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MiRNAとリボ核酸

ショートカット: 違い類似点ジャカード類似性係数参考文献

MiRNAとリボ核酸の違い

MiRNA vs. リボ核酸

miRNA (microRNA, マイクロRNA) は、ゲノム上にコードされ、多段階的な生成過程を経て最終的に20から25塩基長の微小RNAとなる機能性核酸である。 この鎖長の短いmiRNAは、機能性のncRNA (non-coding RNA, ノンコーディングRNA, 非コードRNA: タンパク質へ翻訳されないRNAの総称) に分類されており、ほかの遺伝子の発現を調節するという、生命現象において重要な役割を担っている。. リボ核酸(リボかくさん、ribonucleic acid, RNA)は、リボヌクレオチドがホスホジエステル結合でつながった核酸である。RNAと略されることが多い。RNAのヌクレオチドはリボース、リン酸、塩基から構成される。基本的に核酸塩基としてアデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、ウラシル (U) を有する。RNAポリメラーゼによりDNAを鋳型にして転写(合成)される。各塩基はDNAのそれと対応しているが、ウラシルはチミンに対応する。RNAは生体内でタンパク質合成を行う際に必要なリボソームの活性中心部位を構成している。 生体内での挙動や構造により、伝令RNA(メッセンジャーRNA、mRNA)、運搬RNA(トランスファーRNA、tRNA)、リボソームRNA (rRNA)、ノンコーディングRNA (ncRNA)、リボザイム、二重鎖RNA (dsRNA) などさまざまな分類がなされる。.

MiRNAとリボ核酸間の類似点

MiRNAとリボ核酸は(ユニオンペディアに)共通で19ものを持っています: 伝令RNAノンコーディングRNAチミンアデニンウラシルグアニンゲノムシトシンタンパク質翻訳 (生物学)遺伝子転写転移RNA酵素RNAポリメラーゼRNAiSiRNA核酸水素結合

伝令RNA

伝令RNA(でんれいRNA、メッセンジャーRNA、英語:messenger RNA)は、蛋白質に翻訳され得る塩基配列情報と構造を持ったRNAのことであり、通常mRNAと表記される。DNAに比べてその長さは短い。DNAからコピーした遺伝情報を担っており、その遺伝情報は、特定のアミノ酸に対応するコドンと呼ばれる3塩基配列という形になっている。 mRNAはDNAから写し取られた遺伝情報に従い、タンパク質を合成する(詳しくは翻訳)。翻訳の役目を終えたmRNAは細胞に不要としてすぐに分解され、寿命が短く、分解しやすくするために1本鎖であるともいわれている。 古細菌、真正細菌では転写されたRNAはほぼそのままでmRNAとして機能する。一方真核生物では転写されたmRNA前駆体はいくつかの切断(スプライシング)、修飾といったプロセシングを受けたのちに成熟mRNAになる。 真核生物のmRNAはRNAポリメラーゼIIによって転写されたRNAに由来する。5'末端にはm7Gキャップがあり、3'末端は一般にポリアデニル化される(poly (A)鎖で終了している)。これらの構造やmRNAの塩基配列は翻訳活性やmRNAの分解を制御する機能も持っている。古細菌、真正細菌も3'末端に短いpoly (A)鎖を持つが、5'末端のキャップ構造は持たない。 poly (A)鎖はrRNAやtRNAには存在しないmRNAの特徴であるとされており、このことを利用してmRNAを特異的に精製することができる。また、mRNAを鋳型にしてDNAを逆転写酵素によって合成することができ、これはcDNAと呼ばれる。cDNAは遺伝子が働いていることの非常に信頼性の高い証拠であり、ゲノムプロジェクトによって得られた大量のシークエンスデータの中から遺伝子を探す作業を補助することができる。.

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ノンコーディングRNA

ノンコーディングRNA(non-coding RNA、ncRNA、非コードRNA)はタンパク質へ翻訳されずに機能するRNAの総称であり、非翻訳性RNA(non-translatable RNA)ともいう。ノンコーディングRNAを発現する遺伝子を、ノンコーディングRNA遺伝子あるいは単にRNA遺伝子と呼ぶことがある。.

