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プリアモス

索引 プリアモス

プリアモス(Πρίαμος,, Priamus, Priam)は、ギリシア神話上の人物(ただし、トローイアの実在が判明している今、相当する人物が実在した可能性もないわけではない)で、イーリオス(トローイア)の王ラーオメドーンの子で、その後をつぎ、トローイア最後の王となった。ホメーロスの叙事詩『イーリアス』に登場する。 もともとはポダルケースという名前だった。ヘーラクレースによるトローイア攻略の際、姉ヘーシオネーによって、ヘーラクレースから購われた。このことにちなんで、プリアモスと呼ばれるようになったという。(Priamai「買う」という意味) アリスベーを妻とし、アイサコスが生まれた。しかしアリスベーをヒュルタコスに与えて、新しい妻ヘカベーを迎える。 ヘカベーとの間に、ヘクトール、パリス、カッサンドラ、デーイポボス、ヘレノス、パムモーン、ポリーテース、アンティポス、ヒッポノオス、ポリュドーロス、クレウーサ、ラーオディケー、ポリュクセネー、が生まれた。パリスがトローイアを滅亡させるとの神託を受け、イーダー山に捨てさせたが、パリスがヘレネーを伴い帰還したときにはこれを受け入れた。 他の女性との間にも息子メラニッポス、ゴルギュティオーン、ピライモーン、ヒッポトオス、グラウコス、アガトーン、ケルシダマース、エウアゴラース、ヒッポダマース、メーストール、アータース、ドリュクロス、リュカーン、、ビアース、クロミオス、アステュゴノス、テレスタース、エウアンドロス、ケブリオネース、ミュリオス、アルケマコス、ラーオドコス、エケプローン、イードメネウス、ヒュペリオーン、アスカニオス、デーモコオーン、アレートス、デーイオピテース、クロニオス、エケムモーン、ヒュペイロコス、アイゲオーネウス、リューシトオス、ポリュメドーン、娘メドゥーセー、メーデシカステー、リューシマケー、アリストデーメーなどが生まれた。 トロイア戦争でヘクトールがアキレウスに殺され、屍が戦車によって引きずりまわされた際には、アキレウスの陣まで自ら陰行して出向き、ヘクトールの遺骸をアキレウスに請うた。アキレウスは感動してヘクトールの遺骸を引き渡した。『イーリアス』はイーリオン城へ帰るプリアモスを描いて終わっている。 トローイア落城の際、ネオプトレモス(アキレウスの息子)に殺害された。.

38 関係: 叙事詩岩波文庫ネオプトレモスポリュドーロスポリュクセネーポリーテースポダルケースメーストールラーオメドーンラーオディケーラーオドコストロイア戦争ヘレノスヘレネーヘーラクレースヘーシオネーヘカベーヘクトールパリスビアースデーイポボスホメーロスアポロドーロスアンティポスアイサコスアキレウスアスカニオスイリオスイーリアスカッサンドラーカズ山ギリシア神話クレウーサクロニオスグラウコスケブリオネースゴルギュティオーン高津春繁

叙事詩

多くの演劇の題材に用いられるアジアの代表的叙事詩『ラーマーヤナ』(インドネシア、サヌール海岸) 叙事詩(じょじし、epic)とは、物事、出来事を記述する形の韻文であり、ある程度の長さを持つものである。一般的には民族の英雄や神話、民族の歴史として語り伝える価値のある事件を出来事の物語として語り伝えるものをさす。 口承文芸として、吟遊詩人や語り部などが伝え、その民族の古い時代には次世代の教養の根幹を成したり、教育の主要部分となることも多かった。後世に書き残され、歴史資料に保存されることになったものが多い。.

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岩波文庫

岩波文庫(いわなみぶんこ)は、株式会社岩波書店が発行する文庫本レーベル。1927年(昭和2年)7月10日に、ドイツのレクラム文庫を模範とし、書物を安価に流通させ、より多くの人々が手軽に学術的な著作を読めるようになることを目的として創刊された日本初の文庫本のシリーズ。最初の刊行作品は『新訓万葉集』などであった。.

