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ジョセフソン効果

索引 ジョセフソン効果

ョセフソン効果(ジョセフソンこうか、)は、弱く結合した2つの超伝導体の間に、超伝導電子対のトンネル効果によって超伝導電流が流れる現象である。1962年に、当時ケンブリッジ大学の大学院生だったブライアン・ジョセフソンによって理論的に導かれ、ベル研究所のアンダーソンとローウェルによって実験的に検証された。1973年、ブライアン・ジョセフソンは江崎玲於奈らと共にジョゼフソン効果の研究によりノーベル物理学賞を受賞した。波動関数の位相というミクロな量をマクロに観測できるという点で、超伝導の特徴を最も端的に示す現象と言うことができる。超伝導量子干渉計(SQUID)のようなジョセフソン効果による量子力学回路の重要な実用例もある。 弱結合の種類としては、トンネル接合、サブミクロンサイズのブリッジ、ポイントコンタクト等がある。また、トンネル障壁としては厚さ 程度の絶縁体、厚さ 程度の常伝導金属あるいは半導体等が使われる。弱結合を介して流れる超伝導電流をジョセフソン電流、ジョセフソン効果を示すトンネル接合をジョセフソン接合と呼ぶ。電子デバイスとして扱われる場合はジョセフソン素子と呼ばれる。.

38 関係: 効果の一覧完全導体巨視的トンネル効果微細構造定数ノーベル物理学賞マイスナー効果ボルト (単位)トンネル効果トンネルダイオードブライアン・ジョゼフソンパラメトロンディビッド・コーエンデジタル回路ベレジンスキー=コステリッツ=サウレス転移アンペアキログラムクライオトロンクーロンジョセフソンコンピュータジョセフソン素子ジョゼフジェイムズ・ツィンマーマン国際度量衡総会窒化ニオブ物理学に関する記事の一覧物理学者の一覧物理定数超伝導超伝導量子干渉計走査型トンネル顕微鏡蔡兆申量子コンピュータ量子ジャイロスコープ電荷密度波JCSSP-進量子力学江崎玲於奈浜中宏一

効果の一覧

効果の一覧(こうかのいちらん)は、固有名として使われる効果を示す。学問上の効果、社会一般で言われる効果を含む。効果の名称の後ろの注記は分野を示す。但し、特殊効果、視覚効果は除く。.

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完全導体

完全導体(かんぜんどうたい、perfect conductor)とは電気抵抗がゼロの物質のこと。同じく電気抵抗がゼロの物質に超伝導体があるが、超伝導体は電気抵抗がゼロのほかに、マイスナー効果、磁束の量子化、ジョセフソン効果、ピン止め効果などのすべての現象を起こす。電気抵抗ゼロのみの物質が完全導体である。現在のところ、完全導体であり、超伝導体ではない物質は存在しない。超伝導として認められるには、完全導体とマイスナー効果を示す必要がある。電気抵抗がゼロであり、マイスナー効果がでないもの、あるいはただ単に電気抵抗がゼロのものを完全導体と呼ぶ。.

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巨視的トンネル効果

巨視的トンネル効果(きょしてきトンネルこうか)は、エヴェレットの多世界解釈を採った際に、量子力学で起こるトンネル効果が古典力学の世界でも成立すると解釈できる仮説の効果である。 トンネル効果は、原子レベルでの小さい世界で起こる現象だと考えられているが、しかし量子力学のエヴェレットの多世界解釈を信じるとすると、我々が暮らすような空間的に巨大な系でも量子力学は成立することになる。そして、それが観測可能なのではないか? との期待がある。.

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微細構造定数

微細構造定数(びさいこうぞうていすう、)は、電磁相互作用の強さを表す物理定数であり、結合定数と呼ばれる定数の一つである。電磁相互作用は4つある素粒子の基本相互作用のうちの1つであり、量子電磁力学をはじめとする素粒子物理学において重要な定数である。1916年にアルノルト・ゾンマーフェルトにより導入されたNIST "Current advances: The fine-structure constant and quantum Hall effect"。記号は で表される。無次元量で、単位はない。 微細構造定数の値は である(2014CODATA推奨値CODATA Value)。微細構造定数の逆数(測定値)もよく目にする量で、その値は であるCODATA Value。.

