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アレキシサイミア

索引 アレキシサイミア

アレキシサイミア(alexithymia)は、P. E. シフネオスらによって1970年代に提唱された概念で、ギリシャ語の「a:非、lexis:言葉、thymos:感情」から作られた造語である。自らの感情を自覚・認知したり表現することが不得意で、空想力・想像力に欠ける傾向のことをさす。 日本語では「失感情症」などと訳されることがあるが、感情鈍麻や無感動のように「感情の変化を失った状態」という印象をあたえる可能性がありまぎらわしい。あくまで「感情を認知することの障害」である。 心身症とアレキシサイミアの関連は有名である。心身症とは、ストレス性の潰瘍、高血圧など、心因の影響が大きい身体疾患のことである。アレキシサイミアの傾向を持つ人は自らの感情を認識することが苦手なため、身体の症状として現れてしまうという機序が想定されている。心身症以外にも、身体表現性障害、アルコール依存症、摂食障害、うつ病などの精神疾患にも、一部でアレキシサイミアが関係していると、シフネオスにより指摘されている。 脳科学的には、感情を認知することに関与する右半球と言語に関与する左半球の連絡の機能的障害であるとする仮説や、辺縁系と皮質の橋渡しをする帯状回などの機能低下などの仮説が提出されている。 自分の感情を認識して言語報告することができづらいために、セラピストとの豊かなラポールを持ちづらいことも指摘されている。.

23 関係: うつ病大脳辺縁系帯状回仮説心身症メタ認知ラポールアルコール依存症アレキシサイミアアパシーギリシア語ストレス (生体)精神医学高血圧身体表現性障害脳科学造語概念潰瘍日本語摂食障害感情1970年代

うつ病

うつ病(うつびょう、鬱病、欝病、Clinical Depression)は、気分障害の一種であり、抑うつ気分、意欲・興味・精神活動の低下、焦燥(しょうそう)、食欲低下、不眠、持続する悲しみ・不安などを特徴とした精神障害である。 『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版 (DSM-5) には、うつ病の診断名と大うつ病性障害(だいうつびょうせいしょうがい、Major depressive disorder)が併記されており、この記事では主にこれらについて取り上げる。これは1日のほとんどや、ほぼ毎日、2、3週間は抑うつであり、さらに著しい機能の障害を引き起こすほど重症である場合である。1 - 2年続く死別の反応、経済破綻、重い病気への反応は理解可能な正常な反応である場合がある。 有病者数は世界で3.5億人ほどで一般的であり、世界の障害調整生命年(DALY)において第3位(4.3%)に位置づけられる。しかし多くの国にて治療につながっておらず、先進国であろうと適切にうつ病と診断されていない事が多く、その一方ではうつ病と誤診されたために間違った抗うつ薬投与がなされている。WHOはうつ病の未治療率を56.3%と推定し(2004年)、mhGAPプログラムにて診療ガイドラインおよびクリニカルパスを公開している。.

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大脳辺縁系

大脳辺縁系(だいのうへんえんけい、limbic system)は、大脳の奥深くに存在する尾状核、被殻からなる大脳基底核の外側を取り巻くようにある。人間の脳で情動の表出、意欲、そして記憶や自律神経活動に関与している複数の構造物の総称である。生命維持や本能行動、情動行動に関与する。海馬と扁桃体はそれぞれ記憶の形成と情動の発現に大きな役割を果たしているNewton別冊「心」はどこにあるのか 脳と心 (2010年11月15日 ニュートンプレス)。limbicの語源のラテン語であるlimbusは、edge すなわち「辺縁」の意である。.

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帯状回

帯状回(たいじょうかい、cingulum, cingulate gyrus、CG)は、大脳の内側面において、脳梁の辺縁を前後方向に走る脳回。帯状皮質(たいじょうひしつ、cingulate cortex、CC)とも呼ばれる。領域の下端が脳梁溝で、領域の上端が帯状溝で区切られる。.