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ネオプトレモス

ネオプトレモス(Νεοπτόλεμος,, Neoptolemus)は、ギリシア神話の人物である。ホメーロスの叙事詩『イーリアス』の主人公であるアキレウスとスキューロス島の王リュコメーデースの娘デーイダメイアの息子。.

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ポリュドーロス

ポリュドーロス(Πολύδωρος,, Polydorus)は、ギリシア神話の人物である。ラテン語ではポリュドールス。長母音を省略してポリュドロス、ポリュドルスとも表記される。主に、.

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ポリュクセネー

"Promptuarii Iconum Insigniorum" より ポリュクセネーはネオプトレモスの手にかかり、アキレウスの墓の前で亡くなった。 ポリュクセネー(Πολυξένη, Polyxenē, Polyxena)は、ギリシア神話に登場する女性である。長母音を省略してポリュクセネとも表記される。 ポリュクセネーはイーリオス(トロイア)の美しい王女で、トロイア王プリアモスと王妃ヘカベーの末娘である。アガメムノーンとクリュタイムネーストラーの娘イーピゲネイアのトロイア版とみなされている。ポリュクセネーはホメーロスの『イーリアス』には登場せず、後世の詩人が『イーリアス』にロマンス要素を追加するために登場させた。 あるとき、彼女の兄弟トローイロスが20歳になればトロイアは敗れないだろうとの神託が下った。トロイア戦争中、ポリュクセネーとトローイロスが泉から水を汲んでこようとしたときに待ち伏せされ、トローイロスはギリシアの戦士アキレウスに殺された。アキレウスはポリュクセネーの物静かな賢明さに惹かれるようになった。 パトロクロスの死から立ち直りきっていなかったアキレウスはポリュクセネーの言葉に慰められ、彼女がアポローンの神殿で礼拝した後に会うようになった。アキレウスはポリュクセネーを信じきって、彼の唯一の弱点がかかとであることを明かした。後に、同じアポローンの神殿でポリュクセネーの兄弟であるパリスとデーイポボスがアキレウスを待ち伏せて、そのかかとに毒矢を撃ちこんだ。これにはアポローンの加護があったとされる。 アキレウスの死後、責任を感じたポリュクセネーがすぐ自殺したとする場合もある。しかしエウリーピデースの悲劇『トロイアの女』と『ヘカベー』では、ポリュクセネーはトロイア戦争終結時に死んだとされている。アキレウスの亡霊がギリシアに戻り、ギリシア軍が本国に戻るのに必要な風を吹かせるには、ポリュクセネーを人身御供にしなければならないと告げた。彼女はアキレウスの墓の前で殺された。ポリュクセネーのキャラクター上、その処女性は重要であり、アキレウスの息子ネオプトレモスに喉を切り裂かれて殺されたとき、彼女は衣類を慎重に配置して自分の肌が完全に隠れるようにしたという。.

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ポリーテース

ポリーテース(Πολίτης, )は、ギリシア神話の人物。長母音を省略してポリテスとも表記される。.

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ポダルケース

ポダルケース(Ποδάρκης, )は、ギリシア神話の人物。長母音を省略してポダルケスとも表記される。主に.

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メーストール

メーストール(Μήστωρ, )は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してメストルとも表記される。主に、.

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ラーオメドーン

ラーオメドーン(Λαομέδων, )は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してラオメドンとも表記される。 トローイアの王イーロスとアドラーストス(テーバイ攻めの七将の一人のアドラーストスとは別人)の娘エウリュディケー(オルフェウスの妻とは別人)の子で、河神スカマンドロスの娘ストリューモー、オトレウスの娘プラキアー、あるいはレウキッペーを妻とし、ティートーノス、ラムポス、クリュティオス、ヒケターオーン、ポダルケース(プリアモス)、ヘーシオネー、キラ、アステュオケーを、またニュムペーのカリュベーとの間にブーコリオーンをもうけた。またプロクレイア、アンティゴネー、アイティラ、アイゲステーなどの娘がおり、一説にガニュメーデースもラーオメドーンの子供であるという。.

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ラーオディケー

ラーオディケー(Λαοδίκη, Lāodikē)は、ギリシア神話の女性である。長母音を省略してラオディケとも表記される。同名の女性が複数知られ、.

