ロゴ
ユニオンペディア
コミュニケーション
Google Play で手に入れよう
新しい! あなたのAndroid™デバイスでユニオンペディアをダウンロードしてください!
インストール
ブラウザよりも高速アクセス!
 

リボヌクレアーゼ

索引 リボヌクレアーゼ

リボヌクレアーゼ(ribonuclease, RNase)はリボ核酸を分解してオリゴヌクレオチドあるいはモノヌクレオチドにする反応を触媒する酵素。ヌクレアーゼの一種で、RNase(RNアーゼまたはRNエース)とも呼ばれる。 あらゆる生物に遍く存在する酵素で、内部からRNAを分解するエンドリボヌクレアーゼ、外側から分解していくエキソリボヌクレアーゼの2種に分類される。塩基を識別して分解を行う基質特異性の高いものもあり、種類は多様である。主なものとして塩基の種類を問わないリボヌクレアーゼT2()やピリミジン塩基のある部分だけ切断するリボヌクレアーゼA()、グアニンの部分のみを分解するリボヌクレアーゼT1()などがあげられる。mRNAなどの必要なRNAはリボヌクレアーゼインヒビターと呼ばれるペプチドによってリボヌクレアーゼによる分解をまぬがれている。 リボヌクレアーゼは一次構造が最初に特定された酵素として歴史に残っており、これを決定した三人の化学者はノーベル化学賞を受賞している。.

14 関係: 基質特異性ノーベル化学賞リボヌクレアーゼAリボヌクレアーゼインヒビターリボザイムリボ核酸ヌクレアーゼプロテインピリミジンデオキシリボヌクレアーゼグアニンEC番号転移RNA酵素

基質特異性

基質特異性(きしつとくいせい、Substrate specificity)は、ある酵素反応が特定の基質構造を識別し、その基質のみ化学反応が起こることである。また、そのような酵素反応は基質特異的であるという。化学反応では反応選択性と呼ばれるものに相当する。 反応選択性は化学反応の活性化ポテンシャルと立体因子の影響の違いによって生じるが、基質特異性は反応場を提供する酵素の立体構造が基質分子となじむか否かによる。すなわち、基質の結合が不完全であれば反応点が酵素の活性発現部位に寄ることもなく反応が起こらない。場合によっては酵素は基質と結合する際にコンホメーション変化を起こし、酵素反応に適した構造をとることが必要なこともある。.

新しい!!: リボヌクレアーゼと基質特異性 · 続きを見る »

ノーベル化学賞

ノーベル化学賞(ノーベルかがくしょう、Nobelpriset i kemi)はノーベル賞の一部門。アルフレッド・ノーベルの遺言によって創設された6部門のうちの一つ。化学の分野において重要な発見あるいは改良を成し遂げた人物に授与される。 ノーベル化学賞のメダルは、表面にはアルフレッド・ノーベルの横顔(各賞共通)、裏面には宝箱を持ち雲の中から現れた自然の女神のベールを科学の神が持ち上げて素顔を眺めている姿(物理学賞と共通)がデザインされている。.

新しい!!: リボヌクレアーゼとノーベル化学賞 · 続きを見る »

リボヌクレアーゼA

リボヌクレアーゼA(Ribonuclease A)は、一本鎖RNAを切断するエンドヌクレアーゼの1つである。RNAアーゼA(RNase A)とも言う。子牛の膵臓のRNAアーゼAは、古典的なタンパク質科学のモデル系として用いられた。.

新しい!!: リボヌクレアーゼとリボヌクレアーゼA · 続きを見る »

リボヌクレアーゼインヒビター

リボヌクレアーゼインヒビター (RI) は450残基、49kDa、等電点4.7のタンパク質である。ロイシンリッチリピートを持ち、特定のリボヌクレアーゼと非常に強固な複合体を形成する。細胞内に0.1%程存在する主要細胞内タンパクであり、RNAの寿命の制御に重要な役割を果たす。 典型的なタンパクには約1.7%のシステインが含まれるが、RIでは6.5%に及ぶため酸化ストレスに敏感である。また、21.5%のロイシンも含み(典型的には9%)、他の疎水性残基、特にバリン・イソロイシン・メチオニン・チロシン・フェニルアラニンの含有量は低い。.

