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カーボンナノフォーム

索引 カーボンナノフォーム

ーボンナノフォーム(Carbon nanofoam)は、1997年にオーストラリア国立大学のアンドレイ・ロードらが発見した炭素の同素体である。緩い3次元の網状に並ぶ低密度の炭素原子のクラスターである。 それぞれのクラスターの大きさは6nm程度で、約4000個の炭素原子がグラファイトのような薄層を形成し、六角形構造の中に七角形が包摂されることで負の屈曲性を持つ。これは、五角形が包摂されて正の屈曲性を持つバックミンスターフラーレンの場合と逆である。 カーボンナノフォームのマクロ構造はエアロゲルと似ているが、これまで作られたカーボンエアロゲルの1%の密度であり、海面上の空気のわずか数倍の密度である。またエアロゲルとは異なり、カーボンナノフォームは弱い電気伝導性を示す。カーボンナノフォームには多くの不対電子が含まれるが、ロードらはこれは炭素原子が3つの結合しか持たないためだと説明する。また磁石に引き寄せられ、-183℃(キュリー温度)以下ではそれ自体が磁石になるというカーボンナノフォームの最も特異的な性質は、これが原因である可能性もある。.

11 関係: 不対電子七角形五角形バックミンスターフラーレンエアロゲルオーストラリア国立大学キュリー温度グラファイト六角形磁石炭素

不対電子

一酸化窒素のN原子上には1つの不対電子がある。 不対電子(ふついでんし、unpaired electron)とは、分子や原子の最外殻軌道に位置する対になっておらず、電子対を作っていない電子のこと。共有結合を作る共有電子対や非共有電子対に比べ、化学的に不安定であり、反応性が高い。有機化学においては、不対電子を持つ、寿命の短いラジカルが反応経路を説明するのに重要な役割を果たしている。 電子は量子数によって決められる電子軌道を運動している。 s軌道やp軌道は、原子価を満たすようにsp3、sp2、spなどの混成軌道を形成するので、不対電子が現れることは少ない。これらの軌道ではラジカルは二量化し、電子が非局在化して安定化する。対照的に、d軌道やf軌道において、不対電子はよく見られる。これは、1つの電子軌道に入ることができる電子の数が多く、結合が弱くなるためである。またこれらの軌道においては、が比較的小さく、二量体にはなりにくい。 たとえば原子番号8の酸素は8個の電子を持つ。1s、2s軌道に各2個、2p軌道には4個の電子が配置される。2p軌道には1個あるいはスピンの向きが反対の2個の電子を入れることのできる軌道が3組あるので、酸素原子の最外殻には1組(2s軌道の2個を除いて)の対になった電子と、対になっていない2個の電子が存在することになる。 酸素分子は酸素原子2個からなるが、酸素分子の分子軌道では、2p軌道の計8個の電子は、もともと対になっている4個(2組)と、共有され対になった2個と、対になっていない2個という配置になる。 また一酸化窒素も不対電子をもつ物質の一つである。 対になっていない電子があることが磁性の特性をきめる。.

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七角形

正七角形 七角形(しちかくけい、しちかっけい、ななかくけい、ななかっけい、英:heptagon、septagon)とは、7個の頂点と7本の辺により構成される多角形の総称。.

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五角形

正五角形 五角形(ごかくけい、ごかっけい、pentagon)は、5つの頂点と辺を持つ多角形の総称。.

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バックミンスターフラーレン

バックミンスターフラーレン(Buckminsterfullerene)は、分子式C60の球状分子である。1985年に、ライス大学のハロルド・クロトー、ジェームズ・ヒース (en)、ショーン・オブライエン、ロバート・カール、リチャード・スモーリーによって初めて調製された。クロトー、カール、スモーリーは、バックミンスターフラーレンおよび関連分子(フラーレン類)の発見の業績により1996年のノーベル化学賞を受賞した。この分子の名称は、分子の構造と類似しているジオデシック・ドームを考案したリチャード・バックミンスター・フラーに敬意を表したものである。バックミンスターフラーレンは最初に発見されたフラーレン分子であり、また天然において最も一般的なフラーレン分子である(煤中に少量見いだされる)。C60フラーレン、バッキーボール (Buckyball) とも呼ばれる。 バックミンスターフラーレン分子は、粒子と波動の二重性が実験的に観測された最大の粒子である。.