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ノーベル物理学賞

ノーベル物理学賞(ノーベルぶつりがくしょう、Nobelpriset i fysik)は、ノーベル賞の一部門。アルフレッド・ノーベルの遺言によって創設された6部門のうちの一つ。物理学の分野において重要な発見を行った人物に授与される。 ノーベル物理学賞のメダルは、表面にはアルフレッド・ノーベルの横顔(各賞共通)、裏面には宝箱を持ち雲の中から現れた自然の女神のベールを科学の神が持ち上げて素顔を眺めている姿(化学賞と共通)がデザインされている。.

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マイスナー効果

マイスナー効果(マイスナーこうか Meissner effect, Meißner Ochsenfeld Effekt)は、超伝導体が持つ性質の1つであり、遮蔽電流(永久電流)の磁場が外部磁場に重なり合って超伝導体内部の正味の磁束密度をゼロにする現象である。マイスナー―オクセンフェルト効果 、あるいは完全反磁性とも呼ばれる。.

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ボルト (単位)

ボルト(volt、記号:V)は、電圧・電位差・起電力の単位である。名称は、ボルタ電池を発明した物理学者アレッサンドロ・ボルタに由来する。 1ボルトは、以下のように定義することができる。表現の仕方が違うだけで、いずれも値は同じである。.

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トンネル効果

トンネル効果 (トンネルこうか) 、量子トンネル(りょうしトンネル )、または単にトンネリングとは、古典力学的には乗り越えられないはずのを粒子があたかも障壁にあいたトンネルを抜けたかのように通過する量子力学的現象である。太陽のような主系列星で起こっている核融合など、いくつかの物理的現象において欠かせない役割を果たしている。トンネルダイオード、量子コンピュータ、走査型トンネル顕微鏡などの装置において応用されているという意味でも重要である。この効果は20世紀初頭に予言され、20世紀半ばには一般的な物理現象として受け入れられた。 トンネリングはハイゼンベルクの不確定性原理と物質における粒子と波動の二重性を用いて説明されることが多い。この現象の中心は純粋に量子力学的な概念であり、量子トンネルは量子力学によって得られた新たな知見である。.

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トンネルダイオード

トンネルダイオードを表す回路記号トンネルダイオード(tunnel diode)または江崎ダイオード(Esaki diode)は、量子トンネル効果を使った半導体によるダイオードの一種で、高速動作を特徴としマイクロ波レベルの高周波回路でよく使われている。.

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ブライアン・ジョゼフソン

ブライアン・D・ジョゼフソン(Brian David Josephson, 1940年1月4日 - )は、イギリスの物理学者。王立協会フェロー。ジョゼフソン効果と呼ばれることになる現象を予測した研究で1973年のノーベル物理学賞を受賞。 2007年末現在、ケンブリッジ大学名誉教授として、キャベンディッシュ研究所の凝縮系物質理論 (TCM) 部門において、Mind-Matter Unification Project(精神-物質統合プロジェクト)を指揮している。トリニティ・カレッジのフェローでもある。.

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パラメトロン

パラメトロン(parametron)はフェライトコアのヒステリシス特性による、パラメータ励振現象の分周作用を利用した論理素子である。1954年に当時東京大学大学院(理学部高橋秀俊研究室)の大学院生であった後藤英一が発明した。当時、真空管やトランジスタの使用量を大幅に削減してコンピュータを構成できるとして、当時としては多数のコンピュータが日本で建造された。しかし、比較対象としてリレーよりは速く機械的な接点も無いなどの利点はあったものの、その後すぐに接合型トランジスタの性能向上が圧倒的であり、また、トランジスタにはラジオをはじめあらゆる応用があったのに対し、論理素子専用という点でも不利で、1960年代にはほぼ置き換わった。.

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ディビッド・コーエン

ディビッド・コーエン(David Cohen)は、カナダ出身の物理学者。.

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デジタル回路

デジタル回路(デジタルかいろ。英: digital circuit - ディジタル回路)は、2つの不連続な電位範囲を情報の表現に用いる電子回路で、論理回路の実現法のひとつである。電位帯内であれば信号の状態は同じものとして扱われる。信号レベルが公差、減衰、ノイズなどで若干変動したとしても、しきい値の範囲内ならば無視され、いずれかの状態として扱われる。 通常は2つの状態をとり、0Vに近い電圧と、十分にマージンを取った電源電圧より低い5Vや3V、1.2Vといった電圧で表される。これらはそれぞれ「Low」「High」、又は「L」「H」と表現される。一般には Low を0や偽、High を1や真に対応させることが多い(正論理)が、諸事情により逆に対応させる(負論理)こともある。以上はトランジスタベースの現在広く使われている回路の場合で、真空管による回路など、電圧や方式は他にも多種ある。.