新しい!!: リボヌクレアーゼとリボヌクレアーゼインヒビター · 続きを見る »

リボザイム

リボザイム (ribozyme) は、触媒としてはたらくリボ核酸 (RNA) のこと。リボ酵素ともよばれる。トーマス・チェック、シドニー・アルトマンによって発見された(両名はこの功績により、1989年にノーベル化学賞を受賞している)。 以前は、生体反応はすべてタンパク質でできた触媒である酵素が制御していると考えられていた。しかし、一部の反応はRNAが制御していることが見出され、これをRNAと酵素 (Enzyme) に因んでリボザイムと命名した。 リボザイムは、それだけでRNA自身を切断したり、貼り付けたり、挿入したり、移動したりする活性・能力(自己スプライシング機能)を持っている。つまり、RNAが自分で自分を編集することを可能にしている。リボザイムは、RNAの翻訳産物であるタンパク質の多様化に非常に貢献していると考えられている。 リボザイムの発見は、RNAが遺伝情報と反応の両方を扱うことができることを証明し、生命の起源時はRNAが重要な役割を果たしていたとするRNAワールド仮説を生み出すきっかけとなった。またヒト免疫不全ウイルス (HIV) 治療の新たな戦略になる可能性を提供し、幅広く研究が行われている。.

新しい!!: リボヌクレアーゼとリボザイム · 続きを見る »

リボ核酸

リボ核酸(リボかくさん、ribonucleic acid, RNA)は、リボヌクレオチドがホスホジエステル結合でつながった核酸である。RNAと略されることが多い。RNAのヌクレオチドはリボース、リン酸、塩基から構成される。基本的に核酸塩基としてアデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、ウラシル (U) を有する。RNAポリメラーゼによりDNAを鋳型にして転写(合成)される。各塩基はDNAのそれと対応しているが、ウラシルはチミンに対応する。RNAは生体内でタンパク質合成を行う際に必要なリボソームの活性中心部位を構成している。 生体内での挙動や構造により、伝令RNA(メッセンジャーRNA、mRNA)、運搬RNA(トランスファーRNA、tRNA)、リボソームRNA (rRNA)、ノンコーディングRNA (ncRNA)、リボザイム、二重鎖RNA (dsRNA) などさまざまな分類がなされる。.

新しい!!: リボヌクレアーゼとリボ核酸 · 続きを見る »

ヌクレアーゼ

ヌクレアーゼ(Nuclease)は核酸分解酵素の総称。デオキシリボ核酸ないしリボ核酸の糖とリン酸の間のホスホジエステル結合を加水分解してヌクレオチドとする。 RNAを分解するリボヌクレアーゼとDNAを分解するデオキシリボヌクレアーゼに分類できる他、両方を分解することができるヌクレアーゼも知られており、その役割も様々である。ウイルスが有するヌクレアーゼには宿主の核酸を分解して自らの核酸の原料とする役割をもつものがある。また、制限酵素もヌクレアーゼの一種であり、これは外来の核酸を分解してウイルスの感染、増殖を防ぐ役割があると考えられている。核酸がメチル化されているとヌクレアーゼは働かなくなるため、自分の核酸を無闇に分解しないようにこの酵素を有する細菌も多い。多細胞生物においては死滅した細胞の核酸を分解するためにヌクレーゼが生産されることがあるほか、特殊な例としては紫外線などの影響で二量化したチミジンをとりはずすためのヌクレアーゼが存在する。 分解の型式により、エンドヌクレアーゼとエキソヌクレアーゼという分類もできる。; エンドヌクレアーゼ(英:endonuclease); エキソヌクレアーゼ(英:exonuclease) ぬくれあせ *.

新しい!!: リボヌクレアーゼとヌクレアーゼ · 続きを見る »

プロテイン

プロテイン(protein)は、タンパク質のことである。ただし、日常の日本語で「プロテイン」といった場合は、タンパク質を主成分とするプロテインサプリメントのことを指す場合が多く、本項でもこの内容を記す。.

