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双極性障害と注意欠陥・多動性障害

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双極性障害と注意欠陥・多動性障害の違い

双極性障害 vs. 注意欠陥・多動性障害

双極性障害(そうきょくせいしょうがい、Bipolar disorder)は、躁病(そうびょう)と抑うつの病相(エピソード)を循環する精神障害である。 ICD-10と以前のDSM-IV(1994年)では、うつ病とともに気分障害に分類されている。ICD-10における診断名は双極性感情障害であり『ICD-10』 第5章 「精神及び行動の障害」 F31 双極性感情障害<躁うつ病>、もっと古くはと呼ばれた。 双極I型障害と、より軽い軽躁病のエピソードを持つ双極II型障害とがある。双極性障害の躁状態、うつ状態はほとんどの場合回復するが、90%以上再発する。単極性の(躁病のない)うつ病は異なる経過をたどる。発病のメカニズムや使われる薬は異なる。 気分安定薬による予防が必要となることが一般的である。双極II型障害に対しては証拠が少なく薬物療法はケースバイケースで判断する。生活習慣の改善が必要となる。障害とは生涯にわたるつきあいとなる。20年後の自殺率は6%以上高く、その他の不安障害、薬物乱用などの併発も多い。 世界保健機関(WHO)は世界で6000万人が罹患していると推定している。好発年齢は25歳で、初回発病は15-19歳からであり12歳以下は稀である。35歳以上でも別の原因が念頭に入れられる。一卵性双生児における一致率は50 - 80%と、二卵性双生児 (5 - 30%) よりも高いことから、遺伝要因の関与が高いことが指摘されている。. 注意欠陥/多動性障害(ちゅういけっかん/たどうせいしょうがい、attention deficit/hyperactivity disorder、ADHD, AD/HD)は、多動性(過活動)や衝動性、また不注意を症状の特徴とする神経発達症もしくは行動障害である。こうした症状は教室内で最年少だとか、正常な者、他の精神障害、薬物の影響でも一般的であるため、機能障害や苦痛を感じるなど重症で、幼い頃から症状があるなどの鑑別が必要とされる。 上記の診断名は1994年からのDSM-IVのものである。以前のDSM-IIIの注意欠陥障害(attention-deficit disorder:ADD)や、ICD-10の多動性障害(hyperkinetic disorder)を継承するもので、口語的には多動症(hyperactivity)などと呼ばれてきた。2013年のDSM-5では、訳語について、欠如(けつじょ)に代わった注意欠如・多動性障害でありこれは日本精神神経学会が2008年に示し、注意欠如・多動症は小児精神神経学会や日本児童青年精神医学会の示したDSM-5の翻訳案である。またDSM-5で成人への診断が追加された。 その症状が、正常な機能と学習に影響を及ぼしている場合のみに診断する。症状は早い時期(6歳未満ごろ)から発症し、少なくとも6か月以上継続している必要がある。DSM-5はそれまでの7歳までの発症を12歳とし、遅発性の発症を含めたがこのことは誤診の可能性も増やしている。また、小児発症が成人ADHDの重要な診断基準であったが、2016年には小児期ADHDと成人期ADHDは異なる経過を持つ異なる2つの症候群だと示唆されている。つまりまだ明確となっていない部分がある。診断は、多くの精神障害と同様に問診等で行われやすいが誤診も起こしやすく、診断を補助するための評価尺度は存在し、生物学的指標はない。ADHDの医学的なあり方、アメリカでの推定有病率を数倍上回る診断数である過剰診断や、投薬に対する議論のため、ADHDに関する論争が盛んである。 遺伝的要因が76%とされるが、分離が洗練されておらず家庭という環境要因が含まれてしまっていることに注意が必要である。学童期までの発症率は1 - 6%で男子の方が女子よりも高い麦島 (2006)、p.54。特に男子では多動性と衝動性しかみられず、特に女子では不注意しかみられない場合がある。ICD-10での多動性障害の発症率は学齢期で3〜7%であり、その内30%は青年期には多動と不注意は目立たたなくなり、40%は青年期以降も支障となる行動が持続し、残りの30%は感情障害やアルコール依存症などのより重篤な精神障害が合併する。ある調査では約3割が大人になっても症状が続いていた。 治療では、世界保健機関や日本のガイドラインでは児童へは心理療法が優先される。心理療法では認知行動療法やソーシャルスキルトレーニング、また親の接し方の練習であるペアレント・トレーニングといったものがある。児童における大規模なMTA研究にて1年時点で見られた投薬の優位性は、2年以上の投薬では行動療法などと差が見られず疑問が呈されており、他の長期研究でも長期の投薬による利益は報告されていない。.

