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トロポニン

索引 トロポニン

トロポニン(troponin)は横紋筋である骨格筋と心筋のカルシウムイオンによる収縮制御において中心的な役割を担うタンパク質複合体である。平滑筋でも微量のトロポニンサブユニットが発現しており何らかの役割を果たしているものと考えられている。本タンパク質は江橋節郎によって発見、命名されたものである。.

23 関係: 平滑筋心筋心筋症ミオフィラメントミオシンバイオマーカー (薬学)リアノジン受容体トロポミオシントロポニンCブリティッシュ・メディカル・ジャーナルニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン分子モーターアクチンカルモジュリンカルシウムチャネル免疫学的検定筋小胞体筋肉特異度骨格筋江橋節郎滑り説感度

平滑筋

平滑筋(へいかつきん)とは、横紋筋とは違いサルコメア(筋節)のない筋肉のことである(アクチン・ミオシンは少量存在する)。血管、膀胱、子宮など、管状あるいは袋状器官では「壁」にみられる。また、消化管(胃・小腸・大腸など)では消化物を筋収縮により運ぶ役割を持つ。 抗平滑筋抗体(ASMA)は肝炎、肝硬変、狼瘡などの自己免疫疾患の徴候のことがある。.

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心筋

心筋(しんきん)は、心臓を構成する筋肉のことをいう。 心筋は、骨格筋と同じ横紋筋であるが、骨格筋は随意筋で多核の細胞でできているのに対して、心筋は単核(稀に2核)の細胞でできており、不随意筋である。また、ミトコンドリアが非常に多く存在しており、心筋が要求するエネルギーの大部分をまかなっている。心房には血圧と血流の制御に関連する心房性ナトリウム利尿ペプチドと呼ばれるペプチドホルモンを合成、分泌する心筋細胞が存在する。心筋細胞は介在板により結ばれ、心筋線維を形成する。心筋線維は静止時には細胞外に対して-50~-90mVの膜電位を有する。骨格筋の絶対不応期は1~3msecなのに対して、心筋の絶対不応期は200msecと長い。.

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心筋症

心筋症(しんきんしょう、cardiomyopathy)は、心機能障害を伴う心筋疾患をいう。心筋症は肥大型、拡張型、拘束型、不整脈原性右室心筋症に分類されるが、これらに分類できない分類不能型も存在する。.

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ミオフィラメント

ミオフィラメント(myofilament)は、筋肉のサルコメア(sarcomere)における細いフィラメント(thin filament)と太いフィラメント(thick filament)のことを指す。細いフィラメントはアクチンが重合してできたアクチンフィラメントにトロポニンとトロポミオシンが会合して形成されており、太い線維はミオシンが重合して形成されている。サルコメア(sarcomere)は横紋筋における収縮を担う最小単位を形成する構造であり、無数のサルコメア(sarcomere)がZ線(Z line)を介して直列に連なって筋原線維(ミオフィブリル, myofibril)を形成している。筋細胞の中では多数の筋原線維が並列に束ねられてぎっしりとつまっている。骨格筋細胞は細長いため筋線維とも呼ばれるが、これに対応する英語はmuscle fiberでありmyofilamentではない。筋線維が束ねられて筋線維束(muscle fascicle)を形成し、それがさらに束ねられて筋肉(muscle)を形成する。 みおふいらめんと.

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ミオシン

ミオシン()は、アクチン上を運動するタンパク質である。ミオシンはATPase活性を持ち、ATPを加水分解しながら、-端から+端に向かってアクチンフィラメント上を移動するモータータンパク質である。例外としてミオシンVIは-端側に向かって運動する。ミオシンが固定されている場合、ミオシンの位置は変わらず、引っぱられてアクチンフィラメントの方が動く。この典型的な例が、骨格筋の収縮である。.

