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酸化還元反応

索引 酸化還元反応

酸化還元反応(さんかかんげんはんのう)とは化学反応のうち、反応物から生成物が生ずる過程において、原子やイオンあるいは化合物間で電子の授受がある反応のことである。英語表記の Reduction / Oxidation から、レドックス (Redox) というかばん語も一般的に使われている。 酸化還元反応ではある物質の酸化プロセスと別の物質の還元プロセスが必ず並行して進行する。言い換えれば、一組の酸化される物質と還元される物質があってはじめて酸化還元反応が完結する。したがって、反応を考えている人の目的や立場の違いによって単に「酸化反応」あるいは「還元反応」と呼称されている反応はいずれも酸化還元反応と呼ぶべきものである。酸化還元反応式は、そのとき酸化される物質が電子を放出する反応と、還元される物質が電子を受け取る反応に分けて記述する、すなわち電子を含む2つの反応式に分割して記述することができる。このように電子を含んで式化したものを半反応式、半電池反応式、あるいは半電池式と呼ぶ。.

36 関係: 原子かばん語単体合金二酸化炭素亜鉛価数化合物化学反応化学当量ネルンストの式イオンイオン化傾向オクテット則元素硫酸空気炭素過酸化物還元還元剤量子化学金属配位子酸化酸化剤酸化銅(II)酸化還元電位酸化数電子電子移動反応電荷標準電極電位水素吸蔵合金水素イオン指数

原子

原子(げんし、άτομο、atom)という言葉には以下の3つの異なった意味がある。.

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かばん語

かばん語(かばんご、, )または混成語(こんせいご、)とは、複数の語のそれぞれの一部を組み合わせて作られた語である。合成語と似ているが、合成語が語の語基を完全に保って2語を組み合わせたものであるのに対し、かばん語は語の一部分同士を組み合わせる点で異なる。例として、“”(煙)+“”(霧)→“”(スモッグ)等が挙げられる。英語を借用してポートマントーとも呼ばれる。.

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単体

単体(たんたい、simple substance)とは、単一の元素からできている純物質のことである。 水素 (H2)、酸素 (O2) などの等核二原子分子や、ナトリウム (Na)、金 (Au) などの純金属が含まれる。 これに対して、水 (H2O) など2種類以上の元素からできている純物質は化合物という。 酸素 (O2) とオゾン (O3)、あるいは赤リンと黄リンのように、同じ元素からできた単体であっても、異なる性質を示す場合がある。 このような単体同士の関係を同素体という。 たとえば、ダイヤモンドとグラファイトを混ぜ合わせた物質は、単一の炭素原子からできているが、密度・融点・沸点などの物理的性質が一定にさだまらないので純物質ではなく(したがって単体でもなく)、2種類の単体(炭素の同素体)の混合物である。.

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合金

合金(ごうきん、alloy)とは、単一の金属元素からなる純金属に対して、複数の金属元素あるいは金属元素と非金属元素から成る金属様のものをいう。純金属に他の元素を添加し組成を調節することで、機械的強度、融点、磁性、耐食性、自己潤滑性といった性質を変化させ材料としての性能を向上させた合金が生産されて様々な用途に利用されている。 一言に合金といっても様々な状態があり、完全に溶け込んでいる固溶体、結晶レベルでは成分の金属がそれぞれ独立している共晶、原子のレベルで一定割合で結合した金属間化合物などがある。合金の作製方法には、単純に数種類の金属を溶かして混ぜ合わせる方法や、原料金属の粉末を混合して融点以下で加熱する焼結法、化学的手法による合金めっき、ボールミル装置を使用して機械的に混合するメカニカルアロイングなどがある。ただし、全ての金属が任意の割合で合金となるわけではなく、合金を得られる組成の範囲については、物理的・化学的に制限(あるいは最適点)が存在する。.

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二酸化炭素

二酸化炭素(にさんかたんそ、carbon dioxide)は、化学式が CO2 と表される無機化合物である。化学式から「シーオーツー」と呼ばれる事もある。 地球上で最も代表的な炭素の酸化物であり、炭素単体や有機化合物の燃焼によって容易に生じる。気体は炭酸ガス、固体はドライアイス、液体は液体二酸化炭素、水溶液は炭酸・炭酸水と呼ばれる。 多方面の産業で幅広く使われる(後述)。日本では高圧ガス保安法容器保安規則第十条により、二酸化炭素(液化炭酸ガス)の容器(ボンベ)の色は緑色と定められている。 温室効果ガスの排出量を示すための換算指標でもあり、メタンや亜酸化窒素、フロンガスなどが変換される。日本では2014年度で13.6億トンが総排出量として算出された。.