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仮説

仮説(かせつ、hypothesis)とは、真偽はともかくとして、何らかの現象や法則性を説明するのに役立つ命題のこと。.

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心身症

心身症(しんしんしょう、psychosomatic disease)は、その身体疾患の症状発現や症状の消長に心の問題の関与が大きい身体疾患の総称。何らかの身体的な疾患が、精神の持続的な緊張やストレスによって発生したり、症状の程度が増減する。身体的な検査で実際に異常を認めることも多い身体疾患であるが、症状の発生や、症状の増悪に心因が影響している疾患をさす。身体的な治療と並行して、心理面の治療やケア(「ストレス管理」・「認知行動療法」などを参照)も必要な場合が多い。.

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メタ認知

メタ認知(メタにんち)とは認知を認知すること。人間が自分自身を認識する場合において、自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握し認識すること。それをおこなう能力をメタ認知能力という。.

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ラポール

ラポール (rapport) とは臨床心理学の用語で、セラピストとクライエントとの間の心的状態を表す。 もとは、オーストリアの精神科医フランツ・アントン・メスメルが「動物磁気」に感応したクライエントとの間に生じた関係を表現するために用いた語である。その後、セラピストとクライエントの間に、相互を信頼し合い、安心して自由に振る舞ったり感情の交流を行える関係が成立している状態を表す語として用いられるようになった。カウンセリングや心理療法をどのような立場から行う場合であっても、ラポールは共通した基本的な前提条件として重視されている。 ちなみに、ラポールと類義した用語に治療同盟がある。両者ともにそれが構築される場合は、患者と医師が治療に対しての前向きな感情を抱いている場合に言われやすい。文脈によってこれらの言葉は悪い関係や、単なる患者と医者の結びつきのみを指す時もある。.

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アルコール依存症

アルコール依存症(アルコールいそんしょう、アルコールいぞんしょう、)、アルコール使用障害(、)とは、薬物依存症の一種で、飲酒などアルコール(特にエタノール)の摂取(以下、飲酒とする)によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意思で飲酒行動をコントロールできなくなり、強迫的に飲酒行為を繰り返す精神障害である。以前は慢性アルコール中毒(アル中)、慢性酒精中毒などと呼ばれていたこともある。 症状は精神的依存と身体的依存から成り立っており、飲酒が自分の意志でコントロールできなくなる症状を精神的依存、振戦せん妄などの退薬症状(アルコール離脱症候群、リバウンドともいう)を身体的依存と言う。患者は、アルコールによって自らの身体を壊してしまうのを始め、家族に迷惑をかけたり、様々な事件や事故・問題を引き起こしたりして社会的・人間的信用を失ったりすることがある(アルコール乱用)。 かつては、このような状態になってしまうのは本人の意志が弱く、道徳観念や人間性が欠けているからだとの考え方で済まされて納得されてきていたが、最近では社会的な必要性からも医学のカバーする範囲がより拡大されていくことに伴って、医学的見地から精神障害の一つとして治療を促す対象と考えられている。 世界保健機関 (WHO) は、アルコール乱用・依存の未治療率は78.1%であると推定している(2004年)。精神疾患の中でも罹患率が高く、各人の性格や意志にかかわらず誰でもかかる可能性がある病気であるとも言える。日本の飲酒人口は6,000万人程度と言われているが、このうちアルコール依存症の患者は230万人程度であると言われている。なお、この230万人という人数はWHOの算出方法により割り出されたものである。.