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バイオマーカー (薬学)

薬学においてバイオマーカー(Biomarker;あるいは生物指標化合物)は、ある疾病の存在や進行度をその濃度に反映し、血液中に測定されるタンパク質等の物質を指す用語である。さらに一般的にはバイオマーカーは特定の病状や生命体の状態の指標である。NIH(アメリカ国立衛生研究所)の研究グループは1998年に「(バイオマーカーとは)通常の生物学的過程、病理学的過程、もしくは治療的介入に対する薬理学的応答の指標として、客観的に測定され評価される特性」と定義づけた。過去においては、バイオマーカーは主として血圧や心拍数など生理学的指標のことであった。近年になるとバイオマーカーは、前立腺癌の分子バイオマーカーとなる前立腺特異抗原、肝機能測定のための酵素測定などに例えられる、分子バイオマーカーの同義語となってきた。最近では、大腸癌やその他のEGFR(上皮成長因子受容体)関連癌におけるKRAS遺伝子の役割など、腫瘍学におけるバイオマーカーの有用性が注目されている。変異したKRAS遺伝子を発現している患者では、EGFRシグナル伝達経路の形成しているKRASタンパクが、常に「オン」状態である。この過剰活性したEGFRシグナル伝達は、たとえシグナル経路上流がセツキシマブなどのEGFR阻害剤でブロックされていても、シグナルが経路下流に伝達され続け、結果として癌細胞が成長し、増殖し続けることを意味する。腫瘍のKRAS状態(野生型対変異型)を試験して、患者がセツキシマブを用いた療法において効果を期待できるかが判断できる。 また、ヒトパピローマウイルスや、タバコへの暴露を示す4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)のような特定のマーカーなど、疫学的研究における、環境暴露を評価する分子指標の使用も、バイオマーカーに含まれる。今までのところ、頭部と頸部の扁平上皮癌のためのバイオマーカーは見つかっていない。 バイオマーカの評価が原因となって根本的な医療過誤が起こることがある。バイオマーカーは病気の進行状態や治療の効果を測るための、化学的、物理学的、または生物学的指標である。分子(生物)学用語ではバイオマーカーは「ゲノミクス、プロテオミクス技術、または画像技術を用いて発見されうるマーカーの一部」とされる。バイオマーカーは医薬品生物学において重要な役割を担っており、早期診断、病気予防、医薬品ターゲット識別、医薬品に対する反応の確認、などの補助となりうる。これまでに血漿LDL(低比重リポタンパク)、血圧、p53遺伝子、マトリックスメタロプロテアーゼなど、いくつかの病気に対するバイオマーカーが発見されている 。 現代科学の領域では、遺伝子に基づいたバイオマーカーは有効で好ましいマーカーとされている。.

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リアノジン受容体

リアノジン受容体は、筋細胞や神経細胞といった興奮性の動物組織中で、細胞間カルシウムチャネルの働きを担っている。3つの主要アイソフォームが知られており、それぞれ異なる組織中で、細胞内小器官からのカルシウム放出を伴うそれぞれ異なるシグナル伝達経路に関与している。RyR2受容体アイソフォームは動物細胞中のカルシウム誘発性カルシウム放出(CICR)において、主な調節機構として機能する。.

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トロポミオシン

アクチンに結合しているトロポミオシン(緑色の線)。トロポニン複合体が結合している。 トロポニン複合体にカルシウムが結合すると、トロポミオシンがアクチンから離れる。 トロポミオシン(Tropomyosin)は、アクチンの働きを調節する繊維状のアクチン結合タンパク質である。2本のαヘリックスからなるコイルドコイルの構造をとり、特に筋収縮を行う上で重要な働きをしている。トロポニン複合体が筋繊維中のトロポミオシンに結合し、ミオシン結合を調節することで、筋収縮を調節している。.

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トロポニンC

トロポニンC()とはトロポニン複合体の構成要素の1つ。トロポニンCは鉄アレイ状の構造をしており、N lobeとC lobeそれぞれにEFハンド構造を形成する2つの潜在的なカルシウム結合部位を持つ。N lobeにはCa2+を特異的に結合する調節的カルシウム結合部位があり、カルシウム濃度依存的にトロポニンIのC末端側領域と結合し筋収縮を調節する。一方、C lobeにはCa2+とMg2+を結合する構造的カルシウム結合部位があり、カルシウム濃度に関係なくトロポニンIのN末端領域に結合している。遅筋と心筋には、N lobeの調節的カルシウム結合部位の1つがカルシウム結合能を持たない同じアイソフォームが発現している。 組織特異的アイソフォーム.

