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項目応答理論

索引 項目応答理論

項目応答理論(こうもくおうとうりろん)または項目反応理論(こうもくはんのうりろん)、略称IRT (Item Response Theory; Item Latent Theory) は、評価項目群への応答に基づいて、被験者の特性(認識能力、物理的能力、技術、知識、態度、人格特徴等)や、評価項目の難易度・識別力を測定するための試験理論である。この理論の主な特徴は、個人の能力値、項目の難易度といったパラメータを、評価項目への正誤のような離散的な結果から確率論的に求めようとする点である。 IRTでは、能力値や難易度のパラメータを推定し、データがモデルにどれくらい適合しているかを確かめ、評価項目の適切さを吟味することができる。従って、試験を開発・洗練させ、試験項目のストックを保守し、複数の試験の難易度を同等と見なす(例えば異なる時期に行われた試験の結果の比較をする)ためにIRTは有用である。また、コンピュータ適応型テスト (Computerized Adaptive Testing) もIRTによって可能になる。 より古典的なテスト理論(素点方式、偏差値方式)と比べると、IRTは、試験者が評価項目の信頼性の改善に役に立つ情報を提供し得る、標本(受験者)依存性・テスト依存性にとらわれずに不変的に受験者の能力値とテスト項目の難易度を求められる、という利点がある。 欧米諸国では既に広く使用されているが、日本で試験にIRTを用いるようになったのは最近のことである。.

23 関係: 偏差値ロナルド・フィッシャーロジスティック方程式ベイズ推定コンピュータ適応型テスト因子分析BJTビジネス日本語能力テスト確率論相関係数試験語彙・読解力検定ITパスポート試験J-CATTOEFL標準誤差欧米正規分布最尤推定情報理論日経TEST日本日本語能力試験数学に関する記事の一覧

偏差値

偏差値(へんさち、standard score)とは、ある数値がサンプルの中でどれくらいの位置にいるかを表した無次元数。平均値が50、標準偏差が10となるように標本変数を規格化したものである。.

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ロナルド・フィッシャー

ー・ロナルド・エイルマー・フィッシャー Sir Ronald Aylmer Fisher(1890年2月17日 – 1962年7月29日)はイギリスの統計学者、進化生物学者、遺伝学者で優生学者である。現代の推計統計学の確立者であるとともに、集団遺伝学の創始者の1人であり、またネオダーウィニズムを代表する遺伝学者・進化生物学者でもあった。王立協会フェロー。.

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ロジスティック方程式

ティック方程式(ロジスティックほうていしき、英語:logistic equation)は、生物の個体数の変化の様子を表す数理モデルの一種である。ある単一種の生物が一定環境内で増殖するようなときに、その生物の個体数(個体群サイズ)の変動を予測できる。人間の場合でいえば、人口の変動を表すモデルである。 1838年にベルギーの数学者ピエール=フランソワ・フェルフルスト(Pierre-François Verhulst)によって、ロジスティック方程式は最初に発案された。フェルフルストは、1798年に発表されて大きな反響を呼んだトマス・ロバート・マルサスの『人口論』の不自然な点を解消するために、このモデルを考案した。マルサスは『人口論』で、人口は原理的に指数関数的に増加することを指摘した。しかし、実際には環境や資源は限られているため、人口の増加にはいずれブレーキがかかると考えるのが自然である。人口が増えるに連れて人口増加率は低減し、人口はどこかで飽和すると考えられる。ロジスティック方程式はこの点を取り入れて、生物の個体数増殖をモデル化したものである。フェルフルスト以後には、アメリカの生物学者レイモンド・パール(Raymond Pearl)が式を普及させた。 具体的には、ロジスティック方程式は という微分方程式で表される。N は個体数、t は時間、dN/dt が個体数の増加率を意味する。r は内的自然増加率、K は環境収容力と呼ばれる定数である。個体数が増えて環境収容力に近づくほど、個体数増加率が減っていくというモデルになっている。 式の解(個体数と時間の関係)はS字型の曲線を描き、個体数は最終的には環境収容力の値に収束する。この曲線や解の関数はロジスティック曲線やロジスティック関数として知られる。方程式の名称は、ロジスティック式やロジスティックモデル、ロジスティック微分方程式と表記される場合もある。発案者の名からVerhulst方程式、発案者と普及者の名からVerhulst-Pearl方程式とも呼ばれる。 ロジスティック方程式は、個体群生態学あるいは個体群動態論における数理モデルとしては入門的なものとして位置づけられ、より複雑な現象に対応する基礎を与える。数学分野としては、微分方程式論や力学系理論の初等的な話題としても取り上げられる。.

