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数値的安定性

索引 数値的安定性

数値的安定性(すうちてきあんていせい、numerical stability)は、数値解析におけるアルゴリズムの望ましい属性の1つ。「安定性」の正確な定義は文脈に依存するが、基本的にはアルゴリズムの正確性に関連する。 ある計算を実施する方法がいくつか存在することがあり、それらは理想的な実数や複素数では代数学的に等価だが、デジタルコンピュータで実行すると結果に差異が生じる。ある計算方法は途中で生じる誤差を弱めるし、別の計算方法は誤差を拡大させる。誤差を拡大させない計算方法は「数値的に安定」であるという。数値解析では、堅牢なアルゴリズム、すなわち数値的安定性のよいアルゴリズムを選択することが重要である。.

17 関係: 力学系偏微分方程式常微分方程式人工粘性微分方程式ラックスの等価定理リアプノフ安定アルゴリズムソート硬い方程式端数処理計算機イプシロン誤差関数 (数学)条件数数値解析数量の比較

力学系

力学系(りきがくけい、英語:dynamical system)とは、一定の規則に従って時間の経過とともに状態が変化するシステム(系)、あるいはそのシステムを記述するための数学的なモデルのことである。一般には状態の変化に影響を与える数個の要素を変数として取り出し、要素間の相互作用を微分方程式または差分方程式として記述することによってモデル化される。 力学系では、システムの状態を実数の集合によって定義している。各々の状態の違いは、その状態を代表する変数の差のみによって表現される。システムの状態の変化は関数によって与えられ、現在の状態から将来の状態を一意に決定することができる。この関数は、状態の発展規則と呼ばれる。 力学系の例としては、振り子の振動や自然界に存在する生物の個体数の変動、惑星の軌道などが挙げられるが、この世界の現象すべてを力学系と見なすこともできる。システムの振る舞いは、対象とする現象や記述のレベルによって多種多様である。;力学系の具体例.

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偏微分方程式

偏微分方程式(へんびぶんほうていしき、partial differential equation, PDE)は、未知関数の偏微分を含む微分方程式である。.

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常微分方程式

常微分方程式(じょうびぶんほうていしき、ordinary differential equation, O.D.E.)とは、数学において、未知関数とその導関数からなる等式で定義される方程式である微分方程式の一種で、未知関数が本質的にただ一つの変数を持つものである場合をいう。すなわち、変数 の未知関数 に対して、(既知の)関数 を用いて という形にできるような関数方程式を常微分方程式と呼ぶ。 は未知関数 の 階の導関数である。未知関数が単独でない場合には、関数の組をベクトルの記法を用いて表せば次のようになる。 \left(\boldsymbol^(t).

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人工粘性

人工粘性(じんこうねんせい、Artificial Viscosity)とは、数値流体力学において、差分法の離散化誤差に起因して発生する拡散流束。運動方程式の分子粘性に対応させて人工粘性と呼ばれる。数値粘性、人工拡散、数値拡散()、擬似拡散とも呼ばれる。ジョン・フォン・ノイマンとによって発明された。 基本的には誤差であるが、ある種の問題には有用であり、現代の高度なジェットエンジンやロケットエンジン等の開発には必要不可欠な概念である。.

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微分方程式

微分方程式(びぶんほうていしき、differential equation)とは未知関数とその導関数の関係式として書かれている関数方程式である長倉三郎ほか編、『 』、岩波書店、1998年、項目「微分方程式」より。ISBN 4-00-080090-6。 物理法則を記述する基礎方程式は多くが時間微分、空間微分を含む微分方程式であり、物理学からの要請もあり微分方程式の解法には多くの関心が注がれてきた。微分方程式論は解析学の中心的な分野で、フーリエ変換、ラプラス変換等はもともと微分方程式を解くために開発された手法である。また物理学における微分方程式の主要な問題は境界値問題、固有値問題である。 線型微分方程式の研究は歴史が長く。それに比して、非線型微分方程式の研究は歴史が浅く比較的簡単な方程式しか解析できていない。例えばナビエ-ストークス方程式は、流体の支配方程式として重要であるが、その解の存在性は未解決問題でありミレニアム懸賞問題にも選ばれている。 その他有名な微分方程式については:Category:微分方程式を参照。.

