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光学異性体

索引 光学異性体

光学異性体(こうがくいせいたい)は、主に有機化学で用いられる用語である。"optical isomer" の訳語で、立体異性体の種類を表すが、IUPACでは使用が推奨されておらず、代わりに「エナンチオマー」や「ジアステレオマー」を使うことが推奨されている。関連する光学的な現象の詳細については、「キラリティー」および「旋光」(光学活性)の項を参照されたい。 生化学や天然物化学、また薬学では、有機化合物の光学異性体の区別が重要になる。生体を構成する物質に異性体が多かったり、異性体の違いにより生理活性が異なるためである。.

19 関係: 天然物化学ラセミ体ルイ・パスツールカーン・インゴルド・プレローグ順位則キラリティーキラル中心ジアステレオマーサリドマイド国際純正・応用化学連合立体異性体結晶構造生化学生理活性DL表記法超臨界流体クロマトグラフィー薬学IUPAC命名法有機化学旋光

天然物化学

天然物化学(てんねんぶつかがく、英語:natural products chemistry)とは、生物が産生する物質(天然物と呼ばれる)を扱う有機化学の一分野である。主に天然物の単離、構造決定、合成を扱う。通常は直接生物が産生する物質のみを扱い、石炭や石油のような鉱物的な要素を持つ有機物については天然物化学ではあまり扱わない。.

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ラセミ体

ラセミ体(—たい) (racemate) とは、立体化学の用語で、キラル化合物の2種類の鏡像異性体(エナンチオマー)が等量存在することにより旋光性を示さなくなった状態の化合物のこと。日本語の「ラセミ体」は、ラセミ混合物 (racemic mixture) を表す場合と、ラセミ化合物 (racemic compound) を表す場合とがある。 キラル化合物の2つのエナンチオマーをそれぞれR体およびS体とすると、ラセミ混合物とはR体とS体とを等モル量混合したもののことであり、ラセミ化合物とはR体とS体の分子が、分子間力や水素結合などの分子間相互作用により 1:1、あるいは n:n の数比でつくった会合体のことである。ラセミ体では各分子の旋光性が互いに打ち消し合い、観測されなくなる。 エナンチオマーの旋光度が小さすぎて観測できなければ旋光度測定によるラセミ体の判定はできないが、その場合でもR体とS体を混合すれば融点の変化は観測できる。旋光分散 (ORD)、円二色性 (CD) の測定により光学活性が明らかになることもある。 ラセミ混合物を結晶化すると、R体またはS体のみの結晶よりも、両者が1:1で対を形成したラセミ結晶が析出しやすい。これは、R体とS体が相補的に充填されるため、より高密度で安定な結晶となるためであり、この現象はオットー・ヴァラッハにちなみヴァラッハ則 (Wallach's rule) と呼ばれる。.

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ルイ・パスツール

ルイ・パスツール(Louis Pasteur, 1822年12月27日 - 1895年9月28日、パストゥールとも)は、フランスの生化学者、細菌学者。「科学には国境はないが、科学者には祖国がある」という言葉でも知られる。王立協会外国人会員。 ロベルト・コッホとともに、「近代細菌学の開祖」とされる。 分子の光学異性体を発見。牛乳、ワイン、ビールの腐敗を防ぐ低温での殺菌法(パスチャライゼーション・低温殺菌法とも)を開発。またワクチンの予防接種という方法を開発し、狂犬病ワクチン、ニワトリコレラワクチンを発明している。.

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カーン・インゴルド・プレローグ順位則

ーン・インゴルド・プレローグ順位則(—じゅんいそく、Cahn-Ingold-Prelog priority rule)は、化合物の化学的構造中のある部位と繋がっている置換基に対して、それらを番号付けする際に使用される規則である(主に立体中心。本ページでも読みやすくするため立体中心に繋がっている4つの置換基を順位付けるためとして書く)。主にIUPAC命名法に基づいて、化合物の立体配置の絶対配置を示す際に使用される。 1951年にロバート・シドニー・カーン、クリストファー・ケルク・インゴルドが提案したR/S表示法の置換基の順位付けをする方法を、ウラジミール・プレローグが彼らとともに改良した方法である。1958年にバイルシュタインの命名法に取り入れられ、さらにIUPAC命名法の1979年勧告に立体配置の命名法として取り入れられた。提案者3名の頭文字をとってCIP順位則ともいう。また単に順位則といった場合、CIP順位則を指すのが普通である。.

