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差分商

索引 差分商

微分積分学における差分商(さぶんしょう、difference quotient; 差商)は、ふつうは函数 に対する有限差分の商 \frac を言い、これは の極限で微分商となる。実際に函数値の有限差分を対応する変数の有限差分で割ったものであることにより、この名称がある。 差分商は函数 のある区間(いまの場合、長さ の区間)における「平均変化率」(average rate of change) を与えるものであるから、特にその極限としての微分商は「瞬間変化率」に対応すると考えることができる やや記法を変更()して、区間 に対する、差分商 \frac を考えれば、これは の区間 における微分係数の「平均値」を表していると考えられる。このことは、可微分函数 に対して の微分係数が区間内の適当な点において平均値に到達することを述べた平均値の定理によって正当化される。幾何学的には、この差分商は二点 を通る割線の傾きを測るものである。 差分商はにおける近似に用いられるが、それは同時にこの応用において批判の主題ともなっている 差分商のことを、ニュートン商(アイザック・ニュートンに由来)やフェルマーの差分商(ピエール・ド・フェルマーに由来)などとも呼ぶことがある。 有限差分をとる操作を反復適用して得られる高階差分を用いれば、高階差分商あるいは(分点が等間隔の場合の)高階差商を考えることができる。.

18 関係: 差商平均平均値の定理弦 (数学)微分微分可能関数微分積分学ピエール・ド・フェルマーニュートン補間アイザック・ニュートン傾き (数学)サージ・ラング函数の平均商の微分法則瞬間除法極限有限差分

差商

数学における差商(さしょう、divided differences; 分割差分、差分商)は、差分商をとる操作を再帰的に繰り返すことで与えられる。歴史的には対数表や三角函数表の計算に用いられ、チャールズ・バベッジの階差機関(初期の機械式計算機)はこれを実装するものとして設計された。 差商はニュートン補間における補間多項式の計算に用いることができる。.

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平均

平均(へいきん、mean, Mittelwert, moyenne)または平均値(へいきんち、mean value)は、観測値の総和を観測値の個数で割ったものである。 例えば A、B、C という3人の体重がそれぞれ 55 kg、60 kg、80 kg であったとすると、3人の体重の平均値は (55 kg + 60 kg + 80 kg)/3.

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平均値の定理

''a'', ''b'' で連続かつ (''a'', ''b'') で微分可能な関数に対して、平均変化率に等しい傾きを持つ接線を与える点 ''c'' が (''a'', ''b'') 内に存在する。 微分積分学における平均値の定理(へいきんちのていり、mean-value theorem)または有限増分の定理 (Théorème des accroissements finis) は、実函数に対して有界な領域上の積分に関わる大域的な値を、微分によって定まる局所的な値として実現する点が領域内に存在することを主張する。平均値の定理にはいくつかバリエーションがあるが、単に 「平均値の定理」 と言った場合は、ラグランジュの平均値の定理と呼ばれる微分に関する平均値の定理のことを指す場合が多い。 平均値の定理は微積分学の他の定理の証明(例えば、テイラーの定理、微分積分学の基本定理)にしばしば利用される、大変有用なものである。平均値の定理の証明自体にはロルの定理を用いる。その一方で、平均値の定理はそのまま多変数の関数に適用することはできない。また、もっと弱い条件の元でも同じ定理が成り立つ。その他種々の理由から、平均値の定理を使うこと避ける数学者もいる。多変数関数にも使えて、平均値の定理の代わりになるような定理として、有限増分不等式がある。これは存在型ではない。あるいは、積分を持ち込んで微積分学の基本定理で代用することもある。.

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弦 (数学)

弦(げん、chord)とは、曲線上の2点を結ぶ線分のことである。 弦の両端の2点を A, B としたとき、直線AB をその曲線の割線 (secant) という。また、弦AB と、曲線の弧AB からなる閉曲線およびその内部を弓形という。.

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微分

数学におけるの微分(びぶん)、微分係数、微分商または導函数(どうかんすう、derivative)は、別の量(独立変数)に依存して決まるある量(函数の値あるいは従属変数)の変化の感度を測るものである。微分は微分積分学の基本的な道具である。例えば、動く物体の位置の時間に関する導函数はその物体の速度であり、これは時間が進んだときその物体の位置がどれほど早く変わるかを測る。 一変数函数の適当に選んだ入力値における微分係数は、その点における函数のグラフの接線の傾きである。これは導函数がその入力値の近くでその函数の最適線型近似を記述するものであることを意味する。そのような理由で、微分係数はしばしば「瞬間の変化率」として記述される。瞬間の変化率は独立変数に依存する従属変数である。 微分はにも拡張できる。この一般化において、導函数はそのグラフが(適当な変換の後)もとの函数のグラフを最適線型近似する線型変換と解釈しなおされる。ヤコビ行列はこの線型変換を独立および従属変数を選ぶことで与えられる基底に関して表現する行列であり、独立変数に関する偏微分を用いて計算することができる。多変数実数値函数に対して、ヤコビ行列は勾配に簡約される。 導函数を求める過程を微分あるいは微分法、微分演算 (differentiation) と言い、その逆の過程(原始函数を求めること)をという。微分積分学の基本定理は反微分が積分と同じであることを主張する。一変数の微分積分学において微分と積分は基本的な操作の二本柱である。.

