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貯蔵タンパク質

索引 貯蔵タンパク質

貯蔵タンパク質(ちょぞうタンパクしつ)は、生物によって使われる金属イオンやアミノ酸の生物学的蓄えである。植物の種子や卵白、乳などに含まれる。 フェリチンは鉄を貯蔵する貯蔵タンパク質の一例である。鉄はヘムの構成成分であり、輸送タンパク質ヘモグロビンやシトクロム類に含まれている。 一部の貯蔵タンパク質はアミノ酸を貯蔵する。貯蔵タンパク質のアミノ酸は動物あるい植物の胚発生に用いられる。動物におけるアミノ酸貯蔵タンパク質にはカゼインやオボアルブミンがある。 種子、特にマメ科植物のものは高濃度の貯蔵タンパク質を含んでいる。これらの種子の乾燥重量の最大25パーセントが貯蔵タンパク質からなっている。.

18 関係: 卵白ヘムヘモグロビンフェリチンアミノ酸イオンオボアルブミンカゼインシトクロムタンパク質動物種子輸送タンパク質金属植物

卵白

鶏卵の構造 卵白(らんぱく)は、鳥類など有羊膜類の卵において卵黄膜と卵殻膜の間にあるゾル状の物質。90%近くが水分で、残りは主にタンパク質である。胚の発生に必要な水分を保持、供給し、加えて胚と卵黄を物理的、化学的に保護する役割も持つ。 卵黄は受精卵の細胞に由来するが、卵白および卵殻は母親の輸卵管で付加される。濃度から水様卵白と濃厚卵白に分けられる。卵黄を卵白中に浮遊させる構造としてカラザがあり、これも卵白の一部である。 蛋白質の「蛋白」とは「蛋」、つまり鳥の卵の「白」い部分を意味し、元来、卵白を指す言葉である。卵白タンパク質の主成分はアルブミンであり、これは卵白を意味する Albumen の語尾を、タンパク質名の慣用として -in に変化させたものである。卵アルブミンに対してアレルギー反応を起こす人もいる。他にはリゾチームと呼ばれる加水分解酵素が含まれており、この酵素は細菌の細胞壁を構成するペプチドグリカンを加水分解して溶菌を引き起こすことで、卵に対する細菌感染を防いでいる。また、トランスフェリンの一種であると呼ばれる糖タンパク質も含まれており、雑菌からキレート作用により鉄分を奪い、その繁殖を抑制している。人体内では鉄分の吸収を高める働きも有する。 卵白には、鉄と強く結合するが12%含まれており、病原菌が鉄を利用できないようにして抗菌性がある。卵全体では卵黄に鉄が保存されている 卵生の有羊膜類は系統的には本来卵白を持つものであるが、トカゲ、ヘビのような有鱗類の卵は二次的に卵白が退化して、発生に必要な水分を卵が産み付けられた土壌のような外界から吸収する。そのため、卵は発生の進行に伴って水分を吸って膨張することが知られている。この性質は有鱗類の祖先がいったん卵胎生の性質を獲得した後に、二次的に卵生に戻ったからではないかとする説が提唱されている。 日常的には白身(しろみ)と呼ばれ、卵黄が黄身と呼ばれる。もっとも身近な卵白は鶏卵のものであり、淡雪やメレンゲの主材料となる。.

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乳汁(にゅうじゅう、ちちしる)とは、乳(ちち、にゅう)、ミルク(milk)とも言われる、動物のうち哺乳類が幼児に栄養を与えて育てるために母体が作りだす分泌液である。特に母乳(ぼにゅう)と呼ぶ場合は、ヒトの女性が出す乳汁を指すのが慣例である。誕生後の哺乳類が他の食物を摂取できるようになるまでの間、子供の成長に見合った栄養を獲得できる最初の源となる。.

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ヘム

ヘムaの構造 ヘムbの構造 ヘム(英語: Haem、米語: Heme、ドイツ語: Häm)は、2価の鉄原子とポルフィリンから成る錯体である。通常、2価の鉄とIX型プロトポルフィリンからなるプロトヘムであるフェロヘムのことをさすことが多い。ヘモグロビン、ミオグロビン、ミトコンドリアの電子伝達系(シトクロム)、薬物代謝酵素(P450)、カタラーゼ、一酸化窒素合成酵素、ペルオキシダーゼなどのヘムタンパク質の補欠分子族として構成する。ヘモグロビンは、ヘムとグロビンから成る。ヘムの鉄原子が酸素分子と結合することで、ヘモグロビンは酸素を運搬している。 フェリヘムやヘモクロム、ヘミン、ヘマチンなど、その他のポルフィリンの鉄錯体もヘムと総称されることもある。.

