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硝化作用

索引 硝化作用

素循環のモデル図硝化作用(しょうかさよう)はアンモニアから亜硝酸や硝酸を生ずる微生物による作用を指す。アンモニアを酸化し亜硝酸を生ずるアンモニア酸化細菌・アンモニア酸化古細菌、亜硝酸を酸化し硝酸を生ずる亜硝酸酸化細菌により反応が進む。これらの細菌は独立栄養細菌で、それぞれアンモニアの酸化、亜硝酸の酸化によりエネルギーを得る。有機成分の存在下ではほとんど増殖せず、死滅することもある。 土の中では、有機物に含まれる有機態窒素がアンモニアまで分解されるアンモニア化成、アンモニアから硝酸を生ずる硝酸化成が進み、作物に吸収される。 野菜など多く園芸作物はアンモニア態窒素より硝酸態窒素を好んで吸収する好硝酸性植物であるため、この反応はきわめて重要である。アンモニア濃度が高く、硝酸化成が進まない場合、アンモニア過剰障害が生じることがある。.

15 関係: 古細菌並行複式無機化法下水道亜硝酸亜硝酸菌園芸作物ニトロソプミルス・マリティムスアンモニア硝化作用硝酸硝酸菌環境工学独立栄養生物脱窒浄化槽

古細菌

古細菌(こさいきん、アーキア、ラテン語:archaea/アルカエア、単数形:archaeum, archaeon)は、生物の分類の一つで、''sn''-グリセロール1-リン酸のイソプレノイドエーテル(他生物はsn-グリセロール3-リン酸の脂肪酸エステル)より構成される細胞膜に特徴付けられる生物群、またはそこに含まれる生物のことである。古"細菌"と名付けられてはいるが、細菌(バクテリア。本記事では明確化のため真正細菌と称する)とは異なる系統に属している。このため、始原菌(しげんきん)や後生細菌(こうせいさいきん)という呼称が提案されたが、現在では細菌や菌などの意味を含まない を音写してアーキアと呼ぶことが多くなっている。 形態はほとんど細菌と同一、細菌の一系統と考えられていた時期もある。しかしrRNAから得られる進化的な近縁性は細菌と真核生物の間ほども離れており、現在の生物分類上では独立したドメインまたは界が与えられることが多い。一般には、メタン菌・高度好塩菌・好熱好酸菌・超好熱菌など、極限環境に生息する生物として認知されている。.

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並行複式無機化法

並行複式無機化法とは有機態窒素からアンモニアまでの分解、アンモニアから硝酸を生ずる硝化作用の二つの無機化反応を並行して進める方法。有機態窒素を原料に硝酸を生ずることが可能になる。日本酒醸造におけるデンプンから糖までの分解と糖からエタノールを生ずる反応との二つの反応を同時に行う並行複式発酵法をイメージして命名された。 有機物に含まれる有機態窒素は、土の中ではまず低分子化された後、アンモニアまで分解され、硝化細菌の働きにより硝酸を生ずる。しかし水の中など微生物の貧弱な環境に有機物を添加すると、雑菌などによりアンモニアまでの分解は進むが、硝酸を生ずることはない。このため異臭が強く、いわゆる腐敗臭が発生する。 これを回避するには水の中に硝化細菌を生息させ、硝酸まで無機化を進める必要があるが、硝化細菌は有機成分に弱い性質があるため、硝化細菌をあらかじめ水の中に添加していても、有機成分の投入により硝化菌が死滅してしまった。 本法は、馴化培養の手法を利用することにより、有機成分の添加による硝化細菌の死滅を回避する。すなわち、硝化細菌の生育に悪影響を及ぼさない程度に有機成分の添加を徐々に行い(徐添加)、やがて発生するアンモニアを利用して硝化細菌が増殖、硝酸を生ずるようにする。 硝酸の生成効率は高く、有機態窒素の98%以上を硝酸として得ることが可能である。.

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下水道

明治10年代のレンガ製下水道管(横浜市) 下水道(げすいどう)は、主に都市部の雨水(うすい)および汚水(おすい)を、地下水路などで集めた後に公共用水域へ排出するための施設・設備の集合体。多くは浄化などの水処理を行う。 雨水としては、気象学における降水および、いったん降り積もった雪が気温の上昇などで融けた融雪水も含むが、いずれも路面など地表にあるものが対象で、河川水や地下水となったものは除く。 汚水としては、水洗式便所からの屎尿や、家庭における調理・洗濯で生じる生活排水と、商店やホテル・町工場から大工場にいたる事業場からの産業排水(耕作は除く)などがある。.