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ベレジンスキー=コステリッツ=サウレス転移

ベレジンスキー=コステリッツ=サウレス転移(ベレジンスキー=コステリッツ=サウレスてんい、BKT転移、Berezinskii-Kosterlitz-Thouless transition.)、または、コステリッツ=サウレス転移(KT転移)とは、統計力学の2次元XY模型において起こる相転移である。1971年にベレジンスキー、1973年にジョン・M・コステリッツとデイヴィッド・J・サウレスによって理論的に提案され、1978年にヘリウム4の超流動薄膜において実験的に観測された 。.

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アンペア

アンペア(ampere 、記号: A)、は電流(量の記号、直流:I, 交流:i )の単位であり、国際単位系(SI)の7つの基本単位の一つである。 アンペアという名称は、電流と磁界との関係を示した「アンペールの法則」に名を残すフランスの物理学者、アンドレ=マリ・アンペール(André-Marie Ampère)に因んでいる共立化学大辞典第 26 版 (1981)。。 SIで定められた単位記号は"A"であるが、英語圏ではampと略記されることがあるSI supports only the use of symbols and deprecates the use of abbreviations for units.

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キログラム

ラム(kilogram, kilogramme, 記号: kg)は、国際単位系 (SI) における質量の基本単位である。国際キログラムともいう。 グラム (gram / gramme) はキログラムの1000分の1と定義される。またメートル系トン (tonne) はキログラムの1000倍(1メガグラム)に等しいと定義される。 単位の「k」は小文字で書く。大文字で「Kg」と表記してはならない。.

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クライオトロン

ライオトロンは超伝導を使用したスイッチの一種。 クライオトロンは超伝導体は外部磁場が臨界磁場を超えると常伝導状態に転移するという原理に基いて動作する。これは非常に単純な構造で、臨界温度 の異なる二本の超伝導ワイヤからなる。 クライオトロンはマサチューセッツ工科大学リンカーン研究所の ダドリー・アレン・バックにより発明された。.

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クーロン

ーロン(、記号C)は、電荷のSI単位である。クーロンという名称は、フランスの物理学者、シャルル・ド・クーロンの名にちなむ。.

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ジョセフソンコンピュータ

ョセフソンコンピュータ(Josephson Computer)は、ジョセフソン素子を使用したコンピュータである。その素子の極低温の作動可能域のために、液体ヘリウム冷凍機など何らかの高度な冷却が通常必須である。低消費電力、高速などの特長が期待されているが、研究途上の技術であり、実用化され広く使われてはいない。主に日本とアメリカ合衆国で研究されている。また従来のコンピュータを画期的に高性能化させるためのものとしての研究の他、量子コンピュータへの利用も研究されているが、いずれにしても基本的には研究段階である。.

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ジョセフソン素子

ョセフソン素子(ジョセフソンそし、Josephson device)とは、極薄の絶縁体あるいは常伝導金属薄膜を超伝導体で挟んだときに生じる「ジョセフソン効果」を用いた電子素子である。ブライアン・ジョセフソンによって考案された。 二つの超伝導体の間に薄い絶縁体を挟んで弱く接合した「ジョセフソン接合」に電流を流すと、トンネル効果によって二つの超伝導体間に直流電流が流れるが、電圧をかけるとその電圧に比例した周波数の振動電流が発生する。この「ジョセフソン効果」を応用したものがジョセフソン素子であり、そのスイッチング速度が従来のシリコン半導体より速いため、シリコン素子を超える夢のコンピュータの高速素子として期待された。 しかし、ジョセフソン素子は超低温下でしか動作しないため、液体ヘリウムで冷却する必要があるが、コスト高となることからまだ本格的な実用化には至っていない。高温超伝導体の応用研究が進むにつれ液体窒素の冷却温度でも作動するジョセフソン素子の開発が進みつつある。近年ではテラヘルツ波の発振器としても期待が高まりつつある。.