新しい!!: リボヌクレアーゼとプロテイン · 続きを見る »

ピリミジン

ピリミジン (pyrimidine) は、有機化合物の一種で、ベンゼンの1,3位の炭素が窒素で置換されたものである。分子式 C4H4N2、分子量 80.09 の複素環式芳香族化合物のアミンの一種で、特有の刺激臭を持つ。窒素原子の位置が異なる構造異性体にピラジンとピリダジンがある。 核酸やヌクレオチドを構成する核酸塩基として知られるチミン、シトシン、ウラシルは、ピリミジンの誘導体であり、それらの母骨格として重要である。.

新しい!!: リボヌクレアーゼとピリミジン · 続きを見る »

デオキシリボヌクレアーゼ

デオキシリボヌクレアーゼ (deoxyribonuclease, DNase) はデオキシリボ核酸のホスホジエステル結合を切断してオリゴヌクレオチドないしモノヌクレオチドに分解する一群の酵素の総称。DNase(ディーエヌアーゼ、またはディーエヌエース)とも呼ばれる。 末端から分解してゆくエキソヌクレオチダーゼと内部から分解してゆくエンドヌクレアーゼに大別されるほか、3'側のホスホジエステル結合を分解するものと5'側から分解するものに分けられる。前者にはデオキシリボヌクレアーゼI(DNアーゼI、EC 3.1.21.1)などが、後者にはデオキシリボヌクレアーゼII(DNアーゼII, EC 3.1.22.1)などがある。また、特異な例として2本鎖DNAは分解しないが1本鎖DNAを分解するものも存在する。殆どあらゆる生物に存在し、DNAの代謝等に関わっている。.

新しい!!: リボヌクレアーゼとデオキシリボヌクレアーゼ · 続きを見る »

グアニン

アニン (guanine) は分子式が C5H5N5O の、核酸を構成する5種類の主な塩基のうちのひとつ。プリン塩基である。分子量は 151.13。グアニンから誘導されるヌクレオシドはグアノシン。 右図の構造に対応するIUPAC名は 2-アミノ-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン (2-amino-1,9-dihydro-6H-purin-6-one) であるが、ほかに互変異性として、1,7-、3,7-、3,9-ジヒドロ体をとることができる。 DNA、あるいはRNAの二重鎖構造の中ではシトシンと3本の水素結合を介して塩基対を作っている。 サケ科やタチウオ、サンマ等の魚類の銀白色部位を構成する主要成分でもある。名称の由来は、海鳥の糞の堆積物(グアノ)中から発見されたことによる。.

新しい!!: リボヌクレアーゼとグアニン · 続きを見る »

EC番号

EC番号(酵素番号、Enzyme Commission numbers)は酵素を整理すべく反応形式に従ってECに続く4組の数字で表したもの。 国際生化学連合(現在の国際生化学分子生物学連合)の酵素委員会によって1961年に作られた。.

新しい!!: リボヌクレアーゼとEC番号 · 続きを見る »

転移RNA

転移RNA(てんい-、transfer RNA)は73〜93塩基の長さの小さなRNAである。リボソームのタンパク質合成部位でmRNA上の塩基配列(コドン)を認識し、対応するアミノ酸を合成中のポリペプチド鎖に転移させるためのアダプター分子である。運搬RNA、トランスファーRNAなどとも呼ぶが、通常tRNAと略記される。.

新しい!!: リボヌクレアーゼと転移RNA · 続きを見る »

酵素

核酸塩基代謝に関与するプリンヌクレオシドフォスフォリラーゼの構造(リボン図)研究者は基質特異性を考察するときに酵素構造を抽象化したリボン図を利用する。 酵素(こうそ、enzyme)とは、生体で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子である。酵素によって触媒される反応を“酵素的”反応という。このことについて酵素の構造や反応機構を研究する古典的な学問領域が、酵素学 (こうそがく、enzymology)である。.

新しい!!: リボヌクレアーゼと酵素 · 続きを見る »

ここにリダイレクトされます:

RNaseRNアーゼRNエース

出ていきます入ってきます
ヘイ!私たちは今、Facebook上です! »