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ベイズ推定

ベイズ推定(ベイズすいてい、Bayesian inference)とは、ベイズ確率の考え方に基づき、観測事象(観測された事実)から、推定したい事柄(それの起因である原因事象)を、確率的な意味で推論することを指す。 ベイズの定理が基本的な方法論として用いられ、名前の由来となっている。統計学に応用されてベイズ統計学の代表的な方法となっている。 ベイズ推定においては、パラメータ\,\thetaの点推定を求めることは、ベイズ確率(分布関数)を求めた後に、決められた汎関数:\,p(\theta)\rightarrow\hatの値(平均値もしくは中央値など)を派生的に計算することと見做される。.

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コンピュータ適応型テスト

ンピュータ適応型テスト(コンピュータてきおうがたてすと, Computer-adaptive Testing, Computerized adaptive test) 略称CATは項目応答理論(略称IRT)によって推定されたパラメータの付与された問題項目(アイテム)をアイテムプールに置き、受験者の回答パターンに応じて、困難度の異なるアイテムを選んで出題することにより、動的、短時間、高精度で受験者特性の測定を判定を行う方法である。受験者ごとに異なる問題を解いても、能力推定値つまり得点の信頼性は、項目応答理論により保証される。.

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因子分析

因子分析(いんしぶんせき、)は、多変量解析の手法のひとつで、心理学におけるパーソナリティの特性論的研究など、心理尺度の研究手法として使用される。モデル式の形状などから主成分分析と混同されることもあるが、主成分分析は観測データから合成スコアを構築することが目的であるのに対し、因子分析は観測データが合成量であると仮定し、個々の構成要素を得ようとすることが目的であり、両者は因果関係を異にする。 適用の例として「器用さ」の個人差の検討が考えられる。A, B, Cの3人はそれぞれ「ジグゾーパズル」「彫刻」「時計の分解」をある速度で器用にこなすことができるとしたときにA, B, Cの器用さをどのように評価すればよいかを考える場合、3人が3つのテストにかかった時間に対して因子分析を適用することで、3つの課題に共通する潜在的な「器用さ」の導出を試みることができる。 因子分析では、因子数を事前に与える必要があるなど、数学的見地から理論的に疑義をはさむ意見もある一方、主成分分析が測定誤差を考慮要素に含めずに合成変量としている点を批判するなど、両者に関してともすれば宗教論争的な議論が絶えない。 いずれにせよ、データ解析における基本的心構えとして、算出された数値はあくまで計算によるものであり、それらの妥当性は研究者の判断に委ねられることは当然である、と理解しておく必要がある。.

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BJTビジネス日本語能力テスト

BJTビジネス日本語能力テスト(Business Japanese Proficiency Test、略:BJT)は、ビジネスの場における日本語のコミュニケーション能力を、客観的に測定・評価する試験の一つである。日本語を母語としないビジネス関係者や学生を主な対象者としている。日本漢字能力検定協会の主催で実施されている。 2010年8月2日、日本漢字能力検定協会は、2010年度限りで一時中止すると発表したが、同年11月25日に2011年秋に再開すると発表(その後、11月20日に第23回試験の実施が決定)。実質的に2011年上半期のみ中断することとなった。.