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亜硝酸

亜硝酸(あしょうさん、nitrous acid)とは、窒素のオキソ酸のひとつで化学式 HNO2 で表される弱酸である。IUPAC命名法系統名はジオキソ硝酸 (dioxonitric(III) acid) である。遊離酸の状態では不安定で分解しやすい為、亜硝酸塩または亜硝酸エステル等の形で保存あるいは使用されることが多い。.

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亜硝酸菌

亜硝酸菌(あしょうさんきん)とは土壌中のアンモニアを亜硝酸に酸化する細菌と古細菌の総称。硝酸菌とともに硝化菌ともいう。 生物体やその排出物が腐敗して生じるアンモニアを亜硝酸に変え、その際発生するエネルギーを炭酸同化に用いる。反応式は である。 亜硝酸はさらに硝酸菌により硝酸に変えられる。 一般に、植物はアンモニア態窒素より硝酸態窒素を好み、栄養として硝酸を根から吸収するため、亜硝酸菌を含む硝化菌の存在は植物の生育に深く関与する。嫌気条件では、硝酸は脱窒菌によって窒素にまで還元され大気中に戻っていく。 このように亜硝酸菌は自然界における窒素循環の一端を担う重要な役割を果たしている。.

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園芸作物

園芸作物(えんげいさくもつ)とは広義の農作物のうちの1つで、花卉、野菜、果樹を指す。.

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ニトロソプミルス・マリティムス

ニトロソプミルス・マリティムス(Nitrosopumilus maritimus)は、2005年に水族館から分離されたタウムアーキオータ門(海洋性クレンアーキオータ)に属するアンモニア酸化古細菌。タウムアーキオータとしては最も早く培養に成功した。 従来古細菌は極限環境にのみに分布すると考えられてきたが、1992年に海洋からクレンアーキオータに属すと考えられる16S rRNA配列が検出され、marine archaeal group 1などと呼ばれた。しかしこのグループは分離が困難で、1996年に海綿に共生する"Cenarchaeum symbiosum"が発見されたものの、あまり研究は進まず、その生態は謎に包まれていた。 その中で、Nitrosopumilus maritimusは2005年にシアトル水族館の海洋性熱帯魚の水槽から単離された。形態や16S rRNA配列から前述のmarine archaeal group 1に属すと考えられている。少なくともアンモニアを酸化して独立栄養的に生育することができると見られている。近縁の古細菌のDNAは土壌からも検出される上、検出量はアンモニアを酸化する細菌の10-100倍にも達すことがあり、窒素循環で重要な地位を占めている可能性がある。同様の亜硝酸古細菌(ただし好熱菌)が、2007年("Nitrososphaera gargensis")と、2008年("Nitrosocaldus yellowstonii")に発見されている。 形態は0.5×0.2×0.2 μm程の大きさを持つ桿菌。学名のNitrosopumilus maritimus(ニトロソプーミルス・マリティムス)は、「海の、亜硝酸を作る小人」といった意味を帯びる。 ゲノムは2007年に解読が終了。ゲノムサイズは、164万5259塩基対、ORFは1795箇所。2017年に記載された。.

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アンモニア

アンモニア (ammonia) は分子式が NH_3 で表される無機化合物。常温常圧では無色の気体で、特有の強い刺激臭を持つ。 水に良く溶けるため、水溶液(アンモニア水)として使用されることも多く、化学工業では基礎的な窒素源として重要である。また生体において有毒であるため、重要視される物質である。塩基の程度は水酸化ナトリウムより弱い。 窒素原子上の孤立電子対のはたらきにより、金属錯体の配位子となり、その場合はアンミンと呼ばれる。 名称の由来は、古代エジプトのアモン神殿の近くからアンモニウム塩が産出した事による。ラテン語の sol ammoniacum(アモンの塩)を語源とする。「アモンの塩」が意味する化合物は食塩と尿から合成されていた塩化アンモニウムである。アンモニアを初めて合成したのはジョゼフ・プリーストリー(1774年)である。 共役酸 (NH4+) はアンモニウムイオン、共役塩基 (NH2-) はアミドイオンである。.

