽を回る軌道にあるとされるシミュレーション内の仮説的世界である。.

新しい!!: ヒステリシスとデイジーワールド · 続きを見る »

デジタル回路

デジタル回路(デジタルかいろ。英: digital circuit - ディジタル回路)は、2つの不連続な電位範囲を情報の表現に用いる電子回路で、論理回路の実現法のひとつである。電位帯内であれば信号の状態は同じものとして扱われる。信号レベルが公差、減衰、ノイズなどで若干変動したとしても、しきい値の範囲内ならば無視され、いずれかの状態として扱われる。 通常は2つの状態をとり、0Vに近い電圧と、十分にマージンを取った電源電圧より低い5Vや3V、1.2Vといった電圧で表される。これらはそれぞれ「Low」「High」、又は「L」「H」と表現される。一般には Low を0や偽、High を1や真に対応させることが多い(正論理)が、諸事情により逆に対応させる(負論理)こともある。以上はトランジスタベースの現在広く使われている回路の場合で、真空管による回路など、電圧や方式は他にも多種ある。.

新しい!!: ヒステリシスとデジタル回路 · 続きを見る »

フォトカプラ

フォトカプラ トランジスタ出力タイプのフォトカプラ内部回路図 典型的な接続方法 フォトカプラ(Photocoupler)は、内部で電気信号を光に変換し再び電気信号へ戻すことによって、電気的に絶縁しながら信号を伝達する素子である。.

新しい!!: ヒステリシスとフォトカプラ · 続きを見る »

制御システム

制御システム(せいぎょしすてむ、control system)または制御系(せいぎょけい)は、他の機器やシステムを管理し制御するための機器、あるいは機器群である。制御システムは大まかに、論理制御(逐次制御)とフィードバック制御(線型制御)に分類され、これらの組合せや派生によってさらに分類される。また、論理制御の設計の単純さと線型制御の扱いやすさを組み合わせたファジィ論理制御もある。ある種の機器やシステムは、本質的に制御不能である。 制御系という用語は、本質的に手動の制御にも適用される。例えば、操作者がプレス機を開閉するとき、論理では監視人が適切な場所にいない限り、開閉できないとされる。自動逐次制御システムは、一連の機械式アクチュエータが正しい順序で機能することでタスクを実行する。線型フィードバックシステムには、センサと制御アルゴリズムとアクチュエータから成る「制御ループ」があり、何らかの変数が標準値になるよう制御する。PID制御はフィードバックシステムの一種であり、炉の温度を一定に保つなどの用途に使われる。オープンループ制御では、フィードバックを直接使うことはなく、事前に設定された方法で動作する。.

新しい!!: ヒステリシスと制御システム · 続きを見る »

アナログ計算機

アナログ計算機は、長さ、トルク(力)、電流・電圧などの物理量により実数値を表現し、そういった物理量を別の物理量に写像するように物理現象を組み合わせて演算を実現して、問題を解くために使用された機械、計算機である。.

新しい!!: ヒステリシスとアナログ計算機 · 続きを見る »

インダクタ

インダクタ(inductor、インダクション・コイル)は、流れる電流によって形成される磁場にエネルギーを蓄えることができる受動素子であり、一般にコイルによってできており、コイルと呼ばれることも多く、当記事内でも両方の呼び方を使う。蓄えられる磁気エネルギーの量はそのインダクタンスで決まり、単位はヘンリー (H) である。一般に電線を巻いた形状をしており、何回も巻くことでアンペールの法則に従いコイル内の磁場が強くなる。ファラデーの電磁誘導の法則に従い、コイル内の磁界の変化に比例して誘導起電力が生じ、レンツの法則に従い、誘導電流は磁界の変化を妨げる方向に流れる。インダクタは交流電流を遅延させ再形成する能力があり、時間と共に電圧と電流が変化する電気回路の基本的な部品となっている。英語では「チョーク」とも呼ぶが、これは用途から来た語である(チョークコイル)。 数式や回路図ではLで示される。Lは、レンツの法則のハインリヒ・レンツに由来すると考えられている。電磁誘導による起電力や磁力線を利用するための電力機器のコイルの電線は巻線と呼ばれる。古くは「線輪」とも呼ばれた。.

新しい!!: ヒステリシスとインダクタ · 続きを見る »

エッジ検出

ッジ検出(エッジけんしゅつ、Edge detection)は、画像処理やコンピュータビジョンの用語で、特徴検出 (Feature detection) や特徴抽出 (Feature extraction) の一種であり、デジタル画像の画像の明るさが鋭敏に、より形式的に言えば不連続に変化している箇所を特定するアルゴリズムを指す。.

新しい!!: ヒステリシスとエッジ検出 · 続きを見る »

カタストロフィー理論

タストロフィー理論(カタストロフィーりろん、カタストロフ理論、catastrophe theory)は、力学系の分岐理論の一種を扱う理論。 不連続な現象を説明する、画期的な理論として一時注目を浴び、盛んに研究、議論された。 カタストロフィーとは周期的な秩序だった現象の中から不意に発生する無秩序な現象の総称。 ルネ・トムの『構造安定性と形態形成』により提唱された。.

新しい!!: ヒステリシスとカタストロフィー理論 · 続きを見る »

キュリー温度

ュリー温度(―おんど、Curie temperature、記号T_\mathrm)とは物理学や物質科学において、強磁性体が常磁性体に変化する転移温度、もしくは強誘電体が常誘電体に変化する転移温度である。キュリー点(―てん、Curie point)とも呼ばれる。ピエール・キュリーより名づけられた。.