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チミン

チミン (thymine) はデオキシリボ核酸 (DNA) を構成する塩基の1つで、ピリミジンの誘導体。5-メチルウラシルとも呼ばれるように、ウラシルの5位の炭素をメチル化した構造を持つ。英発音に従ってサイミンともいう。DNA中にのみ見られ、リボ核酸 (RNA) ではほとんどの場合ウラシルに置き換わっている。2本の水素結合を介してアデニンと結合する。 DNA はアデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、チミン (T) の4種で構成されている。アデニン、グアニン、シトシンは RNAの核酸塩基にも同じ構造が見られるが、RNAではチミン (T) がウラシルに置き換わっている。チミンとウラシルは共にピリミジン環を持つ非常に似た塩基である。 シトシンが化学分解されるとウラシルが生成してしまうため、DNAではウラシルの代わりにチミンが用いられるようになった。これによりシトシンの分解により誤って生成してしまったウラシルを検出し、修復することが可能になるなどの利点が生じた。DNAは配列を保存することが何より重要であるため、DNAにチミンが用いられることは理に適っていると言える。一方、RNAにおいては配列の正確性がそれほど重要ではないため、ウラシルが用いられていると考えられる。 チミンの生合成については、デオキシウリジン一リン酸と5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸は、チミジル酸シンターゼ (FAD)によりメチル化されたチミジル酸(dTMP)とテトラヒドロ葉酸を生成する。 (反応式) 5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸 + デオキシウリジン一リン酸(dUMP) + FADH2 \rightleftharpoons チミジル酸(dTMP) + テトラヒドロ葉酸 + FAD なお、DNAの合成は、dUMP(デオキシウリジン一リン酸)-dTMP(チミジル酸)-dTDP(チミジン二リン酸)-dTTP(チミジン三リン酸)と進み、リン酸2分子分のピロリン酸が遊離して、チミジル酸に相当する部分がDNA鎖のデオキシリボースの3'位に結合することで、アデニン、グアニン、シトシン、チミンと4種類あるDNA塩基のうちのチミンが完成する。 DNAの変異として一般的なものに、隣接した2個のチミンあるいはシトシンが紫外線によって二量体となり、機能障害を引き起こす「キンク」と呼ばれる部分を形成する現象がある。.

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アデニン

アデニン (adenine) は核酸を構成する5種類の主な塩基のうちのひとつで、生体内に広く分布する有機化合物である。 プリン骨格は糖ともアミノ酸とも異なる独特の形状をしているにもかかわらず、アデニン、グアニンの他、コーヒーや茶に含まれるカフェイン、ココアに含まれるテオブロミン、緑茶に含まれるテオフィリンなどを構成し、また最近ではプリン体をカットしたビールなども販売されるほどありふれた有機物である。アデニンはシアン化水素とアンモニアを混合して加熱するだけで合成されるため、原始の地球でもありふれた有機物であったと考えられる。.

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ウラシル

ウラシル (uracil) はリボ核酸を構成している 4種類の主な塩基のうちのひとつ。ピリミジン塩基である。IUPAC名はピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン (pyrimidin-2,4(1H,3H)-dione)。分子量は 112.09、CAS登録番号は 。右図の構造のほか、互変異体として、ヒドロキシピリミジノン構造、2,4-ジヒドロキシピリミジン構造をとることができる。 ウラシルから誘導されるヌクレオシドはウリジンである。二本鎖リボ核酸ではアデニンと2つの水素結合を介して塩基対を形成している。塩基配列では U と略記される。 核酸を構成する 5種類の主な塩基(ウラシル、アデニン、グアニン、シトシン、チミン)のうち、ウラシルはリボ核酸 (RNA) 中に主に存在し、デオキシリボ核酸 (DNA) にはほとんど存在しない。DNA 中ではウラシルの代わりに、5位にメチル基が置換したチミンが存在している。 ウラシルの 5位にフッ素が導入されたフルオロウラシル (5-FU) は抗がん剤として使われている。.

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グアニン

アニン (guanine) は分子式が C5H5N5O の、核酸を構成する5種類の主な塩基のうちのひとつ。プリン塩基である。分子量は 151.13。グアニンから誘導されるヌクレオシドはグアノシン。 右図の構造に対応するIUPAC名は 2-アミノ-1,9-ジヒドロ-6H-プリン-6-オン (2-amino-1,9-dihydro-6H-purin-6-one) であるが、ほかに互変異性として、1,7-、3,7-、3,9-ジヒドロ体をとることができる。 DNA、あるいはRNAの二重鎖構造の中ではシトシンと3本の水素結合を介して塩基対を作っている。 サケ科やタチウオ、サンマ等の魚類の銀白色部位を構成する主要成分でもある。名称の由来は、海鳥の糞の堆積物(グアノ)中から発見されたことによる。.

