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形式的検証

索引 形式的検証

形式的検証(けいしきてきけんしょう)とは、ハードウェアおよびソフトウェアのシステムにおいて形式手法や数学を利用し、何らかの形式仕様記述やプロパティに照らしてシステムが正しいことを証明したり、逆に正しくないことを証明することである。.

37 関係: Association for Computing Machinery形式仕様記述形式等価判定形式手法ペトリネットハードウェアモデル検査ユースケースプログラム導出プログラム意味論プロセス計算デジタル回路ホーア論理オペレーティングシステムソースコードソフトウェア公理的意味論状態遷移系線形論理線形時相論理非古典論理静的コード解析表示的意味論証明計算木論理関数型言語自動定理証明L4マイクロカーネルファミリーPikeOSProperty Specification Language抽象解釈有限モデル理論有限オートマトン操作的意味論数学数理モデル時相論理

Association for Computing Machinery

Association for Computing Machinery (ACM) は、ニューヨークに本部のあるコンピュータ科学分野の国際学会。1947年設立。IEEEとともに、この分野で最も影響力の強い学会であり、IEEEがその名と由来や歴史からエレクトロニクスや通信分野の工学に強いのに対し、数学的な理論計算機科学のような分野もカバーする。日本語に訳して「計算機械学会」とされることもあるが、こんにちこの訳語が用いられることはほとんどなく、通常は単に"ACM"という略称で呼ばれるのがもっぱらである。ACMの「A」は Association (学会、団体) の頭文字であるが、アメリカ数学会 (AMS) と混同して「米国計算機学会」と誤訳されることがある。 数多くの国際会議を開催しており、人目を惹くデモ映像のSIGGRAPHやSIGMODなどはよく知られている。他の多くの学会と同様にすぐれた業績などへの表彰もおこなっているが、チューリング賞は、特にこの分野の最高の賞とみなされており、物理や化学といった分野におけるノーベル賞に匹敵するものと扱われることもある(他の賞についても時折「~のノーベル賞」といったような表現が使われることがあるが、この分野の全てを対象とした世界トップクラスの賞という位置づけにあるのはチューリング賞をおいて他にない)。.

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形式仕様記述

形式仕様記述(けいしきしようきじゅつ、formal specification)とは形式手法のひとつで、何らのシステムなどについて、その性質などの仕様を形式的に記述する手法や、そういった手法による仕様の記述である。 形式的な仕様を与えることにより、対象システムが仕様に照らして正しいかどうかを形式的に判定することが可能となる(形式的検証)。また、仕様策定の工程で仕様の不整合を検出することが可能となり、実装工程のような開発の後半での仕様不備発覚、それに伴う手戻り(多大なコストを要する場合が多い)を防ぐという利点がある。他の使われ方として、仕様から設計、設計から実装へと段階的に検証可能なステップを踏んで詳細化し、開発工程で不具合を作りこむのを防ぐ。 設計(や実装)の「正当性」はそれ自身だけで確認できないという点が重要である。正当性は与えられた仕様に照らして初めて検証可能であり、形式仕様記述が解決すべき問題を正しく記述できるかどうかは別の問題である。これもまた困難な問題であり、非形式的な実際の問題を抽象化された形式的仕様記述で正しく記述する問題に帰着する。そして、そのような抽象化は形式的証明が不可能である。しかし、仕様が表現することを期待されている特性に関わる定理を証明することによって仕様記述を検証することは可能である。もし検証結果が正しければ、それらの定理は仕様記述者の仕様記述および根底にある問題領域との関係への理解を深める。検証結果が正しくない場合、その仕様は元となっている問題領域を正しく反映しているとは言えないので、仕様記述者はさらに理解を深めて仕様記述を改訂することになるだろう。.

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形式等価判定

形式等価判定(けいしきとうかはんてい、Formal Equivalence Checking)は EDAの一部であり、デジタル集積回路の開発過程において、ある回路設計についての2つの表現が同じ振る舞いを表していることを形式的に証明するために用いられる手法。.