新しい!!: ヒステリシスとキュリー温度 · 続きを見る »

コンパレータ

電子工学における コンパレータ (comparator) とは、二つの電圧または電流を比較し、どちらが大きいかで出力が切り替わる素子である。より一般に、二つのデータを比較する装置にも使われる用語である。 次の図のように、負帰還をかけていない標準的なオペアンプをコンパレータとして使うことができる。 非反転入力 (V+) の電圧が反転入力 (V&minus) よりも高ければ、(オペアンプは高利得なので)出力は正の最大電圧に達する。非反転入力 (V+) が反転入力 (V-) よりも低くなれば、出力は負の最大電圧に達する。出力電圧は供給電圧で制限されるので、バランスの取れている正負電源(±VS)がオペアンプに供給されている場合は、次のような動作になる。 ここで sgn(x) は符号関数である。一般的には、正負の供給電圧 VS の絶対値は異なっていることが多い。 入力値を同じにするのは、実際には非常に難しい。入力が変化してから出力が変化するまでの速度(オペアンプではスルー・レートと呼ばれる)は、通常は 10ns から 100ns 程度だが、数十μs まで遅くなることもある。 専用の電圧コンパレータチップ、たとえば LM393 は、TTL や CMOS のデジタルロジックに直接接続できるように設計されている。出力は2値で、現実世界の信号をデジタル回路に接続するのにも使われる(A/Dコンバータを参照)。LM393 ではオープンコレクタ出力で実現している。反転入力が高いとき、コンパレータの出力は負電源に接続される。非反転入力が高いときは、出力は浮いている(グランドからはハイ・インピーダンス)。電源に 0 と +5V を供給してプルアップ抵抗を使うと出力は 0 か +5V となり、TTL と接続できる。 専用の電圧コンパレータは、汎用オペアンプをコンパレータとして使ったものよりも一般に高速である。また、正確な内部基準電圧や調整可能なヒステリシスなどの機能が付加されていることもある。 現実のコンパレータの入力が絶縁されていないことからわかるように、コンパレータを「差動(バイポーラ)入力とロジック(0/Vcc)出力を持つ素子である」と考えるのは間違っている。これは、電圧の差が出力に影響するだけでなく、それぞれの電圧が電源電圧の範囲を超えてはならないことを意味している(VS− ≤ V+,V− ≤ VS+)。TTL/CMOS 論理出力のコンパレータの場合は、負電圧の入力は許されない(0 ≤ V+,V− ≤ Vcc)。 ノイズの多い信号をしきい値と比較する場合、信号がしきい値をまたぐ時にコンパレータの状態が激しく変化することもある。これが望ましくなければ、入出力にヒステリシスを持たせたヒステリシスコンパレータ(シュミットトリガとも呼ばれる)を構成することにより、きれいな出力信号を得られる。 ---- この記事は w:Federal Standard 1037C(en) に基づく。 こんはれた こんはれた こんはれた.

新しい!!: ヒステリシスとコンパレータ · 続きを見る »

コヒーラ検波器

360px 初期型コヒーラ(検証用復元品) コヒーラ検波器(コヒーラけんぱき)は無線通信の黎明期に発明された電磁波検出装置である。1890年、金属粉末の電気伝導性を研究していたエドアール・ブランリーによって金属粉末に高周波が到来すると電気抵抗が激減、直流電流が流れる現象が確認された。この現象をリヴァプール大学教授のオリバー・ロッジが検波器に応用、1894年、王立アカデミーで発表した。現象の発見当時、その現象は高周波により電極と金属粉末同士が「密着する」ためであると考えられ、"cohere"(密着する)から「コヒーラ」と呼ばれるようになった。.

新しい!!: ヒステリシスとコヒーラ検波器 · 続きを見る »

シュミットトリガ

ュミットトリガ (Schmitt trigger) は、入力電位の変化に対して出力状態がヒステリシスを持って変化することを特徴とする電子回路である。応用はいくつかあるが、典型的なものとしては、ディジタル回路(論理回路)の非反転バッファないし反転バッファ(NOTゲート)であり、汎用ロジックICでよく使われるものとしては7414がある。.

新しい!!: ヒステリシスとシュミットトリガ · 続きを見る »

ストナー-ヴォールファールト模型

トナー-ヴォールファールト模型 (ストナー-ヴォールファールトもけい、Stoner-Wohlfarth model)、またはストナー-ウォルファース模型(ストナー-ウォルファースもけい本項でヴォールファールトとしているWohlfarthは若くしてイギリスに移住したので日本語の文献では英語読みを採用されることが多い。たとえばに見られる。)は単磁区の強磁性体の磁化について広く用いられているモデルである。このモデルはヒステリシスをもつ簡単なモデルの一例であり、磁気記録装置や生体磁性、岩石磁性、古地磁気などを考える際に微小な磁性粒をモデル化するために使われる。.

新しい!!: ヒステリシスとストナー-ヴォールファールト模型 · 続きを見る »