双極性障害と注意欠陥・多動性障害間の類似点

双極性障害と注意欠陥・多動性障害は(ユニオンペディアに)共通で23ものを持っています: てんかんうつ病双生児境界性パーソナリティ障害世界保健機関心理教育アルコール依存症アレン・フランセス光トポグラフィー副作用精神障害精神障害の診断と統計マニュアル統合失調症遺伝遺伝率認知行動療法躁病薬物乱用重篤気分調節症英国国立医療技術評価機構抗精神病薬抑肝散注意欠陥・多動性障害

てんかん

20年、バチカン美術館蔵)右下の上半身裸の子供はてんかんの症状を表しているhttps://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3522219 "Epilepsy,Viewed Metaphysically:An Interpretation of the Biblical Story of the Epileptic Boy and of Raphael's Transfiguration" Dieter Janz, Epilepsia, 27(4):316-322,1986,Raven Press,New York http://www.asanogawa-gh.or.jp/1730tenkangaido201207.pdf てんかんガイド 湯の川総合病院脳神経センター てんかん・機能外科部門 部長 川村哲朗、2ページ目、表紙説明 「ラファエロ・サンツィォの筆による「キリストの変容」には、てんかん発作を起こしている少年が描かれている。この作品は、イエス・キリストがてんかんを患う少年を治したというマタイ、マルコ、あるいはルカによる福音書に記されている逸話を題材とした。」http://www.kksmile.com/neuro/shikkan/epilepsy_qa/column_02.html vol.2 「キリストの変容」とてんかんの少年 コラム てんかんアラカルト、松浦雅人(東京医科歯科大学名誉教授/田崎病院副院長)精神神経疾患と脳波2.ラファエロとてんかんの少年、篠崎和弘 et.al.、「臨床脳波」44 号、pp.457-462、2002年07月01日。この絵画は、聖書におけるてんかんの記述に基づいているこのてんかんの記述は、同一の少年についてのものであり、マタイ、マルコ、ルカの3つの福音書に記述されている。マタイ17章15節https://ja.wikisource.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E6%9B%B8(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)#17:15 マルコ9章18節https://ja.wikisource.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E6%9B%B8(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)#9:18、9章20節https://ja.wikisource.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E6%9B%B8(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)#9:20、ルカ9章39節https://ja.wikisource.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E6%9B%B8(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)#9:39、9章42節https://ja.wikisource.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E7%A6%8F%E9%9F%B3%E6%9B%B8(%E5%8F%A3%E8%AA%9E%E8%A8%B3)#9:42 。てんかん(癲癇、英: epilepsy)は、脳細胞に起きる異常な神経活動(以下、てんかん放電)のためてんかん発作をきたす神経疾患あるいは症状。神経疾患としては最も一般的なものである。 古くから存在が知られる疾患のひとつで、古くはソクラテスやユリウス・カエサルが発病した記録が残っている。特に全般発作時の激しい全身の痙攣から、医学的な知識がない時代には狐憑きなどに代表される憑き物が憑依したと誤認され、時に周囲に混乱を起すことがあり差別の対象となることがあった。 全世界の有病者数は5000万人ほどで、患者のおよそ80%は発展途上国の国民である。各国の疫学データでは発症率が人口の1%前後となっている。昔は「子供の病気」とされていたが、近年の調査研究で、老若男女関係なく発症する可能性があるとの見解も示され、80歳を過ぎてから発病する報告例もあるが、エーミール・クレペリンなどは老年性てんかんは別個のものとして扱っている。 てんかんは予防不可能かつ根治不可能だが、大部分は安価に管理可能な病気であり抗てんかん薬が用いられる。年間の医薬品コストはわずか5ドルにすぎないが、通院、入院、検査には費用がかかり、日本では医療費自己負担額軽減のための制度もある。 完治の可能性は十分あり得る(真面目に薬を飲み続ければ).

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うつ病

うつ病(うつびょう、鬱病、欝病、Clinical Depression)は、気分障害の一種であり、抑うつ気分、意欲・興味・精神活動の低下、焦燥(しょうそう)、食欲低下、不眠、持続する悲しみ・不安などを特徴とした精神障害である。 『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版 (DSM-5) には、うつ病の診断名と大うつ病性障害(だいうつびょうせいしょうがい、Major depressive disorder)が併記されており、この記事では主にこれらについて取り上げる。これは1日のほとんどや、ほぼ毎日、2、3週間は抑うつであり、さらに著しい機能の障害を引き起こすほど重症である場合である。1 - 2年続く死別の反応、経済破綻、重い病気への反応は理解可能な正常な反応である場合がある。 有病者数は世界で3.5億人ほどで一般的であり、世界の障害調整生命年(DALY)において第3位(4.3%)に位置づけられる。しかし多くの国にて治療につながっておらず、先進国であろうと適切にうつ病と診断されていない事が多く、その一方ではうつ病と誤診されたために間違った抗うつ薬投与がなされている。WHOはうつ病の未治療率を56.3%と推定し(2004年)、mhGAPプログラムにて診療ガイドラインおよびクリニカルパスを公開している。.