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亜鉛

亜鉛(あえん、zinc、zincum)は原子番号30の金属元素。元素記号は Zn。亜鉛族元素の一つ。安定な結晶構造は、六方最密充填構造 (HCP) の金属。必須ミネラル(無機質)16種の一つ。.

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価数

価数(かすう).

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化合物

化合物(かごうぶつ、chemical compound)とは、化学反応を経て2種類以上の元素の単体に生成することができる物質であり岩波理化学辞典(4版)、p.227、【化合物】、言い換えると2種類以上の元素が化学結合で結びついた純物質とも言える。例えば、水 (H2O) は水素原子 (H) 2個と酸素原子 (O) 1個からなる化合物である。水が水素や酸素とは全く異なる性質を持っているように、一般的に、化合物の性質は、含まれている元素の単体の性質とは全く別のものである。 同じ化合物であれば、成分元素の質量比はつねに一定であり、これを定比例の法則と言い株式会社 Z会 理科アドバンスト 考える理科 化学入門、混合物と区別される。ただし中には結晶の不完全性から生じる岩波理化学辞典(4版)、p.1109、【不定比化合物】不定比化合物のように各元素の比が自然数にならないが安定した物質もあり、これらも化合物のひとつに含める。 化合物は有機化合物か無機化合物のいずれかに分類されるが、その領域は不明瞭な部分がある。.

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化学反応

化学反応(かがくはんのう、chemical reaction)は、化学変化の事、もしくは化学変化が起こる過程の事をいう。化学変化とは1つ以上の化学物質を別の1つ以上の化学物質へと変化する事で、反応前化学物質を構成する原子同士が結合されたり、逆に結合が切断されたり、あるいは化学物質の分子から電子が放出されたり、逆に電子を取り込んだりする。広義には溶媒が溶質に溶ける変化や原子のある同位体が別の同位体に変わる変化、液体が固体に変わる変化MF2等も化学変化という。 化学変化の前後では、化学物質の分子を構成する原子の結合が変わって別の分子に変化する事はあるが、原子そのものが別の原子番号の原子に変わる事はない(ただし原子間の電子の授受や同位体の変化はある)。この点で原子そのものが別の原子に変化する原子核反応とは大きく異なる。 化学反応では反応前の化学物質を反応物(reactant)、反応後の化学物質を生成物(product)といい、その過程は化学反応式で表記される。例えば反応物である(塩酸)とNaOH(水酸化ナトリウム)が化学反応して生成物であるH2O(水分子)とNaCl(食塩)ができあがる状況を示した化学反応式は と表記される。.

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化学当量

化学当量(かがくとうりょう、chemical equivalent)は化学反応における量的な比例関係を表す概念である。化学当量以外にも当量は存在するが、化学の領域において単に当量といえば化学当量を表す。代表的なものとして質量の比を表すグラム当量と物質量の比を表すモル当量とがある。当量を表す単位としては、Eqを用いる。.

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ネルンストの式

ネルンストの式(Nernst equation)とは、電気化学において、電池の電極の電位 E を記述した式である。1889年にヴァルター・ネルンストによって提出されたとされるが、実際にネルンストが提出した式や考え方は、現在知られているものとは異なる。現在、広く受け入れられている式は、化学ポテンシャルの考え方に基づいて導出される。.

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イオン

イオン(Ion、ion)とは、電子の過剰あるいは欠損により電荷を帯びた原子または原子団のことである。電離層などのプラズマ、電解質の水溶液、イオン結晶などのイオン結合性を持つ物質内などに存在する。 陰極や陽極に引かれて動くことから、ギリシャ語のἰόνイオン, ローマ字表記でion("going")より、 ion(移動)の名が付けられた。.

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イオン化傾向

イオン化傾向(イオンかけいこう、)とは、溶液中(おもに水溶液中)における元素(主に金属)のイオンへのなりやすさを表す。電気化学列あるいはイオン化列とも呼ばれる。.

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オクテット則

テット則(-そく、Octet rule)は原子の最外殻電子の数が8個あると化合物やイオンが安定に存在するという経験則。オクテット説(-せつ)、八隅説(はちぐうせつ)ともいう。 第二周期の元素や第三周期のアルカリ金属、アルカリ土類金属までにしか適用できないが、多くの有機化合物に適用できる便利な規則である(→18電子則)。ただし、カルボカチオンや無機化合物を中心とする多くの例外も存在する。.

