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パローツ人

索引 パローツ人

パローツ(palóc, 複 palócok )は、ハンガリー(マジャル人)の民族集団とされる人々のひとつ。1600年ごろからハンガリーの公文書に見られ始めるが、現在まで具体的にどのような民族グループであるかという定義はなされていない。チェルハート山地やマートラ山地、ビュック山地の周囲の150ほどの村に住む人々がパローツ人であるといわれている。現在のノーグラード県やヘヴェシュ県、ボルショド県などの地域である。 パローツは、語源的には、黒海北岸からベッサラビア方面に遊牧していたテュルク系遊牧民クマン人の別称ポロヴェツ(Половцы; Polovtsy)に由来する。 パローツ人の名前が広く知られるようになったのは、19世紀に自らもパローツ人であるミクサート・カールマーン (Mikszáth Kálmán) が「善きパローツ人たち」(A jó palócok)という短編小説集を出版してからである。その小説にもあるように、パローツ人は他のハンガリー人たちとは気性や生活様式、民俗衣装、方言などの点で現在に至るまで独自性を保っているといえよう。 パローツ人の話すハンガリー語はパローツ方言としてハンガリー語の中でも特異な存在である。ハンガリー語の下段の(広い)母音の a の音価は共通語では短母音の a が円唇母音の で、長母音の á が平唇母音の であるが、パローツ方言では短母音の音価が平唇母音の で、長母音の音価が円唇母音の となる。また、ブダペスト共通語では中段の短母音 ë (狭い e)と下段の短母音 e (広い e)の区別がされず、さらに共通語とパローツ方言以外の方言では、この2種類の ë と e の長母音が1つの é に中和化してしまっているのが、パローツ方言のみ、ë の長母音は 、e の長母音は とそれぞれの短母音の特徴を維持したまま、2つの独立した音素として残っている。 例: 「縁(ふち)、端(はし)、縁(へり)」   共通語    szél (主格) szélt (対格) szélëk (複数)   パローツ方言 szél (主格) szélt (対格) szélëk (複数) 「風」   共通語    szél (主格) szelet (対格) szelek (複数)   パローツ方言 szél (主格) szelet (対格) szelek (複数) category:民族集団 category:ハンガリーの民族.

16 関係: ノーグラード県マジャル人ハンガリーボルショド・アバウーイ・ゼンプレーン県ヘヴェシュ県テュルク系民族ベッサラビアキプチャク短編小説遊牧民黒海民族服飾方言1600年19世紀

ノーグラード県

ノーグラード県の位置 ノーグラード県(ハンガリー語:Nógrád, ラテン語:comitatus Neogradiensis, ドイツ語:Neuburg, スロヴァキア語:Novohrad)は、ハンガリー北部にある県である。ここでは旧ハンガリー王国の県についても述べる。 県都はシャルゴータルヤーン。面積は2544平方キロメートル。名称は、かつて存在したノーグラード城に由来する。 シャルゴータルヤーンなど県東部の多くが、北接するスロヴァキアのノヴォフラド(ノーグラードのスロヴァキア語名:Novohrad)地域の一部とともに、ノヴォフラド・ノーグラード・ジオパーク(Novohrad-Nógrád Geopark)を構成している。.

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マジャル人

マジャル人の分布及び割合 ルーマニアにおけるマジャル人の割合 マジャル人(マジャルじん、Magyarok)は、国家としてのハンガリーと歴史的に結びついた民族。マジャール人(Magyár)とも呼ばれる。.

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ハンガリー

ハンガリー(Magyarország)は、中央ヨーロッパの共和制国家。西にオーストリア、スロベニア、北にスロバキア、東にウクライナ、ルーマニア、南にセルビア、南西にクロアチアに囲まれた内陸国。首都はブダペスト。 国土の大部分はなだらかな丘陵で、ドナウ川などに潤される東部・南部の平野部には肥沃な農地が広がる。首都のブダペストにはロンドン、イスタンブールに次いで世界で3番目に地下鉄が開通した。.

