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古代朝鮮語

索引 古代朝鮮語

古代朝鮮語(こだいちょうせんご)は、中期朝鮮語以前の朝鮮語を指す。河野六郎の定義によれば、訓民正音創製(1443年)以前の朝鮮語を古代朝鮮語という。韓国では「古代国語」と呼ぶが、これは「中世国語」(10世紀初 - 16世紀末)以前の朝鮮語、すなわち統一新羅時代、三国時代、あるいはそれ以前の朝鮮語を指す。従って、高麗時代の朝鮮語(高麗語)は、河野六郎の区分では古代朝鮮語に属するが、韓国における区分では「中世語(前期中世語)」に属することになる。 三国時代以前の朝鮮語については、資料がほとんど存在しないため、その姿を知ることはできない。また、三国の言語のうち高句麗語と百済語は、歴史書などにおける地名・人名の漢字表記などから、若干の形態素が抽出できる程度しか判明しておらず、現在のところ言語の全体像を知ることはできない。言語像をある程度知ることができるのは、資料が比較的多く残されている新羅語だけであるが、それでも資料は非常に限定されており、言語の全体像を把握するのはなお困難である。以下、新羅語について記述する。.

26 関係: 口訣吏読中期朝鮮語三国史記三国遺事三国時代 (朝鮮半島)形態素ハングル品詞異形態百済語訓民正音高句麗語高麗高麗語 (古代語)近世朝鮮語郷札金芳漢接尾辞母音調和河野六郎清濁漢字朝鮮語新羅新羅語

口訣

口訣(こうけつ・くけつ、ハングル:구결 ローマ字転写:Gugyeol、ハングルの日本語読み:クギョル又はグギョル)は朝鮮語において漢文を読む際に使われる表記体系である。日本語におけるカタカナと同様に漢字やその部首を元にしていて、中にはカタカナと同音同型の字も存在することから両者の関係が学者の注目を浴びている。送り仮名と同様に漢字の横に小書きにする。朝鮮語での固有語を漢字で表す(日本での万葉仮名に相当する)郷札と共に発展していった方法と考えられる。 同様に漢字を用いて朝鮮語を表そうとした表記法に吏読(りとう、ハングル:이두 イドゥ)があるが、吏読が朝鮮語を朝鮮語自体の語順で表記する方法であるのに対し、口訣は漢文の間に書き入れて、漢文を朝鮮語式に読むための補助的手段であるという点が異なる。日本の漢文訓読に類似する方法である。.

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吏読

吏読(りとう、이두(イドゥ)、朝鮮民主主義人民共和国では리두)とは、漢字による朝鮮語の表記方法の1つである。「吏書」、「吏道」、「吏刀」、「吏吐」などとも呼ばれる。三国時代に始まり、19世紀末まで用いられた。古代朝鮮語の資料の1つに数えられる。.

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中期朝鮮語

中期朝鮮語(ちゅうきちょうせんご)は、朝鮮語の時代区分において、おおよそ15世紀中葉から16世紀末までの朝鮮語を指す。ハングルが開発されて朝鮮語の全体像を詳しく研究できるようになった時期であり、またそれ以前の古代朝鮮語やそれ以降の近世朝鮮語を研究する上でも不可欠であるので、中期朝鮮語は朝鮮語史において最も重要である。.

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三国史記

『三国史記』(さんごくしき)は、高麗17代仁宗の命を受けて金富軾らが作成した、三国時代(新羅・高句麗・百済)から統一新羅末期までを対象とする紀伝体の歴史書。朝鮮半島に現存する最古の歴史書である。1143年執筆開始、1145年完成、全50巻。.

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三国遺事

『三国遺事』(さんごくいじ)は、13世紀末に高麗の高僧一然(1206年 - 1289年)によって書かれた私撰の史書。大部分の撰述の時期は1270年代後半から1280年代中頃であり、一然の没後に弟子の無極(宝鑑国師の混丘)が補筆・署名し、刊行されたと見られる。 朝鮮半島における現存最古の史書である『三国史記』(1145年完成)に次ぐ古文献ではあるが、由来の怪しい古書を引用するなど、史書としての問題点は少なくない。しかし、三国時代及びそれ以前の朝鮮半島の歴史を記した資料は極めて乏しいということもあって、『三国史記』と並んで朝鮮半島古代史の基本文献として扱われている。また、『三国史記』が名だけを留めて収めなかった郷歌(きょうか、ヒャンガ)を14首伝えており、言語学資料としての価値も高い。.