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元素

元素(げんそ、elementum、element)は、古代から中世においては、万物(物質)の根源をなす不可欠な究極的要素広辞苑 第五版 岩波書店を指しており、現代では、「原子」が《物質を構成する具体的要素》を指すのに対し「元素」は《性質を包括する抽象的概念》を示す用語となった。化学の分野では、化学物質を構成する基礎的な成分(要素)を指す概念を指し、これは特に「化学元素」と呼ばれる。 化学物質を構成する基礎的な要素と「万物の根源をなす究極的要素」としての元素とは異なるが、自然科学における元素に言及している文献では、混同や説明不足も見られる。.

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硫酸

硫酸(りゅうさん、sulfuric acid)は、化学式 H2SO4 で示される無色、酸性の液体で硫黄のオキソ酸の一種である。古くは緑礬油(りょくばんゆ)とも呼ばれた。化学薬品として最も大量に生産されている。.

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空気

気(くうき)とは、地球の大気圏の最下層を構成している気体で、人類が暮らしている中で身の回りにあるものをいう。 一般に空気は、無色透明で、複数の気体の混合物からなり、その組成は約8割が窒素、約2割が酸素でほぼ一定である。また水蒸気が含まれるがその濃度は場所により大きく異なる。工学など空気を利用・研究する分野では、水蒸気を除いた乾燥空気(かんそうくうき, dry air)と水蒸気を含めた湿潤空気(しつじゅんくうき, wet air)を使い分ける。.

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炭素

炭素(たんそ、、carbon)は、原子番号 6、原子量 12.01 の元素で、元素記号は C である。 非金属元素であり、周期表では第14族元素(炭素族元素)および第2周期元素に属する。単体・化合物両方において極めて多様な形状をとることができる。 炭素-炭素結合で有機物の基本骨格をつくり、全ての生物の構成材料となる。人体の乾燥重量の2/3は炭素である​​。これは蛋白質、脂質、炭水化物に含まれる原子の過半数が炭素であることによる。光合成や呼吸など生命活動全般で重要な役割を担う。また、石油・石炭・天然ガスなどのエネルギー・原料として、あるいは二酸化炭素やメタンによる地球温暖化問題など、人間の活動と密接に関わる元素である。 英語の carbon は、1787年にフランスの化学者ギトン・ド・モルボーが「木炭」を指すラテン語 carbo から名づけたフランス語の carbone が転じた。ドイツ語の Kohlenstoff も「炭の物質」を意味する。日本語の「炭素」という語は宇田川榕菴が著作『舎密開宗』にて用いたのがはじめとされる。.

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銅(どう)は原子番号29の元素。元素記号は Cu。 周期表では金、銀と同じく11族に属する遷移金属である。英語でcopper、ラテン語でcuprumと言う。.

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過酸化物

過酸化物(かさんかぶつ、peroxide)は、有機化合物では官能基としてペルオキシド構造 (-O-O-) または過カルボン酸構造(-C(.

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還元

還元(かんげん、英:reduction)とは、対象とする物質が電子を受け取る化学反応のこと。または、原子の形式酸化数が小さくなる化学反応のこと。具体的には、物質から酸素が奪われる反応、あるいは、物質が水素と化合する反応等が相当する。 目的化学物質を還元する為に使用する試薬、原料を還元剤と呼ぶ。一般的に還元剤と呼ばれる物質はあるが、反応における還元と酸化との役割は物質間で相対的である為、実際に還元剤として働くかどうかは、反応させる相手の物質による。 還元反応が工業的に用いられる例としては、製鉄(原料の酸化鉄を還元して鉄にする)などを始めとする金属の製錬が挙げられる。また、有機合成においても、多くの種類の還元反応が工業規模で実施されている。.

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還元剤

還元剤(かんげんざい、reducing agent、reductant、reducer)とは、酸化還元反応において他の化学種を還元させる元素または分子のことである。この際、還元剤は酸化される。したがって、還元剤は電子供与体である。 例えば、以下の反応では還元剤はヘキサシアノ鉄(II)酸(ferrocyanide)であり、これが電子供与体となってヘキサシアノ鉄(III)酸(ferricyanide)に酸化され、塩素は塩化物イオンに還元している。 有機化学においても先述の定義が当てはまるが、特に分子への水素の付加を還元と呼んでいる。例えばベンゼンは白金触媒によってシクロヘキサンに還元される。 無機化学では、最も優れた還元剤は水素(H2)である。.