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確率論

率論(かくりつろん、,, )とは、偶然現象に対して数学的な模型(モデル)を与え、解析する数学の一分野である。 もともとサイコロ賭博といった賭博の研究として始まった。現在でも保険や投資などの分野で基礎論として使われる。 なお、確率の計算を問題とする分野を指して「確率論」と呼ぶ用例もあるが、本稿では取り扱わない。.

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相関係数

(''x'', ''y'') の組とそれぞれの相関係数を示している。相関は非線形性および直線関係の向きを反映するが(上段)、その関係の傾きや(中段)、非直線関係の多くの面も反映しない(下段)。中央の図の傾きは0であるが、この場合は''Y''の分散が0であるため相関係数は定義されない。 相関係数(そうかんけいすう、correlation coefficient)は、2つの確率変数の間にある線形な関係の強弱を測る指標である。相関係数は無次元量で、−1以上1以下の実数に値をとる。相関係数が正のとき確率変数には正の相関が、負のとき確率変数には負の相関があるという。また相関係数が0のとき確率変数は無相関であるという 。 たとえば、先進諸国の失業率と実質経済成長率は強い負の相関関係にあり、相関係数を求めれば比較的−1に近い数字になる。 相関係数が±1に値をとるのは2つの確率変数が線形な関係にあるとき、かつそのときに限る。また2つの確率変数が互いに独立ならば相関係数は0となるが、逆は成り立たない。 普通、単に相関係数といえばピアソンの積率相関係数を指す。ピアソン積率相関係数の検定は偏差の正規分布を仮定する(パラメトリック)方法であるが、他にこのような仮定を置かないノンパラメトリックな方法として、スピアマンの順位相関係数、ケンドールの順位相関係数なども一般に用いられる。.

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試験

試験(しけん)とは被験者または試料の能力や性質を測定するために行う行為のこと。.

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語彙・読解力検定

語彙・読解力検定(ごい・どっかいりょくけんてい)は、ベネッセコーポレーションと朝日新聞社が共同で実施をする、語彙力や読解力を測る民間の検定試験である。活字離れや語彙不足、コミュニケーション力の低下などを背景にできた資格で、新聞記事を題材としたビジネススキルの基礎力向上のほか、進学や就職にも活用できる汎用的な検定となっている。試験実施者側は、語彙・読解力の合格者は一部の高校入試や大学入試で活用され、大学生の就職活動では、ベネッセコーポレーション・朝日新聞社・テレビ朝日系列の放送局等の関連企業や凸版印刷等の企業で採用試験で考慮・参考される、としている。.

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ITパスポート試験

ITパスポート試験(ITパスポートしけん、Information Technology Passport Examination、略称:iパス)は、情報処理の促進に関する法律第29条第1項の規定に基づき経済産業大臣が実施する国家試験である情報処理技術者試験の一区分。 対象者像は「職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者」。 2007年12月に発表された新試験制度のスキルレベル1(スキルレベルは1〜4が設定されている)に相当し、2009年春期試験から開始された。試験の実施に関する事務(試験事務)は、独立行政法人情報処理推進機構 情報処理技術者試験センターが行っている。.

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J-CAT

J-CAT (Japanese Computerized Adaptive Test) 日本語適応型テスト は 非日本語母語話者の日本語能力を測定するテストである。インターネット上で動作するコンピュータ適応型テストであり、動的に能力が測定される。.

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TOEFL

TOEFL(Test of English as a Foreign Language.

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標準誤差

標準誤差(ひょうじゅんごさ)は、母集団からある数の標本を選ぶとき、選ぶ組み合わせに依って統計量がどの程度ばらつくかを、全ての組み合わせについての標準偏差で表したものをいう。Standard errorを略してSEともいう。 統計量を指定せずに単に「標準誤差」と言った場合、標本平均の標準誤差(standard error of the mean、SEM)のことを普通は指す。以下ではこれについて述べる。.