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形式手法

Z言語を使った形式仕様記述の例 形式手法(けいしきしゅほう、formal methods)は、ソフトウェア工学における数学を基盤としたソフトウェアおよびハードウェアシステムの仕様記述、開発、検証の技術である。ソフトウェアおよびハードウェア設計への形式手法の適用は、他の工学分野と同様、適切な数学的解析を行うことで設計の信頼性と頑健性が向上するという予想によって動機付けられている。 形式手法は理論計算機科学の様々な成果を基盤として応用したものであり、数理論理学、形式言語、オートマタ理論、プログラム意味論、型システム、代数的データ型などを活用して、ソフトウェアおよびハードウェアの仕様記述とその検証を行う。.

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ペトリネット

ペトリネット ペトリネット(Petri net)とは、カール・アダム・ペトリが1962年に発表した離散分散システムを数学的に表現する手法である。モデリング言語としては分散システムを注釈付の有向2部グラフとして視覚的に表現する。.

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ハードウェア

ハードウェア (hardware) とは、システムの物理的な構成要素を指す一般用語である。日本語では機械、装置、設備のことを指す。ソフトウェアとの対比語であり、単に「ハード」とも呼ばれる。.

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モデル検査

モデル検査(Model Checking)とは、形式システムをアルゴリズム的に検証する手法である。ハードウェアやソフトウェアの設計から導出されたモデルが形式仕様を満足するかどうか検証する。仕様は時相論理の論理式の形式で記述することが多い。.

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ユースケース

ユースケース(Use Case)は、ソフトウェア工学やシステム工学でシステム(あるいはシステムのシステム)の機能的要求を含む振舞を把握するための技法である。各ユースケースは、何らかの目的・目標/機能に関する台本(シナリオ)での主体(アクター(actor))と呼ぶ利用者(ユーザ)とシステムのやりとりを描いている。ユースケースのアクターはエンドユーザーの場合もあるし、別のシステムの場合もある。ユースケースでは技術専門用語をなるべく使わず、エンドユーザーやそのビジネスの専門家に分かり易い用語を用いる。ユースケースの作成は、ビジネスアナリストとエンドユーザーが共同で行う。ユースケースを図にしたものがユースケース図であり、両者を厳密に区別すべき根拠はない。 1986年、後に統一モデリング言語(UML)やラショナル統一プロセス (RUP) で重要な役割を演じたイヴァー・ヤコブソンは、初めてユースケースの視覚化モデリング技法を成文化した。当初彼は usage scenarios とか usage case という用語を使用していたが、それらが英語として不自然であると気づき use case という用語を使うようになった。ヤコブソンが創始したユースケースのモデリングに対して、Kurt Bittner、Alistair Cockburn、Gunnar Overgaard といった人々が改良を加えていった。 1990年代、ユースケースは機能要求を含む振舞を把握する手法として使われるようになってきた。発祥の分野であるオブジェクト指向関連で顕著である。ユースケースの有効性はオブジェクト指向に限らない。ユースケースの仕様は、オブジェクト指向とは直接的な関係がない。 システム工学において、ユースケースはソフトウェア工学よりも抽象度の高いレベルで利用され、システムの任務やシステム保有者の目標を描くのに使われる。より詳細な要求は SysML のリクワイアメント図などで把握される。.

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プログラム導出

プログラム導出とは、計算機科学において数学的手段を用いて仕様からプログラムを導き出すことである。 プログラムを「導出」するとは、通常そのままでは実行不可能な形式的仕様を記述し、数学的に正しい規則を適用して実行可能なプログラムに変換することを意味する。このような手法で得られたプログラムは(最初の仕様にバグがない限り)構造的に正しいことが証明されている。 形式的検証の場合、最初にプログラムを書き、それが与えられた仕様に照らして正しいことの証明を与える。この際の問題は以下の通りである。.

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プログラム意味論

プログラム意味論(program semantics)とは、計算機科学(特に理論計算機科学と分類されることもある)の一分野で、プログラミング言語の意味と計算モデルに関する分野である。形式的なものは、プログラミング言語の形式意味論とも呼ばれる。標準規格等では形式的でなく意味論を与えているものも多い。.

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プロセス計算

プロセス計算(プロセスけいさん、Process calculus)またはプロセス代数(プロセスだいすう、Process algebras)は、計算機科学において並行システムを形式的にモデリングする各種手法の総称。プロセス計算は、独立エージェントやプロセスの集まりにおける相互作用/通信/同期を抽象的に記述するツールである。また、プロセス記述を操作・分析可能にする代数学的規則も提供し、プロセス間の等価性について(双模倣性を使った)形式的推論を可能とする。主な具体例としては、CSP、CCS、ACP があるJ.C.M. Baeten:, Rapport CSR 04-02, Vakgroep Informatica, Technische Universiteit Eindhoven, 2004年。近年ではこれら以外に π計算(英語)、アンビエント計算、PEPA などもある。.

