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ライトシュミット式望遠鏡

索引 ライトシュミット式望遠鏡

ライトシュミット式望遠鏡(ライトシュミットしきぼうえんきょう、Wright schmidt telescope)は反射屈折望遠鏡の一形式である。 シュミット式望遠鏡は明るく写野が広く『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』pp.141-166「シュミット・カセグレン望遠鏡」。、スチグマートを満たし、天体観測に使用するようなF値では色収差もほとんどない優秀な光学系であるが、補正板の製作が困難、像面湾曲がある、全長が焦点距離の倍になる、焦点面の位置が取り扱いに不便であるなどの欠点もあり、これを軽減しようとして理論と実際の側面から盛んに研究が行われた。ライトシュミット式はそのうち有効とされ生き残った一つである。 アメリカ合衆国のF・B・ライトと、フィンランドのユルィヨ・バイサラは、補正板を主鏡に近づけ、焦点が補正板の中心と一致する場合について独立に研究し、主鏡を楕円の短軸を回転軸とした回転面、すなわち偏球面にするとアプラナートにできることを解明した。 ウィルソン山天文台でF1を試作したところ高次収差による像のボケが多くて失敗に終わったが、F3程度なら充分に役に立ちそうであることが分かった。 ニュートン式望遠鏡のように平面の斜鏡で焦点面を鏡筒外に取り出せば実際の使用に便利なので、市販されている製品はそのような形式になっている。主鏡を球面にした場合、明るさはF4程度、写野は4度程度までが実用の限界である。 像はやや甘く鏡を2枚使用するためコントラストもやや低い『増補天体写真テクニック』pp.26-32「望遠鏡のいろいろ」。が、調整された状態では扱いが簡便である。ニュートン式望遠鏡との比較では視野が広めに取れ周辺像も極端な悪化をしない。ロールフィルムを使用できる。明るさ、写野の広さ、製作の難易、鏡筒の長さなど、長所についても短所についてもニュートン式望遠鏡とシュミット式望遠鏡の中間的存在であり、まずまずの写真を手軽に、また継続的に撮影したい人に向いている。写野周辺で極端な非点収差があり、フィルム面が傾いていると星像が放射方向や円周方向に伸びたりするため、光軸とフィルム面を直角にするスケアリング作業が非常に重要である。 眼視も可能ではあるが、日本特殊光学製25cmライトシュミットLS-25でもせいぜい通常の望遠鏡の10cm程度の分解能しかない。.

15 関係: 反射屈折望遠鏡吉田正太郎像面湾曲ユルィヨ・バイサラロールフィルムニュートン式望遠鏡アプラナートウィルソン山天文台シュミット式望遠鏡シュミットニュートン式望遠鏡スチグマート非点収差誠文堂新光社色収差日本特殊光学

反射屈折望遠鏡

反射屈折望遠鏡またはカタディオプトリック式望遠鏡(Catadioptric telescope )はレンズと鏡を組み合わせた反射屈折光学系の望遠鏡である。 カタディオプトリックは Catoptric(「反射光学の」) と Dioptric(「屈折光学の」)の合成語である。ベースとなる光学系と補正レンズの組み合わせによって様々な方式のものが考案されている。.

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吉田正太郎

吉田 正太郎(よしだしょうたろう、1912年9月1日 - 2015年7月30日)は、日本の天文学者、光学設計者である。 非球面光学系の先駆者であり、理論面、実務面の双方において優れた業績を残した。学究活動の傍ら、一般や青少年向けの本を執筆して知識の向上に努めた。.

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像面湾曲

像面が湾曲しているイメージ図。右側実線の縦直線が理想平面像面 像面湾曲 (field curvature) とは、光学系の前側と後側で、光学系に平行な焦点面が平面から平面に対応しないという収差である。 球面収差、非点収差、コマ収差、歪曲収差と並んでザイデル収差の一つである『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』pp.91-110「収差とその対策」。。 ほとんど全ての接眼レンズの像面は、対象側に凸に湾曲している。.