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ジョゼフ

ョゼフ (Joseph, 、 (ジョゥゼフ)) は男性名、または姓。なお、 (s を清音で発音)も見られる(例:ジョセフ・バイデン)。日本では本来「ジョゼフ」であっても「ジョセフ」と表記されることも多い(下記リンク記事でもセとゼ、さらにはジョーゼフが混在している)。 代表的な短縮形はジョー、ジョーイ。 ヘブライ語名ヨセフ、スペイン語名ホセ、ポルトガル語名ジョゼ (José)、ドイツ語名ヨーゼフ、ポーランド語名ユゼフ (Józef)、イタリア語名ジュゼッペ (Giuseppe)、ロシア語名ヨーシフに対応する。 女性形はジョゼフィーヌ、ジョゼフィン。.

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ジェイムズ・ツィンマーマン

ェイムズ・ツィンマーマン(James Zimmerman、1923年2月19日 - 1999年8月4日)は、アメリカ合衆国の物理学者。.

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国際度量衡総会

国際度量衡総会(こくさいどりょうこうそうかい)は、メートル条約に基づき、世界で通用する単位系(国際単位系)を維持するために、加盟国参加によって開催される総会議。この会議は他の2つの機関(国際度量衡委員会(CIPM)及び国際度量衡局(BIPM))の上位機関と位置づけられる。開催は4年(当初は6年)に1度パリで行われる。フランス語の「Conférence générale des poids et mesures」に従い、英語圏においても、CGPMを頭字語とする。 2003年の総会には51の加盟国と新たな10の准加盟国が参加した。2005年現在、准加盟国は17か国になっている。2011年10月に第24回国際度量衡総会が開催され、キログラムの再定義などが焦点となった。 第25回総会は1年前倒しで、2014年11月に開催されたが、キログラムの再定義を含むSIの再定義は、2018年開催予定の第26回総会へ延期されることとなった(新しいSIの定義を参照)。.

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窒化ニオブ

化ニオブ(ちっかにおぶ、Niobium nitride)はニオブの窒化物である。 超伝導転移温度は16K 。 量子コンピューティングの分野で、演算部分の素子は超伝導薄膜によるジョセフソン接合を持つが、このときの薄膜材料の一つとして注目を集めている。.

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物理学に関する記事の一覧

物理学用語の一覧。物理学者名は含まない。;他の物理学関係の一覧.

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物理学者の一覧

物理学者の一覧(ぶつりがくしゃのいちらん)は、物理学の歴史を彩る、世界の有名な物理学者を一覧する。 主として物理学史において既に評価が定まった過去の物理学者を一覧し、近現代の物理学者についてはその「有名な」を保証するため、次の基準に基づいて選んである。 なお、日本の物理学者の一覧、:Category:物理学者も参照。.

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物理定数

物理定数(ぶつりていすう、ぶつりじょうすう、physical constant)とは、値が変化しない物理量のことである。プランク定数や万有引力定数、アボガドロ定数などは非常に有名なものである。例えば、光速はこの世で最も速いスカラー量としてのスピードで、ボーア半径は水素の電子の(第一)軌道半径である。また、大半の物理定数は固有の単位を持つが、光子と電子の相互作用を具体化する微細構造定数の様に単位を持たない無次元量も存在する。 以下に示す数値で特記のないものは科学技術データ委員会が推奨する値でありNIST、論文として複数の学術雑誌に投稿された後、2015年6月25日に""として発表されたものであるConstants bibliography。 以下の表の「値」の列における括弧内の数値は標準不確かさを示す。例えば は、 という意味である(不確かさを参照)。.

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超伝導

超伝導(ちょうでんどう、superconductivity)とは、特定の金属や化合物などの物質を非常に低い温度へ冷却したときに、電気抵抗が急激にゼロになる現象。「超電導」と表記されることもある。1911年、オランダの物理学者ヘイケ・カメルリング・オンネスにより発見された。この現象と同時に、マイスナー効果により外部からの磁力線が遮断されることから、電気抵抗の測定によらなくとも、超伝導状態が判別できる。この現象が現れるときの温度は超伝導転移温度と呼ばれ、この温度を室温程度に上昇させること(室温超伝導)は、現代物理学の重要な研究目標の一つ。.