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量子化学

量子化学(りょうしかがく、quantum chemistry)とは理論化学(物理化学)の一分野で、量子力学の諸原理を化学の諸問題に適用し、原子と電子の振る舞いから分子構造や物性あるいは反応性を理論的に説明づける学問分野である。.

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金属

リウム の結晶。 リチウム。原子番号が一番小さな金属 金属(きんぞく、metal)とは、展性、塑性(延性)に富み機械工作が可能な、電気および熱の良導体であり、金属光沢という特有の光沢を持つ物質の総称である。水銀を例外として常温・常圧状態では透明ではない固体となり、液化状態でも良導体性と光沢性は維持される。 単体で金属の性質を持つ元素を「金属元素」と呼び、金属内部の原子同士は金属結合という陽イオンが自由電子を媒介とする金属結晶状態にある。周期表において、ホウ素、ケイ素、ヒ素、テルル、アスタチン(これらは半金属と呼ばれる)を結ぶ斜めの線より左に位置する元素が金属元素に当たる。異なる金属同士の混合物である合金、ある種の非金属を含む相でも金属様性質を示すものは金属に含まれる。.

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配位子

配位子(はいいし、リガンド、ligand)とは、金属に配位する化合物をいう。.

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酸化

酸化(さんか、英:oxidation)とは、対象の物質が酸素と化合すること。 例えば、鉄がさびて酸化鉄になる場合、鉄の電子は酸素(O2)に移動しており、鉄は酸化されていることが分かる。 目的化学物質を酸化する為に使用する試薬、原料を酸化剤と呼ぶ。ただし、反応における酸化と還元との役割は物質間で相対的である為、一般的に酸化剤と呼ぶ物質であっても、実際に酸化剤として働くかどうかは、反応させる相手の物質による。.

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酸化剤

酸化剤のハザードシンボル 酸化とは、ある物質が酸と化合する、水素を放出するなどの化学反応である。酸化剤(さんかざい、Oxidizing agent、oxidant、oxidizer、oxidiser)は、酸化過程における酸の供給源になる物質である。主な酸化剤は酸素であり、一般的な酸化剤は酸素を含む。 酸化反応に伴い熱やエネルギーが発生し、燃焼や爆発は、急激な酸化現象である。酸化剤は燃料や爆薬が燃焼する際に加えられて、酸素を供給する役割を果たす。一般に用いられる酸化剤としては空気,酸素,オゾン,硝酸,ハロゲン (塩素,臭素,ヨウ素) などがある。.

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酸化銅(II)

酸化銅(II)(さんかどう に、copper(II) oxide)は化学式 CuO で表される銅の酸化物で、黒色の粉末。CAS登録番号は。水、アルコールに不溶。塩酸、硫酸、塩化アンモニウム溶液、アンモニア水などに可溶。融点1,026 。1,050 以上で分解して酸化銅(I)になる。 酸化銅(II)は塩基性酸化物であるので、酸と反応して塩を作る。水素または一酸化炭素気流中で250 に加熱すると容易に金属銅に還元される。また、黒鉛粉末とともに加熱することによっても還元される。天然では黒銅鉱として産出する。 釉薬の着色剤として利用される。陶磁器に酸化銅(II)を添加した釉薬をかけて焼成すると、酸化焼成では青色-緑色に、還元焼成では赤色に発色する。還元焼成で現れる赤色はかつては釉薬中の酸化銅(II)が金属銅に還元されて発色したものと考えられたが、今日では酸化銅(II)が酸化銅(I)に還元されて赤く発色すると考えられている。.