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キラリティー

ラリティー (chirality) は、3次元の図形や物体や現象が、その鏡像と重ね合わすことができない性質。掌性。 キラリティがあることをキラル (chiral) という。英語風の発音でカイラリティ、カイラルともいう。これらの語はギリシャ語で「手」を意味するχειρ (cheir) が語源である。手はキラルなものの一例で、右手とその鏡像である左手は互いに重ね合わせられない(右手の掌と左手の甲を向かい合わせたときに重なり合わないということである)。一方でキラリティがない、つまり鏡像と重ね合わせられることをアキラル (achiral) という。キラルな図形とその鏡像を互いに(たとえば右手に対する左手を)enantiomorphsと言い、ギリシャ語で「反対」を意味するεναντιος (enantios) が語源である。 対掌性(たいしょうせい)ともいう。対掌とは右と左の手のひらの対を意味している。対称性と紛らわしいが、キラリティとは鏡像対称性の欠如であり、むしろ逆の意味になる。 幾何学的な図形のほか、分子、結晶、スピン構造などについて使われる。以下では分子のキラリティを中心に述べる。.

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キラル中心

ラル中心(キラルちゅうしん)とは、分子のキラリティーを生じさせる元となる原子をいう。不斉原子または不斉中心ともいう。 最も多く見られるキラル中心は、異なる 4 つの原子または置換基に共有結合している炭素(不斉炭素原子)である。かつて当用漢字時代には不整という字が当てられたことがあり、不整という表記が残っている辞書もある。常用漢字には斉の字が追加されたので、再び不斉が使われることになった。.

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ジアステレオマー

酒石酸には 3 つの立体異性体があり、このうち D 体とメソ体、L 体とメソ体がそれぞれジアステレオマーの関係にある。 ジアステレオマー (Diastereomer) は化学物質の異性体のひとつ。立体異性体のうち、鏡像異性体(エナンチオマー)でないものをいう。幾何異性体(シス-トランス異性体)もジアステレオマーに含まれる。偏左右異性体という訳語が稀に用いられる。 化合物 A が化合物 B のジアステレオマーである場合、A と B の分子式や化学結合の様式は等しいが、平行移動や回転操作を施してもぴったりと重ね合わせることはできない。また、A の鏡像も B とは重ならない。.

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サリドマイド

リドマイド(thalidomide)とは、非バルビツール酸系の化合物で、催眠作用と催奇形性を持ち、抗多発性骨髄腫薬、ハンセン病の2型らい反応の治療薬としても知られる。 海外で1957年にコンテルガン、日本では睡眠薬イソミン(1958年発売)やすぐ後の胃腸薬プロバンMとして販売されたが、催奇形が判明し世界規模の薬害サリドマイド禍を引き起こし、日本では1962年9月に販売停止された。妊婦が服用した場合に、サリドマイド胎芽症の新生児が生まれたためである。 1965年にはサリドマイドがらい性結節性紅斑に一時抑制効果が確かめられた。サリドマイド事件から40年後の1998年、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、らいに対して使用を承認した。また1999年には多発性骨髄腫(骨髄がん)への臨床試験が行われ、日本でも2008年サレドカプセルの商品名で再承認された。日本では使用にあたって「サリドマイド製剤安全管理手順」の遵守が求められる。.

