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ヒトヨタケ科

索引 ヒトヨタケ科

ヒトヨタケ科(Coprinaceae)は真正担子菌綱ハラタケ目の菌類の一部がかつて所属していた分類群(科)。主に現在のナヨタケ科(Psathyrellaceae)の各種によって構成されていた。タイプ種はヒトヨタケ(旧学名Coprinus atramentarius)ではなくササクレヒトヨタケCoprinus comatusであった。 分子系統解析が行われると、ササクレヒトヨタケがハラタケ科に分類されることが明らかとなった。このため、Coprinaceaeはハラタケ科(Agaricaceae)のシノニムとなり、系統的に異なるヒトヨタケやナヨタケ他多くの種は、新設されたナヨタケ科に、ワライタケ他のヒカゲタケ属(Panaeolus)はオキナタケ科(Bolbitiaceae)に移された。20世紀前半までの分類体系では、ハラタケ科(当時日本語ではマツタケ科と呼ばれた)は、ひだのあるキノコ(イグチ科を除く現ハラタケ目の大部分とアンズタケ科)を包括する大きな分類群であり、当然ササクレヒトヨタケも属していたので、出戻ったともいえる。 Coprinusは日本語ではササクレヒトヨタケ属と改名し、現在のヒトヨタケ属にはCoprinopsisの学名があてられている。 ナヨタケ科(Psathyrellaceae)も参照のこと。.

14 関係: ナヨタケ科ハラタケ科ハラタケ目ワライタケヒトヨタケ分子系統学イグチ科オキナタケ科キノコシノニムタイプ (分類学)タクソンササクレヒトヨタケ真正担子菌綱

ナヨタケ科

ナヨタケ科()は真正担子菌綱ハラタケ目に属する菌類の科の一つ。この科に分類される種の多くは、傘と柄を持ち、比較的もろい繊維質の子実体(いわゆるキノコ)を形成する。胞子は暗色であるものが多く、そのため胞子紋も黒色や暗褐色を呈するものが多いが、まれに赤色その他の明るい色の胞子紋を有するものも存在する。約半数の種では、胞子の成熟に伴い傘が自己融解し、黒い液状となる。 DNAの塩基配列の比較に基づく分子系統解析が行われる以前は、傘が液化するヒトヨタケ型の形質を示す種の多くが、ナヨタケ属菌とともに ヒトヨタケ科()に置かれていた。しかし、分子系統解析が行われるとヒトヨタケ科が単系統群でないことが明らかとなった。この際、ヒトヨタケ科のタイプ種となっていたササクレヒトヨタケ()がヒトヨタケを中心とする多くの種と異なりハラタケ科に分類されることが示されたため、ヒトヨタケ科という科名はハラタケ科のシノニムとなり、ナヨタケ属()をタイプ属とする本科が新設され、ヒトヨタケ科を構成していた大部分の種はこのナヨタケ科に移されることになった。 ナヨタケ科に属する菌の担子胞子には、しばしば発芽孔が見られ、また胞子壁の中の色素は硫酸によって脱色が起こる(暗色系の胞子を有するものの系統的には遠縁なヒカゲタケ属()のきのこでは、この反応は見られない)。この科の菌の多くは腐生菌だが、 のように菌寄生性のものもまれに存在する。腐生性の種の多くは窒素源に富んだ(富栄養な)環境を好むため、腐葉土・動物の糞・朽木・芝生・庭園地などから発生することが多い。 以下に本科を構成する下位分類群を示す。.

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ハラタケ科

ハラタケ科は真正担子菌綱ハラタケ目の菌類。ハラタケ属や、以前ケシボウズタケ科、キツネノカラカサタケ科、ホコリタケ科などに分類されていた菌類を含んでいる。Dictionary of the Fungiの第10版によるとこの分類には85属1340種が含まれるとされる。 シロカラカサタケ属(Leucoagaricus)やキヌカラカサタケ属(Leucocoprinus)等の種類の中にはハキリアリなどの蟻と共生するものもある。 ツクリタケやカブラマツタケのように食用になるきのこがある一方で、クリイロカラカサタケやドクキツネノカラカサのように猛毒菌もあり、カラカサタケとコカラカサタケのように食用になるものと有毒のものが非常に紛らわしい場合もある。 ハラタケ属は種の判別が非常に困難であり、食用のものと間違えて毒きのこを食べてしまう可能性があり、食用に利用しないほうが無難である。.

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ハラタケ目

ハラタケ目(Agaricales)はキノコの分類。子実体は、柄と傘からなり、イグチ科はしっかりしているが、それ以外は柔らかく壊れやすい。虫に食べられていることも多い。傘の裏にはひだ、もしくは管孔があり、そこから胞子を飛ばす。ひだや管孔は幼菌では白いものが多いが、胞子が成熟すると色が変わるものも多い。胞子の色は科を調べる重要な手がかりになる。マツタケやシイタケ等、食用になるものも多いが、毒キノコの大半がハラタケ目に属している。.

