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姿勢制御システム

索引 姿勢制御システム

姿勢制御システム(しせいせいぎょシステム、Reaction Control System, RCS)は、宇宙船のサブシステムの一種である。その目的は姿勢制御と操縦である。RCSは、任意の方向に若干の推力を与えることができる。また、機体の回転を制御するトルクを発生する。主エンジンが1つの方向にしか噴射できないのとは対照的であるが、もちろん主エンジンの方が強力である。 RCS は、大小のスラスターを組み合わせて構成され、複数のスラスターを同時に噴射することで様々な方向への推力を得る。 姿勢制御システムが使われるのは次のような場合である。.

26 関係: 大気圏再突入姿勢制御宇宙船対地同期軌道マーキュリー計画ノズルモーメンタムホイールトルクホールスラスタアポロ司令・機械船アポロ計画アポロ月着陸船イオンエンジンジェミニ計画スペースシャトルスペースシャトル軌道制御システムスラスターソユーズ燃料DCアークジェット軌道 (力学)電気推進X-15 (航空機)X-20 (宇宙船)推力比推力

大気圏再突入

ミュレーション画像 大気圏再突入(たいきけんさいとつにゅう、atmospheric reentry)とは、宇宙船などが真空に近い宇宙空間から地球などの大気圏に進入すること。単に再突入(さいとつにゅう、)ともいう。宇宙飛行においては最も危険が大きいフェイズのひとつである。大気圏突入(たいきけんとつにゅう、atmospheric entry)と言う場合は、隕石など外来の物体も含む広義の使われ方であるのに対し、大気圏再突入は地上から打ち上げた宇宙機や物体の帰還に限って言う。.

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姿勢制御

姿勢制御(しせいせいぎょ)とは姿勢を制御すること。姿勢とはなんらかの物体がいかなる方向を向いているか、ということであり、一般にベクトルの組などで表される。ロボットなどでも多用される語だが、以下ではもっぱら宇宙機のそれについて説明する。.

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宇宙船

ェミニ 6号 スペースシャトルのオービタ(チャレンジャー、1983年) 宇宙船(うちゅうせん、)は、宇宙機のなかで、とくに人の乗ることを想定しているものを言う。有人宇宙機とも。.

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対地同期軌道

対地同期軌道(たいちどうききどう、geosynchronous orbit)は、地球の自転周期と一致する軌道周期をもつ地球周回軌道のことである。この同期の意味は、同期軌道上の衛星が地上の一地点の観察者から見て毎日同じ時刻に空の同じ一点にあるということである。赤道上空の同期軌道をとくに静止軌道という。 準同期軌道は地球の自転周期の半分(11時間58分)の軌道周期である。一例としてモルニヤ軌道や全地球測位システムの衛星軌道がある。.