スピン密度波

ピン密度波(-みつどは、SDW)と電荷密度波(でんかみつどは、CDW)は、固体におけるエネルギーの低い2つの似通った秩序状態を指す。2つの状態とも、異方的な低次元物質もしくはフェルミエネルギーN(E_F)に高い状態密度を持つ金属において低温でおきる。このような物質でおきる他の低温での基底状態は、超伝導、強磁性、反強磁性である。秩序状態への転移は、凝縮エネルギーによって引き起こされ、その大きさはおよそN(E_F)\Deltaである。\Deltaは転移によって開くエネルギーギャップの大きさである。SDWはスピン波とは異なることに注意しなければならない。スピン波は強磁性、反強磁性の励起である。 基本的にSDWとCDWは、周期的な変調をそれぞれ電子のスピンの密度と電荷の密度に生じ、それらは特徴的な空間周波数qを持ち、qはイオンの位置を表す対称群においては変化しない。CDWによる新たな周期性は、走査型トンネル顕微鏡や電子線回折によって簡単に見ることが出来る。これに比べSDWは見にくく、一般的に中性子回折法や磁化率測定によって見ることができる。もし新たな周期性が格子定数の整数分の1か整数倍の時は、波はコメンシュレートであると言い、そうでない時は、インコメンシュレートであると言う。 Crのバンド構造によって、\Gamma点を中心とした電子ポケット(緑)とH点を中心としたホールポケット(青)が生じている。囲んでいる黒い四角は第一ブリュアンゾーンを示す。 なぜ、高いN(E_F)を持つ固体は低温で密度波を形成し、他の物質は超伝導や磁気的な基底状態をとるのか。その答えは物質のフェルミ面に存在するネスティングベクトルと関係している。ネスティングベクトルの概念を図に示す。これはよく知られたCrの場合である。Crはネール温度311Kで常磁性からSDW状態に転移する。Crは体心立方格子であり、フェルミ面の特徴として、\Gamma点とH点を中心とする電子ポケットの間に、フェルミ面が多くの平行な境界を持っている。これらの大きい平行な領域は、図の赤で示されたネスティングベクトルqによって結ばれている。スピン密度波によって出来た実空間での周期は2\pi/qで与えられる。この空間周波数のSDWができることによって、エネルギーギャップが開き、系のエネルギーが下がる。CrにおけるSDWの存在を始めて仮定したのはパデュー大学のAlbert Overhauserである。MITのクリフォード・シャルは、CrにおけるSDWを実験で観測したことで、1994年にノーベル物理学賞を受賞した。CDWの理論を初めて提案したのは、超伝導を説明しようとしていたオックスフォード大学のルドルフ・パイエルスである。 低次元の固体の多くはフェルミ面が異方的であり、顕著なネスティングベクトルを持っている。有名なものに、層状物質のNbSe3、TaSe3、K0.03MoO3(Chevrel相)や擬一次元有機導体のTMTSFやTTF-TCNQがある。CDWは固体の表面でも良く見られ、表面再構成や二量化などと呼ばれる。表面は二次元フェルミ面で描かれ、層状物質のようになっているので、CDWにとってしばしば都合が良い。 密度波の最も魅力的な性質は、そのダイナミクスである。適切な電場や磁場のもとでは、場の向いている方向に密度波が"スライド"する。電場や磁場の力によるものである。大抵は密度波のスライディングは直ちに起こらず、しきい電場を越えるまでは"ピン止め"されている。しきい値電場で、欠陥が作るポテンシャルから抜け出すことが出来る。したがって、密度波のヒステリシスのある動きは転位や磁区のものとは異なる。電荷密度波固体の電流電圧曲線は、ピン止め電圧までは非常に高い抵抗を示し、それより上ではオームの法則的な振る舞いを示す。ピン止め電圧は物質の純度に依存するが、この電圧以下では結晶は絶縁体である。.

新しい!!: ヒステリシスとスピン密度波 · 続きを見る »

サマリウム

マリウム(samarium)は原子番号62の元素。元素記号は Sm。希土類元素の一つ(ランタノイドにも属す)。単体は灰白色の軟らかい金属であり、空気中では徐々に酸化されて表面に酸化被膜を形成する。標準状態における安定構造は三方晶系。希土類元素の中では珍しく+2価の酸化状態を取る。最も安定な酸化物はSmOであり、常温で常磁性を示す。ハロゲンやホウ素、酸素族元素、窒素族元素などと化合物を形成し、多くの金属元素と合金を形成する。天然に存在するサマリウムは4つの安定同位体および3つの放射性同位体からなり、128 Bq/gの放射能を有する。 1879年にポール・ボアボードランによってサマルスキー石から発見され、鉱物名にちなんでサマリウムと名付けられた。サマルスキー石の鉱物名は鉱物の発見者であるワシーリー・サマルスキー=ビホヴェッツに由来しており、サマリウムは人名が元素名の由来となった初めての元素である。他の軽ランタノイドと共にモナズ石(モナザイト)に含まれ、地殻中における存在度は40番目。主にサマリウムコバルト磁石や触媒、化学試薬として利用され、放射性同位体は放射性医薬品などにも利用される。サマリウムは人体内における生物学的な役割を持たないが、溶解性のサマリウム塩類はわずかに毒性を示す。.

新しい!!: ヒステリシスとサマリウム · 続きを見る »

再生回路

自作の再生式短波ラジオの例。1930年代には多くのアマチュアがこのような受信機を自作した。 上のラジオを後ろから見たもの。再生回路は単純で部品点数が少ない。 再生回路(さいせいかいろ、regenerative circuit)、あるいは再生検波回路(さいせいけんぱかいろ、regenerative detector circuit)とは、正のフィードバックを加えて感度と選択度を高めた検波回路である。 再生回路は1912~1913年頃に発明され、この回路を検波回路として用いた再生式受信機(regenerative receiver)は簡単な回路で比較的優れた性能が得られたため、ラジオ受信機として1920年代から1940年代頃まで広く使用された。 この回路は帰還量を大きくしすぎると発振してしまう欠点があり調整が難しく、その後スーパーヘテロダイン方式が一般的になるとラジオ受信機に使われることは無くなった。 この方式を改良し意図的に発振を断続(クエンチング)させることでフィードバックの調整を不要にした超再生検波回路(super-regenerative detector circuit)は、単純でLSI化しやすく消費電力が低いため現在でも研究が行われ、低価格、超低消費電力が要求される近距離無線通信システムに用いられている。.

新しい!!: ヒステリシスと再生回路 · 続きを見る »

内田秀男

内田 秀男 (うちだ ひでお,1921年 - 1995年) は、日本の電子技術者。NHK技術研究所に勤め、後、内田ラジオ技術研究所長。工学博士。福井県出身。昭和20年代より『無線と実験』誌などに寄稿。NHK技術研究所時代には、新型真空管の開発に従事した。 イオンクラフトなどの研究もおこなった。.

