ロゴ
ユニオンペディア
コミュニケーション
Google Play で手に入れよう
新しい! あなたのAndroid™デバイスでユニオンペディアをダウンロードしてください!
無料
ブラウザよりも高速アクセス!
 

世親

索引 世親

世親(せしん、वसुबन्धु vasubandhu)は、古代インド仏教瑜伽行唯識学派の僧である。世親はサンスクリット名である「ヴァスバンドゥ」の訳名であり、玄奘訳以降定着した。それより前には「天親」(てんじん)と訳されることが多い。「婆薮般豆」、「婆薮般頭」と音写することもある。 唯識思想を大成し、後の仏教において大きな潮流となった。また、多くの重要な著作を著し、地論宗・摂論宗・法相宗・浄土教をはじめ、東アジア仏教の形成に大きな影響を与えた。浄土真宗では七高僧の第二祖とされ「天親菩薩」と尊称される。.

86 関係: 十如是十地経古代哲学史伝部 (大正蔵)名号大乗荘厳経論大乗起信論大乗成業論変成男子小谷信千代尾畑文正山口益中国十三宗中道丸山圭三郎七高僧三枝充悳三昧耶戒仏教哲学仏性念仏地論宗ヴィクラマーディティヤ (ウッジャイン王)トゥルパニュー・カダンパ・トラディションアティーシャインドの仏教インド論理学オットー・カール・ユリウス・ローゼンベルクサキャ・パンディタ唯識唯識三十頌唯識二十論優婆提舎入出二門偈八正道六巻抄勝呂信静回向倶舎宗真宗大谷派結城令聞経量部瑜伽師地論瑜伽行唯識学派無著無量寿経無量寿経優婆提舎願生偈無量寿経優婆提舎願生偈註...鎌倉文化運賀荒牧典俊菩薩菩提僊那菩提流支菅木志雄衆賢親鸞説一切有部論 (仏教)護法興福寺阿毘達磨阿毘達磨倶舎論阿毘達磨順正理論還相回向自証釈経論部 (大正蔵)長尾雅人陳那東本願寺梶山雄一櫻部建正信念仏偈法相宗成唯識論浄土真宗浄土文類聚鈔浄土教日本語訳仏典摂大乗論摂論宗曇鸞思想家一覧4世紀 インデックスを展開 (36 もっと) »

十如是

十如是(じゅうにょぜ)とは、『法華経』方便品に説かれる因果律をいう。十とは.

新しい!!: 世親と十如是 · 続きを見る »

十地経

十地経(じゅうじきょう、Daśa-bhūmika Sūtra, ダシャ・ブーミカ・スートラ)とは、初期大乗仏教経典の一つ。後に『華厳経』に編入されたため、『華厳経』の「十地品」(じゅうじぼん)としても知られる。.

新しい!!: 世親と十地経 · 続きを見る »

古代哲学

本項では「古代哲学」を列挙する。西洋哲学では、ローマ帝国におけるキリスト教の普及がヘレニズム哲学の終わりを告げ、中世哲学の開始を導く。一方東洋哲学では、アラブ帝国を通じてのイスラームの普及が古代ペルシア哲学の終わりを告げ初期イスラーム哲学の開始を導く。本稿において述べられる時代・地域はちょうどカール・ヤスパースが述べる枢軸時代に当たる。当該項目も参照。.

新しい!!: 世親と古代哲学 · 続きを見る »

史伝部 (大正蔵)

史伝部(しでんぶ)とは、大正新脩大蔵経において、仏教に関連した歴史伝承についての文献をまとめた領域のこと。 部派仏教の分裂や各部派の差異についての文献である『異部宗輪論』『十八部論』『部執異論』や、釈迦族、アショーカ王(阿育王)、馬鳴、龍樹、提婆、世親(婆藪槃豆)に関する伝承、更には、中国・朝鮮半島関連の文献(『歴代三宝紀』『高僧伝』『続高僧伝』『宋高僧伝』『三国遺事』等)までを含んでいる。 第21番目の部であり、収録されている典籍ナンバーは2026から2120まで。巻数では49-52巻にかけてに相当する。.

新しい!!: 世親と史伝部 (大正蔵) · 続きを見る »

名号

名号(みょうごう)とは、仏・菩薩の称号をさしていう。「六字名号」・「九字名号」・「十字名号」などがある。.

新しい!!: 世親と名号 · 続きを見る »

大乗荘厳経論

『大乗荘厳経論』(だいじょうしょうごんきょうろん、Mahāyāna-sūtra-alaṃkāra, マハーヤーナ・スートラ・アランカーラ)は、瑜伽行唯識学派の開祖、弥勒の5部論のなかの1論である。 原名は、「マハーヤーナ」(mahāyāna)が「大乗」、「スートラ」(sūtra)が「経」、「アランカーラ」(alaṃkāra)が「荘厳(装飾)」、総じて「大乗経の荘厳」という意味である。 漢訳の『大乗荘厳経論』は13巻。無著(asaṅga、5世紀頃)造と伝えられるが、偈頌(韻文)の部分は弥勒(maitreya、4世紀後半頃)の作であり、無著が授かって世に弘め、長行(散文)の部分は、偈頌に対する註釈として、世親(vasubandhu、5世紀ごろ)が兄無着の教えをうけて著わしたものと認められる。.

新しい!!: 世親と大乗荘厳経論 · 続きを見る »

大乗起信論

『大乗起信論』(だいじょうきしんろん)は、大乗仏教に属する論書。二本の漢訳が現存し、著者は馬鳴(アシュヴァゴーシャ)と伝えられているが、中国撰述説もある。.

新しい!!: 世親と大乗起信論 · 続きを見る »

大乗成業論

大乗成業論は、世親の著した論書である。身口意の三業の成立する理由について、部派仏教諸派の議論を批判して、唯識学派の立てる阿頼耶識の存在を認めることによって、業が説明されることを論証している。.

新しい!!: 世親と大乗成業論 · 続きを見る »

変成男子

変成男子(へんじょうなんし)は、古来、女子(女性)は成仏することか非常に難しいとされ、いったん男子(男性)に成ることで、成仏することができるようになるとした思想。法華経提婆達多品で、8歳の竜女が成仏する場面を由来とする。 転女成仏(てんにょじょうぶつ)・女人変成(にょにんへんじょう)とも称される。「変成男子」と「転女成仏」は対句として用いられる。.