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マーキュリー計画

マーキュリー計画(マーキュリーけいかく、Project Mercury)は、1958年から1963年にかけて実施された、アメリカ合衆国初の有人宇宙飛行計画である。これはアメリカとソビエト連邦(以下ソ連)の間でくり広げられた宇宙開発競争の初期の焦点であり、人間を地球周回軌道上に送り安全に帰還させることを、理想的にはソ連よりも先に達成することを目標としていた。計画は、空軍から事業を引き継いだ新設の非軍事機関アメリカ航空宇宙局によって実行され、20回の無人飛行 (実験動物を乗せたものを含む)、およびマーキュリー・セブンと呼ばれるアメリカ初の宇宙飛行士たちを搭乗させた6回の有人飛行が行われた。 宇宙開発競争は、1957年にソ連が人工衛星スプートニク1号を発射したことにより始まった。この事件はアメリカ国民に衝撃を与え、その結果NASAが創設され、当時行われていた宇宙開発計画は文民統制の下で推進されることとなった。1958年、NASAは人工衛星エクスプローラー1号の発射に成功し、次なる目標は有人宇宙飛行となった。 だが初めて人間を宇宙に送ったのは、またしてもソ連であった。1961年4月、史上初の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンの乗るボストーク1号が地球を1周した。この直後の5月5日、アメリカ初の宇宙飛行士アラン・シェパードが搭乗するマーキュリー・レッドストーン3号が弾道飛行を行った。同年8月、ソ連はゲルマン・チトフを飛行させ1日間の宇宙滞在に成功した。アメリカが衛星軌道に到達したのは翌1962年2月20日のことで、ジョン・グレンが地球を3周した。マーキュリー計画が終了した1963年の時点で両国はそれぞれ6人の飛行士を宇宙に送っていたが、アメリカは宇宙での総滞在時間という点で依然としてソ連に後れを取っていた。 マーキュリー宇宙船を設計したのは、マクドネル・エアクラフト社であった。円錐の形状をした船内は完全に与圧され、水、酸素、食料などの補給物資を約1日間にわたり飛行士に供給した。打ち上げはフロリダ州ケープ・カナベラル空軍基地で行われ、発射機にはレッドストーンミサイルまたはアトラスDミサイルを改良したロケットが使用された。また宇宙船の先には、ロケットが故障するなどの緊急事態が発生した際に飛行士を安全に脱出させるための緊急脱出用ロケットが取りつけられていた。飛行手順は、追跡および通信の基地である有人宇宙飛行ネットワークを経由して地上からコントロールされるように設計されていたが、機内にもバックアップのための制御装置が搭載されていた。帰還の際には、小型の逆噴射用ロケットを点火して軌道から離脱した。また機体の底部には溶融式の耐熱保護板が取りつけられており、大気圏再突入時の高温から宇宙船を守った。最終的にはパラシュートが開いて海上に着水し、近隣にいる海軍の艦船のヘリコプターが宇宙船と飛行士を回収した。 計画名は、ローマ神話の旅行の神メルクリウス (Mercurius, マーキュリー) からつけられた。マーキュリーは翼の生えた靴を履き、高速で移動すると言われている。計画の総費用は16億ドル (2010年の貨幣価値で換算) で、およそ200万人の人間が関わった。宇宙飛行士たちはマーキュリー・セブンの名で知られ、各宇宙船には「7」で終わる名称が、それぞれの飛行士によってつけられた。 開始当初こそ失敗が連続して進行は遅れたものの、計画は次第に知名度を得、テレビやラジオで世界中に報道されるようになった。この後の二人乗りの宇宙船を使用するジェミニ計画では、月飛行で必要となる宇宙空間でのランデブーやドッキングが実行された。マーキュリー計画はその基礎を築いたと言える。さらにアポロ計画の開始が発表されたのは、マーキュリーが初の有人宇宙飛行を成功させた数週間後のことだった。.

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ノズル

ノズル(Nozzle)とは、気体や液体のような流体の流れる方向を定めるために使用されるパイプ状の機械部品のこと。ノズルは流れる物質の流量、流速、方向、圧力と言った流体の持つ特性をコントロールするために幅広く使用される。.

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モーメンタムホイール

モーメンタムホイール(Momentum wheel)は、フライホイールの一種で、主に宇宙船などの姿勢制御に用いられる。質量が大きく、高速回転(約5000rpm)するのが特徴である。 電動機でローターを回転させ、それとは逆方向に船体の向きを変えさせる。宇宙船の質量のごく一部を構成しており、コンピュータで精密な制御を行う。摩擦による故障を防ぐため、一般に磁気ベアリングで固定されている。3次元の姿勢制御を行うには、少なくとも2台のモーメンタムホイールが必要で、さらに故障時の代替装置も必要になる。 同様に宇宙船で使われる装置としてリアクションホイールがあるが、そちらは名目上のゼロ回転速度付近で動作する。 例えば、ハッブル宇宙望遠鏡では正確な位置あわせのためにモーメンタムホイールが使われている。 Category:宇宙機の構成要素 Category:制御工学 Category:フライホイール.

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トルク

トルク(torque)とは、力学において、ある固定された回転軸を中心にはたらく、回転軸のまわりの力のモーメントである。一般的には「ねじりの強さ」として表される。力矩、ねじりモーメントとも言う。.

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ホールスラスタ

ホールスラスタ (Hall thruster) とは、イオンに対しては外部陰極が作る軸方向の電場勾配が主に働く一方、電子に対してはホール効果による閉じ込め効果が利く程度の磁場をかけて推進剤の電離を促進する電気推進機。「ホール」はホール効果を発見した19世紀の科学者、エドウィン・ホールに由来。 ホールスラスタはリニア型とシース型の2タイプに大きく分けられる。リニア型は旧ソ連が実際に多くの人工衛星に搭載した。 イオンエンジンがChild-Langmuir則により推力密度を著しく制限されるのに対して、ホールスラスタには制限がなく、大電力化が容易である。近年では日本でもさかんに研究が進められているが、いまだ日本の衛星への採用例はない。 比推力は千数百秒から高くとも3000秒程度に限られる。主な推進剤はキセノン、クリプトンである。大きい推力電力比が特長で、イオンエンジン、MPDアークジェットの20〜30 mN/kWに対して、50 mN/kWを誇る。ただし、DCアークジェットの100 mN/kWには及ばない。 ESA(欧州宇宙機関)では2003年に打ち上げられた月探査機SMART-1にホールスラスタが使われた。 米国ではエアロジェット・ロケットダイン社がAEHF軍事通信衛星用にXR-5ホールスラスタ(4.5kW)を供給しており、同社はさらに12kWクラスのXR-12と20kWクラスのXR-20も開発中である。.