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ユルィヨ・バイサラ

ユルィヨ・バイサラ(1950年代初頭) ユルィヨ・バイサラ(Yrjö Väisälä,1891年9月6日(グレゴリオ暦) - 1971年7月21日)、はフィンランドの天文学者である。現在の北カルヤラ県コンティオラハティ(Kontiolahti)・ウトラ(現在のヨエンスー)出身。姓はヴァイサラとも表記する。兄は気象学者でヴァイサラ社の創業者ヴィルホ・ヴァイサラ(1889年-1969年)、弟は数学者のカッレ・ヴァイサラ(1893年-1968年)。 バイサラは光学機器の分野で貢献した。光学要素の性能を測定する方法を改良し、初期の高性能なシュミット式望遠鏡のいくつかを製作した。シュミット式望遠鏡の発明者の一人とされることもある。バイサラの製作したシュミット式望遠鏡はトゥルク大学で使われ、小惑星や彗星の探査に用いられた。 128個の小惑星の発見者であり、周期彗星の40P/バイサラ彗星を発見し、139P/バイサラ・オテルマ彗星の発見者の一人である。リイシ・オテルマを始めとする彼のグループは800個以上の小惑星を発見した。 彼の業績を記念して月のクレータと小惑星(1573)バイサラに彼の名前がつけられている。また、バイサラは自ら発見した2802番の小惑星に父ヴェイセルの名を、そしてオテルマが発見した2803番から2805番の小惑星に兄ヴィルホ、自分自身、そして弟カッレの名を付けた。 バイサラは、兄弟と共に熱心なエスペランティストでもあった。1968年には国際エスペラント科学者連盟(Internacia Scienca Asocio Esperantista)の総裁を務めた。また、自分で発見した小惑星に(1421)エスペラント、(1462)ザメンホフと命名している。 Category:フィンランドの天文学者 Category:小惑星発見者 Category:彗星発見者 Category:エスペランティスト Category:トゥルク大学の教員 Category:北カルヤラ県出身の人物 Category:1891年生 Category:1971年没.

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ロールフィルム

35ミリ映画シネフィルム 左から135フィルムのパトローネ127フィルム120フィルム右手前は127フィルムのスプール ロールフィルム(Roll film)は、軸に巻きつけた帯状の写真フィルムの総称であるロールフィルム、カメラマン写真用語辞典、コトバンク、2012年2月26日閲覧。ロールフィルム、デジタル大辞泉、コトバンク、2012年2月26日閲覧。。対義語は、同フィルムの発明でレトロニムとなったシートフィルムである、2012年2月26日閲覧。。それまでの乾板やシートフィルムと異なり、カメラへの1回の装填で複数枚の写真撮影が可能となった。 狭義には、スプール(巻き軸)に巻かれたままパトローネに入れられていないものを指し、この場合は135フィルムや110フィルム(ワンテンフィルム)、APS(アドバンストフォトシステム)と差別化する語となる。ここではこの語を広義のまま取り扱い、具体的には135フィルムや120フィルム、220フィルム、127フィルムなどがある。 映画用フィルムもロール状であり原理的には同様であるが、この語の範疇にはない。.

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ニュートン式望遠鏡

光路図 ニュートン式望遠鏡(ニュートンしきぼうえんきょう、Newtonian telescope)は、アイザック・ニュートン『天体望遠鏡のすべて'81年版』pp.50-57「歴史的な望遠鏡の光学精度を推理する」。により考案された反射望遠鏡の一形式である。.

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アプラナート

アプラナート(Aplanat)とは、光学系の収差補正状況を示す言葉の一つで、球面収差『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』pp.91-110「収差とその対策」。とコマ収差を解消していることを言う。 「光路長一定の条件」と「正弦条件」を同時に満たすことで光学系はアプラナートになる。.

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ウィルソン山天文台

ウィルソン山天文台(ウィルソンさんてんもんだい、Mount Wilson Observatory, MWO)は、アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルス郡にある天文台である。ウィルソン山天文台はロサンゼルスの北東、パサデナ郊外のサン・ガブリエル山系にある標高1,742mのウィルソン山頂に置かれている。 ウィルソン山は北アメリカの中では最も大気が安定した場所の一つで、天体観測、特に干渉法観測を行なうのに理想的な環境である。ロサンゼルス周辺のいわゆるグレイター・ロサンゼルス地域の人口増加によって、この天文台で深宇宙観測を行う能力は限られてきたが、依然としてこの天文台は新旧の観測装置を用いて多くの科学研究成果を挙げている。 ウィルソン山天文台の初代所長はジョージ・エレリー・ヘールで、彼はヤーキス天文台から40インチ(1m)望遠鏡を移設した。完成当初はウィルソン山太陽観測所 (Mount Wilson Solar Observatory) と呼ばれ、天文台創設の2年後の1904年にワシントン・カーネギー協会から出資を受けた。以来この財団が現在でも天文台の主要な援助団体となっている。.