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ワライタケ

ワライタケ(笑茸、学名:Panaeolus papilionaceus)はオキナタケ科ヒカゲタケ属の毒キノコ。幻覚作用のあるシロシビンを含有する。世界中に広く生育する。 傘径2~4cm、柄の長さ5~10cm。春~秋、牧草地、芝生、牛馬の糞などに発生。しばしば亀甲状にひび割れる。長らくヒカゲタケ (Panaeolus sphinctrinus) やサイギョウガサ(Panaeolus retirugis)、P.campanulatusと区別されてきたが、これら4種は生息環境が違うことによって見た目が変わるだけで最近では同種と考えられている。 6月から10月の本州に発生し、北海道、沖縄の庭の菜園でも観測されている。 菌類学者の川村清一が古い文献にみられる笑茸を探しており、1917年(大正6年)の石川県における玉田十太郎とその妻が、栗の木の下で採取したキノコを汁に入れて食べたところ、妻が裸で踊るやら、三味線を弾きだしたやらということであり、 Panaeolus papilionaceus だと同定しワライタケと命名した。その3年前の『サイエンス』にはアメリカ、メイン州における男女の中毒例の記載があり、ピアノを弾いたり飛んだり跳ねたりおかしくてたまらず、部屋の花束が自分を巻いているようだというような幻覚が起きたという。この時点では、他にも同様の作用を起こすキノコがあるのではと考えており、ほどなくして1922年、(別の種である)オオワライタケ Gymnopilus junonius を確認した川村清一『食菌と毒菌』岩波文庫、1931年。100-105、170-172頁。。.

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ヒトヨタケ

ヒトヨタケ(一夜茸、学名:Coprinopsis atramentaria)は、ハラタケ目ナヨタケ科ヒトヨタケ属に属するキノコ。従来はヒトヨタケ科に属するとされてCoprinus atramentarius (Bull.:Fr.) Fr.という学名が与えられていたが、分子系統解析によるヒトヨタケ科の再編に伴いナヨタケ科に移行され、種小名も変更された。.

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分子系統学

分子系統学(ぶんしけいとうがく、英語:molecular phylogenetics)とは、系統学のサブジャンルのひとつであり、生物のもつタンパク質のアミノ酸配列や遺伝子の塩基配列を用いて系統解析を行い、生物が進化してきた道筋(系統)を理解しようとする学問である。 従来の系統学は形態、発生、化学・生化学的性質といった表現型の比較に基づいていたのに対し、分子系統学はそれらの根本にある遺伝子型に基づく方法であり、より直接的に生物の進化を推定できると期待される。計算機や理論の発達に加え、20世紀末に遺伝子解析が容易になったことから大いに発展し、進化生物学の重要な柱となっている。.

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イグチ科

イグチ科は真正担子菌綱のイグチ目に属するキノコ。かさの裏面は通常のキノコのようなひだ状ではなく、菅孔と呼ばれる微細なチューブ状の構造を備え、その内壁面に胞子を形成する。しかし、中にはキヒダタケ属のように子実層托がひだ状のものや、ジャガイモタケ属のように、ひだも管孔もなくだんご状の外観を持つものも存在する。ハラタケ目のきのこ同様に広く分布しており、茸狩りを行なう人には非常に人気のあるきのこである。一般には「イグチ」と総称される。 かつて、イグチ科のきのこは、人間が食用に供しても比較的安全な仲間と思われていたこともあり、毒性の強いテングタケ属のような有毒種と混同するような要素も少ないので、キノコ狩りの初心者にとっても好適なものであるとされてきた。目の細かいスポンジのようなかさの裏面・一般に太くて丈夫な肉質の柄の質感などによって、ハラタケ類に属する種との識別も比較的たやすい。 しかし、日本以外のイグチ科のきのこによる死亡例や、日本における有毒種ドクヤマドリの存在などに鑑みれば、イグチの仲間だからと言って安易に口に入れることは避けるべきである。.

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オキナタケ科

ナタケ科(Bolbitiaceae)は担子菌門、真正担子菌綱、ハラタケ目の菌類。 この科は傘の裏の襞に子実層を持っており、胞子は茶色、傘の形は半球型である。.

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キノコ

野生のエノキタケ キノコ(茸、菌、蕈、Mushroom)とは、特定の菌類(Fungi)のうちで、比較的大型の(しばしば突起した)子実体(Fruiting body)あるいは、担子器果そのものをいう俗称である。またしばしば、キノコという言葉は特定の菌類の総称として扱われるが、本来は上述の通り構造物であり、菌類の分類のことではない。子実体を作らない菌類はカビである。植物とは明確に異なる。ここでいう「大型」に明確な基準はないが、肉眼で確認できる程度の大きさのものをキノコという場合が多い。食用、精神作用用にもされるが毒性を持つ種もある。語源的には、「木+の+子」と分析できる。 目に見える大きさになる子実体を持つ菌は、担子菌門 Basidiomycotaか子嚢菌門 Ascomycota に属するものが多い。日本では約300種が食用にされ、うち十数種が人為的にキノコ栽培されている。日本では既知の約2500種と2、3倍程度の未知種があるとされ、そのうちよく知られた毒キノコは約200種で、20種ほどは中毒者が多かったり死に至る猛毒がある。.

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シノニム

ノニム(synonym)とは、同意語、別名のこと。まれに類語を含むこともある(英語のsynonymは類語を含む)。省略して「Syn.」と表記されることもある。 一般的にはあまり使われない言葉であるが、生物の分類や情報処理においては重複や競合の意味を含んで使われる。これらの分野では、まず、類語の意味は持たず、専ら同意語、別名の意味で使われる。.

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タイプ (分類学)

タイプ (type) という語は、生物の分類学においては以下の意味で用いられる。.

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タクソン

タクソン(taxon、複:タクサ、taxa)とは、生物の分類において、ある分類階級に位置づけられる生物の集合のこと。訳語としては分類群(ぶんるいぐん)という用語が一般的である。taxonomic unit、taxonomical groupと同義。.

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ササクレヒトヨタケ

レヒトヨタケ(ささくれ一夜茸、学名:Coprinus comatus)は、ハラタケ科ササクレヒトヨタケ属に属するキノコの一種。.

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真正担子菌綱

真正担子菌綱(しんせいたんしきんこう、Homobasidiomycetes)は担子菌門、菌蕈亜門の菌類。ハラタケ綱(Agaricomycetes)とも。きのこが多いが、そうでないものもある。.

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