新しい!!: ヒステリシスと内田秀男 · 続きを見る »

凝固点

凝固点(ぎょうこてん、英語:freezing point)とは、液体が凝固し固化する温度のことを言い、相転移点の一種である。なお、水が凍る温度のことは氷点(ひょうてん)とも言う。ヒステリシスが無い場合には融点(固体が融解する温度)と一致する。.

新しい!!: ヒステリシスと凝固点 · 続きを見る »

固体

固体インスリンの単結晶形態 固体(こたい、solid)は物質の状態の一つ。固体内の原子は互いに強く結合しており、規則的な幾何学的格子状に並ぶ場合(金属や通常の氷などの結晶)と、不規則に並ぶ場合(ガラスなどのアモルファス)がある。 液体や気体と比較して、変形あるいは体積変化が非常に小さい。変形が全く起こらない剛体は理想化された固体の一つである。連続体力学においては、固体は静止状態においてもせん断応力の発生する物体と捉えられる。液体のように容器の形に合わせて流動することがなく、気体のように拡散して容器全体を占めることもない。 固体を扱う物理学は固体物理学と呼ばれ、物性物理学の一分野である。また物質科学はそもそも、強度や相変化といった固体の性質を扱う学問であり、固体物理学と重なる部分が多い。さらに固体化学の領域もこれらの学問と重なるが、特に新しい物質の開発(化学合成)に重点が置かれている。 今まで知られている最も軽い固体はエアロゲルであり、そのうち最も軽いものでは密度は約 1.9 mg/cm3 と水の密度の530分の1程度である。.

新しい!!: ヒステリシスと固体 · 続きを見る »

皿ばね

皿ばね (さらばね) は、中心に穴の開いた円盤状の板を円錐状にし、底のないお皿のような形状にしたばねである。英語では、disc spring、coned disc spring、Belleville spring などと呼ぶ。英語名の"Belleville"(ベリビル)は、1865年に皿ばねの原理を発明したジュリアン・フランソワ・ベルビル (Julian Francois Belleville) に由来する。.

新しい!!: ヒステリシスと皿ばね · 続きを見る »

砂山のパラドックス

山のパラドックス(すなやまのパラドックス、paradox of the heap)は、述語の曖昧性から生じるパラドックスの一種である。ソリテス・パラドックス (sorites paradox) とも呼ばれ、soritesはギリシア語のσωρός(sōros、堆積物)の形容詞化した言葉である (σωρίτης (sōritēs))。簡単に言えば、砂の山があったとき、そこから数粒の砂を取り去っても砂山のままだが、そうやって粒を取り去っていったとき、最終的に一粒だけ残った状態でも「砂山」と言えるか、という問題である。 基本的には相対的で定義がはっきりしないことを扱う学問領域である言語哲学に属する問題である。一方数学では、全ての用語が明確な定義を持っている。このパラドックスは不明確な用語を数学的な論理式に持ち込む際に常に付きまとう問題であり、定義不能な不明確な概念に論理を適用する際の問題である。.

新しい!!: ヒステリシスと砂山のパラドックス · 続きを見る »

硬質磁性体

質磁性体(こうしつじせいたい)もしくは硬磁性体(こうじせいたい)とは磁性体の中でも簡単には磁極が消えたり反転したりしないものを指し、これとは反対の性質を持つ磁性体を軟質磁性体と呼ぶ。 硬質磁性体は磁力が飽和するまでの磁気分極が増加する場合と減少する場合の磁気分極の変化の割合が明確に異なる、つまりヒステリシス特性が大きいという性質がある「したしむ磁性」 朝倉書店 ISBN 4-254-22764-7。保磁力が大きいと言える。.

新しい!!: ヒステリシスと硬質磁性体 · 続きを見る »

磁化

磁化(じか、magnetization)とは、磁性体に外部磁場をかけたときに、その磁性体が磁気的に分極して磁石となる現象のこと。また、磁性体の磁化の程度を表す物理量も磁化と呼ぶ。磁気分極(magnetic polarization)とも呼ばれる。 強磁性体は磁場をかけて磁化させた後に磁場を取り除いた後も分極が残り永久磁石となる残留磁化と呼ばれる現象があるが、これも磁化と呼ぶ場合がある。.

新しい!!: ヒステリシスと磁化 · 続きを見る »

磁石

磁石(じしゃく、、マグネット)は、二つの極(磁極)を持ち、双極性の磁場を発生させる源となる物体のこと。鉄などの強磁性体を引き寄せる性質を持つ。磁石同士を近づけると、異なる極は引き合い、同じ極は反発しあう。.

新しい!!: ヒステリシスと磁石 · 続きを見る »

磁気増幅器

磁気増幅器(じきぞうふくき、magnetic amplifier)は、電気信号を増幅するための電磁気を応用した装置のひとつである。略して「マグ・アンプ(mag amp)」とも呼ばれる。磁気増幅器は20世紀の初めに発明され、堅牢さや大容量の電流が要求される用途で、真空管増幅器の代りに使用された。第二次世界大戦時、ドイツはこのタイプの増幅器を完成させ、V2ロケットなどに使用した。半導体とは異なり、放射線による誤動作が無いので、現在では、安全上重大で高い信頼性が必要なものや、極端に要求の厳しい用途にわずかに使用されるのみで、大部分がトランジスタを使用した増幅器に置き換えられている。.

新しい!!: ヒステリシスと磁気増幅器 · 続きを見る »

磁気コアメモリ

磁気コアメモリ(じきこあめもり)は、小さなドーナツ状のフェライトコアを磁化させることにより情報を記憶させる記憶装置。 コンピュータの初期世代ではよく使われた。原理的に破壊読み出しで、読み出すと必ずデータが消えるため、再度データを書き戻す必要がある。破壊読み出しだが、磁気で記憶させるため、不揮発性という特徴がある(ただし、電源投入時のノイズ等で内容が破壊されうるので、設計次第で揮発性メモリのように扱われる)。 縦方向、横方向、さらに斜め方向の三つの線の交点にコアを配置する。縦横方向でアドレッシングを行ない、斜め方向の線でデータを読み出す。.