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三国時代 (朝鮮半島)

朝鮮の歴史における三国時代(さんごくじだい)は、朝鮮半島および満州に高句麗、百済、新羅の三国が鼎立した紀元前1世紀から紀元後7世紀の時代をいう。後者の時代区分は高麗時代の史書に依拠する。 三国以前に、また三国と並行して小国や部族国家があった。扶余、沃沮、伽耶、于山国、耽羅国などである。 それぞれの建国神話によれば、韓国では伝統的にこの時代は紀元前57年に、斯盧(後の新羅)が朝鮮半島の南東部で、高句麗は鴨緑江以北にあり、紀元前37年に建国、紀元前18年に高句麗の二王子が王位の継承争いから逃れ、東明聖王の朝鮮子温祚が半島の南西部(今日のソウル特別市周辺)に百済を建国した。百済の都ははじめ熊津(今日の公州)であったが、のちに泗沘(今日の扶余)へ遷都した。 三国は皆同じ文化を共有していた。1世紀から儒教が朝鮮半島の上流階級に広がった。後に儒教は仏教に入れ替わった。三国のうちで最大であった高句麗は、鴨緑江沿いの国内城とその山城である丸都城の二つの並存された都をもっていた。建国の始めには高句麗は漢との国境沿いにあり、ゆっくりと満州の広大な土地を征服していき、313年に楽浪郡・玄菟郡を滅ぼし領域に入れた。 4世紀には百済が栄え、半島の南半分を支配した。斯盧国は503年新羅と国号を改めた。4世紀の始めに、新羅は国境を接していた伽耶を吸収した。新羅の都は徐羅伐(今日の慶州)であった。 仏教は528年新羅の国教となった。新羅は唐と結んで(羅唐連合)、660年に百済を668年に高句麗を滅ぼした。これによって三国時代は終わり、統一新羅の時代がはじまった。滅ぼされた百済と高句麗の王族は日本にのがれた。、百済の王族は百済王(くだらのこにきし)の姓を賜った。百済王氏からは陸奥国で金を発見した百済王敬福などが出た。高句麗の王族は'''高麗'''王(こま の こにきし)の姓を賜った。高麗王氏は埼玉日高市一帯(高麗本郷・高麗神社)を開拓、日本に先進文化を伝えた。これらを記述した歴史書に高麗時代の『三国史記』および『三国遺事』がある。.

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形態素

形態素(けいたいそ、morpheme)とは、言語学の用語で、意味をもつ表現要素の最小単位。ある言語においてそれ以上分解したら意味をなさなくなるところまで分割して抽出された、音素のまとまりの1つ1つを指す。形態素の一般的な性質や、形態素間の結びつきなどを明らかにする言語学の領域は、形態論と呼ばれる。.

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ハングル

ハングル(한글)は、朝鮮語を表記するための表音文字である。1446年に李氏朝鮮第4代国王の世宗が「訓民正音」(훈민정음、Hunmin Jeong-eum、略称: 正音)の名で公布した。 意味は「偉大なる(ハン)・文字(グル)」である東京外国語大学・趙義成「チアチア語のハングル表記体系について」学術論文集28、2011.朝鮮奨学会が、「ハン」を「大韓帝国」の「韓(ハン)」とする説もある。.

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品詞

品詞(ひんし、parts of speech)は、単語を文法的な機能や形態などによって分類したもの。.

