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緊密イオン対

索引 緊密イオン対

化学において、緊密イオン対(きんみつイオンつい、intimate ion pair)の概念は、によって導入され、陽イオン、陰イオン、周囲の溶媒分子の間の相互作用を説明する。無機塩の普通の水溶液中では、イオンは完全に溶媒和されており、対イオンから遮蔽されている。極性の低い溶媒中では、2つのイオンはある程度まだ繋がっていることができる。「緊密」あるいは「密接」なイオン対では、2つのイオン間に溶媒分子が存在しない。溶媒和が上昇すると、イオン結合は低下し、「緩い」イオン対となる。イオン対の概念は加溶媒分解における立体化学を説明する。 緊密イオン対の概念は、SN1反応中にわずかに立体化学が反転する傾向について説明するために使われる。溶液中の溶媒あるいはその他のイオンはカルボカチオンを形成するための脱離基の除去を手助けすることができ、この場合SN1様式で反応が進行する。同様に、脱離基はカチオン性反応中間体と緩く会合しうる。脱離基と溶媒またはイオンの会合は、初期カルボカチオンの一方向を効果的に塞ぐのに対して、反対側からは求核剤が攻撃できる。これによって、純粋なSN1反応ではラセミ生成物が得られるはずであるが、立体化学が反転した生成物がわずかに過剰に得られる。.

7 関係: 加溶媒分解化学分子イオン立体化学SN1反応溶媒

加溶媒分解

加溶媒分解または溶媒化分解(Solvolysis)とは、求核剤が溶媒で反応物が溶質である求核置換反応(SN1)または脱離反応である 。反応物がキラル分子の場合、ラセミ体が得られる。しかし、加溶媒分解は緊密イオン対による立体障害によりときに複雑となる。脱離したアニオンがカルボカチオンに近接したままであり、求核剤による求核攻撃を効率よく遮蔽する。.

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化学

化学(かがく、英語:chemistry、羅語:chemia ケーミア)とは、さまざまな物質の構造・性質および物質相互の反応を研究する、自然科学の一部門である。言い換えると、物質が、何から、どのような構造で出来ているか、どんな特徴や性質を持っているか、そして相互作用や反応によってどのように別なものに変化するか、を研究する岩波理化学辞典 (1994) 、p207、【化学】。 すべての--> 日本語では同音異義の「科学」(science)との混同を避けるため、化学を湯桶読みして「ばけがく」と呼ぶこともある。.

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分子

分子(ぶんし)とは、2つ以上の原子から構成される電荷的に中性な物質を指すIUPAC.

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イオン

イオン(Ion、ion)とは、電子の過剰あるいは欠損により電荷を帯びた原子または原子団のことである。電離層などのプラズマ、電解質の水溶液、イオン結晶などのイオン結合性を持つ物質内などに存在する。 陰極や陽極に引かれて動くことから、ギリシャ語のἰόνイオン, ローマ字表記でion("going")より、 ion(移動)の名が付けられた。.

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立体化学

立体化学(りったいかがく、英語:stereochemistry)とは、分子の3次元的な構造のこと、あるいはそれを明らかにするための方法論や、それに由来する物性論などを含めた学問領域をいう。 化学物質の立体的な構造は、その物性に極めて大きな影響を及ぼす。したがって、立体化学は化学のなかでも最も基本的かつ重要な項目である。基本的な分野であるため、講義科目や教科書名で多用される用語である。.

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SN1反応

SN1反応(エスエヌワンはんのう)とは、有機化学における置換反応の一種である。 "SN"は求核置換反応であることを示し、"1"は律速段階(英語版)がであることを示している。したがって、反応速度式は求電子剤の濃度の1乗、求核剤の濃度の0乗に比例した式になる。これは求核剤がカルボカチオン中間体に比べて過剰にある場合でも成り立つが、この場合反応速度式はを用いてより正確に記述することができる。反応にはカルボカチオン中間体が関わっており、二級や三級のハロゲン化アルキルが強塩基下または強酸下で第二級ないし第三級のアルコールと反応する際に観察される。一級のハロゲン化アルキルについては代わりにSN2反応が起きる。無機化学では、SN1反応は「」としばしば呼ばれる。解離の経路についてはによって記述される。SN1反応の反応機構はクリストファー・ケルク・インゴルドらによって1940年に提唱された。 この反応はSN2反応ほど求核剤の強さに依存しない。.

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溶媒

水は最も身近で代表的な溶媒である。 溶媒(ようばい、solvent)は、他の物質を溶かす物質の呼称。工業分野では溶剤(ようざい)と呼ばれることも多い。最も一般的に使用される水のほか、アルコールやアセトン、ヘキサンのような有機物も多く用いられ、これらは特に有機溶媒(有機溶剤)と呼ばれる。 溶媒に溶かされるものを溶質(solute)といい、溶媒と溶質を合わせて溶液(solution)という。溶媒としては、目的とする物質を良く溶かすこと(溶解度が高い)、化学的に安定で溶質と化学反応しないことが最も重要である。目的によっては沸点が低く除去しやすいことや、可燃性や毒性、環境への影響などを含めた安全性も重視される。水以外の多くの溶媒は、きわめて燃えやすく、毒性の強い蒸気を出す。また、化学反応では、溶媒の種類によって反応の進み方が著しく異なることが知られている(溶媒和効果)。 一般的に溶媒として扱われる物質は常温常圧では無色の液体であり、独特の臭気を持つものも多い。有機溶媒は一般用途としてドライクリーニング(テトラクロロエチレン)、シンナー(トルエン、テルピン油)、マニキュア除去液や接着剤(アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル)、染み抜き(ヘキサン、石油エーテル)、合成洗剤(オレンジオイル)、香水(エタノール)あるいは化学合成や樹脂製品の加工に使用される。また抽出に用いる。.

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