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アレキシサイミア

アレキシサイミア(alexithymia)は、P. E. シフネオスらによって1970年代に提唱された概念で、ギリシャ語の「a:非、lexis:言葉、thymos:感情」から作られた造語である。自らの感情を自覚・認知したり表現することが不得意で、空想力・想像力に欠ける傾向のことをさす。 日本語では「失感情症」などと訳されることがあるが、感情鈍麻や無感動のように「感情の変化を失った状態」という印象をあたえる可能性がありまぎらわしい。あくまで「感情を認知することの障害」である。 心身症とアレキシサイミアの関連は有名である。心身症とは、ストレス性の潰瘍、高血圧など、心因の影響が大きい身体疾患のことである。アレキシサイミアの傾向を持つ人は自らの感情を認識することが苦手なため、身体の症状として現れてしまうという機序が想定されている。心身症以外にも、身体表現性障害、アルコール依存症、摂食障害、うつ病などの精神疾患にも、一部でアレキシサイミアが関係していると、シフネオスにより指摘されている。 脳科学的には、感情を認知することに関与する右半球と言語に関与する左半球の連絡の機能的障害であるとする仮説や、辺縁系と皮質の橋渡しをする帯状回などの機能低下などの仮説が提出されている。 自分の感情を認識して言語報告することができづらいために、セラピストとの豊かなラポールを持ちづらいことも指摘されている。.

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アパシー

アパシー(Apathy)とは感情 (pathy)がなくなった状態 (接頭辞a)を指す。.

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ギリシア語

リシア語(ギリシアご、現代ギリシア語: Ελληνικά, または Ελληνική γλώσσα )はインド・ヨーロッパ語族ヘレニック語派(ギリシア語派)に属する言語。単独でヘレニック語派(ギリシア語派)を形成する。ギリシア共和国やキプロス共和国、イスタンブールのギリシア人居住区などで使用されており、話者は約1200万人。また、ラテン語とともに学名や専門用語にも使用されている。省略形は希語。.

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ストレス (生体)

トレス(英: stress)とは、生活上のプレッシャーおよび、それを感じたときの感覚である。オックスフォード英語辞典では、苦痛や苦悩を意味する distress が短くなった単語とされる。ストレスの概念は一般に、1930年代のハンス・セリエの研究に起源を持つとされる。この文脈では、精神的なものだけでなく、寒さ熱さなど生体的なストレスも含む。ストレスが健康に影響を与える研究が行われてきた。様々なストレス管理の方法がある。 しかし、近年の2012年の研究では、ストレスが健康に影響を与えると認識している群の死亡率が43%高まることが見いだされている。逆に認識していない群はそうではない。そのようなストレスに対する認識の影響の研究が進展している。.

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精神医学

精神医学(せいしんいがく、Psychiatry)は、各種精神障害に関する診断、予防、治療、研究を行う医学の一分野であるGuze, S.B. (1992), p. 4Storrow, H.A. (1969).

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高血圧

血圧(こうけつあつ、Hypertension、高血圧症)とは、血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態である。高血圧自体の自覚症状は何もないことが多いが、虚血性心疾患、脳卒中、腎不全などの発症原因となるので臨床的には重大な状態である。 生活習慣病のひとつとされ、厚生労働省(2013年度)は男女共に通院者率の最も高い疾患として公表している(2位は男が糖尿病、女が腰痛)。 アメリカ合衆国では1995年に、成人全体の24%には高血圧があり、そのうちの53%の人は降圧剤を服用していた。日本には4,000万人の高血圧の人がいると推定されている(日本高血圧学会)。肥満、脂質異常症、糖尿病との合併は「死の四重奏」「syndrome X」「インスリン抵抗性症候群」などと称されていた。これらは現在メタボリックシンドロームと呼ばれる。.