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双生児

ウィリアム・ブーグロー 双生児(そうせいじ)は同じ母親の胎内で同時期に発育して生まれた2人の子供である。いわゆる双子(ふたご)のことであり、多胎児の一種である。多胎児の中では一番多い。 受胎時の受精卵の数により、一卵性双生児(いちらんせいそうせいじ)と二卵性双生児(にらんせいそうせいじ)に大別される。 出産の時には数分程度の時間差で産まれることが多いが、中には数時間から数十日の間隔で生まれる場合もある(双子が一度の分娩で生まれるとは限らない)ので、誕生日・誕生年が異なってしまう兄弟姉妹もいる。 また日本では、かつて後から生まれた方を兄または姉、先に生まれた方を弟または妹として扱う慣習があったが、戸籍法上は生まれた順に記載する事となっている。 双子は多くの哺乳類(猫や羊、フェレットなど)で一般的に観察される出生形態の一つであり、例えば牛の双子発生率は1%から4%程度ある。ただし一般に犬猫の一腹の仔は双子等とは呼ばれず、単に兄弟として扱われる。双子受胎時の困難さを克服できる、あるいは管理することが出来ればより高利益を確保できるため、双子率を上昇させる研究も行なわれている。ただし、類人猿(ヒト上科)の多胎妊娠および多胎出産は非常に珍しい。.

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境界性パーソナリティ障害

境界性パーソナリティ障害(きょうかいせいパーソナリティしょうがい、Borderline personality disorder; BPD)は、境界型パーソナリティ障害、情緒不安定パーソナリティ障害(じょうちょうふあんてい-、)とも呼ばれ、不安定な自己 - 他者のイメージ、感情・思考の制御不全、衝動的な自己破壊行為などを特徴とする障害である。一般では英名からボーダーラインと呼称されることもある。旧来の疾患概念である境界例と混同されやすい。 症状は青年期または成人初期から多く生じ、30代頃には軽減してくる傾向がある。自傷行動、自殺、薬物乱用リスクの高いグループである。治療は精神療法(心理療法)を主とし、薬物療法は補助的に位置づけられ副作用と薬物乱用に注意し慎重に用いられる必要がある。.

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世界保健機関

世界保健機関(せかいほけんきかん、World Health Organization, WHO、Organisation mondiale de la santé, OMS)は、人間の健康を基本的人権の一つと捉え、その達成を目的として設立された国際連合の専門機関(国際連合機関)である。略称は英語式(WHO)と仏語式(OMS)で異なる。日本をはじめ多くの国では英語略称のWHO(ダブリュー・エイチ・オー)が多用される。(以下「WHO」と表記する。読みについては後述) 1948年設立。本部はスイス・ジュネーヴ。設立日である4月7日は、世界保健デーになっている。 WHOでは「健康」を「身体的、精神的、社会的に完全な良好な状態であり、たんに病気あるいは虚弱でないことではない」(WHO憲章前文)と定義しており、非常に広範な目標を掲げている。 そのために、病気の撲滅のための研究、適正な医療・医薬品の普及だけでなく、基本的人間要請 (basic human needs, BHN) の達成や健康的なライフスタイルの推進にも力を入れている。また組織の肥大化と共に企業との癒着構造が問題として指摘されている。.

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心理教育

心理教育(しんりきょういく、Psychoeducation)とは、精神保健問題を抱える患者本人および家族に対して、エンパワーメントおよび最善の対応法を教える患者教育である。 多くの場合、統合失調症、うつ病、不安障害、慢性疾患、摂食障害、パーソナリティ障害によく実施され、その家族もまた対象となる。 教育の目的は、受講者に現在の疾患と、そのよりよい対処法を学んでもらう事である。さらに、患者自身のキャパシティ、利用可能な資源、コーピング手法を強化し、そして長期的な健康と福利を高めることである。.

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アルコール依存症

アルコール依存症(アルコールいそんしょう、アルコールいぞんしょう、)、アルコール使用障害(、)とは、薬物依存症の一種で、飲酒などアルコール(特にエタノール)の摂取(以下、飲酒とする)によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意思で飲酒行動をコントロールできなくなり、強迫的に飲酒行為を繰り返す精神障害である。以前は慢性アルコール中毒(アル中)、慢性酒精中毒などと呼ばれていたこともある。 症状は精神的依存と身体的依存から成り立っており、飲酒が自分の意志でコントロールできなくなる症状を精神的依存、振戦せん妄などの退薬症状(アルコール離脱症候群、リバウンドともいう)を身体的依存と言う。患者は、アルコールによって自らの身体を壊してしまうのを始め、家族に迷惑をかけたり、様々な事件や事故・問題を引き起こしたりして社会的・人間的信用を失ったりすることがある(アルコール乱用)。 かつては、このような状態になってしまうのは本人の意志が弱く、道徳観念や人間性が欠けているからだとの考え方で済まされて納得されてきていたが、最近では社会的な必要性からも医学のカバーする範囲がより拡大されていくことに伴って、医学的見地から精神障害の一つとして治療を促す対象と考えられている。 世界保健機関 (WHO) は、アルコール乱用・依存の未治療率は78.1%であると推定している(2004年)。精神疾患の中でも罹患率が高く、各人の性格や意志にかかわらず誰でもかかる可能性がある病気であるとも言える。日本の飲酒人口は6,000万人程度と言われているが、このうちアルコール依存症の患者は230万人程度であると言われている。なお、この230万人という人数はWHOの算出方法により割り出されたものである。.