新しい!!: ヒステリシスと磁気コアメモリ · 続きを見る »

磁気記録

磁気記録(じききろく、magnetic recording)または磁気記憶(じききおく、magnetic storage)は、データを磁気媒体に記録/記憶することを指す工学用語。磁気記録を行う電子媒体を磁気媒体、磁気記録を行う装置を磁気記憶装置と呼ぶ。磁気記録は磁性体における様々な磁化パターンを使ってデータを格納することで、一種の不揮発性メモリを形成している。情報へのアクセスには1つ以上の磁気ヘッドを使う。コンピュータ分野では「磁気記憶」、音声やビデオの分野では「磁気記録」と呼ぶことが多いが、区別する意味はない。.

新しい!!: ヒステリシスと磁気記録 · 続きを見る »

磁性体

磁性体(じせいたい)とは、平易には磁性を帯びる事が可能な物質であり、専門的には反磁性体・常磁性体・強磁性体の3つに分けられる。このため、すべての物質が磁性体であるといえるが、普通は強磁性体のみを磁性体と呼ぶ。比較的簡単に磁極が消えたり反転してしまう磁性体は軟質磁性体と呼ばれ、そうでない磁性体は硬質磁性体と呼ばれる「したしむ磁性」 朝倉書店 ISBN 4-254-22764-7。 代表的な磁性体に酸化鉄・酸化クロム・コバルト・フェライトなどがある。 固体状態のものは磁石として、電動機の界磁として使用される。 硬質材料の円盤上に磁性粉を塗布あるいは蒸着したものがハードディスクドライブ(のプラッタ)に用いられる。柔軟な合成ゴムにまぜて板状にするとマグネットシートになり、液体にコロイド分散させると磁性流体となる。医療分野では強力な磁力を使ったMRIやごく微弱な磁力を利用するSQUIDの形で実用化されている。新しい情報記憶素子のMRAMなどを含むスピントロニクスと呼ばれる科学研究分野が注目されている。.

新しい!!: ヒステリシスと磁性体 · 続きを見る »

空気浮上式鉄道

気浮上式ピープルムーバー(水平エレベーター) アエロトラン試作2号機 空気浮上式鉄道(くうきふじょうしきてつどう)とは、空気を利用して浮上、走行する交通輸送機関である。鉄の車輪を用いた列車の速度上限が300km程度だと考えられていた1960年代-70年代に、次世代高速鉄道の有力候補になると考えられて、フランスではアエロトラン、イギリスではトラックト・ホバークラフト、アメリカではトラックトエアクッションビークルと呼ばれ開発が進められた。様々な問題点から高速鉄道としての開発は打ち切られたが、後に空港ターミナル間の輸送などの用途で実用化された。 車体を浮かべる原理は異なっているが、磁気浮上式鉄道も"浮上"して走行する為、空気浮上式と混同されることがある。.

新しい!!: ヒステリシスと空気浮上式鉄道 · 続きを見る »

物理学に関する記事の一覧

物理学用語の一覧。物理学者名は含まない。;他の物理学関係の一覧.

新しい!!: ヒステリシスと物理学に関する記事の一覧 · 続きを見る »

発泡プラスチック

泡プラスチック(はっぽうプラスチック、英:Foamed plastics)は、合成樹脂中にガスを細かく分散させ、発泡状(フォーム)または多孔質形状に成形されたものを指し、固体である合成樹脂と気体の不均一分散系とも定義できる。基本的にどの合成樹脂も発泡成形させることは可能だが、実際には成形性や性能および価格が影響し、実用化されている種類はある程度限られている。 別な用語では、プラスチックフォーム(英:Plastic foam)、セルラープラスチックス(英:Cellular plastics)、プラスチック発泡体、合成樹脂フォーム、合成樹脂発泡体、樹脂発泡体、海綿状プラスチック、発泡合成樹脂などもある。合成樹脂に限定しなければ、高分子発泡体(こうぶんしはっぽうたい)とも呼ばれる。特に気泡が小さいものを「マイクロセルプラスチック、マイクロセルプラスチックフォーム」とも呼ぶ。.

新しい!!: ヒステリシスと発泡プラスチック · 続きを見る »

発振回路

振回路(はっしんかいろ、electronic oscillator)は、持続した交流を作る電気回路である。その原理により、帰還型(きかんがた)と弛張型(しちょうがた)に分類できる。電波の放射や、ディジタル回路におけるクロックパルス(コンピュータ(またはデジタル回路)が動作する時に、タイミングを取る(同期を取る)ための周期的な信号)の発生が代表的な用途であるが、それ以外にも、電子回路の動作の基準となる重要な回路である。.

新しい!!: ヒステリシスと発振回路 · 続きを見る »

融点

融点(ゆうてん、Schmelzpunkt、point de fusion、melting point)とは、固体が融解し液体になる時の温度のことをいう。ヒステリシスが無い場合には凝固点(液体が固体になる時の温度)と一致する。また、三重点すなわち平衡蒸気圧下の融点は物質固有の値を取り、不純物が含まれている場合は凝固点降下により融点が低下することから物質を同定したり、純度を確認したりする手段として用いられる。 熱的に不安定な物質は溶融と共に分解反応が生じる場合もある。その場合の温度は分解点と呼ばれる場合があり、融点に(分解)と併記されることがある。.

