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電荷密度の混合の仕方

索引 電荷密度の混合の仕方

電荷密度の混合の仕方(でんかみつとのこんごうのしかた)はバンド計算において、セルフコンシステントに電子状態計算を繰り返す時、一つ前のイタレーション(Iteration)で求めた電荷密度(方法によってはもっと過去の電荷密度も使用する場合がある)と、現在の電荷密度を適当な方法で混合(Charge mixing)すると、電子状態計算の収束が大幅に加速される場合がある。 混合の方法としては、一つ前の電荷密度と現在の電荷密度を適当な比で混ぜる、単純な混合による方法(線形外挿法とも言う)以外に、アンダーソン法、ブロイデン法、Kerkerの方法などがある。 単純混合の場合、扱う系によって(電子状態計算を収束させるために)混合比に調整が必要である。特に表面系での電子状態計算での混合比は、入力(つまり1イタレーション前)の電荷密度の割合を、バルク系の場合よりずっと多くとる必要がある。 他の方法でもセルフコンシステントな計算の収束の速さは、扱う系や計算条件に依存する(ほとんど効果の出ない場合は適宜、他の方法の採用や計算条件等の変更を行う)。.

8 関係: バンド計算ブロイデン法アンダーソン法セルフコンシステント第一原理バンド計算表面電荷密度Kerkerの方法

バンド計算

バンド計算(バンドけいさん)とは、系の電子状態を求める計算及びその手法のこと。 電子状態とは、具体的にはバンド構造、電荷密度、状態密度などのことを指す。手法には経験的なものから非経験的(第一原理的)なものまで多数存在する。バンド計算が扱う系は、主に結晶のような固体が対象であることが多いが、表面系や、液体などが計算対象となることもある。 代表的な手法としては、擬ポテンシャル+平面波基底によるもの、APW法、KKR法のような全電子手法、第一原理分子動力学法、タイトバインディング法(Tight-binding method)などがある。第一原理分子動力学手法では、電子状態と共に対象となる系の構造最適化、つまり(準)安定構造を求めることができる。 バンド計算は、元々は結晶のような周期的境界条件のある系が計算対象であったが、その後、表面系や不規則二元合金などのような非周期系に対しても計算がなされるようになっていった。表面系に関してはスラブ近似を用いて計算するのが最も標準的である。不規則二元合金のようなポテンシャルがランダムな系には、コヒーレントポテンシャル近似が用いられることが多い。また実空間法のような、境界条件に縛られない計算手法も出現している。.

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ブロイデン法

ブロイデン法(ブロイデンほう、Broyden method)は、セルフコンシステントな電子状態計算において、電荷密度を混合する方法の一つ。単純混合による方法より、計算の収束が速い。.

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アンダーソン法

アンダーソン法(アンダーソンほう、Anderson method、Pulay法とも言う)は、線形外挿法(単純混合法)を拡張した電荷密度の混合の仕方のこと。セルフコンシステントな計算過程において電荷密度が十分収束していれば、イタレーション(繰り返し計算)の前(入力)と後(出力)の電荷密度の差の変化は、ほぼ線形になっていることを利用する。 具体的には、あるイタレーションの前の数回分の入力の電荷密度の線形結合と、出力の電荷密度の線形結合(入力と出力で同じ係数を使う)から得られる、それぞれの電荷密度の差が最小になるような係数を最小二乗法を使って求める。これで得られた係数をもとにして得られる、入力、出力の電荷密度を適当な単純混合比で混ぜて、これを新たな入力の電荷密度として次のイタレーションに渡す。.

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セルフコンシステント

ルフコンシステント(self-consistent)は、求めるべき解が自分自身を含むような問題、あるいはそのような問題に帰着させる解析手法のことである。得られる解が与えられる解の候補と一致しなければならないためセルフコンシステントとか、自己無撞着とか自己整合などと呼ばれる。撞着とは整合性がなく矛盾することを指し、無撞着であることは矛盾がなく整合することを意味する。多体問題を1体問題に近似させる場合、たとえば量子力学におけるハートリー=フォック方程式や、統計力学における平均場近似(分子場近似)などはセルフコンシステントな方程式を解く問題としてしばしば取り上げられ、変分問題において重要な概念である。セルフコンシステント方程式の解が厳密に求まる場合はそれほど多くないが、セルフコンシステント方程式に解候補を与え、新たな解候補を作ることによって得られる解候補の列が収束するような場合、適切な解候補を初期値として選ぶことでより良い近似解を得られる。このような方法をセルフコンシステント法と呼ぶ。.

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第一原理バンド計算

一原理バンド計算(だいいちげんりバンドけいさん)は、実験結果に依らないで(第一原理)計算が遂行されるバンド計算である。第一原理電子構造計算、第一原理電子状態計算、あるいは単にバンド計算とも言う。 第一原理バンド計算手法には、様々なものがある。主に、擬ポテンシャル+平面波基底によるものと、全電子による電子状態計算手法とがある。全電子手法には、LMTO法、APW法、線形化 APW 法(LAPW法)、KKR法とそのフルポテンシャル版などがある。.

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表面

表面(ひょうめん、英:surface)は、.

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電荷密度

電荷密度(でんかみつど、charge density)は、単位体積当たりの電荷の分布量(体積密度)。電荷を担うものとしては電子や原子核、イオンのような粒子(素粒子や正孔などを含む)であったり、仮想的に一様に分布する電荷のような場合(→参照:ジェリウムモデル)もある。 金属や半導体では、電荷密度は0と近似できる。 実験的にはX線回折実験による構造解析から得られた結果を最大エントロピー法などを使って実空間での電子の電荷分布(→電子密度に相当)が求まる。また中性子回折実験の結果から同様な手法により原子核の密度が求まる。.

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Kerkerの方法

Kerkerの方法(Kerker method)は、セルフコンシステントな電子状態計算おいて、電荷密度を混合する方法の一つ。パラメーターを適宜設定することにより、単純混合による方法より計算の収束を速くできる。ただし、速くならない場合もある。 この方法での電荷密度混合の表式は、電子状態の計算をセルフコンシステントに進める上で、そのための繰り返し計算におけるn回目の繰り返しでの電荷密度をρ(n)とすると、 となる。Gは逆格子ベクトル、α、λは適当な定数である。電荷密度ρ(n)に付いている添え字in、outは、それぞれn回目の繰り返しでの入力と出力の電荷密度であることを意味している。λ.

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