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アレン・フランセス

アレン・J.フランセス(Allen J. Frances、1942年 - )は、医学博士で、『診断と統計のマニュアル第4版』(DSM-IV)の編集委員長として知られるアメリカの精神科医である。彼は、診断のインフレによる精神医学の拡大する境界を警告し、それは正常が飲み込まれ、健康を気にする人に対する過剰な治療は、より重篤な病気を治療するという核となる使命から注意を逸らす事になると述べている。2013年、フランセスは「精神医学的な診断は、客観的な生物学的検査よりはいまだ不確実性のある主観的な判断に頼っている」と主張する。.

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光トポグラフィー

光トポグラフィ(ひかりトポグラフィ)とは、近赤外光を用いて大脳皮質機能を脳表面に沿ってマッピングすることを目的とした方法である。また、光トポグラフィの語は日立製作所の登録商標であるが利用は公開されている。 近赤外光脳計測装置とは、近赤外光を用いて頭皮上から非侵襲的に脳機能マッピングする、「光機能画像法」の原理を応用した装置のことである(詳細は「NIRS脳計測装置」の項を参照のこと)。そして、世界初の多チャンネルの光脳機能マッピング装置として、日立メディコが1990年代後半から販売を開始した装置が「光トポグラフィ装置」である。 2014年より、抑うつ症状の鑑別のための医療上の適応が行わるようになった。2016年に日本うつ病学会は、十分な臨床評価がないままに光トポグラフィーのみに基づいて診断される例について、適切な診断の実施を求める声明を行っている。.

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副作用

副作用 (ふくさよう、side effect) とは、医薬品の使用に伴って生じた治療目的に沿わない作用全般を指す。狭義には、医薬品の使用に伴って発現した好ましくないできごとのうち当該医薬品との因果関係が否定できないものを指す。この好ましくない作用を厳密に指す場合には、薬物有害反応(adverse drug reaction、ADR)の用語が用いられる。一般に副作用といった場合には、両者が混合して用いられている。その他の定義については、定義節にて触れる。 特に副作用が強く、安全な使用に注意が必要とされる医薬品はハイリスク薬と呼ばれる。副作用の発生率は、実際の臨床では、服用量や併用薬や既往歴、また期間といった条件によって異なってくる。医薬品の添付文書における副作用の発生率の記載は、治験の条件においてのことであり、実際の利用のされ方によっては、それよりも高まる。.

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精神障害

精神障害(せいしんしょうがい、mental disorder)は、精神や行動における特定の症状を呈することによって、機能的な障害を伴っている状態である。世界保健機関は、症状と苦痛とを組み合わせた機能不全とし、アメリカ精神医学会によれば著しい苦痛や社会的な機能の低下を伴っているものであり、死別など喪失によるありうる反応や、文化的に許容できる反応は精神障害ではない。精神疾患(mental disease)の語が用いられるが、厳密に正しい用語は精神障害である。従来のイメージである不可逆的なものとは異なるため、診断名に「症」の字を当てはめる動きについては議論がある。発達上の問題や統合失調症、うつ病や双極性障害といった気分障害や、パニック障害といった不安障害、性機能障害、また薬物依存症といった物質関連障害など様々な症状を呈する状態がある。知的障害やパーソナリティ障害が含まれる。診断された者は精神障害者と呼ばれる。 罹患者は世界では4500万人と推定され、4人に1人は生涯に1回以上の精神障害を経験する。任意の時点で、成人人口の10人に1人は精神疾患を罹患しており、また18歳以下の児童青年では8人に1人は罹患し、これは障害児においては5人に1人となる。神経精神疾患は世界の障害調整生命年(DALY)の13%を占め、2015年には15%に増加するとWHOは推定している。米国では精神障害関連のコストは1470億ドルに上り、これはがん、呼吸器疾患、AIDSらを上回る。 症状を呈する原因としては、先に甲状腺機能の異常や栄養欠乏、またなど医学的に生じているとか、医薬品や向精神薬によって薬理学的に生じているといった状態を除外して、それ以外の固有の症状であると仮定される。つまり精神の障害は、髄膜炎、内分泌疾患などの身体疾患によって引き起こされる場合もあるし、単にアルコールやカフェイン、また精神科の薬によって薬物の作用で生じている場合もある。それ以外にストレスによって生じたり、脳の機能的な変調によって生じている可能性もある。決定的な原因は判明しておらず、様々な仮説が検討されている状態である。 従って、精神障害を診断するための合意された生物学的指標(検査)は存在しない。つまり未だ、診断のための理解という部分から十分に高度というわけではなく、その基礎となる脳の研究の進展を要請している段階である。軽い日常的な出来事が医療化されることに弱く、製薬会社による病気喧伝も加わって患者の数が激増している。金融危機より先に先進国各国で患者数が増加し、薬物治療は人々を復帰させていない。治療法も決定的なものは存在しない。自然に軽快することもある。 精神障害は精神医学によって扱われる。日本では、担当は主に精神科医(精神科)であるが、患者の症状や状況によっては内科(心療内科が多い)など、他の科で診察、治療が行われている場合もある。.