新しい!!: ヒステリシスと融点 · 続きを見る »

複雑系

複雑系(ふくざつけい、complex system)とは、相互に関連する複数の要因が合わさって全体としてなんらかの性質(あるいはそういった性質から導かれる振る舞い)を見せる系であって、しかしその全体としての挙動は個々の要因や部分からは明らかでないようなものをいう。 これらは狭い範囲かつ短期の予測は経験的要素から不可能ではないが、その予測の裏付けをより基本的な法則に還元して理解する(還元主義)のは困難である。系の持つ複雑性には非組織的複雑性と組織的複雑性の二つの種類がある。これらの区別は本質的に、要因の多さに起因するものを「組織化されていない」(disorganized) といい、対象とする系が(場合によってはきわめて限定的な要因しか持たないかもしれないが)創発性を示すことを「組織化された」(organized) と言っているものである。 複雑系は決して珍しいシステムというわけではなく、実際に人間にとって興味深く有用な多くの系が複雑系である。系の複雑性を研究するモデルとしての複雑系には、蟻の巣、人間経済・社会、気象現象、神経系、細胞、人間を含む生物などや現代的なエネルギーインフラや通信インフラなどが挙げられる。 複雑系は自然科学、数学、社会科学などの多岐にわたる分野で研究されている。また、複雑系科学の記事も参照のこと。.

新しい!!: ヒステリシスと複雑系 · 続きを見る »

誘電体

誘電体(ゆうでんたい、dielectric)とは、導電性よりも誘電性が優位な物質である。広いバンドギャップを有し、直流電圧に対しては電気を通さない絶縁体としてふるまう。身近に見られる誘電体の例として、多くのプラスティック、セラミックス、雲母(マイカ)、油などがある。 誘電体は電子機器の絶縁材料、コンデンサの電極間挿入材料、半導体素子のゲート絶縁膜などに用いられている。また、高い誘電率を有することは光学材料として極めて重要であり、光ファイバー、レンズの光学コーティング、非線形光学素子などに用いられている。.

新しい!!: ヒステリシスと誘電体 · 続きを見る »

誘電分極

誘電分極(ゆうでんぶんきょく、dielectric polarization)とは、誘電体(絶縁体)に外部電場をかけたときに、その誘電体が電気的に分極する現象のこと。電気分極 (electric polarization) とも言われる。 電場によって微視的な電気双極子が整列することで引き起こされる。正負の電荷の組が無数に並んでいる状態であるため、内部にも電位差が生じている。良く似た現象に静電誘導があり、こちらは導体の場合に起きる現象である。 自由電子のない不導体では電荷が移動出来ないため、その表面に電荷が生じるなど有り得ない現象のようにも思えるが、実際には分子自体が電荷の偏りをもっていて(極性分子)これが整列したり、あるいは分子内の中の電子がプラス側に偏るため、引き起こされる。.

新しい!!: ヒステリシスと誘電分極 · 続きを見る »

誘電率

誘電率(ゆうでんりつ、permittivity)は物質内で電荷とそれによって与えられる力との関係を示す係数である。電媒定数ともいう。各物質は固有の誘電率をもち、この値は外部から電場を与えたとき物質中の原子(あるいは分子)がどのように応答するか(誘電分極の仕方)によって定まる。.

新しい!!: ヒステリシスと誘電率 · 続きを見る »

論理回路

論理回路(ろんりかいろ、logic circuit)は、論理演算を行う電気回路及び電子回路である。真理値の「真」と「偽」、あるいは二進法の「0」と「1」を、電圧の正負や高低、電流の方向や多少、位相の差異、パルスなどの時間の長短、などで表現し、論理素子などで論理演算を実装する。電圧の高低で表現する場合それぞれを「」「」等という。基本的な演算を実装する論理ゲートがあり、それらを組み合わせて複雑な動作をする回路を構成する。状態を持たない組み合わせ回路と状態を持つ順序回路に分けられる。論理演算の結果には、「真」、「偽」の他に「不定」がある。ラッチ回路のdon't care, フリップフロップ回路の禁止が相当する。 ここでの論理は離散(digital)であるためディジタル回路を用いる。論理演算を行うアナログ回路、「アナログ論理」を扱う回路(どちらも「アナログ論理回路」)もある。 多値論理回路も量子コンピュータで注目されている。 電気(電子)的でないもの(たとえば流体素子や光コンピューティングを参照)もある。 以下では離散なデジタル回路を扱う。.

新しい!!: ヒステリシスと論理回路 · 続きを見る »

軟質磁性体

軟質磁性体(なんしつじせいたい)もしくは軟磁性体(なんじせいたい)とは磁性体の中でも比較的簡単に磁極が消えたり反転したりするものを指す。これとは反対の性質を持つ磁性体を硬質磁性体と呼ぶ。 軟質磁性体は磁力が飽和するまでは外部磁場に比例して磁気分極が増減し、増加する場合と減少する場合の磁気分極の割合が非常に近い、つまりヒステリシス特性が小さいという性質がある「したしむ磁性」 朝倉書店 ISBN 4-254-22764-7。保磁力が小さく透磁率が大きいといえる。.

新しい!!: ヒステリシスと軟質磁性体 · 続きを見る »

輪ばね

輪ばね(わ-)とは、ばねの一種。.

新しい!!: ヒステリシスと輪ばね · 続きを見る »

自然失業率

自然失業率(しぜんしつぎょうりつ、)とは、人々の予想するインフレーション率と実際のインフレ率の乖離がなくなるとともに、賃金が十分に伸縮して価格メカニズムより労働市場の需給が調整される、長期均衡状態における失業率のこと。.

新しい!!: ヒステリシスと自然失業率 · 続きを見る »

鉄損

鉄損(てつそん、てっそん)は磁性材料(代表的には鉄類)のコアを持つインダクタや変圧器などのコイルにおいて、そのコアの物性の為に発生する損失のことである(理想的なインダクタに交流を掛けた場合、損失はゼロである)。導線における損失である銅損と合わせて、電動機や発電機、変圧器などの効率を低下させる要因の一つである。 鉄損は主としてヒステリシス損と渦電流損から成る。.