新しい!!: 世親と変成男子 · 続きを見る »

小谷信千代

小谷 信千代(おだに のぶちよ、1944年5月21日 - )は、仏教学者、大谷大学名誉教授。 兵庫県生まれ。1967年大谷大学文学部仏教学科卒業。1975年京都大学大学院仏教学修士課程修了。1978年大谷大大学院博士課程満期退学。1999年「法と行 仏説の真意を求めて」で大谷大学文学博士。大谷大学短期大学部助教授、教授、大谷大学教授、2009年定年、名誉教授。.

新しい!!: 世親と小谷信千代 · 続きを見る »

尾畑文正

尾畑 文正(おばた ぶんしょう、1947年10月 19日 )は、浄土真宗の僧、仏教学者、前同朋大学学長。 三重県四日市市生まれ。同朋大学文学部仏教学科卒業。大谷専修学院卒業、大谷大学大学院博士課程満期退学。同朋大学助教授、教授、学長、名誉教授、特任教授。2015年ブラジル開教監督。真宗大谷派泉称寺住職。2012年「曇鸞浄土教の研究 願生浄土の仏道」で大谷大学文学博士。真宗学専攻。九条の会会員。.

新しい!!: 世親と尾畑文正 · 続きを見る »

山口益

山口 益(やまぐち すすむ、1895年1月27日 - 1976年10月21日)は、仏教学者、大谷大学教授・学長。京都府京都市生まれ。.

新しい!!: 世親と山口益 · 続きを見る »

中国十三宗

中国十三宗(ちゅうごくじゅうさんしゅう)は、中国で栄えた仏教の13派の宗派の総称。 時代や性質の異なるものを便宜的に並べただけで、当時このような形で体系化されていたわけではない。.

新しい!!: 世親と中国十三宗 · 続きを見る »

中道

仏教用語としての中道(ちゅうどう、Madhyamā-pratipad, マディヤマー・プラティパッド、Majjhimā-paṭipadā, マッジマー・パティパダー)は、2つのものの対立を離れていること。断・常の二見、あるいは有・無の二辺を離れた不偏にして中正なる道のこと中村元 『広説佛教語大辞典』中巻 東京書籍、2001年6月、1183頁。。中行、中路あるいは単に中ともいう。 中道の語は仏教において広く重んじられているため、その意味には浅深があるが、各宗がその教理の核心を中道の語で表す点は一致する総合仏教大辞典編集委員会 『総合仏教大辞典』 法蔵館、1988年1月、997-999頁。。.

新しい!!: 世親と中道 · 続きを見る »

丸山圭三郎

丸山 圭三郎(まるやま けいざぶろう、1933年4月25日 - 1993年9月16日)は、日本のフランス語学者、哲学者。.

新しい!!: 世親と丸山圭三郎 · 続きを見る »

七高僧

七高僧(しちこうそう)とは、浄土真宗の宗祖親鸞が選定したインド(天竺)の龍樹・天親、中国(震旦)の曇鸞・道綽・善導、日本(和朝)の源信・源空の7人の高僧のこと。「正信念仏偈」の依釈段や、『高僧和讃』に示してある。 浄土真宗の寺院には七高僧の掛軸の軸絵が本尊の脇などに祀られている事が多い。龍樹と天親は「インド僧」ではなく「菩薩」の姿に描かれていることが多い。.

新しい!!: 世親と七高僧 · 続きを見る »

三枝充悳

三枝 充悳(さいぐさ みつよし、1923年4月18日 - 2010年10月19日)は、日本の仏教学者。筑波大学名誉教授。.

新しい!!: 世親と三枝充悳 · 続きを見る »

三昧耶戒

三昧耶戒(さんまやかい)とは、仏教の教えの一つである「後期大乗仏教」に分類される密教において、その教えを学ぶ前に結縁や許可を目的とする灌頂の儀式を通じて、これから密教を学ぶための資格と義務として、信者や僧侶・瑜伽行者らに与えられる「密教独自の戒律」を指して言う。三昧耶(samaya:サマヤ)とはサンスクリット語で「約束」や「契約」を意味し、三昧耶戒は「(仏との)約束に基づく戒め」、あるいは「密教における誓約」というような意味になる。.

新しい!!: 世親と三昧耶戒 · 続きを見る »

仏教哲学

。仏教は、インドで紀元前6世紀に釈迦が創始した宗教であり、ひとつの学問体系であるといえる。しかし、釈迦の説いたのは、それまでのインドの思索や体系、また価値観と不可分である。.

新しい!!: 世親と仏教哲学 · 続きを見る »

仏性

仏性(ぶっしょう、Buddha-dhātu)とは、、衆生が持つ仏としての本質、仏になるための原因のこと。主に『涅槃経』で説かれる大乗仏教独特の教理である。覚性(かくしょう)とも訳される。 仏教では、この仏性を開発(かいほつ)し自由自在に発揮することで、煩悩が残された状態であっても全ての苦しみに煩わされることなく、また他の衆生の苦しみをも救っていける境涯を開くことができるとされる。この仏性が顕現し有効に活用されている状態を成仏と呼び、仏法修行の究極の目的とされている。 『法華経』では、仏種(ぶっしゅ、Buddha-gotra)「仏の種姓」、『勝鬘経』では、如来蔵(にょらいぞう、Tathāgata-garbha)などと、さまざまな表現がされるが、基本的に仏性と同じ意義である。ただし仏性には如来蔵のように「煩悩が付着して隠れている」という意味はない。.

新しい!!: 世親と仏性 · 続きを見る »

信(しん)は、一般的には真実で偽りのないこと小川「信」(2004)。信用。信仰。宗教・倫理の分野においてさまざまに用いられる。.

新しい!!: 世親と信 · 続きを見る »

念仏

念仏(ねんぶつ)とは、仏教における行のひとつで、仏の姿や功徳を思い描いたり、その名号を口に出して呼ぶこと。サンスクリット語では"buddha-anusmRti"で、仏陀に対する帰敬、礼拝、讃嘆、憶念などの意。日本では一般的には、浄土教系の宗派において合掌礼拝時に「南無阿弥陀仏」と称える「称名念仏」を指すことが多い。.

新しい!!: 世親と念仏 · 続きを見る »

地論宗

地論宗(じろんしゅう)は、中国の仏教宗派。世親の『十地経論』(菩提流支訳)に基づく。中国十三宗の一つ。.

新しい!!: 世親と地論宗 · 続きを見る »

ヴィクラマーディティヤ (ウッジャイン王)

ヴィクラマーディティヤ(विक्रमादित्य )は、インドの伝説的な王。ウッジャインを都としてインド全体を治めたと伝えられ、インドから蛮族(ムレーッチャ)、特にサカを追い払ってヴィクラマ紀元(紀元前58年)を創始し、また文芸を振興した人物と伝えられる。.