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精神障害の診断と統計マニュアル

精神障害の診断と統計マニュアル(せいしんしょうがいのしんだんととうけいマニュアル、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, DSM)は、のための共通言語と標準的な基準を提示するものであり、アメリカ精神医学会によって出版された書籍である。 DSMは当初、統計調査のために作成された。DSMの第3版より、明確な診断基準を設けることで、精神科医間で精神障害の診断が異なるという診断の信頼性の問題に対応した。 DSMは、世界保健機関による疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)とともに、国際的に広く用いられている。いずれも記述精神医学であり、「特定の状態が特定の期間に存在する」という具体的な診断基準を設けた操作的診断基準に属する。疾病の解明に加え、各々の医師等の間における結果の比較を可能とし、また、疫学的調査に有用である。「したがって、極言すれば、診断基準は元々、個々の患者での診断を正確に行うために作られたものではない」と言うことも出来るここまで。 においても、診断を正確に行うものではないという一文を重要であるとしている。。 明示的な診断基準がないため、以前の診断基準では、アメリカと欧州、また日本での東西によって診断の不一致が見られた。このような診断の信頼性の問題により、明示的な診断基準を含む操作的診断基準が1980年のDSM-IIIから採用され、操作主義の精神医学への導入であり画期的ではあった。一方で、恣意的に適用されてはならないといった弱点はいまだ存在する。依然として、どの基準が最も妥当性があるかという問題の解決法を持たず、他の診断基準体系との間で診断の不一致が存在するため、原理的に信頼性の問題から逃れられないという指摘が存在する。 DSMは、その日本語訳書において「精神障害/疾患の診断・統計マニュアル」と訳されている。「精神障害/疾患の分類と診断の手引」の訳は、DSMの早見表のものである。最新のDSMは第5版で、2013年5月18日に出版された。日本語訳は2014年6月30日に「DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引」は同10月23日に出版された。 DSMは精神医学上の診断カテゴリーと基準の標準化に貢献したとして称賛されてきたが、一方で論争と批判も生み出した。批判者には、アメリカ国立精神衛生研究所(NIMH)も含まれ、DSMは非科学的で主観的なシステムを叙述するものだと主張している。診断カテゴリのと、外面的な症状に依存すること、カテゴリー間および正常とのあいだの人為的な境界線の使用、文化的バイアスの可能性、人としての苦悩を医療の対象としてしまうこと--これらに関する諸問題が、現在も存在しつづけているイーサン・ウォッターズ 著 『クレイジー・ライク・アメリカ 心の病はいかに輸出されたか』 阿部宏美 訳、紀伊國屋書店、2013年。 DSMの出版には厳格な著作権管理が行われ、アメリカ精神医学会は年間500万ドル以上、通算1億ドル以上をもたらしている。.

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統合失調症

統合失調症(とうごうしっちょうしょう)またはスキゾフレニア(Schizophrenie、Schizophrénie、Schizophrenia、SZ)とは、思考、知覚、感情、言語、自己の感覚、および行動における他者との歪みによって特徴付けられる症状を持つ精神障害の一つ。一般的には幻聴、幻覚、異常行動などを伴うが、罹患者によって症状のスペクトラムも多様である。エミール・クレペリン、オイゲン・ブロイラー、クルト・シュナイダーが共通して挙げている当該疾患の特徴的で頻発の症状は「思考途絶(連合障害)」と「思考化声(自生思考)」である。日本では2002年(平成14年)まで、精神分裂病(せいしんぶんれつびょう)と呼ばれていた。 統合失調症は、精神病理学あるいは臨床単位上の精神障害の診断・統計カテゴリーの一つである。この疾患群は、自閉症状と連合障害(認知障害)を基礎疾患とする複数の脳代謝疾患群と考えられている。各症状が同根の神経生物学的基礎を有するか否かは、現在のところ全く不明である。発症のメカニズムや根本的な原因は解明されておらず、また、単一の疾患ではない可能性が指摘されており、症候群である可能性がある。様々な仮説が提唱されているものの、未だに決定的な定説の確立を見ない。 有病者数は世界で2,100万人(男性1,200万人、女性900万人)ほどで、患者は一般人口より死亡率が2.0 - 2.5倍ほど高い。成人の年間有病率は0.1 - 7.5%、生涯有病率は0.1 - 1.8%と世界保健機関は報告している。世界の障害調整生命年()のうち約1%を占める。日本では71万3千人の患者がいると推計されている。 精神疾患としては深刻なもの(Severe mental disorder)に位置づけられるが、治療可能な病気でありながら、患者の大部分(2人に1人)は受診につながっていない。この疾患の担当診療科は精神科であり、精神科医が診療に当たる。世界保健機関は、低中所得国を対象とした改善計画 を開始し、クリニカルパスおよび診療ガイドラインを作成し公開している。.