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ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル

BMJとは、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(イギリス医師会雑誌:British Medical Journal)の略称で、1988年からBMJが正式名称となっているイギリスの医学誌である。British Medical Associationが監修し、BMJ Groupから発行されている。BMJ Groupからは他にも24種類の医学専門雑誌が発行されている。 国際的にも権威が高く日本でも医師であれば必ず読んでおくべき雑誌と言われている。 世界五大医学雑誌などと呼ばれる代表的な医学専門誌の一つである。.

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ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン

『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』(英語:The New England Journal of Medicine、略称:N Engl J Med または NEJM)は、マサチューセッツ内科外科学会によって発行される、英語で書かれた査読制の医学雑誌である。継続して発行されている医学雑誌のうちでは世界で最も長い歴史を誇り、また世界で最も広く読まれ、最もよく引用され、最も影響を与えている一般的な医学系定期刊行物となっている 。日本版は1997年より南江堂から発行されている。.

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分子モーター

細胞内で何らかのエネルギーを機械的な動きに変換する分子を分子モーター(英語:molecular motor)と呼ぶ。分子モーターの働きによって細胞は変形・移動し、細胞内では様々な高分子の輸送が行われる。類似の用語にタンパク質モーター、モータータンパク質等。.

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アクチン

アクチン(赤)・プロフィリン(青)複合体 thumb thumb アクチン(Actin)は螺旋状の多量体を形成してマイクロフィラメントの1種であるアクチンフィラメントを形作る球形のタンパク質である。 この繊維は真核生物の細胞内部で3次元の繊維状構造を作る3つの細胞骨格(アクチンフィラメント、微小管、中間径フィラメント)の中では最も細いものである。アクチンフィラメントは細胞の形を決定している。細胞質流動と、細胞分裂での収縮に関与している。筋細胞ではミオシンと共に筋収縮を担う。また、仮足を介して移動を可能にする。細胞質基質内では、アクチンは種の間での差異が少なく非常に保存されたタンパク質の1つで、藻類とヒトの間で5%しか違わない。恒温脊椎動物では、アクチンには6種類のアイソフォームが存在する。.

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カルモジュリン

ルモジュリンの立体構造 カルモジュリン(Calmodulin、CaM)は、至る所にあるカルシウム結合タンパク質で、多くの種類のタンパク質を対象として制御を行うため、様々な細胞機能に影響を与え、炎症、代謝、アポトーシス、筋肉収縮、細胞内移動、短期記憶、長期記憶、神経成長、免疫反応などさまざまな過程とかかわっている。 カルモジュリンは様々な型の細胞で発現しており、細胞内の存在箇所も、細胞内小器官内、膜の上なども含め様々である。 タンパク質の多くは単独ではカルシウムに結合することはできず、カルモジュリンを利用してカルシウム検出や信号変換を行う。 カルモジュリンは小胞体や筋小胞体にカルシウムの貯蔵も行う。 カルモジュリンはカルシウムが結合すると構造変化を引き起こし、特定の反応のための特定のタンパク質に結合できるようになる。 結合できるカルシウムは1分子当たり4つで、リン酸化、アセチル化、メチル化、タンパク質切断などの翻訳後修飾を受けることがある。 カルモジュリンは小さい酸性のタンパク質で、約148残基のアミノ酸から構成されている。分子量は16706ダルトンで、よくタンパク質シミュレーションソフトで利用される。4つのEFハンドモチーフ(ドメイン)を持っており、それぞれにCa2+イオンが結合する。 カルモジュリンは炭疽菌が分泌する炭疽毒にも結合することで知られる。.