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アポロ司令・機械船

アポロ司令船・機械船(アポロしれいせん・きかいせん、Command/Service Module)は、アメリカ合衆国のアポロ計画で使用するために開発された宇宙船である。ノース・アメリカン社製作。この司令船・機械船と月着陸船(LM)を合わせたものを総称して「アポロ宇宙船」と言うことが多い。 アポロ計画の終了後、司令船・機械船はスカイラブ(Skylab)計画で都合三回、合計9人の宇宙飛行士を宇宙ステーションスカイラブに送り迎えするために使用され、アポロ・ソユーズテスト計画ではソビエト連邦(当時)のソユーズ宇宙船とのランデブーとドッキングを行なった。 司令船・機械船は、その名が示すとおり二つの部分から構成されている。司令船は飛行士が滞在し、宇宙船を操縦し地球に帰還させるために必要なすべての制御装置が搭載されている。機械船は推進用の大きなロケットエンジン1基と姿勢制御用の小ロケットエンジン16基およびその燃料、さらに宇宙滞在中に必要な酸素、水、バッテリーなどの消耗品などを搭載している。最終的に地球に帰還するのは司令船のみで、機械船は大気圏再突入時の高温・高圧力で大気圏内で破壊され、消滅する。 なお、司令船は1967年1月27日に訓練中の3名の飛行士を犠牲にする火災事故を発生させたため、大幅な改良が加えられた。そのためこれ以前のモデルをブロックI、以降のモデルをブロックII と呼んで区別している。.

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アポロ計画

Apollo program insignia アポロ計画(アポロけいかく、Apollo program)とは、アメリカ航空宇宙局(NASA)による人類初の月への有人宇宙飛行計画である。1961年から1972年にかけて実施され、全6回の有人月面着陸に成功した。 アポロ計画(特に月面着陸)は、人類が初めてかつ現在のところ唯一、有人宇宙船により地球以外の天体に到達した事業である。これは宇宙開発史において画期的な出来事であっただけではなく、人類史における科学技術の偉大な業績としてもしばしば引用される。.

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アポロ月着陸船

アポロ月着陸船(アポロつきちゃくりくせん、Apollo Lunar Module、以降LMと記述、Lunar Excursion Module“LEM”とも)はアメリカ合衆国のアポロ計画において、二名の宇宙飛行士を月面に着陸させ、かつ帰還させるために開発された宇宙船である。グラマン社開発。下降段と上昇段によって構成され、着陸する際は下降段のロケット噴射をブレーキに用い月面に降り、帰還する際は下降段を発射台として、上昇段のロケットを噴射して軌道上の司令船とドッキングする。総重量は14,696kgで、そのうち下降段の重量は10,149kgを占める。開発が遅れたためにアポロ計画全体の進行にも支障を来したが、計画に影響を与えるような大きな故障を起こしたことは一度もない、信頼性の高い宇宙船であった。.

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イオンエンジン

ェット推進研究所(JPL)のキセノンイオンエンジン イオンエンジン (Ion engine) は、電気推進とよばれる方式を採用したロケットエンジンの一種で、マイクロ波を使って生成したプラズマ状イオンを静電場で加速・噴射することで推力を得る。イオン推進、イオンロケット、イオンスラスタなどともいう。最大推力は小さいが、比較的少ない燃料で長時間動作させられる特徴をもち、打ち上げられた後の人工衛星や宇宙探査機の軌道制御に用いられることが多い。 以前は実証試験として搭載される例が多かったが、近年では、従来のヒドラジン系推進器に替わる標準装備となりつつある。比推力が化学ロケットよりも格段に高いため、静止衛星の長寿命化に貢献している。.