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シュミット式望遠鏡

光路図 シュミット式望遠鏡(シュミットしきぼうえんきょう、Schmidt telescope)は反射屈折望遠鏡の一形式である。明るく広い写野を得られ、中心部から周辺部までかっちりピントが合い『増補天体写真テクニック』pp.54-55。、1988年時点で吉田正太郎は「微光天体の掃天に必要不可欠で、天体観測における世紀の大発明」と評している。 主鏡は球面鏡で、絞りを球心位置に置いて非点収差とコマ収差を除去、四次関数で表される非球面の薄いレンズを置いて球面収差を除去し、収差がほとんどない『天体望遠鏡ガイドブック』pp.194-195「天体用ビジュアルシステム」。スチグマートなので極めてシャープである。像面は主鏡の球心と同一位置に球心を持つ凸球面になる像面湾曲があるため、写真乾板やフィルムは湾曲させなければならない。鏡筒は焦点距離の約2倍の長さになってしまうため、かなり大きめの架台が必要になる。また補正板の口径が大きくなってくると色収差が増大しシャープな像を得られる波長域が狭くなるため、口径1メートル(以降m)級の大型望遠鏡では補正板を2枚構成の色消しにしてあるものもある。 望遠鏡という言葉には「接眼レンズを通じて観察する」という印象があり、これは写真撮影専用であるシュミット式の実情には合わず「シュミットカメラ」と呼ばれることも多いが、天文学者はシュミット式望遠鏡と呼ぶ。.

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シュミットニュートン式望遠鏡

光路図 シュミットニュートン式望遠鏡 または シュミットニュートニアン望遠鏡はシュミット式望遠鏡とニュートン式望遠鏡の両方の要素を兼ね備えた反射屈折望遠鏡である。この望遠鏡の設計は球面鏡の主鏡とシュミット補正板を組み合わせて球面収差を補正する。その結果、(球面収差はないがコマ収差はある)放物面鏡を備えた望遠鏡よりもコマ収差が少ない。標準的なニュートン式望遠鏡のように45度の角度で設置された平面の副鏡で像を見る。.

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スチグマート

チグマート(独:Stigmat )とは、光学系の収差補正状況を示す言葉の一つで、球面収差『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』pp.91-110「収差とその対策」。とコマ収差と非点収差を解消していることを言う。 像面は平面とは限らないが、画角が狭ければ充分に満足な画像が得られる。代表的な光学系としてはシュミット式望遠鏡、ジョセフ・マキシミリアン・ペッツヴァールの人像用レンズがある。.

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非点収差

非点収差のモデル 非点収差 (astigmatism) とは、光軸外の1点を光源とする光が、レンズに対して同心円方向と直径方向で焦点距離がずれる収差をいう『天文アマチュアのための望遠鏡光学・反射編』pp.91-110「収差とその対策」。。 球面収差、コマ収差、像面湾曲、歪曲収差と並んでザイデル収差の一つである。 望遠鏡や広角レンズによる星野写真の周辺部で鳥が羽根を広げたような星像を見かけることがあるのは、非点収差によるものである。 非点収差と像面湾曲は密接な関係にある。像面湾曲による像面が、同心円方向の像と、直径方向の像で異なった面になっていると、それが非点収差になる。 英語のアスティグマティズムには「乱視」の意味もあり、またレンズ関係者が「アス」という場合レンズや鏡を締めすぎて点光源像が変形する現象を含める場合もあるので注意が必要とされている。.

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誠文堂新光社

株式会社誠文堂新光社(せいぶんどうしんこうしゃ)は、東京都文京区に本社を置く日本の出版社である。.

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色収差

画像下半分が故意に色収差を発生させたもの。右端で顕著な色ずれが生じているのが分かる。 色収差(いろしゅうさ、)とは、レンズ類で像をつくるときに、レンズ材料の分散が原因で発生する収差で、像の色ズレとしてあらわれる。.

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日本特殊光学

日本特殊光学(にほんとくしゅこうがく、JSO)は、1977年(昭和52年)に愛知県幡豆郡に設立された天体機材メーカー。創業者は山田坂雄(1918 - 1986年)。アマチュア用シュミット式望遠鏡、シュミットカセグレン式望遠鏡の国産化に成功するなど特殊光学系に重点を置き一時高い評価を受けたが創業者の後継がなく廃業した。 製品については日本特殊光学の望遠鏡製品一覧を参照。 Category:かつて存在した愛知県の企業 Category:日本の望遠鏡メーカー・ブランド.

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