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遺伝

遺伝(いでん、)は、生殖によって、親から子へと形質が伝わるという現象のことであり、生物の基本的な性質の一つである。素朴な意味では、親子に似通った点があれば、「遺伝によるものだ」、という言い方をする。しかし、生命現象としての遺伝は、後天的な母子感染による疾患や、非物質的情報伝達(学習など)による行動の類似化などを含まない。.

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遺伝率

遺伝率(いでんりつ、)は、ある表現型の遺伝的要因の重要性を測る尺度である。遺伝力とも呼ばれる。全表現型分散に対して遺伝分散が占める割合で定義される。量的遺伝学において平均への回帰の程度を示す量であり、小さいほど回帰が大きい。また近親個体間の相関を示す量である。育種学、行動遺伝学でもよく用いられる。.

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認知行動療法

認知行動療法(にんちこうどうりょうほう、英:Cognitive behavioral therapy:CBT)は、従来の行動に焦点をあてた行動療法から、アルバート・エリスの論理療法や、アーロン・ベックの認知療法の登場によって、思考など認知に焦点をあてることで発展してきた心理療法の技法の総称である。「認知行動療法」の用語は、アメリカ以外の国でしばしばアーロン・ベックの認知療法(Cognitive therapy)を指しているが、本項では本来の意味である総称としての認知行動療法の説明に力点を置く。哲学的には、古代ローマのストア派や仏教の影響を受けてはいるが、1950年〜60年代の論理療法や認知療法に起源をもつ。共に、不適切な反応の原因である、思考の論理上の誤りに修正を加えることを目的としており、認知、感情、行動は密接に関係しているとされる。従来の精神分析における無意識とは異なり、観察可能な意識的な思考に焦点があり、ゆえに測定可能であり、多くの調査研究が実施されてきた。 認知行動療法は、うつ病、パニック障害、強迫性障害、不眠症、薬物依存症、摂食障害、統合失調症などにおいて、科学的根拠に基づいて有効性が報告されている。また自殺企図を半分程度に減少させる。専門家によって実施されるほかに、こうした技法はマニュアル化できるため、セルフヘルプ・マニュアルのように自身で行うこともできる。コンピューターCBTと呼ばれるパソコンプログラムとの対話も存在する。コンピューターCBTは、施術者の不足する地方で有用である。 また、行動療法の側面の強いのは強迫性障害に対する曝露反応妨害法や、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に対する持続エクスポージャー療法である。後者のものは「トラウマに焦点化した認知行動療法」に含まれる。 第三世代の認知行動療法には、マインドフルネス認知療法、アクセプタンス&コミットメント・セラピーなどがあり、うつ病や不安だけでなく、疼痛にも効果が見られている。境界性パーソナリティ障害に特化された技法は弁証法的行動療法であり、これは瞑想の技法と認知行動療法を組み合わせたような構成である。.

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躁病

躁病(そうびょう、Mania)は、気分が異常に高揚し、夜も眠らずに、支離滅裂な言動を発したり、危険を顧みなくなるような状態になる期間(病相)。19世紀の診断分類の登場時から躁うつ病の、あるいは現行では双極I型障害の、躁病の期間である。以上では、躁病とうつ病が循環すると考えらるが、循環しない単極性躁病の概念も存在する。躁病の用語は双極I型障害の場合に用い、より軽い双極II型障害では軽躁病を用いる。 躁病 Mania については、紀元前にヒポクラテスが人々の気分について悲しみの性質のあるメランコリー melancholia と共に言及しており、ローマの医師Caelius Aurelianusによれば7つの語源があるとし、プラトンは身体、神あるいは閃きから生じる精神的緊張を伴うものとした。その後(1世紀)が、この2つの状態が対応したものだとした。 19世紀まで、躁 Mania と うつ melancholia はまったく異なる障害だとみなされたが、1851年にがこの2つの間を循環するという初の概念を提示し、19世紀末までには広く認識されていった。 ファルレと、初期の精神病の分類を行ったから、着想を得てエミール・クレペリンは分類体系を手掛け、躁と鬱を一体化し、また精神病状態を、早発性痴呆と躁鬱狂気 manic-depressive insanity に組み入れ、現在の双極性障害よりも広い概念といえる。当時の、躁病の用語では幻覚なども含まれ現代的な意味とは必ずしも一致するものではない。 クレペリンの偉業は国際的に評価され『精神病学』(1899年)が著され、日本では呉秀三の門下生である石田昇らが、1906年クレペリンに基づく精神病学を紹介し、1908年には三宅鑛一らが『精神病診断及治療学』を著し、躁鬱狂を紹介した。呉は「狂」の字を除き躁鬱病とした。 これはDSM-IIでは、まだ躁鬱病 manic-depressive illness であったが、1980年の『精神障害の診断と統計マニュアル』第3版(DSM-III)の登場によって、双極性障害 Bipolar Disorder となった。単極性躁病の概念は残されている。双極性障害においては、躁病エピソードは双極I型障害における名称となる。双極II型障害では軽躁病エピソードのみとなる。 バルプロ酸ナトリウムのように、医薬品の添付文書では躁病の言葉が使われている場合がある。 躁病の状態では、気分が高揚しエネルギーに満ち、素晴らしいもので、言葉は絶えず出てくる、睡眠や食事も必要ないように思え、衝動的な無茶をやらかす。怪我、経済的リスクなどを顧みれなくなっている場合、安全の確保のために入院も必要となる。大半の双極I型障害では、躁病エピソードに続くうつ病エピソードが待っている。35歳以上での躁病エピソードの発症はまれで、抗うつ薬、身体疾患、薬物の影響が考えられる。.