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身体表現性障害

身体表現性障害(しんたいひょうげんせいしょうがい、somatoform disorders)という分類について述べる。身体表現性障害の分類には、身体疾患を示唆する身体症状を示すが、それが一般身体疾患、物質の直接的な作用、または他の精神障害によって完全には説明されないことを共通とした特徴とする個々の障害が含まれる。分類名であるため診断名として扱うのは誤用である。 2013年のDSM-5(『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版)では身体症状症および関連症群へと名称が変わった。医学的に説明できないという限界のある定義を外すことで、受けるべき身体的な検査から除外されるという懸念を減らし、また身体疾患の並存を可としたためである。以前の第4版(DSM-IV、1994年)では身体表現性障害の大分類が、『ICD-10 第5章:精神と行動の障害』にも同名の中分類があった。以前のこの定義では精神が症状の中心となっていた。 個々の診断名を一部挙げる。身体症状に過度にとらわれ心配している身体化障害や、典型的には先行するストレスが転換されて既存の解剖学的知見に沿わない発作、麻痺、歩行障害などを呈す転換性障害(変換症)、病気に関して過度にとらわれている心気症(病気不安症)が含まれる。歴史的にヒステリー、神経衰弱と呼ばれたものを内包している。これら診断名は、身体疾患の見すごしや、汚名を着せられるといった不利益に注意して用いられる。 DSM以外の定義では。心身症は、身体疾患が確定しストレスによって症状が増悪し、確立されている身体疾患を対象とする傾向がある。機能性身体症候群 (または症状、Functional somatic syndromes, FSS) では、身体と精神とが一体となって症状が生じており、線維筋痛症、慢性疲労症候群などが含まれ、DSM-5による「身体症状症」の定義では、心身症や機能性身体症候群との重複は大きくなる。心身の反応、機能性身体症候群では原因に心理的要因が、身体に病理学的所見がない。.

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脳科学

脳科学(のうかがく、)とは、ヒトを含む動物の脳と、それが生み出す機能について研究する学問分野である。対象とする脳機能としては視覚認知、聴覚認知など感覚入力の処理に関するもの、記憶、学習、予測、思考、言語、問題解決など高次認知機能と呼ばれるもの、情動に関するものなどである。.

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造語

造語(ぞうご、動詞 to coin a phrase、名詞 coined word, neologism)は、新たに語(単語)を造ることや、既存の語を組み合わせて新たな意味の語を造ること、また、そうして造られた語である。新たに造られた語については、新語または新造語とも呼ばれる。 現代に伝わっている全ての語は、いずれかの時代に何らかの意図や必要性によって造語されたものである。従って、「その語が造語(されたもの)であるかどうか」という単純な分類は意味を成さない。しかし、その語がいつ、誰に、どうして作られたのか、といった情報は、その語が用いられる分野を歴史的に捉える上での大きな手がかりとなる。 造語が行われるのは、主に次のような場合である。.

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概念

概念(がいねん、哲学では仏: notion、独: Begriffというが、日常的に仏: concept、独: Konzeptという。コンセプトは前記フランス語から由来している)は、命題の要素となる項(Terminus)が表すものであり、言い換えれば、それが言語で表現された場合に名辞(Terminus)となるものが概念である。 事象に対して、抽象化・ 普遍化してとらえた、思考の基礎となる基本的な形態として、脳の機能によってとらえたもの。.

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潰瘍

潰瘍(かいよう、英語:ulcer)とは皮膚や粘膜や眼球(角膜や結膜)などを覆う上皮組織、すなわち被覆上皮が欠損しその下層の組織に至った状態。 潰瘍より軽度の被覆上皮損傷で、肉眼的には上皮が欠損しているが顕微鏡的に上皮粘膜内に留まり、その下層に至らないものはびらん(糜爛、英:erosion)と称される。.

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日本語

日本語(にほんご、にっぽんご「にっぽんご」を見出し語に立てている国語辞典は日本国語大辞典など少数にとどまる。)は、主に日本国内や日本人同士の間で使用されている言語である。 日本は法令によって公用語を規定していないが、法令その他の公用文は全て日本語で記述され、各種法令において日本語を用いることが規定され、学校教育においては「国語」として学習を課されるなど、事実上、唯一の公用語となっている。 使用人口について正確な統計はないが、日本国内の人口、および日本国外に住む日本人や日系人、日本がかつて統治した地域の一部住民など、約1億3千万人以上と考えられている。統計によって前後する場合もあるが、この数は世界の母語話者数で上位10位以内に入る人数である。 日本で生まれ育ったほとんどの人は、日本語を母語とする多くの場合、外国籍であっても日本で生まれ育てば日本語が一番話しやすい。しかし日本語以外を母語として育つ場合もあり、また琉球語を日本語と別の言語とする立場を採る考え方などもあるため、一概に「全て」と言い切れるわけではない。。日本語の文法体系や音韻体系を反映する手話として日本語対応手話がある。 2017年4月現在、インターネット上の言語使用者数は、英語、中国語、スペイン語、アラビア語、ポルトガル語、マレー語に次いで7番目に多い。.