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ボルショド・アバウーイ・ゼンプレーン県

ボルショド・アバウーイ・ゼンプレーン県の位置 ボルショド・アバウーイ・ゼンプレーン県(Borsod-Abaúj-Zemplén megye)は、ハンガリーの県。県都はミシュコルツ。ハンガリーの県のなかで、面積・人口ともに二番目の規模である。.

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ヘヴェシュ県

ヘヴェシュ県の位置 ヘヴェシュ県(Heves)は、ハンガリー北部の県。県都はエゲル。人口は約33万人。 ハンガリー北部に位置しており、ノーグラード県、ボルショド・アバウーイ・ゼンプレーン県、ヤース・ナチクン・ソルノク県、ペシュト県と接している。県の北部は山岳地帯であり、ビュック国立公園がある。南部には平野が広がり、農業が盛んに行われている。県の南東にあるティサ湖は、ハンガリー最大の人造湖である。ティサ川の洪水対策として1973年に建設された。.

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テュルク系民族

世界のテュルク系民族の分布。濃い青色の部分はテュルク系言語を公用語にしている国。薄い青色の部分はテュルク系言語を公用語にしている自治地域。 テュルク系民族の分布。 テュルク系民族(テュルクけいみんぞく、 または、 、 )は、中央アジアを中心にシベリアからアナトリア半島にいたる広大な地域に広がって居住する、テュルク諸語を母語とする人々のことを指す民族名称である。.

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ベッサラビア

ベッサラビア(ルーマニア語:Basarabia、ウクライナ語:Бессарабія、トルコ語:Besarabya)は、1806年の露土戦争の結果、ルーマニア人のモルダビア公国領を、当時宗主権を持っていたオスマン帝国がロシア帝国に一部割譲した際に、割譲した公国東部地方をロシア側が指していった名称である。モルダビア公国の残余部分は1859年、ワラキア公国と同君連合を形成し、1881年にルーマニア王国となった。1918年、ベッサラビアは革命後のロシアから独立を宣言。第一次世界大戦終結時にはルーマニア王国と合併した。第二次世界大戦初期の1940年、ソビエト連邦はベッサラビアを併合。1941年から44年までのルーマニア占領期を経て、大戦末期の1944年、ソビエト連邦が再占領し、モルダビア・ソビエト社会主義共和国に再編した。北部と南部の一部地域はウクライナ・ソビエト社会主義共和国に組み入れられた。1991年、モルダビア・ソビエト社会主義共和国はソビエト連邦から独立を宣言し、モルドバ共和国となった。.

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キプチャク

『ルーシ年代記』で見られるポロヴェッツ人の一家。 「バーバ」と呼ばれるクマン人が立てた石像(ドニプロペトロウシク、ウクライナ)。 キプチャク(Qipchaq)は、11世紀から13世紀にかけて、ウクライナからカザフスタンに広がる草原地帯に存在したテュルク系遊牧民族。ルーシの史料ではポロヴェツ(ポロヴェッツ)、東ローマやハンガリーの史料ではクマンもしくはコマンと記された。現在のカザフスタンからモルドバにかけて広がる平原地帯は、キプチャクの名前にちなんでキプチャク草原(Dasht-i Qipchāq)と呼ばれるが、キプチャク草原を支配したモンゴルのジョチ・ウルスが通称キプチャク・ハン国と呼ばれるのは、このためである。.

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短編小説

短編小説・短篇小説(たんぺんしょうせつ)は小説を長さで分類した呼称の一つで、比較的短い小説を指す。.

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遊牧民

遊牧民族のサーミ人 遊牧民(ゆうぼくみん)あるいは遊牧民族(ゆうぼくみんぞく)は、人類の生活類型の二大区分である移動型と定住型のうちの移動型の牧畜(遊牧)を生業とする人々や民族を指す。.