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ゲノム

ノム(Genom、genome, ジーノーム)とは、「遺伝情報の全体・総体」を意味するドイツ語由来の語彙であり、より具体的・限定的な意味・用法としては、現在、大きく分けて以下の2つがある。 古典的遺伝学の立場からは、二倍体生物におけるゲノムは生殖細胞に含まれる染色体もしくは遺伝子全体を指し、このため体細胞には2組のゲノムが存在すると考える。原核生物、細胞内小器官、ウイルス等の一倍体生物においては、DNA(一部のウイルスやウイロイドではRNA)上の全遺伝情報を指す。 分子生物学の立場からは、すべての生物を一元的に扱いたいという考えに基づき、ゲノムはある生物のもつ全ての核酸上の遺伝情報としている。ただし、真核生物の場合は細胞小器官(ミトコンドリア、葉緑体など)が持つゲノムは独立に扱われる(ヒトゲノムにヒトミトコンドリアのゲノムは含まれない)。 ゲノムは、タンパク質をコードするコーディング領域と、それ以外のノンコーディング領域に大別される。 ゲノム解読当初、ノンコーディング領域はその一部が遺伝子発現調節等に関与することが知られていたが、大部分は意味をもたないものと考えられ、ジャンクDNAとも呼ばれていた。現在では遺伝子発現調節のほか、RNA遺伝子など、生体機能に必須の情報がこの領域に多く含まれることが明らかにされている。.

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シトシン

トシン (cytosine) は核酸を構成する5種類の主な塩基のうちのひとつで、ピリミジン塩基である。分子量は 111.10。右図の構造に対応するIUPAC名は 4-アミノピリミジン-2(1H)-オン (4-aminopyrimidin-2(1H)-one) であるが、ほかに互変異性として、3H体と、4-アミノピリミジン-2-オールをとることができる。 シトシンから誘導されるヌクレオシドはシチジンである。DNA、あるいはRNAの二重鎖構造の中ではグアニンと3本の水素結合を介して塩基対を作る。.

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タンパク質

ミオグロビンの3D構造。αヘリックスをカラー化している。このタンパク質はX線回折によって初めてその構造が解明された。 タンパク質(タンパクしつ、蛋白質、 、 )とは、20種類存在するL-アミノ酸が鎖状に多数連結(重合)してできた高分子化合物であり、生物の重要な構成成分のひとつである生化学辞典第2版、p.810 【タンパク質】。 構成するアミノ酸の数や種類、また結合の順序によって種類が異なり、分子量約4000前後のものから、数千万から億単位になるウイルスタンパク質まで多種類が存在する。連結したアミノ酸の個数が少ない場合にはペプチドと言い、これが直線状に連なったものはポリペプチドと呼ばれる武村(2011)、p.24-33、第一章 たんぱく質の性質、第二節 肉を食べることの意味ことが多いが、名称の使い分けを決める明確なアミノ酸の個数が決まっているわけではないようである。 タンパク質は、炭水化物、脂質とともに三大栄養素と呼ばれ、英語の各々の頭文字を取って「PFC」とも呼ばれる。タンパク質は身体をつくる役割も果たしている『見てわかる!栄養の図解事典』。.

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翻訳 (生物学)

分子生物学などにおいては、翻訳(ほんやく、Translation)とは、mRNAの情報に基づいて、タンパク質を合成する反応を指す。本来は細胞内での反応を指すが、細胞によらずに同様の反応を引き起こす系(無細胞翻訳系)も開発されている。.

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遺伝子

遺伝子(いでんし)は、ほとんどの生物においてDNAを担体とし、その塩基配列にコードされる遺伝情報である。ただし、RNAウイルスではRNA配列にコードされている。.

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転写

転写(てんしゃ).