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ラックスの等価定理

ラックスの等価定理(Lax equivalence theorem)またはラックス・リヒトマイヤーの定理とは、数値解析の分野で偏微分方程式を有限差分法で解くときに基本的な定理である。この定理は「well-posedな線形初期値問題との適合性を満たす有限差分法は、その解法が安定なとき,そしてそのときに限り収束する。」すなわち「安定性+適合性が収束性の必要十分条件である」という定理である。この定理により、整合かつ安定な解法は格子幅→0で格子に依存しない解に収束することが保証される。この定理はピーター・ラックスによる。ラックスの同等定理、ラックスの等価原理とも呼ばれる。 定理に出てくる用語はそれぞれ以下のように定義される。; 適合性または整合性:空間および時間を離散化した時の格子幅を限りなく0に近づけたときに、離散化方程式と元の微分方程式の差が0に収束することである。この差は一般には格子点についてのテイラー展開によって評価される。; 安定性:どのような原因による誤差(丸め誤差、打切り誤差など)も計算過程で成長しないことである。数値解析の安定性はノイマンの方法により解析される。; 収束:格子幅を限りなく0に近づけたときに、離散化方程式の解が元の微分方程式の厳密解に収束することである。数値解析をするときに求められる正しい解とは、この意味での収束解のことである。 この定理の重要性は、有限差分法の解が偏微分方程式の解へ収束することが望まれるが、通常それを確立することは困難であるということである。それは、数値解法は漸化式で定義される一方、微分方程式は微分可能な関数を含むからである。しかし、適合性(有限差分法が偏微分方程式を正しく近似すること)が直接に検証され、安定性を示すこと(これは丸め誤差が計算を破壊しないことを示すために任意のイベントで必要とされるであろう)は通常収束性よりやさしい。したがって収束性は通常この定理によって示される。 この文脈では安定性とは反復計算で用いられる行列の行列ノルムがほとんど 1 であること(ラックス・リヒトマイヤー安定性と呼ばれる)を意味している。フォン・ノイマンの安定性解析が便利なのでよく利用されるが、この解析はあるケースのラックス・リヒトマイヤー安定性のみを示している。.

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リアプノフ安定

力学系の平衡点の近傍から出発する軌道が平衡点の近くに留まり続けるとき、その平衡点はリアプノフ安定(リアプノフあんてい、Lyapunov stable)であるという。.

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アルゴリズム

フローチャートはアルゴリズムの視覚的表現としてよく使われる。これはランプがつかない時のフローチャート。 アルゴリズム(algorithm )とは、数学、コンピューティング、言語学、あるいは関連する分野において、問題を解くための手順を定式化した形で表現したものを言う。算法と訳されることもある。 「問題」はその「解」を持っているが、アルゴリズムは正しくその解を得るための具体的手順および根拠を与える。さらに多くの場合において効率性が重要となる。 コンピュータにアルゴリズムをソフトウェア的に実装するものがコンピュータプログラムである。人間より速く大量に計算ができるのがコンピュータの強みであるが、その計算が正しく効率的であるためには、正しく効率的なアルゴリズムに基づいたものでなければならない。.

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ソート

ート は、データの集合を一定の規則に従って並べること。日本語では整列(せいれつ)と訳される。(以前はその原義から分類という訳語が充てられていたが、もう使われていない) 主にコンピュータソフトにおけるリストに表示するデータに対し、全順序関係によって一列に並べることを指す。また、単に「ソート」といった場合、値の小さい方から大きい方へ順に並べる昇順(しょうじゅん、)を指すことが多い。その反対に値を大きい方から小さい方へ順に並べることを降順(こうじゅん、)という。 対象となるデータのデータ構造や必要な出力によって、使われるアルゴリズムは異なる。.

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硬い方程式

数学において硬い方程式()は、近似解を計算するためのある数値的方法が、刻み幅を極めて小さくしない限り、数値的不安定になる微分方程式である。硬さを的確に定義するのが困難であると判明したが、方程式に解の急激な変化を起こせる項が含まれていることは確かである。.

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端数処理

端数処理(はすうしょり)または丸め(まるめ)とは、与えられた数値を、ある一定の丸め幅の整数倍の数値に置き換えることである。常用的には、10の累乗(…、100、10、1、0.1、0.01、…)が丸め幅とされることが多い。.

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計算機イプシロン

計算機イプシロン(けいさんきいぷしろん、machine epsilon)は、浮動小数点数において、「1より大きい最小の数」と1との差のことである。機械イプシロン(きかいいぷしろん)とも言う。また、それぞれの「イプシロン」はエプシロンとも表記される。.

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誤差

誤差(ごさ、error)は、測定や計算などで得られた値 M と、指定値あるいは理論的に正しい値あるいは真値 T の差 ε であり、 で表される。.

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関数 (数学)

数学における関数(かんすう、、、、、函数とも)とは、かつては、ある変数に依存して決まる値あるいはその対応を表す式の事であった。この言葉はライプニッツによって導入された。その後定義が一般化されて行き、現代的には数の集合に値をとる写像の一種であると理解される。.

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条件数

条件数(じょうけんすう、condition number)は、問題のコンピュータでの数値解析しやすさの尺度であり、その問題がどれだけ数値解析に適しているかを表す。条件数が小さい問題は「良条件 (well-conditioned)」であり、条件数が大きい問題は「悪条件 (ill-conditioned)」である。.

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数値解析

バビロニアの粘土板 YBC 7289 (紀元前1800-1600年頃) 2の平方根の近似値は60進法で4桁、10進法では約6桁に相当する。1 + 24/60 + 51/602 + 10/603.

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数量の比較

広範囲にわたる数量の比較をする場合には、対数スケールがよく用いられる。対数スケール上で等間隔に区切ったそれぞれを、英語では“order of magnitude”と言い、日本語に訳せば「等級」「階級」「規模」あるいは「桁」などとなる。それぞれの区切りは、その前の区切りから見て一定の比率となっている。その比率は、10000、1000、10、2、1024 (.

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