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ラーオドコス

ラーオドコス(Λαόδοκος, )は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してラオドコスとも表記される。主に、.

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トロイア戦争

トロイア戦争(トロイアせんそう、Τρωικός πόλεμος, Trojan War)は、ギリシア神話に記述された、小アジアのトロイアに対して、ミュケーナイを中心とするアカイア人の遠征軍が行った戦争である。 トロイア、あるいはトローアスという呼称は、後の時代にイーリオス一帯の地域につけられたものである。この戦争の記述から、古代ギリシアにおいて、ホメーロスの英雄叙事詩『イーリアス』、『オデュッセイア』のほか、『キュプリア』、『アイティオピス』、『イーリオスの陥落』などから成る一大叙事詩環が派生した。またウェルギリウスはトロイア滅亡後のアイネイアースの遍歴を『アエネーイス』にて描いている。.

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ヘレノス

ヘレノス(Ἕλενος,, Helenus)は、ギリシア神話の人物で、トロイアの予言者である。 トロイア王プリアモスとヘカベーの子で、ヘクトール、パリス、デーイポボス、パムモーン、アンティポス、ヒッポノオス、ポリュドーロス、トローイロス、クレウーサ、ラーオディケー、ポリュクセネー、カッサンドラーと兄弟。後にアンドロマケーを妻とし、ケストリーノスをもうけた。 ヘレノスは一説にカッサンドラーと双子の兄弟で、ともにアポローンによって予言の術を授けられたという。トロイア戦争では主に武将として戦ったが、ときには神の会話を聞くなどによって予言し、トロイア軍を助けた。戦後については諸説がある。.