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ジェミニ計画

ェミニ計画(ジェミニけいかく、Project Gemini)は、アメリカ合衆国航空宇宙局(NASA)の二度目の有人宇宙飛行計画である。1961年から1966年にかけ、マーキュリー計画とアポロ計画の間に行われた。ジェミニ宇宙船は2名の宇宙飛行士を宇宙に送る能力があり、1965年から1966年までの間に10名の宇宙飛行士が地球周回低軌道を飛行した。この計画により、アメリカは東西冷戦時代にソビエト連邦との間でくり広げられた宇宙開発競争において優位に立つこととなった。.

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スペースシャトル

ペースシャトル(Space Shuttle)は、アメリカ航空宇宙局(NASA)が1981年から2011年にかけて135回打ち上げた、再使用をコンセプトに含んだ有人宇宙船である。 もともと「再使用」というコンセプトが強調されていた。しかし、結果として出来上がったシステムでは、オービタ部分は繰り返し使用されたものの、打ち上げられる各部分の全てが再利用できていたわけではなく、打ち上げ時にオービタの底側にある赤色の巨大な外部燃料タンクなどは基本的には使い捨てである。.

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スペースシャトル軌道制御システム

OMSの構造 メンテナンスのためにシャトルから取り外されるOMS スペースシャトル軌道制御システム(スペースシャトルきどうせいぎょシステム、Space Shuttle Orbital Maneuvering System、OMS)は、スペースシャトルのオービタの軌道投入や軌道変更の際に用いられるロケットエンジンのシステムである。エアロジェット社によって設計及び製造された。スペースシャトルの背部の垂直尾翼の脇に2つ1組の「パック」になって取り付けられている。それぞれのパックには、ハイパーゴリック推進剤を用いるAJ-10エンジンが収められている。このエンジンは、アポロ司令・機械船の構造を基にし、27 kNの推力と313秒の比推力を持つ。100回のミッションで使うことができ、1000回の点火、累積で15時間の噴射が可能である。また、OMS/RCSと呼ばれる姿勢制御システム用のエンジンも積んでいる。使用する燃料はモノメチルヒドラジンで、酸化剤は四酸化二窒素である。スペースシャトルは、OMSを用いて、約300 m/sの軌道変換量を得るのに十分な燃料を積んでいる。 ミッション毎の飛行計画に応じて、OMSは、軌道までの加速の補助としても用いられる。.

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スラスター

ラスター (thruster) は、スラスト(推す、thrust)に由来する言葉で、広義には推進システムの総称。.

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ソユーズ

ユーズ(Союз)は、ソビエト連邦およびロシア連邦の1 - 3人乗り有人宇宙船である。2人乗りボスホート宇宙船に続くもので、ソ連の有人月旅行計画のために製作されたが、結局有人月旅行計画は実現されなかった。 当初はソ連の宇宙ステーション「サリュート」や「ミール」への連絡に使用され、登場から40年以上経た21世紀でも、国際宇宙ステーション (ISS) へアクセスする唯一の有人往復宇宙船、およびステーションからの緊急時の脱出・帰還用として、現役で使用されている。 名称の「ソユーズ」は、ロシア語で「団結、結合」という意味で、ほかに「同盟」、「連邦」、「連合」、「組合」という意味も持つ。ロシア語本来の読みは「サユース」が近い。.

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燃料

木は最も古くから利用されてきた燃料の1つである 燃料(ねんりょう)とは、化学反応・原子核反応を外部から起こすことなどによってエネルギーを発生させるもののことである。古くは火をおこすために用いられ、次第にその利用の幅を広げ、現在では火をおこさない燃料もある。.

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DCアークジェット

DCアークジェット(DC arcjet)とは電気推進の一種であり、電熱加速型に分類される。DCはDirect Current(直流)を表す。単にアークジェットと呼ばれる場合もある。同軸状に配された中心軸上のカソードそれを囲うアノードとの間に直流電源によりアーク放電柱を生成し、それにより推進剤を加熱する。加熱され一部が電離した高エンタルピの推進剤は、ノズルの役割も兼ねる陽極により空気力学的に加速され、推力が生み出される。始動は一般に数kVの高電圧のパルス放電により行われ、その後数百Vの直流アーク放電による定常モードに移行する。 一液/二液推進系と推進剤を共有できるため、推進剤としてヒドラジンを用いることが一般的であるが、アンモニア、水素についても研究・開発が進められている。米エアロジェット製のMR-508、MR-509、MR-510(ヒドラジン推進剤)は主に南北軌道制御を目的としてLMAS(Lockheed Martin Astro Space)社の人工衛星7000シリーズ、A-2100シリーズに1993年から搭載されている。 1999年に打ち上げられたアメリカの人工衛星ARGOSには、アメリカ空軍により設計された26kWのアンモニア推進剤の大電力アークジェットが搭載された。それを用いた大電力アークジェットの宇宙実験(ESEX: The Electric Propulsion Space Experiment)が行われ、アークジェットによる宇宙機の軌道変換が実証された。 日本においてはJAXAの人工衛星こだま(データ中継技術衛星)に、南北姿勢制御用スラスタとしてエアロジェット製のMR-509AおよびMR-509B(ともにMR-509の電力制御器をこだま向けに変更、加えてMR-509Bは推力を増強)が各2機、計4機搭載されている。これらのうち1本で動作不良が確認されたが、冗長系に切り替えることで対処された。ただしスラスタの噴射回数制限に達する2010年11月以降に使用が中止されることになった。 その後開発された人工衛星きずな(超高速インターネット衛星)へも同社スラスタMR-512が搭載されている。 国内の大学や研究機関での意欲的な研究開発が進行中であるが、いまだ実用国産品は実現していない。.