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エアロゲル

たった2 gのエアロゲルの小片が、2.5 kgのブロックを支える。 エアロゲル (aerogel) は、ゲル中に含まれる溶媒を超臨界乾燥により気体に置換した多孔性の物質である。 エアロゲルのうち、よく知られているシリカエアロゲルは非常に低密度の固体で、高い断熱性など際だった特性をもつ。半透明な外見から「凍った煙」や「固体の煙」などと呼ばれることもある。 エアロゲルは、収縮を起こすことなくゼリーに含まれる水分を気体に置き換えられるか、というチャールズ・ラーンドの課題に挑戦した、スティーブン・キスラーにより1931年に発明され、ネイチャーで発表された。最初に置換に成功した物質はシリカゲルだったが、同じ論文の中でケイ素、アルミナ、酸化クロム、酸化スズも報告されている。その後、さまざまな物質で作製されるようになった。カーボンエアロゲルは1989年に発明された。.

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オーストラリア国立大学

ーストラリア国立大学(、略称:ANU)は、オーストラリア連邦の首都キャンベラに位置する研究型大学であり、オーストラリアで唯一の国立大学である。"Group of Eight" や環太平洋大学協会(APRU)のメンバーでもある。2016年のQS世界大学ランキングでは総合19位。.

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キュリー温度

ュリー温度(―おんど、Curie temperature、記号T_\mathrm)とは物理学や物質科学において、強磁性体が常磁性体に変化する転移温度、もしくは強誘電体が常誘電体に変化する転移温度である。キュリー点(―てん、Curie point)とも呼ばれる。ピエール・キュリーより名づけられた。.

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グラファイト

ラファイト(graphite、石墨文部省『学術用語集 地学編』(日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2、)の表記は「(1) セキボク、石墨【鉱物】 (2) 黒鉛【鉱石】」。、黒鉛)は、炭素から成る元素鉱物。六方晶系(結晶対称性はP63/mmc)、六角板状結晶。構造は亀の甲状の層状物質、層毎の面内は強い共有結合(sp2的)で炭素間が繋がっているが、層と層の間(面間)は弱いファンデルワールス力で結合している。それゆえ、層状に剥離する(へき開完全)。電子状態は、半金属的である。 グラファイトが剥がれて厚さが原子1個分しかない単一層となったものはグラフェンと呼ばれ、金属と半導体の両方の性質を持つことから現在研究が進んでいる。採掘は、スリランカのサバラガムワ、メキシコのソノラ、カナダのオンタリオ州、北朝鮮、マダガスカル、アメリカのニューヨーク州などで商業的に行われている。日本でも、かつて富山県で千野谷黒鉛鉱山が稼働していた。.

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六角形

六角形(ろっかくけい、ろっかっけい、hexagon)は、6つの辺と頂点を持つ多角形の総称である。.

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磁石

磁石(じしゃく、、マグネット)は、二つの極(磁極)を持ち、双極性の磁場を発生させる源となる物体のこと。鉄などの強磁性体を引き寄せる性質を持つ。磁石同士を近づけると、異なる極は引き合い、同じ極は反発しあう。.

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炭素

炭素(たんそ、、carbon)は、原子番号 6、原子量 12.01 の元素で、元素記号は C である。 非金属元素であり、周期表では第14族元素(炭素族元素)および第2周期元素に属する。単体・化合物両方において極めて多様な形状をとることができる。 炭素-炭素結合で有機物の基本骨格をつくり、全ての生物の構成材料となる。人体の乾燥重量の2/3は炭素である​​。これは蛋白質、脂質、炭水化物に含まれる原子の過半数が炭素であることによる。光合成や呼吸など生命活動全般で重要な役割を担う。また、石油・石炭・天然ガスなどのエネルギー・原料として、あるいは二酸化炭素やメタンによる地球温暖化問題など、人間の活動と密接に関わる元素である。 英語の carbon は、1787年にフランスの化学者ギトン・ド・モルボーが「木炭」を指すラテン語 carbo から名づけたフランス語の carbone が転じた。ドイツ語の Kohlenstoff も「炭の物質」を意味する。日本語の「炭素」という語は宇田川榕菴が著作『舎密開宗』にて用いたのがはじめとされる。.

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