新しい!!: 世親とヴィクラマーディティヤ (ウッジャイン王) · 続きを見る »

トゥルパ

トゥルパ()は、チベット語で一般に、変化身(応身)や化身(トゥルク)を指す言葉として用いられ、サンスクリットの निर्मित 〔ニルミタ〕または निर्माण 〔ニルマーナ〕(すなわち化・変化・化現・化成・化作)に相当する。つまり仏教本来の言葉では単に化身、化現、化作を意味する。化作は「魔術的顕現」「喚起されたもの」「幻像」などとも訳することができる。化作は修行の結果意識的にできるようになる。それを特殊に誤解し純粋な霊的・精神的訓練のみによって作り出される存在ないし“もの”をあらわす言葉と捉え何か魔術やオカルト的な意味に誤解されている。以下、本項ではその誤解された意味を中心に記述する。 旅行家の『チベットの神秘家と呪術師』 (Mystiques et magiciens du Tibet, 1929)日本語版:A・デビッドニール 『チベット魔法の書』 林陽訳、徳間書店、1997年。 によると、トゥルパは「強力な凝念による魔術的形成物」である。トゥルパは「物質的形体として受け取られた、具現化した思念」であり、「思念形態」(thoughtform;思念体、想念形体とも)と同義とみなされるのが通例である Eileen Campbell, et al (1994), Body Mind & Spirit.

新しい!!: 世親とトゥルパ · 続きを見る »

ニュー・カダンパ・トラディション

ニュー・カダンパ・トラディション - 国際カダム派仏教連合(The New Kadampa Tradition ~ International Kadampa Buddhist Union、略称:NKT—IKBU)は、カダム派、ゲルク派より引き継がれてきた、アティーシャ、ツォンカパの伝統を継承するとされるチベット仏教団体。 チベット人ラマ、ゲシェ・ケルサン・ギャツォによって1991年にイギリスで創設された国際団体で、欧米でNKTと呼ばれる。現在、世界の40カ国、200以上のセンターと900程の支部において、ゲシェ・ケルサン・ギャツォの指導の下、瞑想講習などが行われている。 密教などの宗教に関する記事をインディペンデント紙、フォーティアン・タイムズ誌、カソリック・ヘラルド紙などに定期的に寄稿している、英国のノンフィクション作家デイヴィッド・V・バレット(:en:David_V._Barrett)によれば、チベット社会におけるドルジェ・シュクデン崇拝による問題ではチベット亡命政府と正反対の立場にある。 こうした問題に対してNKT-IKBUは、New Kadampa Truth を通して質疑応答や状況説明を行っている。 イギリスの法律により、1992年に教団として認可されている。.

新しい!!: 世親とニュー・カダンパ・トラディション · 続きを見る »

アティーシャ

アティーシャ(Atīśa、蔵: 〈アティシャ〉、অতীশ দীপঙ্কর、982年 - 1054年) は主にチベットで活躍したインド・ヴィクラマシーラ大学僧院長の仏教僧。本名は月蔵、法名は燃灯吉祥智(Dīpaṃkaraśrījñāna、)。サキャ派のコンチョ・ギェルポ、カギュ派のマルパと共にランダルマ王以降衰退していた中央チベット仏教の中興の祖の一人である。.

新しい!!: 世親とアティーシャ · 続きを見る »

インドの仏教

インドの仏教(インドのぶっきょう)は、仏教の開祖の釈迦牟尼(ガウタマ・シッダールタ)が古代インド十六大国時代の一つコーサラ国のカピラ城(カピラヴァストゥ)に生まれたことに始まるとされる。 現在はカピラ城の所在は不明だが、ネパールのティラウラコート と、インドのピプラーワー (Piprahwa、ピプラフワとも)が有力である。 通説では、ネパールルンビニに生まれたことに始まるとされる。釈迦在世時代の仏教については、釈迦を参照。.

新しい!!: 世親とインドの仏教 · 続きを見る »

インド論理学

インド論理学は、インドにおける論理学である。インド哲学における次の系譜から言及される。すなわち、メーダティティ・ガウタマ(紀元前6世紀頃)のアンヴィクシキ学派やパーニニ(紀元前5世紀頃)のサンスクリット文法規則にまで遡り、続いてヴァイシェーシカ学派による原子論の分析(紀元前2世紀頃)、ニヤーヤ学派の創始者ガウタマによる推論の分析(2世紀頃)、そしてナーガールジュナの四句分別(2世紀頃)が挙げられる。 インドの論理学はギリシアの論理学とともに世界の論理学の二大源流となっている。インド論理学はナヴィヤ・ニヤーヤ学派(en)という形で近世まで発展を続けた。.

新しい!!: 世親とインド論理学 · 続きを見る »

オットー・カール・ユリウス・ローゼンベルク

ットー・カール・ユリウス・ローゼンベルク(Оттон Оттонович Розенберг、Otto Rosenberg。1888年7月7日、フリードリヒスシュタット(ラトビアのヤウニェルガヴァ(Jaunjelgava))生まれ。1919年11月26日没)は、ロシアの学者。現在は四角号碼(しかくごうま)と呼ばれる漢字の辞書分類方法を考案した。 サンクトペテルブルク大学において中国語、日本語、チベット語、サンスクリット語、モンゴル語など多くの東洋の言語を学び、1910年に同大学を卒業。インド哲学の師のシチェルバツコイにより、仏教に対する興味を持つ。1912年から1917年まで日本に留学し、西洋の禅宗の初期の研究者の一人となった。 世親の論書とくに倶舎論に見えるアビダルマ思想の理解を根底において、ひろく仏教哲学を「ダルマの理論」の展開として見てゆこうとする著作「仏教哲学の諸問題」が、1924年に出版された。.

新しい!!: 世親とオットー・カール・ユリウス・ローゼンベルク · 続きを見る »

サキャ・パンディタ

ャ・パンディタ・クンガ・ゲンツェン(、; 漢字表記: 薩斯迦班弥怛功嘉監蔵、1182年 - 1251年)は、チベット仏教サキャ派(赤帽派)の五先師の4番目に数えられる宗教指導者。略して「サパン()」とも。中世チベットの有力氏族であるコン氏()の出身。俗名はペンデントンドゥプ()。.