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ヘレネー

ヘレネーとパリス、ジャック=ルイ・ダヴィッド(1788) ヘレネー(Ἑλένη, Helenē, Helena, Helen)は、ギリシア神話に登場する女性である。長母音を省略してヘレネとも表記される。元来はスパルタで信仰された樹木崇拝に関わる女神だったと考えられている。 表向きはスパルタ王テュンダレオースと王妃レーダーの娘であるが、実父はゼウスであり、実母はネメシスともされる。兄にディオスクーロイ(カストールとポリュデウケース)兄弟、姉にクリュタイムネーストラーがいる。メネラーオスの妻となったが、イーリオス(トロイア)の王子パリスにさらわれ、トロイア戦争の原因となった。 ヘレネーは成長すると、地上で最も美しい絶世の美女となった。テーセウスは彼女をさらって母アイトラーのもとにあずけたが、ディオスクーロイにアイトラーごと取り返された。アイトラーは、この後ヘレネーに召し使われてイーリオスまでついて行き、イーリオス陥落の際にテーセウスの息子のデーモポーンとアカマースに再会した。 ヘレネーの結婚に際しては、求婚者がギリシア中から集まった。ヘレネーの義父テュンダレオースは、彼らの中の誰を結婚相手に選んでも、それ以外の男たちの恨みを買う恐れがあるため、あらかじめ「誰が選ばれるにしても、その男が困難な状況に陥った場合には、全員がその男を助ける」という約束をさせ、彼らの中からメネラーオスを選んだ。 メネラーオスの妻となったヘレネーは、イーリオスの王子パリスの訪問を受けた。パリスは美の審判の際に、アプロディーテーからヘレネーを妻にするようそそのかされていたのである。ヘレネーはパリスに魅了され、娘ヘルミオネーを捨てて、イーリオスまでついていってしまった。 メネラーオスとその兄アガメムノーンらは、ヘレネーを取り返すべく、求婚者仲間たちを集めてイーリオスに攻め寄せた。元求婚者たちは、前の約束があるためにこれを断ることができず、トロイア戦争に参加した。 トロイア戦争では、ヘレネーを返してギリシア勢に引き上げてもらおうという提案がなされるが、パリスが反論して沙汰やみになった。パリスの死後は、パリスの弟のヘレノスとデーイポボスがヘレネーをめぐって争いをおこし、ヘレネーはデーイポボスの妻になることとなった。ヘレノスは弟にヘレネーを奪われたことをうらみ、戦闘に参加するのをやめて市外に逃れた。その後ヘレノスはオデュッセウスに捕まって説得され、ギリシア勢に味方することになった。ヘレノスは予言能力によりイーリオス陥落に必要な条件を教え、その滅亡を助けた。 イーリオス陥落の際、木馬の中にいたメネラーオスは、デーイポボスの館に駆けつけてデーイポボスを殺した。そしてヘレネーも殺そうとするが、恋情やみがたく殺すことができなかった。ヘレネーはメネラーオスと共にスパルタに帰った。 後日談では、再びスパルタの王妃として、かつての求婚者たちの許しを得て平穏に暮らしたとされる。また、別の話ではアガメムノーンの息子オレステースによって殺されたとある。オレステースは、密通の果てに夫アガメムノーンを殺した母クリュタイムネーストラーを自らの手にかけたが、叔母であるヘレネーをも「父アガメムノーンを10年に及ぶ戦争に連れ出し、家族崩壊の原因を作った不義の女」として成敗した。ギリシア悲劇でもしばしば扱われたが、三大作家の一人エウリーピデースによる悲劇『ヘレネー』が現存している。 ヘロドトスはその著書「歴史」で、エジプトで得た知識としてこれらの通説とは異なる話を記載している。 それによると、パリスの船が風の影響でエジプトに来航した際に、彼の従者が神殿に駆け込んで主人のヘレネー誘拐を暴露した為、パリス一行はエジプトの官憲に逮捕されてしまう。当時のエジプトには「漂着者は丁重に保護する」という規則があった為、パリスは命だけは助けられたものの、ヘレネーと彼女と共に略奪したスパルタ王室の宝物をエジプト王室の管理下に置かれた上で国外追放の判決が下された。事態を知らされたパリスの父でトロイ王プリアモスはスパルタに事情を説明するが、激怒したメネラーオスはトロイ側の話をトロイが落城するまで信用せず、エジプトに問い合わせすらしなかった。トロイが占領されるに至って、トロイからヘレネーの姿も痕跡も発見されず、尚且つ生き残った捕虜もプリアモスの話を繰り返すだけであった事から、漸くメネラーオスはエジプトを来訪。エジプトのファラオから歓待を受けた上、丁重に扱われていたヘレネーと厳重に保管されていた宝物の返還を受けた。しかしながら、帰国を焦るメネラーオスが航海安全祈願の生贄の為に現地民の子供を誘拐した事が発覚した為、慌てて出航したスパルタ人はリビア方面に流されてしまい、却って帰国に手間取ることになってしまった。 ヘロドトス自身は「王族を含む大量の戦死者が出ている状況でヘレネーを返還しないのは異常。返還しようにも返還できない状況にあったと考える方が合理的。」として、通説よりもこのエジプトで伝えられていた説を支持している。.

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ヘーラクレース

ヘーラクレース (Ηρακλής, Hēraklēs) は、ギリシア神話の英雄。ギリシア神話に登場する多くの半神半人の英雄の中でも最大の存在である。のちにオリュンポスの神に連なったとされる。ペルセウスの子孫であり、ミュケーナイ王家の血を引く。幼名をアルケイデース(Ἀλκείδης, Alkeidēs)といい、祖父の名のままアルカイオス(Ἀλκαῖος, Alkaios)とも呼ばれていた。後述する12の功業を行う際、ティーリュンスに居住するようになった彼をデルポイの巫女が 「ヘーラーの栄光」を意味するヘーラクレースと呼んでからそう名乗るようになった。キュノサルゲス等、古代ギリシア各地で神として祀られ、古代ローマに於いても盛んに信仰された。その象徴は弓矢、棍棒、鎌、獅子の毛皮である。 ローマ神話(ラテン語)名は Hercules (ヘルクーレス)で、星座名のヘルクレス座はここから来ている。 英語名はギリシア神話ではHeracles(ヘラクリーズ)、ローマ神話ではHercules(ハーキュリーズ)。イタリア語名はギリシア神話ではEracle(エーラクレ)、ローマ神話では Ercole(エールコレ)。フランス語名はギリシア神話では Héraclès (エラクレス)、ローマ神話では Hercule (エルキュール)という。なお、欧米ではローマ神話名の方が一般的に用いられている。 日本語では長母音を省略してヘラクレスとも表記される。.

