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侵食基準面

索引 侵食基準面

侵食基準面(しんしょくきじゅんめん、英:Base level)とは、河川の侵食作用が及ぶ限界の高さである。 河川による侵食作用が続けば、地面が削られてその場所の高さは徐々に低くなっていくが、その地域で水が流れる事の出来る最低の高さよりも低くなることはあり得ない。この流水による侵食が働き得る限界の高さを侵食基準面という。 狭い地域、短期間の侵食現象について考えるならば、その地域の最大の河川の河床や湖沼の水面が侵食基準面となるが、広い地域、長期間の侵食現象を考えるならば、海面が侵食基準面となる。 広域的・長期的な侵食基準面となる海面の高さは、気候変動の影響を受けて過去に何度も変動を繰り返してきた(海水準変動)。寒冷で氷河が広がる氷期には陸上に氷河という形で水が蓄積されるため海水が減り、そのため海面が下がる(海退)。一方、温暖で氷河が縮小する間氷期には、その逆の理由で海面が上がる(海進)。ヨーロッパの研究によれば、第四紀に入って以降、古い順に、ビーバー氷期、ドナウ氷期、ギュンツ氷期、ミンデル氷期、リス氷期、ビュルム氷期という6つの氷期があった事が分かっている。 氷期・間氷期の繰り返しによって、侵食基準面が変動を繰り返したことは、全世界における地形形成に影響を与えた。侵食基準面が変化すると、土地を削る水の流れ方が変化し、河川の侵食作用の強さが変化する。この事によって河岸段丘(河成段丘)が形成される。.

10 関係: 侵食地形輪廻第四紀隆起と沈降氷期河岸段丘最終氷期海面上昇海水準変動

世界最長の川であるナイル川 世界最大の流域面積を有する川であるアマゾン川 日本最長の川である信濃川 日本最大の流域面積を有する川である利根川 川(かわ)は、絶えず水が流れる細長い地形である。雨として落ちたり地下から湧いたりして地表に存在する水は、重力によってより低い場所へとたどって下っていく。それがつながって細い線状になったものが川である。河川(かせん)ともいう。時期により水の流れない場合があるものもあるが、それも含めて川と呼ばれる。.

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侵食

300px 侵食(しんしょく、侵蝕とも、erosion)とは、水や風などの外的営力により岩石や地層が削られること。浸食(浸蝕)と表記する場合もあるが、水に「浸る」とは限らないため、学術的には侵食(侵蝕)の表記を用いる。 水の場合は雨水およびそれが流れたものから河川の流れ、海や湖の波、氷河などが原因(scoring)。水流そのものによって物理的侵食をする場合を「洗掘」、長時間にわたって堅い岩盤などが摩耗されることを「磨食」と区別することもある。 風の場合は風そのもののほか、風で飛ばされてくる砂粒によって削られる(サンドブラスト状態)ことも多い。これは風食(deflation)と呼ばれることもある。また、貝類やウニなどによって石灰岩などが侵食されることを生物侵食(bioerosion)という。.

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地形輪廻

地形輪廻(ちけいりんね)とは、河川の侵食により地形が変化して行く過程のこと。侵食輪廻(しんしょくりんね)とも言う。アメリカのウィリアム・モーリス・ディヴィスが提唱した。 原地形(げんちけい)が侵食を受けて幼年期地形(ようねんきちけい)となり、壮年期地形(そうねんきちけい)、老年期地形(ろうねんきちけい)を経て平坦な準平原(じゅんへいげん)となる。.

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第四紀

四紀(だいよんき一部の地学事典には「だいしき」と記述されているが、文部省『学術用語集 地学編』(日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2、)の表記は「Daiyonki」である。『学術用語集』編纂の経緯に鑑み、ここでは「だいよんき」とした。なお、日本第四紀学会公式サイトにおいて、「『だいよんき』と『だいしき』のどちらが正しいのか」との質問に対し、「『だいよんき』と『だいしき』のどちらが正しいということはありませんが、一般に広く用いられているのは前者です。日本第四紀学会の読み方としても「だいよんき」が使われます。」と回答している。、Quaternary period)は地質時代の一つで、258万8000年前から現在までの期間。 他の地質時代が生物相の大幅な変化(特に大量絶滅)を境界として定められたのに対し、第四紀は人類の時代という意味で決められた。したがって、古人類学の進展に伴い次々に古い原人が発見されるとともに第四紀の始まる年代も変化していった。現在ではヒト属の出現を基準とし、地質層序や気候変動を併用して決定している。 第四紀より古い地層を、かつては三紀層と呼んでいたが、今では古第三紀・新第三紀に分かれている(#語源)。.