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微分可能関数

数学の一分野である微分積分学において、可微分函数あるいは微分可能関数(びぶんかのうかんすう、)とは、その定義域内の各点において導関数が存在するような関数のことを言う。微分可能関数のグラフには、その定義域の各点において非垂直な接線が存在しなければならない。その結果として、微分可能関数のグラフは比較的なめらかなものとなり、途切れたり折れ曲がったりせず、や、垂直接線を伴う点などは含まれない。 より一般に、ある関数 f の定義域内のある点 x0 に対し、導関数 f′(x0) が存在するとき、f は x0 において微分可能であるといわれる。そのような関数 f はまた、点 x0 の近くでは線型関数によってよく近似されるため、x0 において局所線型(locally linear)とも呼ばれる。.

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微分積分学

微分積分学(びぶんせきぶんがく, )とは、解析学の基本的な部分を形成する数学の分野の一つである。微分積分学は、局所的な変化を捉える微分と局所的な量の大域的な集積を扱う積分の二本の柱からなり、分野としての範囲を確定するのは難しいが、大体多変数実数値関数の微分と積分に関わる事柄(逆関数定理やベクトル解析も)を含んでいる。 微分は、ある関数のある点での接線、或いは接平面を考える演算である。数学的に別の言い方をすると、基本的には複雑な関数を線型近似して捉えようとする考え方である。従って、微分は線型写像になる。但し、多変数関数の微分を線型写像として捉える考え方は 20世紀に入ってからのものである。微分方程式はこの考え方の自然な延長にある。 対して積分は、幾何学的には、曲線、あるいは曲面と座標軸とに挟まれた領域の面積(体積)を求めることに相当している。ベルンハルト・リーマンは(一変数の)定積分の値を、長方形近似の極限として直接的に定義し、連続関数は積分を有することなどを証明した。彼の定義による積分をリーマン積分と呼んでいる。 微分と積分はまったく別の概念でありながら密接な関連性を持ち、一変数の場合、互いに他の逆演算としての意味を持っている(微分積分学の基本定理)。微分は傾き、積分は面積を表す。.

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ピエール・ド・フェルマー

ピエール・ド・フェルマー ピエール・ド・フェルマー(Pierre de Fermat、1607年末または1608年初頭 - 1665年1月12日)はフランスの数学者。「数論の父」とも呼ばれる。ただし、職業は弁護士であり、数学は余暇に行ったものである。.

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ニュートン補間

数値解析におけるニュートン補間(ニュートンほかん、Newtonian interpolation)は、アイザック・ニュートンに名を因む、ラグランジュ多項式をニュートン基底多項式の線型結合として得る多項式補間法を言う。 例えばなどと異なり、ニュートン補間では多項式の計算方法が異なるだけで得られる多項式はラグランジュ補間と同じものである。それがゆえに、ニュートン補間多項式と言うよりはラグランジュ補間多項式の「ニュートン形」と言った方が適切である。.

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アイザック・ニュートン

ウールスソープの生家 サー・アイザック・ニュートン(Sir Isaac Newton、ユリウス暦:1642年12月25日 - 1727年3月20日、グレゴリオ暦:1643年1月4日 - 1727年3月31日ニュートンの生きていた時代のヨーロッパでは主に、グレゴリオ暦が使われ始めていたが、当時のイングランドおよびヨーロッパの北部、東部ではユリウス暦が使われていた。イングランドでの誕生日は1642年のクリスマスになるが、同じ日がグレゴリオ暦では1643年1月4日となる。二つの暦での日付の差は、ニュートンが死んだときには11日にも及んでいた。さらに1752年にイギリスがグレゴリオ暦に移行した際には、3月25日を新年開始の日とした。)は、イングランドの自然哲学者、数学者、物理学者、天文学者。 主な業績としてニュートン力学の確立や微積分法の発見がある。1717年に造幣局長としてニュートン比価および兌換率を定めた。ナポレオン戦争による兌換停止を経て、1821年5月イングランド銀行はニュートン兌換率により兌換を再開した。.

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傾き (数学)

数学における平面上の直線の傾き(かたむき、slope)あるいは勾配(こうばい、gradient)は、その傾斜の具合を表す数値である。ただし、鉛直線に対する傾きは定義されない。 傾きは普通、直線上の2点間の変化の割合、すなわち x の増加量に対する y の増加量の比率として定義される。また、同値な定義として、傾き m は傾斜角を θ として と書くことができる。 曲線上の微分可能な1点に対しても、傾斜の具合を表す数値(微分係数)が、傾きの考え方により定義できる。 傾きの概念は、地理学および土木工学における斜度や勾配(たとえば道路など)に直接応用される。.