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ヘーシオネー

ヘーシオネー(Ἡσιόνη, )は、ギリシア神話の女神、もしくは女性。長母音を省略してヘシオネとも表記される。.

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ヘカベー

ヘカベー(Ἑκάβη, Hekabē, Hecuba)は、ギリシア神話に登場する女王で、イリオスの王プリアモスの妻である。長母音を省略してヘカベとも表記される。 ヘカベーはプリュギアの生まれで、父はデュマース、 母はエウノエーである。しかしヘカベーの親には諸説があり、トラキア王キッセウスの娘とも、河神サンガリオスとメトーペーの娘ともいわれる。 プリアモスとの間にはヘクトール、パリス、デーイポボス、ヘレノス、パムモーン、ポリーテース、アンティポス、ヒッポノオス、ポリュドーロス、クレウーサ、ラーオディケー、ポリュクセネー、カッサンドラーなど19人の子供が生まれた。またアポローンとの間にはトローイロスが生まれた。 『イーリアス』の中では、ヘカベーはヘクトールの母として登場し、24巻では息子の死を嘆く有名なシーンがある。 アポローンとの子トローイロスは生きて20歳になれば、イーリオスが敗北することはないだろうと予言された。 プリアモスとの間の最も若い子であるポリュドーロスは、トロイア戦争の際に騙されて殺され、ヘカベーは復讐を果たした。また別の言い伝えでは、ヘカベーはポリュドーロスとポリクセネーの遺体を見て発狂したとも伝えられている。 また他の説として、彼女はオデュッセウスに奴隷として差し出されたが、彼に呪いをかけようとし、神が彼女を犬に変えて逃がしたと伝えられている。 Category:ギリシア神話の人物 Category:イーリアスの登場人物 Category:変身譚.

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ヘクトール

ヘクトール(、 Hector)は、ギリシア神話の英雄である。日本語では長母音記号を省略し、ヘクトルともいう。トロイアの王子であり、トロイア戦争におけるトロイア勢最強の戦士。トロイアを築いたダルダノスとトロースの末裔プリアモス王と王妃ヘカベーの間に生まれた。妻アンドロマケーとの間に一子スカマンドリオス(トロイアの人間はアステュアナクスと呼ぶ)をもうけた。イーリアスにおいて、兜きらめくヘクトールと称される。 トロイア防衛の総大将として軍勢を指揮し、また個人の勇猛さをもってアカイア勢を敗走寸前にまで追い込んでいる。アカイアの戦士を31人殺したと伝わる。 善き夫、善き父でもあり、戦争に負けた後に起こる妻子の処遇を案じている。トロイア戦争の元凶となった弟パリスについても、叱りこそすれ見放すことはなかった。国のことを第一に考えるヘクトールに対し、自身が原因にもかかわらずパリスは飄々としている。 パトロクロスの猛反撃も打ち破るが、アキレウスに敗北し遺体を辱められる。父であるプリアモス王がアキレウスの陣まで出向き、ヘクトールの遺体を引き取る。 トロイアの陥落後、妻アンドロマケーはアキレウスの子ネオプトレモスの戦利品となった。そして、アステュアナクスは殺された。 中世ヨーロッパにおいてジャック・ド・ロンギオンは九偉人の一人に挙げている。ジェームズ・レッドフィールドは「国に殉じた男、かけがえのない日常生活を守るため死んでいった英雄」と述べている。.

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パリス

パリス(Πάρις, Paris)は、ギリシア神話の英雄である。 イーリオス(トロイア)王プリアモスとヘカベーとの間に生まれた。出生時の名前アレクサンドロスでも知られる。長兄にイーリオスの英雄ヘクトール、妹に悲劇の予言者カッサンドラーを持つ。「パリスの審判」により、イーリオスに戦乱(ひいては滅亡)をもたらしたことで知られる。.