新しい!!: 世親とサキャ・パンディタ · 続きを見る »

唯識

唯識(ゆいしき、skt:विज्ञप्तिमात्रता Vijñapti-mātratā)とは、個人、個人にとってのあらゆる諸存在が、唯(ただ)、八種類の識によって成り立っているという大乗仏教の見解の一つである(瑜伽行唯識学派)。ここで、八種類の識とは、五種の感覚(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)、意識、2層の無意識を指す。よって、これら八種の識は総体として、ある個人の広範な表象、認識行為を内含し、あらゆる意識状態やそれらと相互に影響を与え合うその個人の無意識の領域をも内含する。 あらゆる諸存在が個人的に構想された識でしかないのならば、それら諸存在は主観的な存在であり客観的な存在ではない。それら諸存在は無常であり、時には生滅を繰り返して最終的に過去に消えてしまうであろう。即ち、それら諸存在は「空」であり、実体のないものである(諸法空相)。このように、唯識は大乗仏教の空 (仏教)の思想を基礎に置いている。また、唯識と西洋哲学でいう唯心論とは、基本的にも、最終的にも区別されるべきである(後述)。.

新しい!!: 世親と唯識 · 続きを見る »

唯識三十頌

唯識三十頌(ゆいしきさんじゅうじゅ、Triṃśikā-vijñapti-mātratā, トリンシカー・ビジュニャプティ・マートラター)は、大乗仏教唯識派の世親が著した唯識の思想を要約した30の偈頌で、玄奘が訳したもの。 原題は「トリンシカー」(triṃśikā)が「三十頌」、「ビジュニャプティ・マートラター」(vijñapti-mātratā)が「唯識」、総じて「唯識についての三十頌」の意。 なお、このほかに漢訳されたものに、真諦が訳した「転識論」がある。 その後、護法がこの唯識三十頌を注釈して玄奘が訳した『成唯識論』は、法相宗(唯識宗)の重要な論典のひとつとなった。.

新しい!!: 世親と唯識三十頌 · 続きを見る »

唯識二十論

唯識二十論(ゆいしきにじゅうろん、)1巻は、世親によって造られた、唯識の主要な論書である。.

新しい!!: 世親と唯識二十論 · 続きを見る »

優婆提舎

優婆提舎(うばだいしゃ)は、サンスクリット語の「upadeza उपदेश」の音写語である。「論議」と漢訳される。 教説、問答あるいは論説の意味であり、十二部経の一つとして、仏陀あるいは弟子たちが教えについて論議し、問答によって理を明らかにしたものを指す。 また、経の内容を哲学的に論究した論書を言う。たとえば世親の浄土論は『無量寿経優婆提舎(むりょうじゅきょううばだいしゃ)』と呼ばれ、『無量寿経』の内容を註解している。また、経の註釈書の標題としても用いられる。 Category:大蔵経.

新しい!!: 世親と優婆提舎 · 続きを見る »

入出二門偈

『入出二門偈』(にゅうしゅつにもんげ)は、親鸞が著わした偈頌(げじゅ)である。 天親の『浄土論』と、それを解釈した曇鸞・道綽・善導の解釈を讃嘆したものである。 天親と曇鸞の解釈を中心に、ことに天親の「五念門」を中心に、礼拝・讚嘆・作願(さがん)・観察(かんざつ)に応じる近門・大会衆門・宅門・屋門の入の四門と、回向に応える園林遊戯地門の出の第五門の五つの功徳門をあわせて「入出二門」として解釈する。 本来、往生する人の修行として論じられていたものを、親鸞はすべて法蔵菩薩が修行し終わったものであると論じて、「願力成就を五念と名づく」としている。この解釈は、曇鸞の『浄土論註』(『往生論註』)に基づく。 この偈文では、さらに道綽ならびに善導の解釈を賞賛している。 Category:浄土真宗 category:偈頌 Category:親鸞 Category:鎌倉時代の仏教.

新しい!!: 世親と入出二門偈 · 続きを見る »

八正道

八正道(はっしょうどう、ariya-aṭṭhaṅgika-magga, ārya-aṣṭāṅgika-mārga)は、仏教において涅槃に至るための8つの実践徳目である正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念、正定のこと。八聖道(八聖道分)、八支正道、もしくは八聖道支ともいう。この 「道」が偏蛇を離れているので正道といい、聖者の道であるから「聖道」(ārya-mārga)と言う。八正道は釈迦が最初の説法において説いたとされる。四諦のうちでは道諦にあたり、釈迦の説いた中道の具体的内容ともされる。 『ブッダ最後の旅 大パリニッバーナ経』 中村元 岩波文庫 第3章50-51 pp. 100-102、「三十七道品」の一部(一科)として扱う(位置付ける)のが基本である。-->.

新しい!!: 世親と八正道 · 続きを見る »

六巻抄

六巻抄(もしくは六巻鈔、ろっかんじょう・ろっかんしょう)とは、享保10年(1725年)、日蓮正宗第26世日寛による著述で、.

新しい!!: 世親と六巻抄 · 続きを見る »

勝呂信静

勝呂 信静(勝呂 信靜、すぐろ しんじょう、1925年5月1日-2012年1月26日)は、日蓮宗の僧侶、仏教学者。.

新しい!!: 世親と勝呂信静 · 続きを見る »

回向

回向(廻向、えこう、Pariṇāmanā, パリナーマナー)とは「転回する」「変化する」「進む」などの意、その漢訳である「回向」は、「回」は回転(えてん)、「向」は趣向(しゅこう)の意で、大乗仏教の特徴をなす考え方である。.

新しい!!: 世親と回向 · 続きを見る »

倶舎宗

倶舎宗(くしゃしゅう)とは、中国・東アジアの仏教宗派の1つ。世親が著した『アビダルマ・コーシャ』(Abhidharma-kośa) とその漢訳本である真諦訳『阿毘達磨倶舍釋論』(略称『倶舎釈論』)・玄奘訳『阿毘達磨倶舍論』(略称『倶舎釈』)、それらの注釈書を中心として諸経論を研究・講義し、師資相承する学僧たちのグループ。『アビダルマ・コーシャ』は、インド瑜伽行派(唯識派)の世親が、かつて所属した有力部派である説一切有部の思想を中心にまとめた論書(アビダルマ)である。毘曇宗、抑舎宗、倶舎衆、薩婆多(さっばた)宗などとも。中国十三宗の1つ。日本仏教の南都六宗の1つ。.