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薬物乱用

薬物乱用(やくぶつらんよう、Substance Abuse)とは、繰り返して、著しく有害な結果が生じているが、耐性、離脱、強迫的な使用といった薬物依存症の定義に満たないという、薬物の使用状態における精神障害である。薬物に対する効果が薄れる耐性の形成や、身体的依存が形成され離脱における離脱症状を呈する状態となった場合も含む薬物依存症とは異なる。世界保健機関は、薬物乱用の用語は曖昧であるため用いず、精神や身体に実際に害がある有害な使用の診断名を用いている。その研究用の診断基準では1か月以上持続していることを要求している。 経過としては、乱用をしなくなるか、あるいは薬物依存症に移行する。また、大麻や幻覚剤のように不快な離脱症状のために再び薬物を使用するという状態が起きない薬物もある。 向精神薬に関する条約における薬物乱用とは、精神的依存と身体的依存のどちらか、あるいは両方において薬物が用いられることである。1961年の麻薬に関する単一条約と1971年の向精神薬に関する条約によってこれらの乱用薬物の多くを、国際的に規制している。.

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重篤気分調節症

重篤気分調節症(じゅうとくきぶんちょうせつしょう、Disruptive Mood Dysregulation Disorder:DMDD)は児童の持続的・反復的な不機嫌。『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版(DSM-5)で抑うつ障害群の下位分類として追加された。 DSM-IVの編集長は、この診断名は、最小限の研究しか行われていないため、使わないようにすべき診断名であるとしている。問題点として、正常なかんしゃく、あるいは他の精神障害が原因となる症状とも鑑別できない。.

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英国国立医療技術評価機構

イギリスの国立医療技術評価機構(こくりついりょうぎじゅつひょうかきこう、)は、イギリス保健省配下の執行型非政府部門公共機関の一つ。イングランドNHSとウェールズNHSに属する。 NICEの発行するガイドラインは4つの領域に及び、「国民保健サービス(NHS)が用いる医療技術」(新薬や普及薬の使用、治療法、手順)、「臨床適用」(疾患および徴候別ごとの手技、治療法の適応)、「健康づくりと防疫の公的機関向けガイドライン」がある。ガイドラインは様々なケースを想定して効果性と費用対効果が評価されている。健康アウトカムの尺度には主に質調整生存年(QALY)が用いられる。これらガイドラインの対象は、公式には英国イングランドに限定されるが、しかしウェールズ、スコットランド、北アイルランドでも活用されている。 かつてイングランドやウェールズの医療は「郵便番号を使った宝くじ(Postcode lottery)」と酷評されていた。それは患者が受けられる治療の品質が、在住地域のNHSプライマリヘルスケアによりけりだった為である。その払拭のため、ブレア政権にてNICEが設立され、NICEは臨床ガイドライン開発のためのロールモデルとして国際的に高い評価を受けている。 NICEの卓越点の一つは、ある医療技術について費用対効果のラインを明示的に定義したことである。またNICEは、健康資産管理のパイオニアとして重要な役割を果たしており、 2008年4月に NICE International を設立し、外国政府と医療制度について連携を深めている。.

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抗精神病薬

抗精神病薬(こうせいしんびょうやく、Antipsychotics)は、広義の向精神薬の一種で、主に統合失調症や躁状態の治療に承認されている精神科の薬である。過去には、神経遮断薬(Neuroleptics)、あるいはメジャートランキライザー(Major tranquilizers)とも呼ばれ、1950年代には単にトランキライザーと呼ばれた。薬事法における劇薬に指定されるものが多い。抗精神病薬は、それ以外にも幅広い精神障害に使用される。 抗精神病薬は大きく2分類することができ、古い定型抗精神病薬と、新世代型の非定型抗精神病薬がある。非定型抗精神病薬は、双極性障害のうつ状態やうつ病にも適応がある薬がある。非定型抗精神病薬は、従来の定型抗精神病薬と比較してドーパミンD2受容体拮抗作用に加えてセロトニン5HT2A受容体拮抗作用を有したり、「緩い」ドーパミンD2受容体拮抗作用を有するなどの特徴をもった薬剤である。非定型抗精神病薬は、錐体外路症状、口が渇く、便秘といった副作用が少なく、統合失調症の陰性症状にも効果が認められる場合があるとされる。しかし#定型対非定型節に見られるように、大規模な試験による分析によれば、非定型抗精神病薬が定型抗精神病薬よりも優れているという根拠は乏しい。 副作用として、口渇、便秘、無意識的に身体が動く錐体外路症状や、肥満といった代謝の異常、母乳が出るといった高プロラクチン血症などがある。代謝の異常は、特に非定型抗精神病薬に特徴的である。抗精神病薬を服用している患者の代謝のチェックが日常的に適切に行われていないことが多く、約90%の患者が1つ以上の代謝性の危険因子を持ち、約30%がメタボリックシンドロームである。さらに抗精神病薬の使用は高い無職率の原因となっている。また服薬を中断する場合#離脱症状が生じる可能性がある。#有効性節以下で示されるが、効果がなかったり副作用のため服薬の中止が多い薬剤である。 抗精神病薬の過剰処方が問題となっている。投与量の増大に伴う治療効果は頭打ちになるが、副作用発現率は上昇していくため、世界保健機関および英米の診療ガイドラインでは単剤療法を推奨している。日本でも2010年に、抗精神病薬の種類が2種類以下である場合に診療報酬が有利になる改定が行われた。厚生労働省自殺・うつ病等対策プロジェクトチームが「統合失調症に対する抗精神病薬多剤処方の是正に関するガイドライン」の策定を計画しており、2013年10月にSCAP法という減薬ガイドラインが公開された。抗精神病薬の大量処方からの減量は、過感受性精神病という離脱症状による精神症状の悪化を引き起こす可能性があり注意が必要である。 抗精神病薬の使用は脳の容積を減少させるかについてはさらなる研究を要する。抗精神病薬の使用は若年認知症発症の危険因子である。.