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ビアース

ビアース(Βίας, )は、ギリシア神話の人物。長母音を省略してビアスとも表記される。.

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デーイポボス

デーイポボス(Δηΐφοβος,, Deiphobus)は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してデイポボスとも表記される。 トロイアの王プリアモスとヘカベーの子で、ヘクトール、パリス、ヘレノス、パムモーン、ポリーテース、アンティポス、ヒッポノオス、ポリュドーロス、トローイロス、クレウーサ、ラーオディケー、ポリュクセネー、カッサンドラーと兄弟。 デーイポボスは兄弟の中でヘクトールと最も親しく、トロイア戦争ではトロイア軍における代表的な武将の1人として戦った。後にヘレネーの夫。.

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ホメーロス

ホメーロス(、Homerus、Homer)は、紀元前8世紀末のアオイドス(吟遊詩人)であったとされる人物を指す。ホメロスとも。西洋文学最初期の2つの作品、『イーリアス』と『オデュッセイア』の作者と考えられている。「ホメーロス」という語は「人質」、もしくは「付き従うことを義務付けられた者」を意味する。古代人はホメーロスを「詩人」()というシンプルな異名で呼んでいた。 今日でもなお、ホメーロスが実在したのかそれとも作り上げられた人物だったのか、また本当に2つの叙事詩の作者であったのかを断ずるのは難しい。それでも、イオニアの多くの都市(キオス、スミルナ、コロポーンなど)がこのアオイドスの出身地の座を争っており、また伝承ではしばしばホメーロスは盲目であったとされ、人格的な個性が与えられている。しかし、彼が実在の人物であったとしても、生きていた時代はいつ頃なのかも定まっていない。もっとも信じられている伝説では、紀元前8世紀とされている。また、その出生についても、女神カリオペの子であるという説や私生児であったという説などがありはっきりしない。さらに、彼は、キュクラデス諸島のイオス島で没したと伝承されている。。 当時の叙事詩というジャンルを1人で代表するホメーロスが古代ギリシア文学に占める位置は極めて大きい。紀元前6世紀以降、『イーリアス』と『オデュッセイア』はホメーロスの作品と考えられるようになり、また叙事詩のパロディである『蛙鼠合戦』や、ホメーロス讃歌の作者とも見做されるようになった。主にイオニア方言などからなる混成的なは紀元前8世紀には既に古風なものであり、テクストが固定された紀元前6世紀にはなおのことそうであった。両叙事詩は(ダクテュロスのヘクサメトロス)で歌われており、ホメーロス言語はこの韻律と密接に結び付いている。 古代において、ホメーロスの作品に与えられていた史料としての価値は、今日では極めて低いものと見做されている。このことは同時に、西洋において叙事詩というジャンルを確立した文学的創造、詩としての価値をさらに高めた。無数の継承者が出現し、21世紀のハリウッドにまで続いている。.

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アポロドーロス

アポロドーロス(Apollodoros)は、古代ローマ時代のギリシャの著作家。長母音表記を省略してアポロドロスとも。『ビブリオテーケー』(『ギリシア神話』)の編纂者として知られる。1世紀から2世紀頃の人物と推定されている。 紀元前2世紀後半ごろのアテーナイの文法家にアポロドーロスという人がいて、著作『神々について』、『年代記』の断片が現存している。かつてこのアポロドーロスと、『ビブリオテーケー』の編者は同一人物と見なされていたが、後年の研究によって、別人説が有力となっている。このため、『ビブリオテーケー』の編者は「偽アポロドーロス」とも呼ばれる。 『ビブリオテーケー』の編者については、9世紀にフォティオスが言及しているのが初出で、その後ツェツェース(Tzetzes, およそ1110年 - 1180年)が引用しているが、それ以前の記録は無い。伝承の諸写本ではこのアポロドーロスを「アテーナイ人にして文法家」、フォティオスも「文法家」と呼んでおり、古代後期の頃からこの両者は同一視されていたと見られる。 19世紀に入り、ローベルト(C.Robert)の研究(1873年)によって別人説が打ち出された。すなわち、アテーナイ人の文法家の著書の断片と『ビブリオテーケー』の比較から、文法家の合理主義的神話解釈と『ビブリオテーケー』の古代文学より伝承された神話の無批判的な編纂方針に於ける大きな乖離があることである。また、『ビブリオテーケー』ではカストール(Kastor)が引用されているが、異説はあるにせよ、ストラボンやスーイダースの伝えるところによれば、カストールは紀元前1世紀の歴史家であることから、『ビブリオテーケー』の編者としてのアポロドーロスは、最も早くとも紀元前1世紀より遡ることはないとの見解が有力である。とはいえ、年代を紀元前1世紀以後のいつごろに帰すべきかについては諸説の一致を見ておらず、「1世紀から2世紀ごろ」についても推定の域を出ていない。.