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カルシウムチャネル

ルシウムチャネルは、カルシウムイオンを選択的に透過するイオンチャネルである。カルシウムチャネルには、イオンチャネル内蔵型受容体も含まれるが、単に電位依存性のカルシウムチャネルを指して使われることがある。.

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免疫学的検定

免疫学的検定(めんえきがくてきけんてい)は、抗原と抗体の反応を利用して血清や尿のような生物学的液体の中に含まれる物質のレベルを測定する生化学的試験である。.

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筋小胞体

筋小胞体(きんしょうほうたい、sarcoplasmic reticulum)は、筋線維内に存在する膜系構造の1つで、滑面小胞体のうち、収縮刺激伝達系として特殊化したものである。 筋小胞体は筋原線維と平行に存在する。弛緩した筋ではカルシウムイオンを含み、カルシウムイオンの放出によって筋を収縮させる。筋小胞体の間には横行小管が位置する。横行小管と接する部分は終末槽(terminal cisternae)と呼ばれる。.

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筋肉

'''骨格筋の構造''' 筋肉は複数の筋束からなる(中央上)。筋束は筋繊維(筋細胞)の集まりである(右上)。複数の筋原繊維が束ねられて筋繊維を形作る(右中央)。筋原繊維はアクチンタンパク質とミオシンタンパク質が入れ子状になった構造を取る(右下)。 Cardiac muscle) 筋肉(きんにく、羅: musculus; 独: Muskel; 仏, 英: muscle)は、動物の持つ組織のひとつで、収縮することにより力を発生させる、代表的な運動器官である生化学辞典第2版、p.357 【筋肉】。 動物の運動は、主として筋肉によってもたらされる。ただし、細部に於ける繊毛や鞭毛による運動等、若干の例外はある。 なお、筋肉が収縮することにより発生する力を筋力と呼び、これは収縮する筋肉の断面積に比例する。つまり筋力は、筋肉の太さに比例している。 また、食用に供する食肉は主に筋肉であり、脊髄動物の骨格筋は湿重量の約20%をタンパク質が占め、主にこれを栄養として摂取するために食される生化学辞典第2版、p.357 【筋(肉)タンパク質】。(ただし、食料品店で肉と表示されているものは筋肉だけでなく脂身(脂肪分の塊)も一緒になった状態で、タンパク質ばかりでなく、かなりの高脂肪の状態で販売されていることが多い。) 中医学では肌肉とも言われる。.

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特異度

特異度(とくいど)とは、臨床検査の性格を決める指標の1つで、ある検査について「陰性のものを正しく陰性と判定する確率」として定義される値である。.

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骨格筋

格筋(こっかくきん、skeletal muscle)は、動物の筋肉の一分類であり、骨格を動かす筋肉を指す。ここではヒトの骨格筋について記す。 骨格筋は組織学的には横紋筋であり、内臓筋が平滑筋であるのと対照をなしている。ただし浅頭筋などにみられる皮筋や、舌や咽頭、横隔膜のような内臓筋の一部も骨格を支えているわけではないが、骨格筋組織である横紋筋である。.

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江橋節郎

江橋 節郎(えばし せつろう、1922年8月31日 - 2006年7月17日)は、日本の薬理学、分子生物学者。従三位勲一等医学博士。.

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滑り説

ルコメアの構造。下図が収縮後の様子。 滑り説(すべりせつ)は、筋収縮が進行するメカニズムとして提唱されている学説である。アンドリュー・フィールディング・ハクスリーとヒュー・ハクスリーがそれぞれ独自に提唱した(なおこの二人に血縁関係はない)。滑走説、ハクスリーの滑り説などとも言われる。筋収縮の分子メカニズムとして、もっとも広く受け入れられている説である。 また、原形質流動にかかるアクチンやミオシンの動きや、キネシンが微小管上を移動するメカニズムなどを滑り説ということもある。.

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感度

感度(かんど)とは統計的な概念の一つ。分野によって定義が異なっているが、概ね「ある対象に与えた刺激とそれに対する応答の関係」に関わる指標である。.

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