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ヘモグロビン

ヘモグロビン(hemoglobin)とは、ヒトを含む全ての脊椎動物や一部のその他の動物の血液中に見られる赤血球の中に存在するタンパク質である。酸素分子と結合する性質を持ち、肺から全身へと酸素を運搬する役割を担っている。赤色素であるヘムを持っているため赤色を帯びている。 以下では、特にことわりのない限り、ヒトのヘモグロビンについて解説する。.

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フェリチン

フェリチン(Ferritin)とは、鉄結合性タンパク質の一種である。生物の細胞内において、鉄と結合することにより鉄を保存し、必要なときに鉄を放出する。藻類、細菌、高等植物、ヒト、動物を含むほぼすべての生物がフェリチンを合成する。ヒトにおいては鉄不足と鉄過剰を抑える役割を持つ。フェリチンはほとんどの組織の細胞質に存在するが、大部分は鉄運搬体として血漿中に分泌されている。血漿フェリチンの量は、肉体に蓄積されている鉄の総量の推計指標であり、鉄欠乏性貧血の診断材料である。 フェリチンは、24個のタンパク質から成る球状タンパク質複合体であり、鉄を内部に取り込む籠の形状をしている。原核生物と真核生物の両方において主要な細胞内の鉄貯蔵庫であり、鉄を水溶性かつ非毒性に保つ。鉄と結合していないフェリチンをアポフェリチン(apoferritin)と呼ぶ。.

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アミノ酸

リシンの構造式。最も構造が単純なアミノ酸 トリプトファンの構造式。最も構造が複雑なアミノ酸の1つ。 アミノ酸(アミノさん、amino acid)とは、広義には(特に化学の分野では)、アミノ基とカルボキシル基の両方の官能基を持つ有機化合物の総称である。一方、狭義には(特に生化学の分野やその他より一般的な場合には)、生体のタンパク質の構成ユニットとなる「α-アミノ酸」を指す。分子生物学など、生体分子をあつかう生命科学分野においては、遺伝暗号表に含まれるプロリン(イミノ酸に分類される)を、便宜上アミノ酸に含めることが多い。 タンパク質を構成するアミノ酸のうち、動物が体内で合成できないアミノ酸を、その種にとっての必須アミノ酸と呼ぶ。必須アミノ酸は動物種によって異なる。.

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イオン

イオン(Ion、ion)とは、電子の過剰あるいは欠損により電荷を帯びた原子または原子団のことである。電離層などのプラズマ、電解質の水溶液、イオン結晶などのイオン結合性を持つ物質内などに存在する。 陰極や陽極に引かれて動くことから、ギリシャ語のἰόνイオン, ローマ字表記でion("going")より、 ion(移動)の名が付けられた。.

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オボアルブミン

ボアルブミン(Ovalbumin、略称: OVA)は、卵白を構成する主要なタンパク質で、全タンパク質の60-65%を占める。配列と三次元構造はセルピンスーパーファミリーと相当であるが、セリンプロテアーゼ阻害活性は持たない。オボアルブミンの機能は未知であるが、貯蔵タンパク質と関わっていると推定されている。.

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カゼイン

イン()は、牛乳やチーズなどにふくまれるリンタンパクの一種。またはそれを原料とするカゼインプラスチックの略称としても用いられる。.

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シトクロム

トクロム(cytochrome, cyt、Zytochrom, Cytochrom)は、酸化還元機能を持つヘム鉄を含有する、ヘムタンパク質の一種である。1886年にMacMunnによって存在が指摘され、1925年にデーヴィッド・ケイリン によるウマの胃に寄生するヒツジバエ科ウマバエ幼虫を用いた研究によって酸化還元機能を持ち好気呼吸に重要な役割を持つことが実証された。 チトクロム、サイトクロム、シトクロームなどと呼ばれることもある。.