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アンティポス

アンティポス(Ἄντιφος, Antiphos, Antiphus)は、ギリシア神話の人物である、主に、.

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アイサコス

アイサコス(Αἴσακος,, Aesacus)は、ギリシア神話の人物である。トロイアの王プリアモスとメロプスの娘アリスベーの子アポロドーロス、3巻12・5。。あるいは河神グラーニーコスの娘アレクシロエーとの子オウィディウス『変身物語』11巻。。妻は河神ケブレーンの娘アステロペー。.

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アキレウス

アキレウス(Ἀχιλλεύς、Achilles)は、ギリシア神話に登場する英雄で、ホメーロスの叙事詩『イーリアス』の主人公である。ラテン語ではアキレス。 プティーアの出身で、プティーア王ペーレウスと海の女神テティスとの間に生まれた。アイアコスの孫にあたる。スキューロス島の王リュコメーデースの娘デーイダメイアとの間にネオプトレモスをもうけた。トロイア戦争にはミュルミドーン人を率いて50隻の船と共に参加し、たった一人で形勢を逆転させ、敵の名将を尽く討ち取るなど、無双の力を誇ったが、戦争に勝利する前に弱点の踵を射られて命を落とした。足が速く、『イーリアス』では「駿足のアキレウス」と形容される。.

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アスカニオス

アスカニオス(Ἀσκάνιος, Askanios, Ascanius)は、ギリシア神話に登場するアイネイアースの子で、ローマ神話に登場する伝説上の王である。ラテン語ではアスカニウス。 父がアイネイアースである事は間違いないが、母や兄弟・子供については伝承によって違いがある。.

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イリオス

イリオス(古代ギリシア語イオニア方言形:イーリオス)は、ギリシア神話に登場する都市。イリオン(イオニア方言形:イーリオン)、トロイア(アッティカ方言形:トロイア、イオニア方言形:トロイエー、ドーリス方言形:トローイア)、トロイ(英語:Troy)、トロイアー(古典ラテン語:トロイヤ)などとも呼ばれる。現在のトルコ北西部、ダーダネルス海峡以南(同海峡の東側、アジア側、トルコ語ではトゥルヴァ)にあったとされる。遺跡の入り口には、有名な「トロイの木馬」の複製が建てられている。 一般に、ハインリヒ・シュリーマンによって発掘された遺跡がイリオスに比定されている。神話ではかなりの規模を持った都市国家であるが、現在発掘によって確認される遺跡は城塞以上のものではない。ギリシア神話においては、アガメムノーンを頭とするアカイア軍に滅ぼされたとされ、そのあらましはホメロスの『イーリアス』をはじめとする叙事詩環に描かれている。 トロイの古代遺跡については、イリオス遺跡を参照のこと。.

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イーリアス

イーリアスの表紙(1572年・Rihel社) 『イーリアス』(Iλιάς, Ilias, Iliad)は、ホメーロスによって作られたと伝えられる長編叙事詩で、最古期の古代ギリシア詩作品である。.

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カッサンドラー

ッサンドラー(イーヴリン・ド・モーガン画) カッサンドラーを凌辱する小アイアース カッサンドラー(、Cassandra)は、ギリシア神話に登場するイリオス(トロイア)の王女である。悲劇の予言者として知られる。日本語では長母音を省略してカッサンドラ、カサンドラと表記されることが多い。.