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超伝導量子干渉計

SQUIDセンシング素子 超伝導量子干渉計 (superconducting quantum interference device, SQUID) とは、ジョセフソン接合を含む環状超伝導体に基く、極めて弱い磁場の検出に用いられる非常に感度の高い磁気センサの一種である。 SQUID は数日かけて平均しながら計測すれば、 もの弱い磁場も検出できるほどの感度を誇る。ノイズレベルは という低さである。比較に、典型的な冷蔵庫マグネットの作る磁場の強度を挙げると 0.01 テスラ 程度であり、また動物の体内で起こる反応により発せられる磁場は から 程度である。近年発明されたSERF原子磁気センサは、潜在的により高い感度を持っているうえ低温冷却が必要ないが、サイズ的にオーダーが一つほど大きく、かつほぼゼロ磁場下でしか作動できないという欠点がある但し、SQUIDは極低温で機能するために厳重な断熱が不可欠なため、 以上の断熱層を設ける必要があり、空間分解能が下がる。.

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走査型トンネル顕微鏡

走査型トンネル顕微鏡 模式図 Co原子(STMにより観察) 走査型トンネル顕微鏡(そうさがたトンネルけんびきょう、Scanning Tunneling Microscope)は1982年、ゲルト・ビーニッヒ(G. Binnig)とハインリッヒ・ローラー(H. Rohrer)によって作り出された実験装置。STM、走査トンネル顕微鏡とも言う。非常に鋭く尖った探針を導電性の物質の表面または表面上の吸着分子に近づけ、流れるトンネル電流から表面の原子レベルの電子状態、構造など観測するもの。トンネル電流を使うことからこの名がある。走査型プローブ顕微鏡の一形式。.

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蔡兆申

蔡 兆申(ツァイ・ヅァオシェン、1952年2月8日 - )は台湾出身の日本で活躍する物理学者。 超伝導体のジョセフソン効果の量子コヒーレント状態を用いたデバイス、単一電子素子の研究開発に携わる。その研究は量子コンピュータを実現させる上で鍵となる量子ビット制御の可能性を示した。 NECグリーンイノベーション研究所主席研究員、独立行政法人理化学研究所巨視的量子コヒーレンス研究チーム・チームリーダーを経て、現在は東京理科大学理学部・教授、理化学研究所創発物性科学研究センター超伝導量子シミュレーション研究チーム・チームリーダーを兼務。2000年よりアメリカ物理学会のフェロー。.

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量子コンピュータ

量子コンピュータ (りょうしコンピュータ、英語:quantum computer) は、量子力学的な重ね合わせを用いて並列性を実現するとされるコンピュータ。従来のコンピュータの論理ゲートに代えて、「量子ゲート」を用いて量子計算を行う原理のものについて研究がさかんであるが、他の方式についても研究・開発は行われている。 いわゆる電子式など従来の一般的なコンピュータ(以下「古典コンピュータ」)の素子は、情報について、「0か1」などなんらかの2値をあらわすいずれかの状態しか持ち得ない「ビット」で扱う。量子コンピュータは「量子ビット」 (qubit; quantum bit、キュービット) により、重ね合わせ状態によって情報を扱う。 n量子ビットがあれば、2^nの状態を同時に計算できる。もし、数千qubitのハードウェアが実現した場合、この量子ビットを複数利用して、量子コンピュータは古典コンピュータでは実現し得ない規模の並列コンピューティングが実現する。2^以下)で数千年かかっても解けないような計算でも、例えば数十秒といった短い時間でこなすことができる、とされている。--> 量子コンピュータの能力については、計算理論上の議論と、実際に実現されつつある現実の機械についての議論がある。#計算能力の節を参照。.

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量子ジャイロスコープ

量子ジャイロスコープ(りょうしジャイロスコープ)は量子力学の原理に基づいた非常に高感度の角速度計測装置である。カリフォルニア大学のバークレー校のリチャード・パッカード (Richard Packard)とその同僚によって製作された。非常に高感度の測定ができるため、理論的には大きい測定装置を製作すれば、地球の自転の回転速度の分(1度の60分の1)単位での変化なども検出できる。.