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タンパク質

ミオグロビンの3D構造。αヘリックスをカラー化している。このタンパク質はX線回折によって初めてその構造が解明された。 タンパク質(タンパクしつ、蛋白質、 、 )とは、20種類存在するL-アミノ酸が鎖状に多数連結(重合)してできた高分子化合物であり、生物の重要な構成成分のひとつである生化学辞典第2版、p.810 【タンパク質】。 構成するアミノ酸の数や種類、また結合の順序によって種類が異なり、分子量約4000前後のものから、数千万から億単位になるウイルスタンパク質まで多種類が存在する。連結したアミノ酸の個数が少ない場合にはペプチドと言い、これが直線状に連なったものはポリペプチドと呼ばれる武村(2011)、p.24-33、第一章 たんぱく質の性質、第二節 肉を食べることの意味ことが多いが、名称の使い分けを決める明確なアミノ酸の個数が決まっているわけではないようである。 タンパク質は、炭水化物、脂質とともに三大栄養素と呼ばれ、英語の各々の頭文字を取って「PFC」とも呼ばれる。タンパク質は身体をつくる役割も果たしている『見てわかる!栄養の図解事典』。.

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動物

動物(どうぶつ、羅: Animalia、単数: Animal)とは、.

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種子

子 (しゅし、〈たね〉) とは種子植物で有性生殖によって形成される散布体である。一般には、単に種(たね)と呼ばれることが多い。 種子は親植物の組織起源の種皮(しゅひ)という皮に包まれ、その中には受精卵から発育した幼い植物体、すなわち胚が入っている。種子はめしべにある胚珠から発達する。花のつくりの場合は、子房は柱頭の下などに多い。被子植物の場合、種子は子房に包まれていて、これが後に果実となる。裸子植物の場合は、めしべの表面に乗っている。 農業上繁殖に用いられるものは、厳密には種子でなくとも、'''種'''もみ・'''種'''芋・'''種'''馬などと呼ばれる。.

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輸送タンパク質

輸送タンパク質(Transport protein)は、生体内で物質の移動の機能を果たすタンパク質である。輸送タンパク質は、全ての生物にとって成長に必須である。輸送タンパク質には複数の種類がある。キャリアタンパク質は、生体膜を通したイオンや小分子、他のタンパク質等の高分子の移動に関わっている。キャリアタンパク質は内在性膜タンパク質で膜内に存在し、ここを通して物質を移動させる。タンパク質は、促進拡散または能動輸送で物質の移動を助けていると考えられている。それぞれのキャリアタンパク質は、たった1つの物質かよく似た1群の物質のみを認識するように設計されている。研究によって、特定のキャリアタンパク質と特定の病気が関連付けられている。膜輸送体は、このようなキャリアとして働く膜タンパク質である。 小胞輸送タンパク質は膜タンパク質で、小胞による細胞内の輸送を制御または手助けする。.

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胚(はい、独,英: Embryo)とは多細胞生物の個体発生におけるごく初期の段階の個体を指す。胚子ともいう。.

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金属

リウム の結晶。 リチウム。原子番号が一番小さな金属 金属(きんぞく、metal)とは、展性、塑性(延性)に富み機械工作が可能な、電気および熱の良導体であり、金属光沢という特有の光沢を持つ物質の総称である。水銀を例外として常温・常圧状態では透明ではない固体となり、液化状態でも良導体性と光沢性は維持される。 単体で金属の性質を持つ元素を「金属元素」と呼び、金属内部の原子同士は金属結合という陽イオンが自由電子を媒介とする金属結晶状態にある。周期表において、ホウ素、ケイ素、ヒ素、テルル、アスタチン(これらは半金属と呼ばれる)を結ぶ斜めの線より左に位置する元素が金属元素に当たる。異なる金属同士の混合物である合金、ある種の非金属を含む相でも金属様性質を示すものは金属に含まれる。.

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鉄(てつ、旧字体/繁体字表記:鐵、iron、ferrum)は、原子番号26の元素である。元素記号は Fe。金属元素の1つで、遷移元素である。太陽や他の天体にも豊富に存在し、地球の地殻の約5%を占め、大部分は外核・内核にある。.

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植物

植物(しょくぶつ、plantae)とは、生物区分のひとつ。以下に見るように多義的である。.

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