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医師 (律令制)

索引 医師 (律令制)

『七十一番職人歌合』三十四番に描かれた医師 医師(くすし)は、律令制下の日本における典薬寮の職員の1つ。従七位下相当で定員10名。 京中の庶人以上の疾病・瘡傷の治療にあたる。また、五位以上の貴族に対しては往診も行った。 医師になることを希望する者は、13-16歳位で医生として典薬寮に入学し、教養課程2年及び専門課程(内科7年、外科・小児科5年、耳鼻咽頭科・眼科・歯科4年)を経たのち、卒業試験と任官試験を受けて合格したものが最初に任じられる官職である。往診を受けた貴族の家では往診に来た医師の姓名と治療の良悪と治癒状況について宮内省に届け出て、その報告を基に6年後との勤務評価を行った。治癒率7割以上は上、5割以上は中、それ以下は下と判断され、6年間の平均が上に達すれば位階を2階上げられ、中であれば1階上げられ、下であれば解職された。また、ここでの実績が評価されて典薬寮内の上位の官職(典薬少属)に任じられたり、衛府などに所属する武官医師に転じる場合があった。 ただし、典薬寮及び医師の規定は、民間の医師の存在を否定・禁止するものではなかった。民間の医師は「里中医」と称せられ、『令義解』の獄令部分において、囚人が病気にかかった際に里中医を呼んで治療にあたらせ、贓贖物(贓物・贖物)をその費用にあてていたことが記されている。.

9 関係: 平安時代史事典令義解従七位律令制典薬寮貴族贖銅贓物近衛兵

平安時代史事典

『平安時代史事典』(へいあんじだいしじてん)は、1994年に平安京遷都1,200年を記念して、古代学協会・古代学研究所編集のもと角川書店より出版された、平安時代の総合大事典。角田文衞監修。全3冊。なおこの事典は絶版となっていたが、2006年11月にCD-ROM版が発売された。.

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令義解

『令義解』(りょうのぎげ)とは、833年(天長10年)に淳和天皇の勅により右大臣清原夏野を総裁として、文章博士菅原清公ら12人によって撰集された律令の解説書。全10巻。この書物によって、大宝令・養老令が伝えられている。 同じく養老令の注釈書である『令集解』(惟宗直本の私撰注釈書)と違って、こちらには法的効力(官撰注釈書)がある。 30篇のうち21篇が伝わる。令集解から7篇を抽出でき、残る2篇も近世以来逸文が収集されている。従って、国史大系本も含め、現在手にすることのできる本は、取り集め本であることを認識した上で利用しなければならない。 体裁は令本文を大字で掲げ、義解を語句の間に細字双行で加える。.

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従七位

従七位(じゅしちい)は、日本の位階における位の一つ。正七位の下、正八位の上の位階である。 律令制においては、さらに従七位上と従七位下の二階に分けられた。明治時代初期の太政官制においては上下の別がなくされた。従七位は、神祇官の少史などに相当する。 栄典としての従七位には、イラク日本人外交官射殺事件で殉職した在イラク日本国大使館一等書記官の井ノ上正盛が叙されている。.

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律令制

律令制(りつりょうせい)は、律令に基づく制度のこと。主に古代東アジアで見られた中央集権的な統治制度であるといわれることもあるが、唐制に倣った体系的法典を編纂・施行したことが実証されるのは日本だけである山内昌之・古田博司。日本では律令制または律令体制や律令国家と呼ばれるが、中国にはこのような呼称は存在しない菊池秀明p8 (日中歴史共同研究報告書 p153)。中国において「律令」という言葉は秦から明まで長期にわたって使われており、その間にその内容や位置づけは大きな変遷をみている。そのため、日本の律令制の直接的モデルとなった隋や唐の国家体制をもって「律令制」と定義することは、中国の律令の変遷の実情を無視することとなり、また秦から明までのおよそ1800年間(律のみ存在した清も加えれば2100年間)の制度を一括りにすることにはあまり意味がないとする考えもある廣瀬薫雄『秦漢律令研究』2010年、汲古書院、第一部第一章「律令史の時代區分について」。.

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典薬寮

典薬寮(てんやくりょう/くすりのつかさ、薬司)は、律令制により制定された機関で、宮内省に属する医療・調薬を担当する部署。.

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貴族

貴族(きぞく)とは、特権を備えた名誉や称号を持ち、それ故に他の社会階級の人々と明確に区別された社会階層に属する集団を指す。 その社会的特権はしばしば強大であるが、同時に国や地域により異なり、同じ国・地域であっても時代によって変遷する。また貴族階級は伝統的な概念ではあるものの、時に新たな人員を迎え入れ、常に人員は更新され続けている。 貴族階級は多くの場合は君主制の下に維持され、称号の付与や特権の保証なども君主によって行われる。一般的に、貴族などという特権階級を認めてしまうということは反民主主義とされている。フランスでは、貴族階級をものともしないヴォルテールの姿勢がフランス的民主主義の基礎となり、フランス革命でそうした考え方は公認のもの、正統なものとなり、ここに民主主義が実現したとされている。しかし共和制など君主の存在を持たない制度においても貴族制度が存在した場合もある。 西洋では特に青い血という言葉が貴族の血筋を意味する慣用句として用いることがある。ただし、これはあくまでもスペイン語由来のものであるため限定的ではある。日本の場合、貴族の起源について穀物の貯蔵が貴族制度の遠因となったと考える論者もある。.

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贖銅

贖銅(しょくどう/ぞくどう)は、実刑の代わりに罪相当額の銅を官司へ納入する換刑であり、罰金・財産刑の側面をもつ。日本では養老律令の時代に最初に制定された。.

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贓物

贓物(ぞうぶつ)とは、他人の財産を侵害する犯罪行為(財産罪)によって不法に領得された財物のこと。「賍物」と表記される場合もある。刑法においては、以前は贓物に関する一連の犯罪を贓物罪と称していたが、1995年改正(現代語化)により贓物罪は盗品等関与罪に改正されたため、条文上この用語は用いられなくなった。現在では、刑事訴訟法9条や森林法199条以下に残っている。.

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近衛兵

近衛兵(このえへい)とは、君主を警衛する君主直属の軍人または軍団をいう。近衛府・御親兵・親衛隊・近衛師団・禁衛府・衛兵など、時代や国によってさまざまな名称がある。 君主制が廃止された国でも、歴史的経緯などから近衛兵や親衛隊などの名称が存続した例がある。ただし日本語では、「近衛」とは主に世襲の元首を警衛するものを指し、世襲ではない元首を警衛するものには通常この語を充てない。 法治国家が発展した現代では軍と警察の職務分離が進んでおり、平時の警護は警察などの法執行機関や国家憲兵が担当し、軍は儀仗や海外訪問や緊急時の警護を担当する国が多い。 本記事では、君主を警衛する近衛兵のほかにも、そこから派生した制度などについても紹介する。また過去においては兵権と警察権の区別が必ずしも明確でないことから、軍に属する兵卒以外についての記述も含まれる。.

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