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異形態

形態(いけいたい、allomorph)とは、同一の形態素であるものがいくつかの異なる形をもって現れるときに、その個々の互いに異なる形を指す。 日本語の助数詞「本」には (「五本」などにおいて),(「一本」などにおいて),(「三本」などにおいて)という3つの異形態がある。 は直前が促音 であるときに、 は直前が撥音 であるときに現れる異形態であるが、 は直前の形態素が漢語であるときに現れ、(四)のように和語の場合には が現れる。これらの異形態は頭子音が -- と交替した形である。 ロシア語で「水」を表す単語の語幹は、(単数主格 вода などにおいて),(複数主格 воды などにおいて),(複数生格 вод において)の3つの異形態がある。 は語幹にアクセントがない場合、 は語幹にアクセントがある場合、 は直後に語尾がない(ゼロ語尾)場合に現れる。これらの異形態は母音が - と交替し、末子音が - と交替している。 朝鮮語で主格語尾(助詞)は 이, 가 という2つの異形態がある。 は名詞語幹が子音で終わる場合に、 は名詞語幹が母音で終わる場合に現れる。この2つの異形態は上記の2つとは異なり、音韻交替の結果として生じたものではなく、互いに語源を異とする形態(補充形)である。.

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百済語

済語(くだらご)は朝鮮半島の百済国(紀元前18年-紀元660年)に話されていた言語である。百済の王族は高句麗から出ているため、彼らは扶余系高句麗語を話していたと考えられる(扶余系百済語)。一方百済の民衆は三韓の言葉(韓系諸語)を話していた(韓系百済語)が、どの言語に属すかなどについては不明である。.

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訓民正音

訓民正音(くんみんせいおん、훈민정음)とは、李氏朝鮮の世宗が制定した文字体系ハングルの古称、あるいはそれについて解説した書物のことをいう。ここでは主として書物のことについて説明する。文字自体についてはハングルの項を参照。.

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高句麗語

句麗語(こうくりご)は、高句麗(紀元前37年 - 668年)の領域で使用されていた言語のことである。高句麗の滅亡とともに衰退し、言語としては消滅したと見られている。扶余語族に属す。.

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高麗

麗(こうらい、ハングル:고려;、918年 - 1392年)は、918年に王建(太祖)が建国し、936年に朝鮮半島の後三国を統一し、李氏朝鮮が建てられた1392年まで続いた国家である。首都は開京。10世紀の最大版図時に高麗の領土は朝鮮半島の大部分に加えて元山市や 鴨緑江まで及んだ。 高麗の名称は朝鮮半島を表す「Korea(英語)」や「Corée(フランス語)」などの語源ともなった。 Map of Goryeo.

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高麗語 (古代語)

麗語(こうらいご)は、高麗王朝時代(918年 - 1392年)に同王朝の領域内で使用されていた言語のことである。.

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近世朝鮮語

近世朝鮮語(きんせいちょうせんご)あるいは近代朝鮮語(きんだいちょうせんご)とは、17世紀以降の朝鮮語を指す。河野六郎の定義によれば、近世朝鮮語は文禄の役(1592年)以降、現代に至るまでの朝鮮語を指すが、20世紀以降の言語を「現代朝鮮語」と呼ぶ場合が多い。 韓国では通常「近代国語」と「現代国語」を区分する。「近代国語」は壬辰倭乱(文禄の役;1592年)から開化期(19世紀末)までの朝鮮語を指す。近年では近世朝鮮語研究の深化に伴い、18世紀中葉を境にして「前期近代国語」と「後期近代国語」に分ける傾向にある。 本項目では、近世朝鮮語のうち現代の言語を除いた17世紀~19世紀の言語の特徴について概観する。なお、本文中の朝鮮語のローマ字表記法は、福井玲方式の翻字である。現代朝鮮語に用いられないハングルのローマ字への翻字に関しては、「中期朝鮮語」の項を参照。.

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郷札

郷札(きょうさつ、향찰ヒャンチャル)とは、漢字による朝鮮語の表記方法の1つである。主に新羅時代の歌謡である郷歌の表記に用いられた。古代朝鮮語の資料の1つとして重要な位置を占める。.

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金芳漢

金 芳漢(キム・バンハン、김방한、1925年 - 2001年10月18日)は、大韓民国の言語学者、ソウル大学校名誉教授 。専門は、アルタイ諸語を中心とした歴史言語学であったが、一般言語学、言語学史などの概説書を多数まとめるなど、「言語学第1世代」と称された世代に求められた学問の制度化にも貢献した。.

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接尾辞

接尾辞(せつびじ)とは、接辞のうち、語基の後ろに付くもの。接尾語(せつびご)とも言うが、接尾辞は語ではない。.