新しい!!: 世親と倶舎宗 · 続きを見る »

真宗大谷派

真宗大谷派(しんしゅうおおたには)は、浄土真宗の宗派の1つで、宗教法人法による宗教法人(包括宗教法人)である『真宗大谷派宗憲 宗教法人法』、p.17。。 阿弥陀如来一佛を本尊とし『真宗大谷派宗憲 宗教法人法』、p.2、親鸞を宗祖とする『真宗大谷派宗憲 宗教法人法』「『宗憲』前文」、p.1。。大谷派の根本道場である「真宗本廟」(通称:東本願寺)を、所属するすべての寺院および教会の本山とする『真宗大谷派宗憲 宗教法人法』、p.4。。2014年12月31日現在の被包括宗教団体数は8,705。「大谷派」・「大派」・「谷派」と略称される。.

新しい!!: 世親と真宗大谷派 · 続きを見る »

結城令聞

結城 令聞(ゆうき れいもん、1902年4月2日 - 1992年8月28日)は、日本の仏教学者、元東京大学名誉教授。 兵庫県姫路市の浄土真宗の寺に生まれる。1927年、東京帝国大学文学部印度哲学科卒。1929年、大学院入学、東方文化学院助手。1930年、大学院退学。1934年、東方文化学院研究員。1942年、東洋文化研究所嘱託。1949年、同教授。同年、「世親唯識の研究」で東京大学より文学博士を取得。1960年、東京大学東洋文化研究所所長、東京大学評議員。1963年、定年退官、京都女子大学教授、のち学長。、東京大学名誉教授。 浄土真宗本願寺派初代伝道院長も務めた。.

新しい!!: 世親と結城令聞 · 続きを見る »

経量部

経量部(きょうりょうぶ、, サウトラーンティカ、, スッタヴァーダ、音写:僧迦蘭提迦)は、部派仏教の一派である。説一切有部から分派した。3世紀末に (鳩摩羅駄) によって開かれ、4世紀になってシュリーラータ (室利羅多) によって盛んになった。 ナーランダー大僧院で仏教の学的探求が盛んになった時代に勢力を持っていたため、同時代の説一切有部、及び大乗仏教の中観派・唯識派と共に、「インド仏教4大学派」の1つに数えられたりもする。 説一切有部が論(アビダルマ)を重んじたのに対して、経典を重んじて基準(量)としたため、「経量」部と呼ばれた。.

新しい!!: 世親と経量部 · 続きを見る »

瑜伽師地論

『瑜伽師地論』(ゆがしじろん、Yogācārabhūmi-śāstra, ヨーガーチャーラ・ブーミ・シャーストラ)は、大乗仏教唯識派の重要な文献。.

新しい!!: 世親と瑜伽師地論 · 続きを見る »

瑜伽行唯識学派

伽行唯識学派(ゆがぎょうゆいしきがくは)は大乗仏教の学派のひとつで、唯識の教学を唱導した学派である。 唯識瑜伽行派、唯識派(विज्ञानवाद, Vijñānavāda, ヴィジュニャーナヴァーダ、Vijñapti-mātra(tā), ビジュニャプティ・マートラ(ター)、Cittamātra, チッタマートラ)、瑜伽行派 (योगाचार, Yogācāra, ヨーガーチャーラ)とも言う。.

新しい!!: 世親と瑜伽行唯識学派 · 続きを見る »

無著

無著(無着 むじゃく / むぢゃくAsaṅga アサンガ)は、インドの大乗仏教唯識派の学者。生没年は不詳だが、310 - 390年ころの人とされる。.

新しい!!: 世親と無著 · 続きを見る »

無量寿経

『無量寿経』(むりょうじゅきょう)は、大乗仏教の経典の一つ。 原題は『スカーヴァティー・ヴィユーハ』(Sukhāvatī-vyūha)で、「極楽の荘厳」という意味である。サンスクリットでは同タイトルの『阿弥陀経』と区別して、『大スカーヴァティー・ヴィユーハ』とも呼ぶ。.

新しい!!: 世親と無量寿経 · 続きを見る »

無量寿経優婆提舎願生偈

『無量寿経優婆提舎願生偈』 (むりょうじゅきょう うばだいしゃ がんしょうげ)とは、世親(天親) により撰述された『無量寿経』の注釈書を、後魏の菩提流支(菩提留支)が漢訳した書である。『浄土論』、『往生論』、『無量寿経論』などと通称する。正式な原題は、『無量壽經優婆提舍願生偈』(婆藪般豆 造 後魏菩提留支訳)。 2012年現在、サンスクリット原典は発見されていない。菩提流支による漢訳書のみが現存する。.

新しい!!: 世親と無量寿経優婆提舎願生偈 · 続きを見る »

無量寿経優婆提舎願生偈註

『無量寿経優婆提舎願生偈註』(むりょうじゅきょううばだいしゃがんしょうげちゅう)とは、天親の『無量寿経優婆提舎願生偈』(『往生論』・『浄土論』)に、曇鸞が註解を加えた書である。 一般には略して、『往生論註』、『浄土論註』という。またそれを略して、『論註』ともいう。「上巻」「下巻」の全2巻。(大正蔵 vol.40 p.826) 『往生論』(『浄土論』)は、『仏説無量寿経』に対する註釈であり、本書は『仏説無量寿経』の再註釈ともいえる。 衆生が浄土に往生する因も果も如来の本願、つまり他力によることを明らかにし、のちの浄土教の基礎となる。.

新しい!!: 世親と無量寿経優婆提舎願生偈註 · 続きを見る »

鎌倉文化

運慶作「世親像」 「六道絵」(聖衆来迎寺蔵) 鎌倉文化(かまくらぶんか)は、鎌倉幕府の成立した12世紀末から幕府が滅亡した14世紀前半にかけての日本の文化。王朝国家からの自立を指向する本格的な武家政権が東国に開かれた時代であり、各方面で新しい文化的所産が生まれた。.

新しい!!: 世親と鎌倉文化 · 続きを見る »

運賀

興福寺北円堂の世親 運賀(うんが、生没年未詳)は、 鎌倉時代の慶派仏師。号は大和君、別名に、雲賀、運雅。運慶の五男。.

新しい!!: 世親と運賀 · 続きを見る »

荒牧典俊

荒牧 典俊(あらまき のりとし、1936年10月14日 - )は、仏教学者、京都大学名誉教授。.

新しい!!: 世親と荒牧典俊 · 続きを見る »

菩薩

菩薩(ぼさつ、梵名ボーディ・サットヴァ(बोधिसत्त्व, bodhisattva) の音写、bodhisatta)は、仏教において、一般的には、悟り(菩提, bodhi)を求める衆生(薩埵, sattva)を意味する。菩提薩埵とも音写される。.