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デジタル回路

デジタル回路(デジタルかいろ。英: digital circuit - ディジタル回路)は、2つの不連続な電位範囲を情報の表現に用いる電子回路で、論理回路の実現法のひとつである。電位帯内であれば信号の状態は同じものとして扱われる。信号レベルが公差、減衰、ノイズなどで若干変動したとしても、しきい値の範囲内ならば無視され、いずれかの状態として扱われる。 通常は2つの状態をとり、0Vに近い電圧と、十分にマージンを取った電源電圧より低い5Vや3V、1.2Vといった電圧で表される。これらはそれぞれ「Low」「High」、又は「L」「H」と表現される。一般には Low を0や偽、High を1や真に対応させることが多い(正論理)が、諸事情により逆に対応させる(負論理)こともある。以上はトランジスタベースの現在広く使われている回路の場合で、真空管による回路など、電圧や方式は他にも多種ある。.

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ホーア論理

ホーア論理(ホーアろんり、Hoare logic.)とは、公理的意味論の立場でプログラムの正当性について厳密に推論するために第一階述語論理を拡張した形式論理の言語を言う。 プログラムの正しさを証明するためのロバート・フロイドによる流れ図に関する方法を基に、計算機科学者のアントニー・ホーアによって提案された。.

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オペレーティングシステム

ペレーティングシステム(Operating System、OS、オーエス)とは、コンピュータのオペレーション(操作・運用・運転)のために、ソフトウェアの中でも基本的、中核的位置づけのシステムソフトウェアである。通常、OSメーカーが組み上げたコンピュータプログラムの集合として、作成され提供されている。 オペレーティングシステムは通常、ユーザーやアプリケーションプログラムとハードウェアの中間に位置し、ユーザーやアプリケーションプログラムに対して標準的なインターフェースを提供すると同時に、ハードウェアなどの各リソースに対して効率的な管理を行う。現代のオペレーティングシステムの主な機能は、ファイルシステムなどの補助記憶装置管理、仮想記憶などのメモリ管理、マルチタスクなどのプロセス管理、更にはGUIなどのユーザインタフェース、TCP/IPなどのネットワーク、などがある。オペレーティングシステムは、パーソナルコンピュータからスーパーコンピュータまでの各種のコンピュータや、更にはスマートフォンやゲーム機などを含む各種の組み込みシステムで、内部的に使用されている。 製品としてのOSには、デスクトップ環境やウィンドウシステムなど、あるいはデータベース管理システム (DBMS) などのミドルウェア、ファイル管理ソフトウェアやエディタや各種設定ツールなどのユーティリティ、基本的なアプリケーションソフトウェア(ウェブブラウザや時計などのアクセサリ)が、マーケティング上の理由などから一緒に含められていることもある。 OSの中で、タスク管理やメモリ管理など特に中核的な機能の部分をカーネル、カーネル以外の部分(シェルなど)をユーザランドと呼ぶ事もある。 現代の主なOSには、Microsoft Windows、Windows Phone、IBM z/OS、Android、macOS(OS X)、iOS、Linux、FreeBSD などがある。.

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ソースコード

青で示されているのが有効なコードである。 ソースコード(source code)とは、コンピュータプログラミング言語で書かれた、コンピュータプログラムである文字列(テキストないしテキストファイル)のことである。.

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ソフトウェア

フトウェア(software)は、コンピューター分野でハードウェア(物理的な機械)と対比される用語で、何らかの処理を行うコンピュータ・プログラムや、更には関連する文書などを指す。ソフトウェアは、一般的にはワープロソフトなど特定の作業や業務を目的としたアプリケーションソフトウェア(応用ソフトウェア、アプリ)と、ハードウェアの管理や基本的な処理をアプリケーションソフトウェアやユーザーに提供するオペレーティングシステム (OS) などのシステムソフトウェアに分類される。.