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硝化作用

素循環のモデル図硝化作用(しょうかさよう)はアンモニアから亜硝酸や硝酸を生ずる微生物による作用を指す。アンモニアを酸化し亜硝酸を生ずるアンモニア酸化細菌・アンモニア酸化古細菌、亜硝酸を酸化し硝酸を生ずる亜硝酸酸化細菌により反応が進む。これらの細菌は独立栄養細菌で、それぞれアンモニアの酸化、亜硝酸の酸化によりエネルギーを得る。有機成分の存在下ではほとんど増殖せず、死滅することもある。 土の中では、有機物に含まれる有機態窒素がアンモニアまで分解されるアンモニア化成、アンモニアから硝酸を生ずる硝酸化成が進み、作物に吸収される。 野菜など多く園芸作物はアンモニア態窒素より硝酸態窒素を好んで吸収する好硝酸性植物であるため、この反応はきわめて重要である。アンモニア濃度が高く、硝酸化成が進まない場合、アンモニア過剰障害が生じることがある。.

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硝酸

硝酸(しょうさん、nitric acid)は窒素のオキソ酸で、化学式 HNO3 で表される。代表的な強酸の1つで、様々な金属と反応して塩を形成する。有機化合物のニトロ化に用いられる。硝酸は消防法第2条第7項及び別表第一第6類3号により危険物第6類に指定され、硝酸を 10 % 以上含有する溶液は医薬用外劇物にも指定されている。 濃硝酸に二酸化窒素、四酸化二窒素を溶かしたものは発煙硝酸、赤煙硝酸と呼ばれ、さらに強力な酸化力を持つ。その強力な酸化力を利用してロケットの酸化剤や推進剤として用いられる。.

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硝酸菌

硝酸菌(しょうさんきん、nitrate bacteria)は、亜硝酸を硝酸に酸化することで得られるエネルギー(下記)を用いて炭酸固定を行うプロテオバクテリアの一群。土壌中や海洋に広く生息する。Nitrobacter 属、Nitrococcus 属などが含まれる。亜硝酸菌とともに硝化作用を通して自然界の窒素循環に役立っている。.

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環境工学

境工学(かんきょうこうがく、英語:environmental engineering)は、さまざまな環境問題を技術的に解決したり、環境を向上させたりする方法を探ろうとする工学の一分野。また、広義には、地球環境問題に限らず、生活環境や地域環境も対象に含む。実際に行われている研究は、「環境工学」というくくりよりは、より細分化された専門分野を活用して環境問題の技術的解決を研究している場合が多い。.

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独立栄養生物

立栄養生物(どくりつえいようせいぶつ、autotroph)は、無機化合物(二酸化炭素、重炭酸塩など)だけを炭素源とし、無機化合物または光をエネルギー源として生育する生物をいう。食物連鎖では生産者に当たる。従属栄養生物(heterotroph)の逆。 独立栄養生物は、エネルギー源により2つに分けられる:.

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脱窒

窒素循環のモデル図 脱窒(だっちつ)とは、窒素化合物を分子状窒素として大気中へ放散させる作用または工程を指す。窒素循環の最終段階であり、主に微生物によって行われる西尾隆、 日本土壌肥料学雑誌 Vol.65 (1994) No.4 p.463-471, 。 無機窒素塩類を化学肥料として多用する近代農業のもとでは、作物の同化作用へ吸収されず残留したそれら塩類が地下水へ侵入・汚染することを制限する役割を果たしている。.

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浄化槽

浄化槽の概略図 外観。これを地下に設置する。 浄化槽(じょうかそう)とは、水洗式便所と連結して、屎尿(糞および尿)および、それと併せて雑排水(生活に伴い発生する汚水(生活排水)を処理し、終末処理下水道以外に放流するための設備である(浄化槽法より)。 現在の法律(平成13年改正以降)で「浄化槽」と言えば「合併処理浄化槽」のことを指す(なお、法律改正前に設置されている単独処理浄化槽(し尿のみを処理する浄化槽)については「浄化槽とみなす」(みなし浄化槽)と分類している)。また、浄化槽の目的として、旧法(改正以前)、および「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」および「清掃法」(浄化槽法施行前は同法が浄化槽について、監理していた)では、汚水の衛生処理(伝染病の予防、蔓延の防止等)を目的としていたが、現法ではこれと併せて環境保全についても目的としている。 汚水の処理には、みなし浄化槽および小規模槽については、「沈殿」による固液分離機能と嫌気性と好気性の微生物の浄化作用を利用している。中、大規模槽については、汚水中に含まれる固形分の「除沙」機能と「流量調整」機能、および好気性の微生物の浄化作用および「沈澱」による固液分離を利用している。また、一部の浄化槽では、「ろ過」及び「凝集」による物理的処理および「脱窒機能」を用いて処理水質の高度化を図っているものもある。.

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硝化硝酸化成

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