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カズ山

山(Kaz Dağı、発音:kɑzdɑɰɯ)またはイダ山(İda Dağı)は、トルコ北西部、トロイア遺跡の南東、エドレミット湾の北海岸に位置する山。古代ギリシアでは、「イーデー山(イデ山、古アテナイ方言:Ἴδη, Idê)」あるいは「イーダ山(イダ山、ドーリア方言:Ἴδα, Ida)」という名で知られていた。トルコ語をそのままカタカナ化したカズ・ダー表記も使われることがある。.

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ギリシア神話

リシア神話(ギリシアしんわ、ΜΥΘΟΛΟΓΊΑ ΕΛΛΗΝΙΚΉ)は、古代ギリシアより語り伝えられる伝承文化で、多くの神々が登場し、人間のように愛憎劇を繰り広げる物語である。ギリシャ神話とも言う。 古代ギリシア市民の教養であり、さらに古代地中海世界の共通知識でもあったが、現代では、世界的に広く知られており、ギリシャの小学校では、ギリシャ人にとって欠かせない教養として、歴史教科の一つになっている。 ギリシア神話は、ローマ神話の体系化と発展を促進した。プラトーン、古代ギリシアの哲学や思想、ヘレニズム時代の宗教や世界観、キリスト教神学の成立など、多方面に影響を与え、西欧の精神的な脊柱の一つとなった。中世においても神話は伝承され続け、その後のルネサンス期、近世、近代の思想や芸術にとって、ギリシア神話は霊感の源泉であった。.

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クレウーサ

レウーサ(Κρέουσα,, Creusa)は、ギリシア神話に登場する女性の名。この名前は「王女」を意味し、ギリシア神話には同名の女性が4人いる。長母音を省略してクレウサとも表記される。.

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クロニオス

ニオス(Κλονίος,, Clonius)は、ギリシア神話の人物。.

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グラウコス

ラウコス(Γλαῦκος, )は、ギリシア神話の神、あるいは人物である。.

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ケブリオネース

ブリオネース(Κεβριόνης, )は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してケブリオネスとも表記される。トロイアの王プリアモスの50人の子の1人である。トロイア戦争ではヘクトールの御者を務めた。 『イーリアス』の2日目、ヘクトールの御者アルケプトレモスがテウクロスに射倒されたとき、ヘクトールに命じられて戦車の御者を務めた。トロイア軍がギリシア軍の防壁を攻撃したときには、ポリュダマースとともにヘクトールのもとで第1部隊を率い、ギリシア陣内に侵入したさいには最も激戦だった場所で戦った。しかしパトロクロスがアキレウスの鎧をまとって戦ったさい、パトロクロスがヘクトールにめがけて投じた石がケブリオネースの頭に当たり、ケブリオネースを倒した。ヘクトールはケブリオネースの遺体をめぐってパトロクロスと激しく戦い、エウポルボスがパトロクロスに深手を負わせたときに討ち取った。.

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ゴルギュティオーン

ルギュティオーン(Γοργυθίων, )は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してゴルギュティオンとも表記される。トローイア王プリアモスと妃の1人との間に生まれた子。母はトラーキア地方のアイシュメーの美女カスティアネイラである。2人の間に生まれたゴルギュティオーンは美男子だったとされる『イーリアス』8巻300行-308行。。トロイア戦争ではトローイア軍の武将の1人として戦った。 『イーリアス』2日目、ギリシア軍の武将テウクロスは大アイアースとのコンビで多くのトローイアの将を討ち取り、さらにヘクトールを討たんとして矢を放ったが、ヘクトールではなくゴルギュティオーンに当たって射倒した。兜の重みでゴルギュティオーンの頭ががくりと傾く様は、まるで実をつけて重くなったケシの花が、雨に濡れてさらに重くなって実を垂らすかのようであったという。 一説によるとゴルギュティオーンはパトロクロスに討たれた。.

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高津春繁

津 春繁(こうづ はるしげ、1908年1月19日 - 1973年5月4日)は、日本の言語学者、比較言語学研究者、古代ギリシア文学研究者。文学博士(東京大学)。東京大学文学部教授、武蔵大学人文学部教授、人文学部長(初代)を歴任。東京大学名誉教授。.

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