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黒海

黒海(こっかい)は、ヨーロッパとアジアの間にある内海で、大西洋の縁海(地中海 (海洋学))の一つである。マルマラ海を経てエーゲ海、地中海に繋がる。 バルカン半島、アナトリア半島、コーカサスと南ウクライナ・クリミア半島に囲まれており、ドナウ川、ドニエストル川、ドニエプル川などの東ヨーロッパの大河が注ぐ。アナトリアとバルカンの間のボスポラス海峡、マルマラ海、ダーダネルス海峡を通じて地中海に繋がっており、クリミアの東にはケルチ海峡を隔ててアゾフ海がある。 黒海に面する国は、南岸がトルコで、そこから時計回りにブルガリア、ルーマニア、ウクライナ、ロシア、ジョージアである。 黒海に面する有名な港湾には、イスタンブール(ビュザンティオン、コンスタンティノープル)から時計回りにブルガス、ヴァルナ、コンスタンツァ、オデッサ、セヴァストポリ、ヤルタ、ガグラ、バトゥミ、トラブゾン、サムスンなどがある。.

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民族

民族(みんぞく)とは一定の文化的特徴を基準として他と区別される共同体をいう。土地、血縁関係、言語の共有(母語)や、宗教、伝承、社会組織などがその基準となるが、普遍的な客観的基準を設けても概念内容と一致しない場合が多いことから、むしろある民族概念への帰属意識という主観的基準が客観的基準であるとされることもある。また、日本語の民族の語には、近代国民国家の成立と密接な関係を有する政治的共同体の色の濃い nation の概念と、政治的共同体の形成や、集合的な主体をなしているという意識の有無とはかかわりなく、同一の文化習俗を有する集団として認識される ethnic group(ジュリアン・ハクスリーが考案)の概念の双方が十分区別されずに共存しているため、その使用においては一定の注意を要する。 .

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服飾

服飾(ふくしょく)とは、人がその身体の上にまとう衣服や装身具(装飾品)類、またそれらの組み合わせの様式である。衣装(衣裳)(いしょう)ともいい、また特に装いに注目して服装(ふくそう)とも言う。服飾や服装という用語には主に2つの用いられ方があり、ひとつは衣服・被服などとほぼ同義で用いられ、もうひとつは身体と衣服が一体化した姿(着装姿)、またそれらの一定の組み合わせの様式を指すブリタニカ百科事典「服装」。本項では主に後者について論じる。 服飾は時代、民族、地域、性別、年齢、階級、職業等によって異なり、また着用機会によっても異なる様式が用いられる。それらの様式は禁令や服装規定( ドレスコード)やファッション(流行)、あるいは民族主義、ナショナリズム等によって強化され、人間社会において、多くの服飾の様式は特定の属性や思想等を表現するものとなっている。特に民族服(民族衣装)は、地域の(または亡命者の)自己同一性を表し、文化の独自性を強調し、国家の尊厳の源となる。また、通過儀礼や祝祭、祝日には特別な衣装が着用される場合も多い。例えば成人式の特別な衣装、新年やクリスマス等の特別の晴れ着等である。 服飾は基本は自らの立場・状況、また嗜好に応じた様式が選択されるが、意図的にそれとは違う服飾が着用される場合もある。例えば、自らの立場を隠して活動するための変装、一時的に異なる立場の装いを楽しむ仮装、演劇や舞台芸術における扮装等である。仮面舞踏会やキリスト教文化圏における謝肉祭、アメリカ合衆国におけるハロウィン等、特別な衣装として仮装が求められる場合もある。.

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方言

方言(ほうげん)は、ある言語が地域によって別々な発達をし、音韻・文法・語彙(ごい)などの上で相違のあるいくつかの言語圏に分かれた、と見なされたときの、それぞれの地域の言語体系のこと。ある地域での(他の地域とは異なった面をもつ)言語体系のこと。地域方言とも言い、普通、「方言」と言うと地域方言を指す。一方、同一地域内にあっても、社会階層や民族の違いなどによって言語体系が違う場合は社会方言と言う。.

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1600年

400年に一度の世紀末閏年(16世紀最後の年)である100で割り切れるが、400でも割り切れる年であるため、閏年となる(グレゴリオ暦の規定による)。。.

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19世紀

19世紀に君臨した大英帝国。 19世紀(じゅうきゅうせいき)は、西暦1801年から西暦1900年までの100年間を指す世紀。.

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