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国際純正・応用化学連合

国際純正・応用化学連合(こくさいじゅんせい・おうようかがくれんごう、International Union of Pure and Applied Chemistry、IUPAC)は、各国の化学者を代表する国内組織の連合である国際科学会議の参加組織である。IUPACの事務局はノースカロライナ大学チャペルヒル校・デューク大学・ノースカロライナ州立大学が牽引するリサーチ・トライアングル・パーク(アメリカ合衆国ノースカロライナ州)にある。また、本部は、スイスのチューリッヒにある。。2012年8月1日現在の事務局長は、ジョン・ピーターソンが務めている。 IUPACは、1919年に国際応用化学協会(International Association of Chemical Societies)を引き継いで設立された。会員となる各国の組織は、各国の化学会や科学アカデミー、または化学者を代表するその他の組織である。54カ国の組織と3つの関連組織が参加している。IUPACの内部組織である命名法委員会は、元素や化合物の命名の標準(IUPAC命名法)として世界的な権威として認知されている。創設以来、IUPACは、各々の責任を持つ多くの異なる委員会によって運営されてきた retrieved 15 April 2010。これらの委員会は、命名法の標準化を含む多くのプロジェクトを走らせ retrieved 15 April 2010、化学を国際化する道を探し retrieved 15 April 2010、また出版活動を行っている retrieved 15 April 2010 retrieved 15 April 2010。 IUPACは、化学やその他の分野での命名法の標準化で知られているが、IUPACは、化学、生物学、物理学を含む多くの分野の出版物を発行している。これらの分野でIUPACが行った重要な仕事には、核酸塩基配列コード名の標準化や、環境科学者や化学者、物理学物のための本の出版、科学教育の改善の主導等である 9 July 2009. Retrieved on 17 February 2010. Retrieved 15 April 2010。また、最古の委員会の1つであるによる元素の原子量の標準化によっても知られている。.

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立体異性体

立体異性体(りったいいせいたい、stereoisomer)は異性体の一種であり、同じ構造異性体同士で、3次元空間内ではどう移動しても重ね合わせることができない分子をいう。立体異性が生じる原因には立体配置の違いと立体配座の違いがある。 構造異性体同士の化学的性質が大きく異なることは珍しくないが、立体異性体同士の化学的性質はよく似ていながらもわずかに異なるので、立体異性体の性質を研究する立体化学は化学において重要である。 異性体特に立体異性体が重要になる化合物は、多数の原子の共有結合でできた分子からなる化合物(ほとんどの有機化合物がそうである)および複数種類の配位子を持つ錯体である。.

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結晶構造

結晶構造(けっしょうこうぞう) とは、結晶中の原子の配置構造のことをいう。.

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生化学

生化学(せいかがく、英語:biochemistry)は生命現象を化学的に研究する生化学辞典第2版、p.713 【生化学】生物学または化学の一分野である。生物化学(せいぶつかがく、biological chemistry)とも言う(若干生化学と生物化学で指す意味や範囲が違うことがある。生物化学は化学の一分野として生体物質を扱う学問を指すことが多い)。生物を成り立たせている物質と、それが合成や分解を起こすしくみ、そしてそれぞれが生体システムの中で持つ役割の究明を目的とする。.

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生理活性

生理活性(せいりかっせい、physiological activity, bioactivity)とは、生体内化学物質が生体の特定の生理的調節機能に対して作用する性質のことである。また、生理活性を持つ化学物質は生理活性物質(せいりかっせいぶっしつ、synthesis of physiological substance, physiologically active substance, bioactive substance)と呼ばれる。 生体内ではさまざまな生理機能が酵素の活性調節や受容体を介した細胞内シグナル伝達により調節されている。これらの調節作用は固有の生体物質を酵素や受容体が認識することで正あるいは負の調節作用が発現する。 この機能は酵素や受容体などホスト物質がゲスト物質である化学物質を認識することで生じる。そのため、ある化学物質が複数の異なる生理機能を持つホスト物質に対してそれぞれ作用する場合は、1種類の物質であっても複数の生理活性を持つということになる。逆にゲスト物質の認識にも揺らぎが存在する為、生体内物質以外の物質でも生理活性を持つものもある。あるいはホスト物質に対する作用を、ホスト物質以外の生体内物質が妨害することによっても、通常とは逆の調節機能を発現するので、結果として生理活性を持つということになる物質も存在する。.