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母音調和

母音調和(ぼいんちょうわ)とは、一語の中に現れる母音の組み合わせに一定の制限が生じる現象のこと。 アルタイ諸語(満州語などのツングース諸語、モンゴル語などのモンゴル諸語、トルコ語などのテュルク諸語)、フィンランド語・ハンガリー語などのフィン・ウゴル諸語を含む「ウラル語族」のほか、アフリカやアメリカの言語にも見られる。 母音調和現象を持つ言語には、その言語の中で使われる母音にグループがあり、ある単語の語幹に付く接辞の母音が、語幹の母音と同一グループの母音から選択される。母音のグループは、口を大きくあけて発音するかすぼめて発音するか(広い・狭い)、発音するときに舌が口の前に来るか後ろのほうに来るか(前舌・後舌)などの特徴によって区分されており、母音の調音のための口蓋の変化を少なくして発音の労力を軽減するための一種の発音のくせであると考えられている。.

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河野六郎

河野 六郎(こうの ろくろう、1912年12月16日 - 1998年10月7日)は、日本の言語学者。東京教育大学名誉教授。専門は朝鮮語・中国語。1986年日本学士院会員。1993年文化功労者。兄に哲学者で翻訳家の河野与一がいる。.

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清濁

清濁(せいだく)とは、伝統的な中国音韻学上、声母(音節頭子音)が無声音・有声音、無気音・有気音・それ以外のいずれであるかを表す用語である。 日本語の仮名や朝鮮語のハングルの分類にも用いられることがあった。現在の日本語の清濁については清音・濁音を参照。.

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漢字

漢字(かんじ)は、中国古代の黄河文明で発祥した表語文字。四大文明で使用された古代文字のうち、現用される唯一の文字体系である。また史上最も文字数が多い文字体系であり、その数は10万字を超え、他の文字体系を圧倒する。古代から周辺諸国家や地域に伝播して漢字文化圏を形成し、言語のみならず文化上の大きな影響を与えた。 現代では中国語、日本語、朝鮮語の記述に使われる。20世紀に入り、漢字文化圏内でも日本語と中国語以外は漢字表記をほとんど廃止したが、なお約15億人が使用し、約50億人が使うラテン文字についで、世界で2番目に使用者数が多い。.

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朝鮮語

朝鮮語(ちょうせんご)または韓国語(かんこくご)は、主に朝鮮民族が使う言語で、朝鮮半島の大韓民国(韓国)、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)および中華人民共和国吉林省延辺朝鮮族自治州・長白朝鮮族自治県の公用語。 韓国での政府呼称は「韓国語」、北朝鮮での政府呼称は「朝鮮語」である。日本において「韓国語」は、専ら韓国の言語を指す呼称として用いられ、南北を区別しない呼称としては、言語学・音韻論など学術的にも、標準表記として「朝鮮語」が用いられるので、ここでは言語名を全て朝鮮語に統一して記述する。.

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新羅

新羅(しらぎ/しんら、前57年- 935年)は、古代の朝鮮半島南東部にあった国家。当初は「斯蘆」(しろ)と称していたが、503年に「新羅」を正式な国号とした。朝鮮半島北部の高句麗、半島南西部の百済との並立時代を経て、7世紀中頃までに朝鮮半島中部以南をほぼ統一し、高麗、李氏朝鮮と続くその後の半島国家の祖形となった。内乱や飢饉で国力を弱体化させ、高麗に降伏して滅亡した。 朝鮮の歴史区分では、新羅、高句麗、百済の3か国が鼎立した7世紀中盤までの時代を三国時代、新羅が朝鮮半島唯一の国家であった時代(668年-900年)を統一新羅時代、新羅から後高句麗と後百済が分裂した10世紀の時代を後三国時代という。.

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新羅語

新羅語(しらぎご)は、朝鮮半島の新羅(紀元前57年‐紀元後935年)で話されていた言語である。朝鮮語の直系の祖先であると推測される。 高句麗語や百済語に似ていたという見方もあるが、数詞などが明らかに異なるため、別系統の言語と考えられる。高句麗語や百済語に比べ、記録がよく残っている。古代朝鮮語と同一とみなされる場合もあるが、古代朝鮮語は百済語、高句麗語を含む呼称とされることが多い。.

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