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摂食障害

摂食障害(せっしょくしょうがい、Eating disorder; ED)は、食行動の重篤な障害を呈する精神障害の一種である。近年では嚥下障害等の機能的な摂食障害との区別をつけるため、中枢性摂食異常症とも呼ばれる。厚生労働省の難治性疾患(難病)に指定されている。患者の極端な食事制限や、過度な量の食事の摂取などを伴い、それによって患者の健康に様々な問題が引き起こされる。主に拒食症と過食症の総称である。人間関係の問題などの心理的なストレスが原因となる場合が多い。 摂食障害は大きく拒食症、過食症に分類される。拒食と過食は相反するもののように捉えがちだが、拒食症から過食症に移行するケースが約60 - 70%みられたり、「極端なやせ願望」あるいは「肥満恐怖」などが共通し、病気のステージが異なるだけの同一疾患と考えられている。よって拒食症、過食症を区別する指標は、基本的には正常最低限体重を維持しているかどうかのみである。アメリカではBMIによる標準体重の85%以下が拒食症に分類されているが、日本では80%以下とされている。 一定時間に渡り、食べ物を口に入れ咀嚼し、飲み込まずにビニール袋などに吐き捨てるという行動を繰り返すチューイング(噛み吐き・噛み砕き)と呼ばれる行為も存在する。一見、拒食とも過食とも取られる行為で、特定不能の摂食障害の一部にまとめられる。 また、リストカットなどの自傷行為を行う患者では高確率で拒食・過食などの摂食障害の合併がみられ、摂食障害患者の59 - 76%に自傷行為、アルコールや薬物の乱用、重篤な爪噛み、抜け毛といった行為がみられ、摂食障害、自傷行為、薬物依存は密接な関係があるとされる。これらの行為は、衝動性の高いパーソナリティや、自罰・禁欲嗜好のパーソナリティなど、特定のパーソナリティ傾向にのみ限局しない所見である。なお、摂食障害の患者は強迫的な性格傾向が強いとされる。拒食症・過食症ともに、嘔吐を伴う患者は例外なく強迫性性格である。ローゼンバーグは摂食障害を「現代的な強迫神経症」と称している。 また、精神分析医のヒルデ・ブルックは摂食障害を「これは食欲の病気ではありません。人からどう見られるのかということに関連する自尊心の病理です」と指摘している。摂食障害患者は根源的否定感を抱えており、食行動の異常の背景には茫漠たる自己不信が横たわっていると理解される。その不安を振り払うために強迫的に完全を目指すのである。摂食障害は境界性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害との合併、あるいはそれらパーソナリティ障害の部分症状として顕在化しているケースも多い。 日本では伝統的に1960年代から摂食障害を心療内科で治療してきたが、現在では主に精神科と心療内科で治療が行われている。経管栄養、中心静脈栄養が必要な場合(BMI15.5以下)では精神療法が不可能なため、初期は入院治療が必要である。九州大学病院心療内科では「軽症の摂食障害」、「中核的な摂食障害」、「境界性パーソナリティ障害的な摂食障害」の3つに分類し、境界性パーソナリティ障害的な摂食障害患者に関しては精神科で取り扱っている。.

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感情

感情(かんじょう)とは、ヒトなどの動物がものごとやヒトなどに対して抱く気持ちのこと。喜び、悲しみ、怒り、諦め、驚き、嫌悪、恐怖などがある(感情の一覧)。.

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1970年代

1970年代(せんきゅうひゃくななじゅうねんだい)は、西暦(グレゴリオ暦)1970年から1979年までの10年間を指す十年紀。この項目では、国際的な視点に基づいた1970年代について記載する。.

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P. E. シフネオスアレキシシミア失感情症

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