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電荷密度波

電荷密度波(でんかみつどは、charge density wave.、略称: CDW)とは鎖状化合物や層状結晶でみられる電子の秩序状態で、電子が濃淡を持つネバネバした液体のようにふるまうものである。CDWの中では電子は定在波様式を作っている。この波が全体として平行移動することで、CDWに参加している電子は高い相関を保ったまま集団的な電気伝導を担うことができる。これは超伝導体の集団的伝導と似ているが、CDW電流はとぎれとぎれに流れる特徴がある。その様はまるで蛇口からポタポタと滴る水滴である。以下の節で論じるように、電流が断続的になる原因は不純物によるピン止め効果、および、CDW中に生じる位相欠陥対の間の静電相互作用だと考えられている。 CDWは電子の波動性によって発生するもので、量子力学における粒子と波動の二重性の顕れの一つである。CDWが発生すると電荷密度は空間変調を生じ、周期的に電荷の濃い部分を持つようになる。これは互いに逆の運動量を持つ電子状態(波動関数)が混成することで作られた定在波である。ギターの弦に立つ定在波は互いに逆の方向に運動する二つの進行波が干渉したものだが、CDWも同じように考えることができる。 CDWは電荷密度の波であるだけでなく、結晶格子の周期ひずみ(超格子)をともなっている。CDW状態を取りうるのは擬一次元もしくは擬二次元の層状構造を持つ金属結晶で、前者は光沢のある細長いリボン状(NbSe3など)、後者は光沢のある平板状(1T-TaS2など)の物質である。 CDWの存在は1930年にパイエルスによって予言された。金属の伝導帯はフェルミ波数 の位置まで占有されており、そこでのエネルギーの値がフェルミエネルギー である。パイエルスによれば、一次元金属には にエネルギーギャップを形成することで電子系のエネルギーを低下させようとする不安定性がある。このようなギャップが開く上限の温度をパイエルス転移温度 という。 電荷密度ではなく、電子のスピンが空間的な変調を受けて定在波を形成した場合スピン密度波(spin density wave、SDW)と呼ばれる。SDWは上向きスピンと下向きスピンの二つのサブバンドそれぞれに生じたCDWが逆相で重ね合わされたものとみなすことができる。.

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JCSS

JCSS(じぇいしーえすえす、Japan Calibration Service System)とは、計量法に基づく日本の校正事業者登録(認定)制度である。 JCSS は ISO 17025 に準拠した国家標準器とのトレーサビリティのある校正を行うための制度であり、経済産業省および同省の独立行政法人 製品評価技術基盤機構 NITE が JCSS を所管している。 ISO 国際規格に準拠した不確かさの保障を計量行政から得るには、JCSS 校正の認定を受けた JCSS 認定事業者に測定器の校正を依頼し、JCSS 校正証明書を得る必要がある。 JCSS で登録された校正事業者は、その証として JCSS 標章の入った校正証明書を発行できる。また、国際 MRA 対応認定事業者は、その証として ILAC MRA 付き JCSS 認定シンボルの入った校正証明書を発行できる。.

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P-進量子力学

p-進量子力学(p-adic quantum mechanics)は、基礎物理学の性質を理解しようとする比較的新しいアプローチであり、p-進解析の量子力学への応用である。p-進数は、1899年頃、ドイツの数学者のクルト・ヘンゼル(Kurt Hensel)により発見された非直感的な数理系であり、1930年代に、クロード・シュヴァレー(Claude Chevalley)とアンドレ・ヴェイユ(André Weil)により、密接に関連するアデール(adele)とイデール(idele)が導入された。彼らの研究は、現在では、数学の主要な分野の中へ反映されている。p-進解析は物理学分野へ適用されることがあるが、ロシアの数学者、ヴォロヴィッチ(Volovich)が1987年に重要な主題として取り上げるまでは、そのようなことはなかった。 現在では、国際的な雑誌で多くの研究論文がこの主題を扱っている。V.

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江崎玲於奈

江崎 玲於奈(えさき れおな、「崎」は清音、1925年(大正14年)3月12日 - )は、日本の物理学者である。国外においてはレオ・エサキ()の名で知られる。1973年(昭和48年)に日本人としては4人目となるノーベル賞(ノーベル物理学賞)を受賞した。文化勲章受章者、勲一等旭日大綬章受章者。.

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浜中宏一

浜中 宏一(はまなか こういち、1943年(昭和18年)- )は、日本の工学研究者。専門は、電子デバイス・光デバイス。工学博士(慶應義塾大学・1996年)。千歳科学技術大学光科学部光応用システム学科教授(2016年1月現在)。.

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