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抑肝散

抑肝散(よくかんさん)は漢方方剤の一。 初出は1556年に出版された小児医学書「保嬰撮要」(薜鎧著、薜己注釈)。 ツムラ抑肝散(医療用)を開封し顆粒を示したところ.

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注意欠陥・多動性障害

注意欠陥/多動性障害(ちゅういけっかん/たどうせいしょうがい、attention deficit/hyperactivity disorder、ADHD, AD/HD)は、多動性(過活動)や衝動性、また不注意を症状の特徴とする神経発達症もしくは行動障害である。こうした症状は教室内で最年少だとか、正常な者、他の精神障害、薬物の影響でも一般的であるため、機能障害や苦痛を感じるなど重症で、幼い頃から症状があるなどの鑑別が必要とされる。 上記の診断名は1994年からのDSM-IVのものである。以前のDSM-IIIの注意欠陥障害(attention-deficit disorder:ADD)や、ICD-10の多動性障害(hyperkinetic disorder)を継承するもので、口語的には多動症(hyperactivity)などと呼ばれてきた。2013年のDSM-5では、訳語について、欠如(けつじょ)に代わった注意欠如・多動性障害でありこれは日本精神神経学会が2008年に示し、注意欠如・多動症は小児精神神経学会や日本児童青年精神医学会の示したDSM-5の翻訳案である。またDSM-5で成人への診断が追加された。 その症状が、正常な機能と学習に影響を及ぼしている場合のみに診断する。症状は早い時期(6歳未満ごろ)から発症し、少なくとも6か月以上継続している必要がある。DSM-5はそれまでの7歳までの発症を12歳とし、遅発性の発症を含めたがこのことは誤診の可能性も増やしている。また、小児発症が成人ADHDの重要な診断基準であったが、2016年には小児期ADHDと成人期ADHDは異なる経過を持つ異なる2つの症候群だと示唆されている。つまりまだ明確となっていない部分がある。診断は、多くの精神障害と同様に問診等で行われやすいが誤診も起こしやすく、診断を補助するための評価尺度は存在し、生物学的指標はない。ADHDの医学的なあり方、アメリカでの推定有病率を数倍上回る診断数である過剰診断や、投薬に対する議論のため、ADHDに関する論争が盛んである。 遺伝的要因が76%とされるが、分離が洗練されておらず家庭という環境要因が含まれてしまっていることに注意が必要である。学童期までの発症率は1 - 6%で男子の方が女子よりも高い麦島 (2006)、p.54。特に男子では多動性と衝動性しかみられず、特に女子では不注意しかみられない場合がある。ICD-10での多動性障害の発症率は学齢期で3〜7%であり、その内30%は青年期には多動と不注意は目立たたなくなり、40%は青年期以降も支障となる行動が持続し、残りの30%は感情障害やアルコール依存症などのより重篤な精神障害が合併する。ある調査では約3割が大人になっても症状が続いていた。 治療では、世界保健機関や日本のガイドラインでは児童へは心理療法が優先される。心理療法では認知行動療法やソーシャルスキルトレーニング、また親の接し方の練習であるペアレント・トレーニングといったものがある。児童における大規模なMTA研究にて1年時点で見られた投薬の優位性は、2年以上の投薬では行動療法などと差が見られず疑問が呈されており、他の長期研究でも長期の投薬による利益は報告されていない。.

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双極性障害と注意欠陥・多動性障害の間の比較

注意欠陥・多動性障害が149を有している双極性障害は、153の関係を有しています。 彼らは一般的な23で持っているように、ジャカード指数は7.62%です = 23 / (153 + 149)。

参考文献

この記事では、双極性障害と注意欠陥・多動性障害との関係を示しています。情報が抽出された各記事にアクセスするには、次のURLをご覧ください:

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