新しい!!: ヒステリシスと鉄損 · 続きを見る »

電束密度

電束密度(でんそくみつど、)は、電荷の存在によって生じるベクトル場である。 電気変位()とも呼ばれる。電場の強度は電荷に力を及ぼす場であり、電束密度とは由来が全く異なる場であるが、真空においては普遍定数により結び付けられてその違いが現れない。誘電体を考える場合には両者の違いが現れるが、誘電体を真空における電荷の分布であると考えることで、電束密度をあらわに用いる必要はなくなる。SIにおける単位はクーロン毎平方メートル(記号: C m)が用いられる。.

新しい!!: ヒステリシスと電束密度 · 続きを見る »

透磁率

透磁率(とうじりつ、magnetic permeability)または導磁率(どうじりつ)は、磁場(磁界)の強さ H と磁束密度 B との間の関係を B.

新しい!!: ヒステリシスと透磁率 · 続きを見る »

連続体力学

連続体力学 (れんぞくたいりきがく、Continuum mechanics)とは、物理的対象を連続体という空間的広がりを持った物体として理想化してその力学的挙動を解析する物理学の一分野である。連続体力学では対象である連続体を巨視的に捉え、分子構造のような内部の微視的な構造が無視できるなめらかなものであり、力を加えることで変形するものとみなす。 主な連続体として弾性体と流体がある。直観的には弾性体とは圧力を取り除くと元の状態に復帰する固体であり、流体は気体、液体、プラズマを記述するものである。 連続体力学は物体を空間上の一点に近似して扱う質点の力学とは区別され、物体の変形を許容しない剛体の力学とも区別される。剛体は、変形しにくさを表す量である弾性係数が無限大である(すなわち一切変形しない)連続体であるとみなすこともできる。 連続体の力学は材料力学、水力学、土質力学といった応用力学、およびそれらの応用分野である材料工学、化学工学、機械工学、航空宇宙工学などで用いられる。.

新しい!!: ヒステリシスと連続体力学 · 続きを見る »

枕バネ

枕バネ(まくらばね、secondary suspension, secondary spring)は、鉄道車両の台車に設けられるバネ装置のひとつで、台車と車体の間に設けられるものを指す。車軸に設けられる軸バネと相まって、車両の荷重を台車に伝達するとともに、列車の走行にともなって発生する振動を抑制・減衰させ、車両の走行安定性や乗り心地を確保することを目的とする機構である。.

新しい!!: ヒステリシスと枕バネ · 続きを見る »

歪み (電子機器)

歪み(ひずみ、distortion)とは電気回路、伝送路における、系の非線形な応答により入出力の波形が相似形にならない現象。主に、増幅回路を含む系での性能指標として使用され、電気音響工学、通信工学、無線工学など、アナログ信号を扱う分野で広く性能指標に使用される。.

新しい!!: ヒステリシスと歪み (電子機器) · 続きを見る »

水分保持曲線

水分保持曲線(すいぶんほじきょくせん)は、土壌の水ポテンシャル ψ と含水率 θ の間の関係である。土壌の種類に応じて曲線の特徴は異なり、土壌水分特性(どじょうすいぶんとくせい)とも言う。 土壌が水を保持する量、植物への水の供給量(圃場容水量)、そして団粒の安定性を予測するときに使われる。土壌間隙に水が入るとき(吸水過程)と抜けるとき(排水過程)でヒステリシス効果があるため、吸水曲線と排水曲線が区別されることがある。 体積含水率 θ がマトリックポテンシャル \Psi_m に対してプロットした図から、水分保持曲線の一般的な特徴を読み取ることができる。ポテンシャルがゼロに近いときには、土壌は飽和に近く、水は主として土壌の表面張力(毛管力)によって保持されている。θ が低下するにつれて、水はより強く保持され、ポテンシャルが非常に小さくなると(ポテンシャルは負なので、絶対値は大きくなり、永久しおれ点へと向かう)、水はとても小さな土壌間隙に強く吸着され、土粒子と土粒子の接点の粒子のまわりに分子間力でフィルム状に吸着される。 砂質土は主として毛管力によって保水するため、高いポテンシャルで大部分の水が抜けるのに対して、粘質土では、分子間力や浸透圧による力によっても保水するため、より小さなポテンシャル(絶対値の大きい負の値)まで、水が抜けない。同じポテンシャルで比較すると、泥炭土は、通常は粘質土よりも含水率が高く、粘質土は砂質土よりも含水率が高いことが多い。土壌の保水容量は、間隙率と土壌の吸水特性に依存する。.

新しい!!: ヒステリシスと水分保持曲線 · 続きを見る »

永久磁石

永久磁石(えいきゅうじしゃく、permanent magnet)とは、外部から磁場や電流の供給を受けることなく磁石としての性質を比較的長期にわたって保持し続ける物体のことである。強磁性ないしはフェリ磁性を示す物体であってヒステリシスが大きく常温での減磁が少ないものを磁化して用いる。永久磁石材料に関するJIS規格としてJIS C2502、その試験法に関する規格としてJIS C2501が存在する。 実例としてはアルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石などが永久磁石である。これに対して、電磁石や外部磁場による磁化を受けた時にしか磁石としての性質を持たない軟鉄などは一時磁石と呼ばれる。.

新しい!!: ヒステリシスと永久磁石 · 続きを見る »

消磁

消磁(しょうじ、en:Degaussing)とは、不必要な磁性を減少、または除去する処理。Degaussingの名は磁性の分野における初期の研究者カール・フリードリヒ・ガウス(en:Carl Friedrich Gauss)の名前からとられた。磁性にはヒステリシスがあるために、通常は磁性を完全にゼロにするのは不可能である。そこで、消磁は主としてバイアスと呼ばれるとても小さい既知の磁性を生じさせる。.