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公理的意味論

公理的意味論(こうりてきいみろん、Axiomatics Semantics)とは、数理論理学に基づいてプログラムの正当性を証明する手法。ホーア論理と密接に関連している。.

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状態遷移系

態遷移系(じょうたいせんいけい、State Transition System)とは、理論計算機科学での計算の研究に使用される抽象機械の一種。状態遷移系は状態群と状態間の遷移から構成される。 状態と遷移が有限個の状態遷移系は有向グラフで表すことができる。 また、状態遷移系は「ラベル付き」と「ラベル無し」の2種類に分類することができる。.

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線形論理

線形論理(せんけいろんり、Linear logic)は、「弱化(weakning)規則」と「縮約(contraction)規則」という構造規則を否定した部分構造論理の一種である。「資源としての仮説 (hypotheses as resources)」という解釈をする。すなわち、全ての仮説は証明において「一回だけ」消費される。古典論理や直観論理のような論理体系では、仮説(前提)は必要に応じて何度でも使える。例えば、A と A ⇒ B という命題から A ∧ B という結論を導出するのは、次のようになる。.

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線形時相論理

線形時相論理(せんけいじそうろんり、Linear Temporal Logic、LTL)とは、時間に関する様相を持つ様相時相論理である。LTLでは、ある条件が最終的に真となるとか、別の事実が真になるまでその条件は真であるとかいった将来の出来事について論理式で表すことができる。.

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非古典論理

非古典論理(ひこてんろんり、non-classical logic(s))は、古典論理におけるいくつかの仮定を否定、もしくは置き換えることによって構築された論理、あるいは、古典論理における仮定をすべて認めた上で新たな仮定を付け加えることによって構築された論理の総称である。.

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静的コード解析

静的コード解析 (static code analysis) または静的プログラム解析 (static program analysis)とは、コンピュータのソフトウェアの解析手法の一種であり、実行ファイルを実行することなく解析を行うこと。逆にソフトウェアを実行して行う解析を動的プログラム解析と呼ぶ。静的コード解析はソースコードに対して行われることが多く、少数ながらオブジェクトコードに対して行う場合もある。また、この用語は以下に列挙するツールを使用した解析を意味することが多い。人間が行う作業はインスペクション、コードレビューなどと呼ぶ。.

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表示的意味論

表示的意味論(ひょうじてきいみろん、Denotational Semantics)とは、計算機科学(理論計算機科学)の一分野で、プログラミング言語の形式意味論(プログラム意味論)の手法のひとつである。初期には「数理的意味論」(mathematical semantics)、「スコット-ストレイチー意味論」(Scott–Strachey semantics)のようにも呼ばれた。プログラムの意味をあらわす数学的オブジェクト(これを「表示」(denotation)と呼ぶ)を構築することで、プログラミング言語の意味論を形式化する手法である。 表示的意味論の起源は、1960年代のクリストファー・ストレイチーやデイナ・スコットの研究である。ストレイチーやスコットが開発した本来の表示的意味論は、プログラムの表示(意味)を入力を出力にマッピングする関数に変換するものである。後にこれはプログラムの表示(意味)を定義するには非力であることが証明され、例えば再帰定義関数・データ構造を表現できないことが判明した。これを解決するため、スコットはより汎用的な領域理論に基づいた表示的意味論を提案したS.

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証明

証明(しょうめい)とは、ある事柄が真理もしくは事実であることを明らかにすること。また、その内容。.

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計算木論理

計算木論理(けいさんきろんり、Computational Tree Logic、CTL)は、分岐時相論理の一種である。その時間モデルでは未来は決定されておらず木構造のように分岐している。未来の複数の経路のうちの1つが実際に現実の経路となる。.

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関数型言語

関数型言語(かんすうがたげんご、functional language)は、以下に述べる関数型プログラミングを基本スタイルとして推奨する機能を持つプログラミング言語、関数型プログラミング言語の略称である。.

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自動定理証明

アルゴンヌ国立研究所は1960年代以降2000年代まで、自動定理証明のリーダーだった。 自動定理証明(automated theorem proving, ATP)とは、自動推論 (AR) の中でも最も成功している分野であり、コンピュータプログラムによって数学的定理に対する証明を発見すること。ベースとなる論理によって、定理の妥当性を決定する問題は簡単なものから不可能なものまで様々である。.