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転移RNA

転移RNA(てんい-、transfer RNA)は73〜93塩基の長さの小さなRNAである。リボソームのタンパク質合成部位でmRNA上の塩基配列(コドン)を認識し、対応するアミノ酸を合成中のポリペプチド鎖に転移させるためのアダプター分子である。運搬RNA、トランスファーRNAなどとも呼ぶが、通常tRNAと略記される。.

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酵素

核酸塩基代謝に関与するプリンヌクレオシドフォスフォリラーゼの構造(リボン図)研究者は基質特異性を考察するときに酵素構造を抽象化したリボン図を利用する。 酵素(こうそ、enzyme)とは、生体で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子である。酵素によって触媒される反応を“酵素的”反応という。このことについて酵素の構造や反応機構を研究する古典的な学問領域が、酵素学 (こうそがく、enzymology)である。.

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RNAポリメラーゼ

RNAポリメラーゼ (RNA polymerase) とは、リボヌクレオチドを重合させてRNAを合成する酵素。DNAの鋳型鎖(一本鎖)の塩基配列を読み取って相補的なRNAを合成する反応(転写)を触媒する中心となる酵素をDNA依存性RNAポリメラーゼという(単に「RNAポリメラーゼ」とも呼ぶ)。「ポリメラーゼ」は、より英語発音に近い「ポリメレース」と呼ばれることも多い。 真核生物では、DNAを鋳型にしてmRNAやsnRNA遺伝子の多くを転写するRNAポリメラーゼIIがよく知られる。このほかに35S rRNA前駆体を転写するRNAポリメラーゼI、tRNAとU6 snRNA、5S rRNA前駆体等を転写するRNA ポリメラーゼIIIなどがあり、上記三種は DNA依存性RNAポリメラーゼと呼ばれる。また、RNAを鋳型にRNA を合成するRNA依存性RNAポリメラーゼもあり、多くのRNAウイルスで重要な機能を果たす以外に、microRNAの増幅過程にも利用される。 鋳型を必要としない物もあり、初めて発見されたRNA ポリメラーゼであるポリヌクレオチドホスホリラーゼ(ポリヌクレオチドフォスフォリレース、ポリニュークリオタイドフォスフォリレース)もそのひとつとしてあげられる。この酵素は実際には細菌の細胞内でヌクレアーゼとして働くが、試験管内ではRNA を合成することができる。これを利用して一種類のヌクレオチドからなるRNAを合成し、それから翻訳されるタンパク質を調べることで初めて遺伝暗号の決定が行われた。真核生物のもつpoly(A)ポリメラーゼも同様に鋳型を必要とせず、Pol II転写産物の3'末端にpoly(A)鎖を付加することで転写後の遺伝子発現制御機構の一端を担っている。 真核生物の転写装置(RNAポリメラーゼ)は、Pol I、Pol II、Pol IIIの3種がある。それぞれ10種類以上ものサブユニットから構成される(基本的には12種)。また、古細菌のRNAポリメラーゼもサブユニット数が多く、9-14種のサブユニットから構成されている。ユリアーキオータではいくつかのサブユニットが省かれているが、一部のクレンアーキオータには真核生物の12種類のサブユニットが全て保存されており、真核生物の持つ3種のRNAポリメラーゼの祖先型と考えられている。古細菌のRNAポリメラーゼは、Aサブユニットが2つに分かれている特徴がある。 一方で、真正細菌のRNAポリメラーゼは全体的に真核生物や古細菌のものより単純な構成である。ααββ'ωの4種5サブユニットからなるコアエンザイムに、σが会合したホロエンザイムと呼ばれる形態で正常なプロモーターを認識する。シグマ因子は遺伝子上流のプロモーター配列を認識して転写を開始する役割を担っている。.