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サージ・ラング

ージ・ラング(Serge Lang, 1927年5月19日 - 2005年9月12日)は、フランスパリ生まれのアメリカの数学者。イェール大学名誉教授。10代の頃に家族でアメリカへ移住し、1946年カリフォルニア工科大学を卒業、1951年プリンストン大学にて博士号を取得。1955年からシカゴ大学教授、コロンビア大学教授、イェール大学教授を歴任した。整数論分野の仕事および多くの教科書の執筆者として知られる。ニコラ・ブルバキのメンバー。.

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函数の平均

微分積分学および、特に多変数微分積分学における函数の平均(へいきん、mean, average value)は、略式的に言えば函数の定義域に亙って取った値の平均として定義される。 一変数の場合、区間 上の函数 の平均は \bar.

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商の微分法則

微分積分学における商の法則(しょうのほうそく、quotient rule)は二つの可微分函数の比(商)となっている函数の導函数の計算を述べるものである。.

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瞬間

間(しゅんかん)とは、ごく短い時間の事である。何か物事が起こってその直後の物事までの時間を測定できないくらいの間。.

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除法

法(じょほう、division)とは、乗法の逆演算であり四則演算のひとつに数えられる二項演算の一種である。除算、割り算とも呼ばれる。 除法は ÷ や /, % といった記号を用いて表される。除算する 2 つの数のうち一方の項を被除数 (dividend) と呼び、他方を除数 (divisor) と呼ぶ。有理数の除法について、その演算結果は被除数と除数の比を与え、分数を用いて表すことができる。このとき被除数は分子 (numerator)、除数は分母 (denominator) に対応する。被除数と除数は、被除数の右側に除数を置いて以下のように表現される。 除算は商 (quotient) と剰余 (remainder) の 2 つの数を与え、商と除数の積に剰余を足したものは元の被除数に等しい。 剰余は余りとも呼ばれ、除算によって「割り切れない」部分を表す。剰余が 0 である場合、「被除数は除数を割り切れる」と表現され、このとき商と除数の積は被除数に等しい。剰余を具体的に決定する方法にはいくつかあるが、自然数の除法については、剰余は除数より小さくなるように取られる。たとえば、 を で割った余りは 、商は となる。これらの商および剰余を求める最も原始的な方法は、引けるだけ引き算を行うことである。つまり、 を で割る例では、 から を 1 回ずつ引いていき()、引かれる数が より小さくなるまで引き算を行ったら、その結果を剰余、引き算した回数を商とする。これは自然数の乗法を足し算によって行うことと逆の関係にある。 剰余を与える演算に % などの記号を用いる場合がある。 除数が である場合、除数と商の積は必ず になるため商を一意に定めることができない。従ってそのような数 を除数とする除法の商は未定義となる(ゼロ除算を参照)。 有理数やそれを拡張した実数、複素数における除法では、整数や自然数の除法と異なり剰余は用いられず、 という関係が除数が 0 の場合を除いて常に成り立つ。この関係は次のようにも表すことができる。 実数などにおける定義から離れると、除法は乗法を持つ代数的構造について「乗法の逆元を掛けること」として一般化することができる。一般の乗法は交換法則が必ずしも成り立たないため、除法も左右 2 通り考えられる。.

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極限

数学においては、数列など、ある種の数学的対象をひとまとまりに並べて考えたものについての極限(きょくげん、limit)がしばしば考察される。数の列がある値に限りなく近づくとき、その値のことを数列の極限あるいは極限値といい、この数列は収束するという。収束しない場合は、発散するという。 極限を表す記号として、次のような lim (英語:limit, リミット、ラテン語:limes)という記号が一般的に用いられる。.

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有限差分

数学における有限差分(ゆうげんさぶん、finite difference)は なる形の式を総称して言う。有限差分を で割れば、差分商が得られる。微分を有限差分で近似することは、微分方程式(特に境界値問題)の数値的解法である有限差分法において中心的な役割を果たす。 ある種の漸化式は多項間の関係式を有限差分で置き換えて差分方程式にすることができる。 今日では「有限差分」の語は、特に数値解法の文脈において、微分の有限差分近似の同義語としてもよく用いられる。有限差分近似は冒頭の用語法に則れば有限差分商のことである。 有限差分それ自体も、抽象的な数学的対象として研究の主題となり得るものである。例えばジョージ・ブール (1860), (1933), (1939) らの業績があり、それはアイザック・ニュートンにまで遡れる。そのような観点で言えば、有限差分に関する形式的な計算は無限小に関する計算の代替となるものである。.

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