新しい!!: ヒステリシスと消磁 · 続きを見る »

減衰振動

減衰振動(げんすいしんどう、damped oscillation、damped vibration)とは、振幅が時間とともに徐々に小さくなるような振動現象である。単振動などは永久に動き続ける運動であるが、実際にそのような実験を行うと、空気抵抗や摩擦力などの抵抗力を受け、いずれは停止してしまう。そのような運動を減衰振動と呼ぶ。.

新しい!!: ヒステリシスと減衰振動 · 続きを見る »

濡れ

ぬれ(wetting)は、固体表面に接触している気体が液体に置き換えられる現象である。.

新しい!!: ヒステリシスと濡れ · 続きを見る »

木材

材木店の店頭に並ぶ各種木材 木材(もくざい)とは、様々な材料・原料として用いるために伐採された樹木の幹の部分を指す呼称。 その用途は、切削など物理的加工(木工)された木製品に限らず、紙の原料(木材パルプ)また薪や木炭に留まらない化学反応を伴うガス化・液化を経たエネルギー利用や化学工業の原料使用、飼料化などもある岡野 p.147-169 6.エピローグ-その将来を展望する-。樹皮を剥いだだけの木材は丸太(まるた)と呼ばれる。材木(ざいもく)も同義だが、これは建材や道具類の材料などに限定する場合もある。.

新しい!!: ヒステリシスと木材 · 続きを見る »

振動型ジャイロスコープ

振動型ジャイロスコープ(しんどうがたジャイロスコープ、vibrating structure gyroscope: VSG、振動ジャイロ)は、振動により角速度を検出するジャイロスコープ。振動する物体が回転している場合、その回転軸に垂直な平面上で振動に対して垂直な力が発生することが物理的な基本原理となっている。振動子が回転している時に発生する力は、コリオリの力の運動方程式に起因するため、工学文献ではコリオリ振動ジャイロ (coriolis vibratory gyro: CVG) とも呼ばれる。 振動型ジャイロスコープは、従来の回転型ジャイロスコープに比べ、同程度の精度をより単純により安価に実現可能である。この原理を使って小型化されたデバイスとして、比較的安価なタイプの姿勢指示器がある。 なお、昆虫の平均棍も振動により角速度を検出していると考えられている。.

新しい!!: ヒステリシスと振動型ジャイロスコープ · 続きを見る »

振動試料型磁力計

振動試料型磁力計(Vibrating Sample Magnetometer)は、物質の磁化特性を計測することを目的とした磁力計。.

新しい!!: ヒステリシスと振動試料型磁力計 · 続きを見る »

摩擦

フラクタル的な粗い表面を持つ面どうしが重なり、静止摩擦がはたらいている様子のシミュレーション。 摩擦(まさつ、friction)とは、固体表面が互いに接しているとき、それらの間に相対運動を妨げる力(摩擦力)がはたらく現象をいう。物体が相対的に静止している場合の静止摩擦と、運動を行っている場合の動摩擦に分けられる。多くの状況では、摩擦力の強さは接触面の面積や運動速度によらず、荷重のみで決まる。この経験則はアモントン=クーロンの法則と呼ばれ、初等的な物理教育の一部となっている。 摩擦力は様々な場所で有用なはたらきをしている。ボルトや釘が抜けないのも、結び目や織物がほどけないのも摩擦の作用である。マッチに点火する際には、マッチ棒の頭とマッチ箱の側面との間の摩擦熱が利用される。自動車や列車の車輪が駆動力を得るのも、地面との間にはたらく摩擦力(トラクション)の作用である。 摩擦力は基本的な相互作用ではなく、多くの要因が関わっている。巨視的な物体間の摩擦は、物体表面の微細な突出部()がもう一方の表面と接することによって起きる。接触部では、界面凝着、表面粗さ、表面の変形、表面状態(汚れ、吸着分子層、酸化層)が複合的に作用する。これらの相互作用が複雑であるため、第一原理から摩擦を計算することは非現実的であり、実証研究的な研究手法が取られる。 動摩擦には相対運動の種類によって滑り摩擦と転がり摩擦の区別があり、一般に前者の方が後者より大きな摩擦力を生む。また、摩擦面が流体(潤滑剤)を介して接している場合を潤滑摩擦といい、流体がない場合を乾燥摩擦という。一般に潤滑によって摩擦や摩耗は低減される。そのほか、流体内で運動する物体が受けるせん断抵抗(粘性)を流体摩擦もしくは摩擦抵抗ということがあり、また固体が変形を受けるとき内部の構成要素間にはたらく抵抗を内部摩擦というが、固体界面以外で起きる現象は摩擦の概念の拡張であり、本項の主題からは離れる。 摩擦力は非保存力である。すなわち、摩擦力に抗して行う仕事は運動経路に依存する。そのような場合には、必ず運動エネルギーの一部が熱エネルギーに変換され、力学的エネルギーとしては失われる。たとえば木切れをこすり合わせて火を起こすような場合にこの性質が顕著な役割を果たす。流体摩擦(粘性)を受ける液体の攪拌など、摩擦が介在する運動では一般に熱が発生する。摩擦熱以外にも、多くのタイプの摩擦では摩耗という重要な現象がともなう。摩耗は機械の性能劣化や損傷の原因となる。摩擦や摩耗はトライボロジーという科学の分野の一領域である。.

新しい!!: ヒステリシスと摩擦 · 続きを見る »

ここにリダイレクトされます:

ヒステリシスカーブヒステリシス曲線ヒステリシス現象ヒステリシス特性磁化曲線

出ていきます入ってきます
ヘイ!私たちは今、Facebook上です! »