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L4マイクロカーネルファミリー

L4マイクロカーネルファミリーは第二世代マイクロカーネルのファミリーで、一般的にはUnix系のオペレーティングシステムの実装に使われるが他の様々なシステムにも使われる。前身のL3マイクロカーネルと同じように、ドイツのコンピュータ科学者によってそれ以前のマイクロカーネルベースのオペレーティングシステムの性能の低さを解決する答えとしてL4は作られた。リートケは性能を最優先に設計したシステムであれば実用的なマイクロカーネルを作ることができるのではないかと考えた。彼のインテルi386のアセンブリ言語でハードコードした最初の実装はコンピュータ産業界の関心を引いた。これを始めとしてL4はプラットフォーム非依存、セキュリティの改善、分離、堅牢性に向けた開発が行われた。 オリジナルのL4カーネルインターフェース(ABI)やその後継がいくつも再実装されている。L4KA::Pistachio(カールスルーエ工科大学)、 L4/MIPS(ニューサウスウェールズ大学)、 Fasco(ドレスデン工科大),WrmOS()などがある。 このためL4はリートケの最初の実装だけを指すのではなくファミリーの名前になっている。 現在ではオリジナルのL4とその改良版のカーネルインターフェースを持つマイクロカーネルファミリーが該当する。L4は広く開発が行われている。一つのバリエーションであるOKL4は(現 ジェネラル・ダイナミクス・ミッション・システムズ)で開発され数十億台のモバイル機器に使われた。https://gdmissionsystems.com/cyber/products/trusted-computing-cross-domain/microvisor-products/.

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PikeOS

PikeOSは、 が開発したマイクロカーネルに基づくリアルタイムオペレーティングシステムである。高度な信頼性とセキュリティが重要な組込みシステムをターゲットにしている。多重オペレーティングシステムのための論理区画環境を提供し、安全要求やセキュリティー要件といった異なる設計目標を単一マシンで共存させることができる。.

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Property Specification Language

Property Specification Language(特性仕様言語、PSL と略記)とは、ハードウェア設計におけるプロパティ(特性)や表明を記述する言語として標準化団体 Accelleraが開発したものである。これにより、プロパティをシミュレートしたり形式的に検証したりできる。2004年9月から、IEEE 1850 ワーキンググループがこの標準化を行ってきた。2005年9月、IEEE 1850 Standard for Property Specification Language (PSL) が発表された。 Property Specification Language は以下のような複数のハードウェア記述言語で使われることを目指している.

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抽象解釈

抽象解釈(ちゅうしょうかいしゃく、Abstract interpretation)は、コンピュータプログラムの意味論の健全な近似の理論であり、順序集合(特に束)における単調関数に基づいている。全ての計算を実施することなく、プログラムの部分的な実行(ある種の部分評価)をするものと見ることができ、それによりプログラムの意味に関する情報(例えば、制御構造、情報の流れなど)を獲得する。 主な応用として、形式的な静的コード解析があり、プログラム実行に関する情報を自動抽出するものである。このような解析には次の2つの利用法がある。.

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有限モデル理論

有限モデル理論(英: Finite model theory)とは、モデル理論の一種であり、一階述語論理などの論理言語を有限構造(有限群、グラフ、データベース、多くの計算模型など)に適用したときの属性に着目した理論である。論理言語と計算の関係に特に注目し、離散数学や計算複雑性理論やデータベース理論とも密接に関連する。 一階述語論理と古典モデル理論の重要な成果の多くは、有限構造に制限されると成り立たない。例えば、コンパクト性定理、クレイグの補間定理、レーヴェンハイム-スコーレムの定理、ゲーデルの完全性定理などである。このような文脈では、一階述語論理の表現能力が十分とは言えない点が根本的な問題である。このため、一階述語論理に推移閉包や最小不動点の作用素を追加したり、二階述語論理の一部を使ったりして、有限構造での属性を表現できる新たな論理体系を構築する。 有限モデル理論の一分野として重要な理論に記述計算量がある。これは、様々な抽象機械の能力と論理言語の表現能力を結びつけるものである。ある言語が一階述語論理に最小不動点作用素を追加したもので表せる場合、チューリングマシンにある文字列を与えたとき、その文字列がその言語に属するかどうかを判定するには多項式時間を要する('''P''')。記述計算量の考え方によって、計算複雑性理論と数理論理学の成果の交流が可能となり、標準的な複雑性クラスが「自然」なものであるという証拠も与える。Neil Immerman は、「数理論理学の歴史の中でも、有限構造に関する研究が最も興味深く…さらに言えば、コンピュータ上のオブジェクトは常に有限である。計算の研究には、有限構造の理論が必要である」と述べている。 また、有限モデル理論の重要な帰結の一つに、対象 x の性質 P(x) はほとんどの対象において当てはまるものであるか、ほとんどの対象において当てはまらないものであるかに分類されるという法則(Zero-One Law)がある。たとえば、サイズが n 以下のグラフの性質について考えるとき、対象が連結グラフである確率は n が無限大に近づくにつれて 1 に近づく。逆に、対象が孤立点を含んでいる確率は 0 に近づく。Zero-One Lawは、多項式時間でチェック可能な任意のグラフの性質について、性質を満たす対象の比率が 1 か 0 のどちらかに近づいていくことを主張する。この法則は、大規模な有限構造についての乱択アルゴリズムに影響を及ぼす。 有限モデル理論では、論理の有限な制限についても研究する。例えば、変項数を k 個に制限された一階述語論理などである。.