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欧米

欧米(おうべい)とは、ヨーロッパ州(欧州)とアメリカ州(米州。北アメリカ州と南アメリカ州)の3大州を指す。 狭義では、ヨーロッパの先進国及びアメリカ合衆国とカナダの北アメリカ2か国とを合わせた集団を指す。イギリス人が建国した、オセアニアにあるオーストラリアやニュージーランドを含める場合もある。.

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正規分布

率論や統計学で用いられる正規分布(せいきぶんぷ、normal distribution)またはガウス分布(Gaussian distribution)は、平均値の付近に集積するようなデータの分布を表した連続的な変数に関する確率分布である。中心極限定理により、独立な多数の因子の和として表される確率変数は正規分布に従う。このことにより正規分布は統計学や自然科学、社会科学の様々な場面で複雑な現象を簡単に表すモデルとして用いられている。たとえば実験における測定の誤差は正規分布に従って分布すると仮定され、不確かさの評価が計算されている。 また、正規分布の確率密度関数のフーリエ変換は再び正規分布の密度関数になることから、フーリエ解析および派生した様々な数学・物理の理論の体系において、正規分布は基本的な役割を果たしている。 確率変数 が1次元正規分布に従う場合、X \sim N(\mu, \sigma^) 、確率変数 が 次元正規分布に従う場合、X \sim N_n(\mu, \mathit) などと表記される。.

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最尤推定

最尤推定(さいゆうすいてい、maximum likelihood estimation、略してMLEともいう)や最尤法(さいゆうほう、method of maximum likelihood)とは、統計学において、与えられたデータからそれが従う確率分布の母数を点推定する方法である。この方法はロナルド・フィッシャーが1912年から1922年にかけて開発した。 生物学に於いて、塩基やアミノ酸配列のような分子データの置換に関する確率モデルに基づいて系統樹を作成する際に、一番尤もらしくデータを説明する樹形を選択するための有力な方法としても利用される。.

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情報理論

情報理論(じょうほうりろん、Information theory)は、情報・通信を数学的に論じる学問である。応用数学の中でもデータの定量化に関する分野であり、可能な限り多くのデータを媒体に格納したり通信路で送ったりすることを目的としている。情報エントロピーとして知られるデータの尺度は、データの格納や通信に必要とされる平均ビット数で表現される。例えば、日々の天気が3ビットのエントロピーで表されるなら、十分な日数の観測を経て、日々の天気を表現するには「平均で」約3ビット/日(各ビットの値は 0 か 1)と言うことができる。 情報理論の基本的な応用としては、ZIP形式(可逆圧縮)、MP3(非可逆圧縮)、DSL(伝送路符号化)などがある。この分野は、数学、統計学、計算機科学、物理学、神経科学、電子工学などの交差する学際領域でもある。その影響は、ボイジャー計画の深宇宙探査の成功、CDの発明、携帯電話の実現、インターネットの開発、言語学や人間の知覚の研究、ブラックホールの理解など様々な事象に及んでいる。.

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日経TEST

日経テスト(にっけいテスト)は日本経済新聞社が実施する経済力を問う試験である。.

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日本

日本国(にっぽんこく、にほんこく、ひのもとのくに)、または日本(にっぽん、にほん、ひのもと)は、東アジアに位置する日本列島(北海道・本州・四国・九州の主要四島およびそれに付随する島々)及び、南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島などから成る島国広辞苑第5版。.

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日本語能力試験

日本語能力試験(にほんごのうりょくしけん、Japanese Language Proficiency Test、略称JLPT、日能試)は、公益財団法人日本国際教育支援協会と独立行政法人国際交流基金が主催の、日本語を母語としない人を対象に日本語能力を認定する検定試験である。.

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数学に関する記事の一覧

この記事では数学に関する記事を総覧する。目的および使い方等は案内を参照。記事の更新状況は、MediaWiki:recentchangeslinked(数学に関する記事の一覧)を参照。.

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