新しい!!: 世親と菩薩 · 続きを見る »

菩提僊那

菩提僊那(ぼだいせんな、 ボーディセーナ、704年 - 760年3月16日(天平宝字4年2月25日)は、奈良時代の渡来僧。婆羅門僧正、菩提僧正、菩提仙那とも称される。 中国に滞在中に日本の入唐僧の招請を受けて736年(天平8年)12月13日に来日。752年(天平勝宝4年)に東大寺大仏殿の開眼供養法会で婆羅門僧正として導師をつとめた。弟子の修栄が撰した『南天竺婆羅門僧正碑』および『東大寺要録』中の「大安寺菩提伝来記」に伝記が残されている。.

新しい!!: 世親と菩提僊那 · 続きを見る »

菩提流支

菩提流支(ぼだいるし)は、北インド出身の訳経僧。サンスクリットのbodhiruci、बॊधिरुचि (skt.) の音写、「菩提留支」とも音写する。北魏の都、洛陽で訳経に従事。大乗の経論を30部余り翻訳する。また漢訳して「道希」とも呼ばれる。.

新しい!!: 世親と菩提流支 · 続きを見る »

菅木志雄

菅木志雄(すが・きしお、1944年2月19日 - )は静岡県伊東市在住の現代美術家で、作品は立体やインスタレーションなど多岐にわたっている。妻は作家の富岡多恵子。 1960年代後半から70年代にかけて台頭した「もの派」 グループの中心メンバーである。もの派の作家は、石、鉄板、ガラス、電球、綿、スポンジ、紙、木、鉄線、ワイヤー、ロープ、革、油、水といった、「もの」自身を主題にするとともに、諸要素と空間の相互依存に焦点をあてた。自然的な物質と工業的な物質の出会いを探求し、それらを一過性の静止状態に配置することによって作品とした。.

新しい!!: 世親と菅木志雄 · 続きを見る »

衆賢

衆賢(しゅげん、Saṃghabhadra サンガバドラ)は、紀元後5世紀頃のインドで活躍した説一切有部(Sarvāstivādin、音写は薩婆多)の学匠。世親の『倶舎論』を批判した『順正理論』を著したことで有名である。.

新しい!!: 世親と衆賢 · 続きを見る »

親鸞

親鸞(しんらん、承安3年4月1日 - 弘長2年11月28日 )は、鎌倉時代前半から中期にかけての日本の僧。浄土真宗の宗祖とされる。 法然を師と仰いでからの生涯に渡り、「法然によって明らかにされた浄土往生を説く真実の教え」を継承し、さらに高めて行く事に力を注いだ。自らが開宗する意志は無かったと考えられる。独自の寺院を持つ事はせず、各地に簡素な念仏道場を設けて教化する形をとる。、既成の仏教教団や、宗派としての教義の相違が明確となり、親鸞の没後に宗旨として確立される事になる。浄土真宗の立教開宗の年は、『顕浄土真実教行証文類』(以下、『教行信証』)が完成した寛元5年(1247年)とされるが、定められたのは親鸞の没後である。.

新しい!!: 世親と親鸞 · 続きを見る »

説一切有部

説一切有部(せついっさいうぶ、Sarvāstivādin)は、部派仏教時代の部派の一つ。略称は有部。説因部(せついんぶ、Hetuvāda)ともよばれる。紀元前1世紀の半ば頃に上座部から分派したとされ、部派仏教の中で最も優勢な部派であったという。同じく上座部系とされる南伝の分別説部と並んで、多くのアビダルマ文献が現存している。 「あらゆる現象」(諸法、dharmā)を構成する基体として、有法、法体(ダルマ、dharma)を想定し、主観的な我(人我)は空だが客体的な事物の類型(法)は三世に渡って実在するとした。説一切有部は大衆部や経量部と対立し、大乗仏教からも批判されたが、大きな勢力を保った。.

新しい!!: 世親と説一切有部 · 続きを見る »

論 (仏教)

論(ろん)は、仏教の教説を解説した書物の総称。論書とも。本来はアビダルマの漢訳語であり、経・律・論のひとつとして、狭義にはこれを指すが、漢訳圏の大乗仏教ではアビダルマだけでなく、教学の綱要書や、経典あるいはアビダルマへの注釈の形を取った思想書などをまとめて論書として扱う。.

新しい!!: 世親と論 (仏教) · 続きを見る »

護法

護法(ごほう、ダルマパーラ, dharmapāla、530-561)は、古代インドの大乗仏教の僧であり、唯識派の学僧。唯識十大論師の一人。 南インドのパッラヴァ朝の大臣の長男に生まれ、若くしてナーランダ寺の学長となったが、29歳で隠退し、ブッダガヤで亡くなった。 世親(vasubandhu)の『唯識三十頌』を護法が注釈した学説は、弟子のシーラバドラ(戒賢)から玄奘を通じてその弟子の慈恩大師基の『成唯識論』によって後世に伝えられた。.

新しい!!: 世親と護法 · 続きを見る »

興福寺

興福寺(こうふくじ)は、奈良県奈良市登大路町(のぼりおおじちょう)にある、南都六宗の一つ、法相宗の大本山の寺院である。南都七大寺の一つに数えられる。藤原氏の祖・藤原鎌足とその子息・藤原不比等ゆかりの寺院で、藤原氏の氏寺であり、古代から中世にかけて強大な勢力を誇った。南円堂は西国三十三所第9番札所である。「古都奈良の文化財」の一部として世界遺産に登録されている。.

新しい!!: 世親と興福寺 · 続きを見る »

阿毘達磨

阿毘達磨(あびだつま、Abhidhamma, アビダンマ、Abhidharma अभिधर्म, アビダルマ、音写:阿毘曇(あびどん)、毘曇(びどん)、阿鼻達磨)とは、仏教の教説(具体的には経蔵、律蔵など)の研究・思想体系、およびそれらの解説書・注釈書のこと。大法、無比法、対法と漢訳する。解説書・注釈書は論書といい、これらをまとめたものを「論蔵」と呼ぶ。.

