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キシルロース-5-リン酸

索引 キシルロース-5-リン酸

D-キシルロース-5-リン酸(キシルロース-5-リンさん、D-Xylulose 5-phosphate、略:Xu5P)は、ペントースリン酸経路およびカルビン回路の中間体の一つ。ペントースリン酸経路ではリブロース-5-リン酸-3-エピメラーゼによってリブロース-5-リン酸から作られる。カルビン回路ではトランスケトラーゼによってケトースから作られる。 以前はペントースリン酸経路における中間体として主に考えられていたが、近年の研究ではキシルロース-5-リン酸が主にChREBP転写因子を活性化させることで、遺伝子発現に影響していることが明らかにされている。.

9 関係: ペントースリン酸経路リブロース-5-リン酸リブロース-5-リン酸-3-エピメラーゼトランスケトラーゼカルビン回路キシルロースケトース炭水化物応答配列結合タンパク質転写因子

ペントースリン酸経路

ペントースリン酸経路 ペントースリン酸経路(ペントースリンさんけいろ、pentose phosphate pathway: PPP)は、解糖系のグルコース-6-リン酸から出発して、同じく解糖系のグリセルアルデヒド-3-リン酸へとつながる経路で、NADPHや、デオキシリボース、リボースといった核酸の生合成に不可欠な糖を含む各種ペントースの産生に関与する。また、NADPHの供給源として脂質の生産にも関与している。ペントースリン酸経路によって、1分子のグルコース-6-リン酸から1分子のCO2と2分子のNADPHが生成される。肝臓、脂肪組織、精巣、副腎皮質、授乳期の乳腺においてペントースリン酸経路の活性は高い。.

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リブロース-5-リン酸

リブロース-5-リン酸(リブロース-5-リンさん、Ribulose 5-phosphate)はペントースリン酸経路の最終産物の1つであり、カルビン回路の中間体の1つでもある。 ホスホグルコン酸デヒドロゲナーゼによって生成し、イソメラーゼやエピメラーゼの基質となる。.

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リブロース-5-リン酸-3-エピメラーゼ

リブロース-5-リン酸-3-エピメラーゼ(Ribulose-phosphate 3-epimerase、)は、還元的ペントースリン酸回路において、D-リブロース-5-リン酸をD-キシルロース-5-リン酸に変換する酵素である。 従って、この酵素の基質はD-リブロース-5-リン酸の1つ、生成物はD-キシルロース-5-リン酸の1つである。 この酵素は異性化酵素、特に炭水化物及びその類縁体に作用するラセマーゼ、エピメラーゼに分類される。 金属耐性細菌Cupriavidus metalliduransは、この酵素をコードする2つの遺伝子を持っていることが知られている。1つは染色体の、もう1つはプラスミドのである。この酵素は、幅広い種類の細菌、古細菌、菌類、植物で見られる。全てのタンパク質は、209から241アミノ酸残基であり、TIMバレル構造を持つ。 この酵素の系統名は、D-リブロース-5-リン酸 3-エピメラーゼ(D-ribulose-5-phosphate 3-epimerase)である。PPEとも呼ばれる。 この酵素は、ペントースリン酸経路、ペントースとグルクロン酸の相互変換、炭酸固定の3つの代謝経路に関与している。.

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トランスケトラーゼ

トランスケトラーゼ(Transketolase)は、全ての生物が持つペントースリン酸経路と、光合成のカルビン回路に関与する酵素である。この酵素は、これら2つの経路で反対方向に進む2つの重要な反応を触媒する。非酸化的なペントースリン酸経路の最初の反応では、補因子のチアミンピロリン酸が5炭素のケトース(D-キシルロース-5-リン酸)から2つの炭素を受け取り、これを5炭素のアルドース(D-リボース-5-リン酸)に転移させ、7炭素のケトース(セドヘプツロース-7-リン酸)を形成する。2つの炭素を取られたD-キシルロース-5-リン酸は、3炭素のアルドースであるグリセルアルデヒド-3-リン酸になる。カルビン回路では、トランスケトラーゼは逆の反応を触媒し、セドヘプツロース-7-リン酸とグリセルアルデヒド-3-リン酸をアルドースのD-グリセルアルデヒド-3-リン酸及びケトースのD-キシルロース-5-リン酸に変換する。 ペントースリン酸経路でトランスケトラーゼによって触媒される2つめの反応でも、同じようにチアミンピロリン酸がD-キシルロース-5-リン酸から2炭素をエリトロース-4-リン酸に転移し、フルクトース-6-リン酸とグリセルアルデヒド-3-リン酸を形成する。カルビン回路でも全く同じ反応が逆向きに起きる。さらに、カルビン回路ではこれがトランスケトラーゼによって触媒される最初の反応となる。 哺乳類では、トランスケトラーゼはペントースリン酸経路と解糖系を繋げ、過剰の糖リン酸を炭水化物代謝経路に供給している。この存在は、特に脂肪酸を合成する肝臓や乳腺、ステロイドの合成を行う肝臓や副腎等の生合成の盛んな組織で、NADPHの生産に不可欠である。チアミンピロリン酸は、カルシウムとともに必須の補因子である。 トランスケトラーゼは、哺乳類の角膜で角膜角質細胞によって大量に発現し、角膜のクリスタリンの1つになっていると言われている。.