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RNAi

RNAi RNAi(RNA interferenceの略、日本語でRNA干渉ともいう)は、二本鎖RNAと相補的な塩基配列を持つmRNAが分解される現象。RNAi法は、この現象を利用して人工的に二本鎖RNAを導入することにより、任意の遺伝子の発現を抑制する手法 。アンチセンスRNA法やコサプレッションもRNAiの一形態と考えられる。 通常、遺伝子の機能阻害は染色体上の遺伝子を破壊することで行われてきた。しかし、RNAi法はこのような煩雑な操作は必要なく、塩基配列さえ知ることができれば合成したRNAを導入するなどの簡便な手法で遺伝子の機能を調べることができる。ゲノムプロジェクトによって全塩基配列を知ることのできる生物種では、逆遺伝学的解析の速度を上げる大きな要因の一つともなった。一方、完全な機能喪失とはならないこと、非特異的な影響を考慮する必要があるなどの問題もある。 1998年にアンドリュー・ファイアー等は線虫の一種であるモデル生物のCaenorhabditis elegans (C. elegans)を用いて、センス鎖とアンチセンス鎖の混合RNAが、それぞれの単独RNAより大きな阻害効果があることを示した。この効果は、標的mRNAとのモル比などから単純にアンチセンス鎖がmRNAに1:1で張り付いて阻害するのではなく、何らかの増幅過程を含むか、酵素的活性をもつことが予想された。その後、RNase IIIの一種であるDicerによって、長い二本鎖RNAが、siRNA(small interfering RNA)と呼ばれる21-23 ntの短い3'突出型二本鎖RNAに切断されること、siRNAといくつかの蛋白質から成るRNA蛋白質複合体であるRISC複合体が再利用されながら相補的な配列を持つmRNAを分解することがわかってきた。 2001年には哺乳類の細胞でsiRNAを導入することで、それまで問題となってきた二本鎖RNA依存性プロテインキナーゼの反応を回避することができた 。これにより、遺伝子治療応用への期待が高まっている。RNAi機構は酵母からヒトに至るまで多くの生物種で保存されている。その生物学的な意義としてはウイルスなどに対する防御機構として進化してきたという仮説が提唱されている。さらに、染色体再構成などにも関わる可能性が示され、またstRNAなど作用機構の一部を共有するmiRNAが発生過程の遺伝子発現制御を行っていることなどが明らかとなり、小分子RNAが果たす機能に注目が集まるきっかけの一つとなった。また、酵母を用いた研究では、染色体のセントロメアやテロメアのヘテロクロマチン形成にRNAiの機構が関与していることが報告されている。 2006年、アンドリュー・ファイアーとクレイグ・メローはRNAi発見の功績よりノーベル生理学・医学賞を受賞した。.

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SiRNA

siRNAによるRNA干渉。 siRNA(small interfering RNA)とは21-23塩基対から成る低分子二本鎖RNAである。siRNAはRNA干渉(RNAi)と呼ばれる現象に関与しており、伝令RNA(mRNA)の破壊によって配列特異的に遺伝子の発現を抑制する。この現象はウイルス感染などに対する生体防御機構の一環として進化してきたと考えられている。siRNAは線虫や植物における転写後の遺伝子サイレンシング機構(PTGS)として存在することが報告されていたが、その後合成のsiRNAがヒトの細胞においてRNA干渉を引き起こすことが分かり、siRNAを用いたRNA干渉は遺伝子をノックダウンする方法として生物学および医薬分野の基礎研究に応用されていると共に、臨床への応用も期待されている。.

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核酸

RNAとDNA、それぞれの核酸塩基 核酸(かくさん)は、リボ核酸 (RNA)とデオキシリボ核酸 (DNA)の総称で、塩基と糖、リン酸からなるヌクレオチドがホスホジエステル結合で連なった生体高分子である。糖の部分がリボースであるものがRNA、リボースの2'位の水酸基が水素基に置換された2-デオキシリボースであるものがDNAである。RNAは2'位が水酸基であるため、加水分解を受けることにより、DNAよりも反応性が高く、熱力学的に不安定である。糖の 1'位には塩基(核酸塩基)が結合している。さらに糖の 3'位と隣の糖の 5'位はリン酸エステル構造で結合しており、その結合が繰り返されて長い鎖状になる。転写や翻訳は 5'位から 3'位への方向へ進む。 なお、糖鎖の両端のうち、5'にリン酸が結合して切れている側のほうを 5'末端、反対側を 3'末端と呼んで区別する。また、隣り合う核酸上の領域の、5'側を上流、3'側を下流という。.

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水素結合

doi.

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上記のリストは以下の質問に答えます

MiRNAとリボ核酸の間の比較

リボ核酸が76を有しているMiRNAは、72の関係を有しています。 彼らは一般的な19で持っているように、ジャカード指数は12.84%です = 19 / (72 + 76)。

参考文献

この記事では、MiRNAとリボ核酸との関係を示しています。情報が抽出された各記事にアクセスするには、次のURLをご覧ください:

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