新しい!!: 世親と阿毘達磨 · 続きを見る »

阿毘達磨倶舎論

『阿毘達磨倶舎論』(あびだつまくしゃろん)は、ヴァスバンドゥ(世親)を作者とするインドの仏教論書である。4〜5世紀頃の成立。サンスクリット本の題名は『アビダルマ・コーシャ・バーシャ』(梵: Abhidharma-kośa-bhāṣyaAbhidharma-kośa-bhāṣyaを略してAKBh と表記することも。)単に『アビダルマ・コーシャ』(梵: Abhidharma-kośa)と呼称することも。。漢訳の際にアビダルマは「阿毘達磨」(あびだつま)、コーシャは「倶舎」(くしゃ)と音写された。 説一切有部の教義は、カーティヤーヤニープトラ(迦多衍尼子)の『ジュニャーナプラスターナ』(Jñānaprasthāna, 発智論)玄奘による『ジュニャーナプラスターナ』の漢訳は、によって確立する三枝充悳 『世親』P.91 II-1『倶舎論』における思想「概説」。この『ジュニャーナプラスターナ』を注釈した論書に『マハー・ヴィバーシャー』(『大毘婆沙論』)玄奘による『マハー・ヴィバーシャー』の漢訳は、がある。倶舎論は『大毘婆沙論』の厖大な内容厖大な内容 - 玄奘訳『阿毘達磨大毘婆沙論』は全200巻。を巧妙に収め説明している『岩波仏教辞典』P.250「『倶舎論』」。説一切有部の教理の行きすぎた点を経量部の立場より批判した点に特色がある。漢訳とチベット訳があり、漢訳本は真諦による『阿毘達磨倶舍釋論』22巻婆藪盤豆造 眞諦譯 『阿毘達磨倶舍釋論』(『大正藏』毘曇部 Vol.29 No.1559)と、玄奘による『阿毘達磨倶舍論』世親造 玄奘譯 『阿毘達磨倶舍論』(『大正藏』毘曇部 Vol.29 No.1558)30巻である。サンスクリット本と玄奘訳は『倶舎論』と略称され、真諦訳は『倶舎釈論』と略称される。なお、漢訳本の正式な原題表記は『阿毘達磨倶舍論』・『阿毘達磨倶舍釋論』である。 研究には玄奘訳がもちいられる。サンスクリット本が発見されてからは、漢訳に依らない原典からの研究もおこなわれている。.

新しい!!: 世親と阿毘達磨倶舎論 · 続きを見る »

阿毘達磨順正理論

『阿毘達磨順正理論』(あびだつまじゅんしょうりろん、梵: )、略して『順正理論』とは、衆賢の著作とされる仏教論書。『俱舎雹論』(くしゃばくろん)とも。 漢訳のみ現存し、大正蔵では第29巻毘曇部No.1562に収録。 世親によって説一切有部の教理が批判的に書かれた『倶舎論』に対して、それに反論し、説一切有部の教理を擁護するために、12年を費やして書かれたとされる。.

新しい!!: 世親と阿毘達磨順正理論 · 続きを見る »

還相回向

還相回向(げんそうえこう)は、浄土教の重要な教義のひとつである。阿弥陀如来よりたまわる2種類の回向のあり方のひとつ。もう一方の「往相回向」と合わせ、「往還二回向」とよび、浄土宗、浄土真宗等浄土教における、中心教義である。.

新しい!!: 世親と還相回向 · 続きを見る »

自証

自証(じしょう)とは、一般に、存在論的な意味での自意識のこと。学者学説によって多様に定義される。.

新しい!!: 世親と自証 · 続きを見る »

釈経論部 (大正蔵)

釈経論部(しゃっきょうろんぶ)とは、大正新脩大蔵経において、経典に対する注釈書、特に中観派の龍樹、唯識派の無著・世親(天親)といった著名論師による、初期大乗仏教経典(例えば『二万五千頌般若経』『金剛般若経』『法華経』『十地経』『無量寿経』など)や『涅槃経』に対する注釈書をまとめた領域のこと。 『大智度論』『十住毘婆沙論』『十地経論』『無量寿経優婆提舎願生偈』などが含まれる。 第12番目の部であり、収録されている経典ナンバーは1505から1535まで。巻数では25巻から26巻(前半)に相当する。.

新しい!!: 世親と釈経論部 (大正蔵) · 続きを見る »

長尾雅人

長尾 雅人(ながお がじん、1907年8月22日 - 2005年3月13日)は、日本の仏教学者、チベット学者。京都大学名誉教授。日本学士院会員。仏典に対する文献学的な研究を推し進め、また、チベット学の樹立に対しても貢献した。仙台市出身(父雲龍は広島の寺院住職)。.

新しい!!: 世親と長尾雅人 · 続きを見る »

陳那

陳那(じんな、ちんな、दिग्नाग, Dignāga, ディグナーガ、480年頃-540年頃)は、唯識の立場からの新しい仏教論理学(.

新しい!!: 世親と陳那 · 続きを見る »

東本願寺

東本願寺(ひがしほんがんじ、Higashi Hongan-ji)は、京都府京都市下京区烏丸七条にある真宗大谷派の本山の通称である。正式名称は、「真宗本廟正式名称…昭和62年(1987年)までは、「本願寺」が正式名称である。」である。 堀川七条に位置する「西本願寺」(正式名称「本願寺」)の東に位置するため、「東本願寺」と通称される。また、真宗大谷派(以降、大谷派)としても、「東本願寺」の通称を公式ホームページ・出版物などに用い、正式名称「真宗本廟」と併用している。他に、「お東」、「お東さん」とも通称される。 2016年現在の門首は、平成8年(1996年)に継承した大谷暢顯(淨如)である。.

新しい!!: 世親と東本願寺 · 続きを見る »

梶山雄一

梶山 雄一(かじやま ゆういち、1925年1月2日 - 2004年3月29日)は、日本の仏教学者、文学博士、京都大学名誉教授。.

新しい!!: 世親と梶山雄一 · 続きを見る »

櫻部建

櫻部 建(桜部建、さくらべ はじめ、1925年-2012年6月)は、日本の仏教学者。.

新しい!!: 世親と櫻部建 · 続きを見る »

正信念仏偈

正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)〈正信念佛偈〉」は、親鸞の著書『教行信証』の「行巻」の末尾に所収の偈文。一般には略して「正信偈(しょうしんげ)」の名で親しまれている。真宗の要義大綱を七言60行120句の偈文にまとめたものである。 同じ親鸞撰述の『三帖和讃』とともに、本願寺第8世蓮如によって、僧俗の間で朝暮の勤行として読誦するよう制定され、現在も行われている。.

新しい!!: 世親と正信念仏偈 · 続きを見る »

法相宗

法相宗(ほっそうしゅう)は、インド瑜伽行派(唯識派)の思想を継承する、中国の唐時代創始の大乗仏教宗派の一つ。645年(唐代、貞観19年)中インドから玄奘が帰国し唯識説が伝えられることになる。その玄奘の弟子の慈恩大師基(一般に窺基と呼ぶ)が開いた宗派である。唯識宗・慈恩宗・中道宗とも呼ばれる。705年に華厳宗が隆盛になるにしたがい、宗派としてはしだいに衰えた。 日本仏教における法相宗は、玄奘に師事した道昭が法興寺で広め、南都六宗の一つとして、8-9世紀に隆盛を極めた。.