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カルビン回路

ルビン回路(カルビンかいろ)は、光合成反応における代表的な炭酸固定反応である。ほぼすべての緑色植物と光合成細菌がこの回路を所持している。1950年にメルヴィン・カルヴィン、、によって初めて報告された。ベンソンの名を加えてカルビン・ベンソン回路とも呼ばれる。 光化学反応により生じた NADPH および ATP が駆動力となって回路が回転し、最終的にフルクトース-6-リン酸から糖新生経路に入り、多糖(デンプン)となる。この回路の中核である炭酸固定反応を担うリブロースビスリン酸カルボキシラーゼ (RubisCO) は地球上でもっとも存在量の多い酵素であると言われている。 反応自体は光がなくても進行するため、光が不可欠な光化学反応(明反応)と対比して暗反応とも呼ばれる。ただし、反応にかかわる酵素のうち、RubisCO をはじめとする複数の酵素は光によって間接的に活性化されるため、暗所では炭酸固定活性が低下する。C3の化合物で行われているので、C3型光合成ともいう。.

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キシルロース

ルロース (xylulose) はケトース、五炭糖に分類される単糖の一種である。化学式はC5H10O5で、自然界にはL体、D体の両エナンチオマーがともに存在する。 代謝系においては、キシロースからキシロースイソメラーゼによる異性化、またはキシリトールからキシリトールデヒドロゲナーゼによる脱水素化により生成する。その後キシルロキナーゼによってリン酸化されキシルロース-5-リン酸となり、ペントースリン酸経路に入る。 L-キシルロースは五炭糖尿症患者の尿に蓄積する。L-キシルロースはD-グルコースと同様に還元糖としての反応を持つため、五炭糖尿症患者は昔、糖尿病であるという誤った診断を下されることがあった。.

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ケトース

トース (ketose) は糖質をその構造により分類する際に用いられる化学の用語で、鎖状構造の内部にケト基(ケトン性カルボニル基)を1つ含む単糖類の総称である。分子式は CnH2nOn (n ≥ 3) である。代表的なケトースとしてフルクトース(果糖)がある。 生体内に存在するのは、エンジオールを通じてアルドースと異性化可能な関係にある 2-ケトースであり、単にケトースと言った場合も暗黙のうちに 2-ケトースを指すことが多い。これらの化合物は主にペントースリン酸経路内の生成物として見られる。 ペントース以上のケトースでは、そのヒドロキシ基がカルボニル基へ分子内的に付加し、環状ヘミケタールであるフラノースまたはピラノースとなり、さらに一対のアノマー(α体、β体)を生じる。溶液中の平衡状態では、鎖状構造も含めたそれら異性体の混合物として存在する。.

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炭水化物応答配列結合タンパク質

炭水化物応答領域結合タンパク質(たんすいかぶつはんのうせいりょういきけつごうタンパクしつ、Carbohydrate-responsive element-binding protein、略称: ChREBP)は、ヒトにおいてMLXIPL遺伝子にコードされているタンパク質である。MLX-interacting protein-like (MLXIPL) としても知られている。名称はこのタンパク質がDNAの炭水化物応答領域配列と相互作用することに由来する。.

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転写因子

転写因子(てんしゃいんし)はDNAに特異的に結合するタンパク質の一群である。DNA上のプロモーターやエンハンサーといった転写を制御する領域に結合し、DNAの遺伝情報をRNAに転写する過程を促進、あるいは逆に抑制する。転写因子はこの機能を単独で、または他のタンパク質と複合体を形成することによって実行する。ヒトのゲノム上には、転写因子をコードする遺伝子がおよそ1,800前後存在するとの推定がなされている。.

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