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隆起と沈降

2000年の有珠山の噴火活動で隆起した虻田町道泉公園線(2001年8月撮影) 隆起(りゅうき、uplift)と沈降(ちんこう、subsidence)は地理学や地質学において対になって用いられる用語で、隆起とは地面が海面に対して高度を増すこと、沈降とは地面が海面に対して高度を減ずることである。地殻変動、火山活動などによって地盤が絶対的に上昇・下降して起こる場合と、海面の下降・上昇によって相対的に地面の高度が変化する場合とがある。 沈降によって海岸線が前進し海が陸に侵入することを海進(かいしん、transgression)または沈水(ちんすい、submergence)、隆起によって海岸線が後退し海面下の地面が陸上に表れることを海退(かいたい、regression)または離水(りすい、emergence)という。また、氷河期には世界的に海退し、間氷期には海進するが、こちらは気候変動による隆起と沈降である。.

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氷期

氷期(ひょうき、glacial period)は、氷河時代のうち時間的間隔をおいて訪れる、寒冷な気候と氷河の発達に特徴づけられる時期である。他方の間氷期 (Interglacial) は氷期と氷期の間の比較的温暖な気候の時期である。最後の氷期は約15,000年前に終了した。完新世は現在の間氷期である。地球上に氷河が全く存在しない時期は温室気候状態であると考えられている。.

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河岸段丘

河岸段丘(かがんだんきゅう、river terrace)とは、河川の中・下流域に流路に沿って発達する階段状の地形である。河成段丘(かせいだんきゅう)ともいわれる。 平坦な部分と傾斜が急な崖とが交互に現れ、平坦な部分を段丘面(だんきゅうめん)、急崖部分を段丘崖(だんきゅうがい)と呼ぶ。段丘面は地下水面が低く、段丘崖の下には湧水が出ていることが多い。.

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最終氷期

最終氷期(さいしゅうひょうき、Last glacial period)とは、およそ7万年前に始まって1万年前に終了した一番新しい氷期のことである。この時期は氷期の中でも地質学的、地理学的、気候学的にも最も詳しく研究されており、気温や、大気・海洋の状態、海水準低下により変化した海岸線など緻密な復元が進んでいる。.

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海面上昇

海面上昇(かいめんじょうしょう)とは、地球温暖化に端を発する海水の熱膨張や大陸氷床の融解などで海面が上昇する現象のこと。平均海水面、つまり波浪やうねり、津波・高潮などの短周期変動をならして平均化した水面の上昇を指す。 地球の長い歴史をみると、顕著な海面上昇と海面低下は何度も発生している(海水準変動を参照)。これは260万年前以降の第四紀にもみられ、特に氷期が終わって間氷期に向かい温暖化していく時期に、数十mもの海面上昇が起こったと推定されている。6000年前までの約1万年間にも、間氷期開始に伴う100m近い海面上昇が発生している。しかし、ここ数千年では大きくは変化せず、過去3千年間は平均0.1 - 0.2mm/年程度の上昇量であった。しかし近年は地球温暖化の影響により、その数十倍のペースの海面上昇が観測され、さらに加速するものと懸念されている。 現在では、一般的に「海面上昇」といえば19世紀以降の地球温暖化の影響と推定されるものを指す。地球史上の特定の時期に関して「海面上昇」と呼ぶこともあるが、この記事では特に断りがない限り地球温暖化によるものを取り上げる。.

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海水準変動

海水準変動(かいすいじゅんへんどう)という言葉は、主に地質時代の世界的な海水準(陸地に対する海面の相対的な高さ)の変化に対して用いられる。海水準が上昇することは海進(かいしん)、下降することは海退(かいたい)と呼ばれる。 現在および未来の海水準変化の予測の際に、過去の海水準の変化を明らかにすることの重要性が認識されるようになった。古気候の研究者は現在を氷河期とみなし、地質時代の中でも海水準は比較的低く、海水準の上昇と低下が頻繁に起こる時代と認識している。過去の記録から、およそ1万8千年前の最終氷期最盛期から6千年前までの間にかけて、海水準が120m以上上昇したことがわかっている。3千年前以降19世紀までの海水準の変動率はほぼ一定で0.1-0.2 mm/年程度であったが、1900年以降は1-3 mm/年と上昇している(右図)。.

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