新しい!!: 世親と法相宗 · 続きを見る »

成唯識論

『成唯識論』(じょうゆいしきろん、Vijñapti-mātratā-siddhi, ヴィジュナプティ・マートラター・シッディ)は、法相宗(唯識宗)が所依とする論典の一つ。10巻からなる。 「ヴィジュナプティ・マートラター」(vijñapti-mātratā)とは「唯識」、「シッディ」(悉地, siddhi)とは「成就」、総じて「唯識による(悟りの)成就(についての論)」の意。 世親が著した『唯識三十頌』を護法が注釈したもので、中国の唐代に玄奘が漢訳した唯識の論典。 日本へも早くに伝わり、長く唯識の教学として研究された。近年新しい訳解説が刊行されている。.

新しい!!: 世親と成唯識論 · 続きを見る »

浄土真宗

浄土真宗(じょうどしんしゅう)は、大乗仏教の宗派のひとつで、浄土信仰に基づく日本仏教の宗旨である。鎌倉仏教のひとつ。鎌倉時代初期の僧である親鸞が、その師である法然によって明らかにされた浄土往生を説く真実の教え『岩波仏教辞典』第二版、P.541「浄土真宗」より引用。を継承し展開させる。親鸞の没後にその門弟たちが、教団として発展させる。「浄土真宗」の英訳は、浄土真宗本願寺派ではJodo Shinshuとし、真宗大谷派・真宗佛光寺派ではShin Buddhismとしている。.

新しい!!: 世親と浄土真宗 · 続きを見る »

浄土文類聚鈔

『浄土文類聚鈔』(じょうどもんるいじゅしょう)は、鎌倉時代初期の日本の僧・親鸞の著作である。浄土真宗の要義を書き記した論書である。本書は、『教行信証』(広文類)に対して『略文類』(略典)とも呼ばれる。 製作年代は特定されておらず、主著である『教行信証』の前後であろうとされているが、論義が分かれている。.

新しい!!: 世親と浄土文類聚鈔 · 続きを見る »

浄土教

浄土教(じょうどきょう)とは、阿弥陀仏の極楽浄土に往生し成仏することを説く教え。浄土門、浄土思想ともいう。阿弥陀仏の本願に基づいて、観仏や念仏によってその浄土に往生しようと願う教え。.

新しい!!: 世親と浄土教 · 続きを見る »

日本語訳仏典

日本語訳仏典(にほんごやくぶってん)では、日本語に翻訳された仏教の聖典(仏典)について述べる。.

新しい!!: 世親と日本語訳仏典 · 続きを見る »

摂大乗論

『摂大乗論』(攝大乘論、しょうだいじょうろん、Mahāyāna-saṃgraha, マハーヤーナ・サングラハ)は、北インドの大乗仏教の僧侶・無著が5世紀頃に執筆した唯識の論書。 無着までの大乗仏教の教義をまとめたもので、『大乗阿毘達磨経』・『解深密経』・『十地経』・『般若経』が引用されている。中国ではこれを論拠として「摂論宗」が誕生した。.

新しい!!: 世親と摂大乗論 · 続きを見る »

摂論宗

摂論宗(しょうろんしゅう)は、中国の仏教宗派。無著『摂大乗論』(真諦訳)及び世親『摂大乗論釈』に基づく。中国十三宗の一つ。.

新しい!!: 世親と摂論宗 · 続きを見る »

曇鸞

曇鸞(どんらん、)は、中国南北朝時代の僧である。中国浄土教の開祖とされる。 浄土宗では、「浄土五祖」の第一祖とされる。 浄土真宗では、七高僧の第三祖とされ「曇鸞大師」・「曇鸞和尚」と尊称する。.

新しい!!: 世親と曇鸞 · 続きを見る »

思想家一覧

思想家一覧(しそうかいちらん)は、思想家や哲学者の分野別一覧。 各カテゴリーに分類されているが、一つの部類ではなく、その思想家の活動が複数のカテゴリーにまたがっている場合も十分考えられる。その場合は、ノートも参照のこと。.

新しい!!: 世親と思想家一覧 · 続きを見る »

4世紀

皇帝コンスタンティヌス1世。ミラノ勅令によりキリスト教を公式に認め新首都コンスタンティノポリスを造営した。画像はローマのカピトリーノ美術館にある皇帝の巨像(コロッスス)。 Musée national du Moyen Âgeにある皇帝の像。 メリダ国立ローマ博物館蔵)のレプリカ。 修道生活の基礎が築かれた。画像は大アントニオスを追慕して356年に建てられたエジプトのスエズ県にあるコプト教会の「聖アントニオス修道院」。 アクスム王国の勃興。クシュ王国を滅ぼし現在のエチオピアの地に成立したのがアクスム王国で、最も古くからキリスト教を受容していたことでも知られている。画像はキリスト教に改宗したエザナ王によるオベリスク(石柱)で24mの高さがある。 ゲルマン民族の大移動。ローマ帝国との国境を越えたゲルマン諸族は各地で混乱や衝突を起こした。画像は1920年代に描かれた西ゴート族の王アラリック1世のアテナイ入城(395年)の挿絵。 顧愷之。顧愷之は東晋の画家で、画絶・才絶・癡絶の三絶を備えると云われていた人物。画像は代表作「女史箴図」(大英博物館蔵)。 書聖王羲之。王羲之は東晋の書家で「蘭亭序」他の作で知られ、歴代皇帝にも愛好された。画像は宋末元初の文人画家銭選が王羲之を画題として描いた「蘭亭観鵝図」(台湾・国立故宮博物院蔵)。 七支刀が所蔵されている石上神宮。ここの七支刀が『日本書紀』神功記に記載のある百済から献上されたものだと推定されている。 チャンドラグプタ2世の金貨。チャンドラグプタ2世はインド・グプタ朝の領土を最大に広げ、繁栄をもたらした。 シャクンタラー』。指輪をめぐるシャクンタラー姫の数奇な運命の物語でチャンドラグプタ2世王時代の宮廷詩人カーリダーサによりまとめられたとされる。画像はラヴィ・ヴァルマによる物語絵。 4世紀(よんせいき)は、西暦301年から西暦400年までの100年間を指す世紀。.

新しい!!: 世親と4世紀 · 続きを見る »

ここにリダイレクトされます:

バスバンドゥヴァスバンドゥ天親天親菩薩婆藪般豆婆藪般頭

出ていきます入ってきます
ヘイ!私たちは今、Facebook上です! »