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DL表記法

D/L表記法(ディーエルひょうきほう)とは、主にIUPAC命名法に基づいて、化合物の立体配置の絶対配置を示す際に使用される表記法である。 立体異性体の立体配置を明示する方法には、CIP順位則によるRS表示法が広く用いられている。 しかし、生体由来の糖やアミノ酸のようなキラルな分子については、光学異性体の表示法であるd-,l-(それぞれ dextro-rotatory.

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超臨界流体クロマトグラフィー

超臨界流体クロマトグラフィー(ちょうりんかいりゅうたいクロマトグラフィー、英語:supercritical fluid chromatography)はカラムクロマトグラフィーの一種。移動相として超臨界流体を用いることが特徴。しばしば SFC と略される。ここでも以降は SFC と表記する。 基本的には高速液体クロマトグラフィー(以降、HPLC)と同様のシステムで行われるが、移動相として各種液体を用いる HPLC に対し、SFC では主な移動相に超臨界流体を用いる。超臨界流体として用いられる物質としては二酸化炭素が一般的。SFC においては超臨界流体が持つ低粘度かつ高い拡散性であるという特長により分離(他の物質のピークと明確に分けられる)および検出(鋭いピークにより高い感度が得られる)の能力が従来の HPLC よりさらに良くなる傾向が見られる。測定時間は測定パラメータによって大きく変動するが、一般的には数分~十数分/回程度である。.

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薬学

薬学(やくがく、pharmacy)とは、薬物を専門とする学問である。医療をサポートする学問領域の医療薬学と薬の発見と製造に関する領域の医薬品化学に大別される。.

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IUPAC命名法

IUPAC命名法(アイユーパックめいめいほう)は、IUPACが定める、化合物の体系名の命名法の全体を指す言葉。IUPAC命名法は、化学界における国際的な標準としての地位を確立している。 有機・無機化合物の命名法についての勧告は2冊の出版物としてまとめられ、英語ではそれぞれ「ブルー・ブック」「レッド・ブック」の愛称を持つ。 広義には、その他各種の定義集の一部として含まれる化合物の命名法を含む。IUPAPとの共同編集で、記号および物理量を扱った「グリーン・ブック」、その他化学における多数の専門用語を扱った「ゴールド・ブック」のほか、生化学(ホワイト・ブック;IUBMBとの共同編集)、分析化学(オレンジ・ブック)、高分子化学(パープル・ブック)、臨床化学(シルバー・ブック)があり、各分野の用語法の拠り所となっている。 これらの「カラー・ブック」について、IUPACはPure and Applied Chemistry誌上で、特定の状況に対応するための補足勧告を継続的に発表している。.

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有機化学

有機化学(ゆうきかがく、英語:organic chemistry)は、有機化合物の製法、構造、用途、性質についての研究をする化学の部門である。 構造有機化学、反応有機化学(有機反応論)、合成有機化学、生物有機化学などの分野がある。 炭素化合物の多くは有機化合物である。また、生体を構成するタンパク質や核酸、糖、脂質といった化合物はすべて炭素化合物である。ケイ素はいくぶん似た性質を持つが、炭素に比べると Si−Si 結合やSi.

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旋光

旋光(せんこう、optical rotation)とは、直線偏光がある物質中を通過した際に回転する現象である。この性質を示す物質や化合物は旋光性あるいは光学活性を持つ、と言われる。不斉な分子(糖など)の溶液や、偏極面を持つ結晶(水晶)などの固体、偏極したスピンをもつ気体原子・分子で起こる。糖化学ではシロップの濃度を求めるのに、光学では偏光の操作に、化学では溶液中の基質の性質を検討するのに、医学においては糖尿病患者の血中糖濃度を測定するのに用いられる。.

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