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有限オートマトン

有限オートマトン(finite automaton)または有限状態機械(finite state machine, FSM)とは、有限個の状態と遷移と動作の組み合わせからなる数学的に抽象化された「ふるまいのモデル」である。デジタル回路やプログラムの設計で使われることがあり、ある一連の状態をとったときどのように論理が流れるかを調べることができる。有限個の「状態」のうち1つの状態をとる。ある時点では1つの状態しかとらず、それをその時点の「現在状態」と呼ぶ。何らかのイベントや条件によってある状態から別の状態へと移行し、それを「遷移」と呼ぶ。それぞれの現在状態から遷移しうる状態と、遷移のきっかけとなる条件を列挙することで定義される。 有限オートマトンは様々な問題に応用でき、半導体設計の自動化、通信プロトコル設計、構文解析などの工学面での応用がある。生物学や人工知能研究では状態機械(群)を使って神経系をモデル化し、言語学では自然言語の文法をモデル化したりする。.

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操作的意味論

操作的意味論(そうさてきいみろん、Operational Semantics)とは、プログラムの意味を数学的に厳密に与える計算機科学の手法の一種(プログラム意味論参照)。.

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数学

数学(すうがく、μαθηματικά, mathematica, math)は、量(数)、構造、空間、変化について研究する学問である。数学の範囲と定義については、数学者や哲学者の間で様々な見解がある。.

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数理モデル

数理モデル(すうりモデル、mathematical model)とは、通常は、時間変化する現象の計測可能な主要な指標の動きを模倣する、微分方程式などの「数学の言葉で記述した系」のことを言う。モデルは「模型」と訳され「数理模型」と呼ばれることもある。元の現象を表現される複雑な現実とすれば、モデル(模型)はそれの特別な一面を簡略化した形で表現した「言語」(いまの場合は数学)で、より人間に理解しやすいものとして構築される。構築されたモデルが、元の現象を適切に記述しているか否かは、数学の外の問題で、原理的には論理的には真偽は判定不可能である。人間の直観によって判定するしかない。どこまで精緻にモデル化を行ったとしても、得た観察を近似する論理的な説明に過ぎない。 数理モデルは、対象とする現象や、定式化の抽象度などによって様々なものがある。.

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時相論理

時相論理(Temporal Logic)とは、時間との関連で問題を理解し表現するための規則と表記法の体系である。時相論理では、「私はいつも腹ペコだ」、「私はそのうち腹ペコになる」、「私は何かを食べるまで腹ペコだろう」といった文を表現できる。1950年代末にが提唱した様相論理に基づいた時相論理を特に時制論理(Tense Logic)と呼ぶことがある。が重要な業績を残した。その後、そこから発展し、アミール・プヌーリら計算機科学者や論理学者が研究を進めた。 時相論理はシステムのハードウェアやソフトウェアの要求仕様を記述する方法として形式的検証で利用される。例えば、「要求が発生したら常にリソースへのアクセスがそのうちに承認される。ただし、決して2つの要求を同時に承認してはならない」といった文章は時相論理で表せる。.

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