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軌道 (力学)

2つの異なる質量の物体が、同じ重心の周りの軌道を回っている 軌道(きどう、orbit)とは力学において、ある物体が重力などの向心力の影響を受けて他の物体の周囲を運動する経路を指す。.

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電気推進

イオン推進の概念図 静電荷電粒子推進器の構造 電気推進(でんきすいしん、英語:electrically powered spacecraft propulsion)は宇宙空間で用いられるロケットエンジンシステムの一種。現在一般的な化学ロケットと違い、電気エネルギーを用いて推力を得る。 電気推進の推力は化学推進に比べて著しく小さいが、比推力が非常に高いのが特徴。 歴史は古く、1906年にロバート・ゴダードが実現性を検討したノートが残っている。またコンスタンチン・ツィオルコフスキーにより、1911年に概念が発表された。.

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X-15 (航空機)

X-15は、アメリカで開発された高高度極超音速実験機。ノースアメリカン社によって3機が製作された。ジェットエンジンではなくロケットエンジンにより高高度まで上昇出来る能力を持つロケットプレーンであり、この機体で得られた極超音速下での空力特性や熱力学的影響などの研究結果は、やがてはスペースシャトルの開発にまで貢献した。.

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X-20 (宇宙船)

X-20 X-20は、アメリカ国防総省が構想し、ボーイング社によって開発が進められた宇宙偵察機。愛称はダイナソア(Dyna-Soar)。.

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推力

推力(すいりょく、スラスト、thrust)とは、移動する物体(走行物体や飛行物体 等々)を進行方向に推し進める力のこと平凡社『世界大百科事典』 第2版 「推力」。「推進力」とも。.

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比推力

比推力(ひすいりょく、、I)は、ロケットエンジン(ジェットエンジンに対しても定義できる)の推進剤効率を示す尺度であり、推進剤の質量流量に対する推力の大きさを示す。 定義は「推力/(推進剤質量流量・地球の重力加速度)」で、単位は秒である。ノズルの適正膨張を仮定すれば、「噴射速度を重力加速度で割った物」という物理的な意味を持つ。言葉を換えれば、 となり、これは例えば「地球の地表の場合であれば、1トンの燃料を燃やすことで1トンの物を、その重量に抗して空中に支えるだけの垂直推力を維持できる秒数」といえる。この場合、推進剤以外のロケットの質量は全く関係が無く、燃焼に伴って推進剤が減ることも考慮しない。(力の基準として地球の重力加速度を使っているため「地球の地表の場合」や「重量」という表現が使われる数字になってしまうが、ロケットエンジンの性能の指標的な意味としては、前述の「噴射速度」として、地球と無関係に成立する。直感的に説明すると、噴射速度が速ければ速いほど、単位時間当たりの推進剤質量流量が小さくても、同じだけの推力を発生させることができる、という意味で、ある種の「燃費」のような指針と言える) ロケットエンジンやロケットモーターの質量も関係せず、少量で軽い燃料を高速で噴射するほど比推力は向上する。推進器が燃料を消費する効率について、多種多様な推進器同士の比推力を比べることは意味を持つが、推進器や燃料タンクの質量は考慮されていないため燃料効率以外の性能や経済性は示していない。 推進器の性能は、比推力ばかりでなく補機類を含む推進器の質量をふまえた推力重量比も重要であり、総合的には、信頼性、安全性、さらには製造コストといった経済性も総合的な性能に含まれることがある。.

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