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酸化還元電位

酸化還元電位(さんかかんげんでんい、Redox potentialもしくはOxidation-reduction Potential; ORP)とは、ある酸化還元反応系における電子のやり取りの際に発生する電位(正しくは電極電位)のことである。物質の電子の放出しやすさ、あるいは受け取りやすさを定量的に評価する尺度でもある。単位はボルト(V)を用い、電極電位の基準には以下の半反応式で表される酸化還元反応を用いる。 つまり水素ガス分圧が1気圧、水素イオンの活量が1のとき(これを標準水素電極と呼ぶ)の電極電位を0 Vと定義する。この半反応を基準とし、任意の酸化還元反応の電極電位が決定される。すなわち、標準水素電極(SHE; standard hydrogen electrodeもしくはNHE; normal hydrogen electrode)を陰極反応、電極電位を求めたい酸化還元反応を陽極反応にそれぞれ使い、電池を組み立てたときの電池の起電力が、求めたい電極電位となる。このとき、電極電位を求めたい酸化還元反応に関与する物質の活量(あるいは分圧)がすべて1の場合の電極電位を特に、標準酸化還元電位(ひょうじゅん-)あるいは標準電極電位と呼んでいる。 なお基準として用いた標準水素電極(SHE)は水素イオンの活量が1すなわち水素イオン指数がゼロ(pH 0)の環境であり生化学ではこうした極限状態の値では参考にならないためにpH 7での電位を求める中間酸化還元電位(ちゅうかん-、中点とも表記することがある)を基準に用いることがあるが、特に断ることなしにこれを単に酸化還元電位と書くことが多い。いずれにせよ、実際の研究では標準水素電極の代わりに、銀−塩化銀電極やカロメル電極など実用的な基準電極を基準にして酸化還元電位を測定することが頻繁に行なわれる。したがって、酸化還元電位を表記する際(特に標準水素電極以外の基準電極を用いた場合)には、その旨を必ず明記せねばならない。.

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酸化数

酸化数(さんかすう、英: Oxidation number)とは、対象原子の電子密度が、単体であるときと比較してどの程度かを知る目安の値である。1938年に米国のウェンデル・ラティマー (Wendell Mitchell Latimer) が考案した。 酸化とはある原子が電子を失うことであるから、単体であったときより電子密度が低くなっている。それに対して還元とはある原子が電子を得ることであるから、単体であったときより電子密度が高くなっている。 ある原子が酸化状態にある場合、酸化数は正の値をとり、その値が大きいほど電子不足の状態にあることを示す。逆に還元状態にある場合には負の数値をとり、その値が大きいほど電子過剰の状態にあることを示す。 酸化数はローマ数字で記述するのが通例である。.

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電子

電子(でんし、)とは、宇宙を構成するレプトンに分類される素粒子である。素粒子標準模型では、第一世代の荷電レプトンに位置付けられる。電子は電荷−1、スピンのフェルミ粒子である。記号は e で表される。また、ワインバーグ=サラム理論において弱アイソスピンは−、弱超電荷は−である。.

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電子移動反応

電子移動反応(でんしいどうはんのう)とは、狭義には一電子の移動が起こる反応であり、素反応の一つ。広義には、狭義の電子移動反応を鍵反応とするもの全てを指すことが多い。一般に、電子を与えるものを電子供与体(電子ドナー)と呼び、電子を受け取るものを電子受容体(電子アクセプター)と呼称する。酸化還元反応は、必然的に素反応として電子移動反応を含む。電子移動反応速度については基本的にマーカス・ハッシュ理論で説明され、ルドルフ・マーカスはこの業績により1992年度ノーベル化学賞を受賞している。 電子移動反応のうち、基底状態から進行する電子移動反応を熱電子移動、光励起状態から進行する電子移動反応を光電子移動という。 Category:化学反応 zh:電子轉移.

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電荷

電荷(でんか、electric charge)は、素粒子が持つ性質の一つである。電気量とも呼ぶ。電荷の量を電荷量という。電荷量のことを単に電荷と呼んだり、電荷を持つ粒子のことを電荷と呼んだりすることもある。.

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標準電極電位

標準電極電位(ひょうじゅんでんきょくでんい、standard electrode potential)は、ある電気化学反応(電極反応)について、標準状態(反応に関与する全ての化学種の活量が1かつ平衡状態となっている時の電極電位である。標準電位(standard potential)、標準還元電位(standard reduction potential)とも呼ばれる。.

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水素吸蔵合金

金属の中には、水素を取り込む性質のあるものが複数あることが知られている。水素吸蔵合金(すいそきゅうぞうごうきん)とは、このような性質を合金化によって最適化し、水素を吸わせることを目的として開発された合金のこと。水素貯蔵合金とも呼ばれる高効率水素吸蔵合金、p.3.

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水素イオン指数

水素イオン指数(すいそイオンしすう、Wasserstoffionenexponent)とは、溶液の液性(酸性・アルカリ性の程度)を表す物理量で、記号pHで表す。水素イオン濃度指数または水素指数とも呼ばれる。1909年にデンマークの生化学者セレン・セーレンセンが提案した『化学の原典』 p. 69.

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