(+)-サビノールデヒドロゲナーゼとテルペノイド
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(+)-サビノールデヒドロゲナーゼとテルペノイドの違い
(+)-サビノールデヒドロゲナーゼ vs. テルペノイド
(+)-サビノールデヒドロゲナーゼ((+)-sabinol dehydrogenase)は、以下の化学反応を触媒する酵素である。 すなわち、2つの基質(+)-cis-サビノールとニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)から、3つの生成物として (+)-サビノン、NADH、H+へと導く。 この酵素の組織名は(+)-cis-サビノール:NAD+ キシドレタクターゼ((+)-cis-sabinol:NAD+ oxidoreductase)で、 (+)-cis-サビノールデヒドロゲナーゼ((+)-cis-sabinol dehydrogenase)とも呼ばれる。 この酵素は酸化還元酵素に属し、特異的にCH-OH基に作用し、NAD+またはNADP+を電子受容体とする。NADP+の場合は反応速度は遅い。(+)-3-ツヨノン((+)-3-thujone)や(-)-3-イソツヨノンの生合成に関与している。. テルペノイド(Terpenoid)とは五炭素化合物であるイソプレンユニットを構成単位とする一群の天然物化合物の総称である。狭義にはテルペノイドはテルペン炭化水素の含酸素誘導体(アルデヒド・カルボン酸誘導体)を指すのでテルペン炭化水素を含んでテルペン類とも称される。テルペノイドの生化学的(代謝的)起源は生物種に普遍的に見られるメバロン酸代謝経路から続くイソプレノイド生合成経路であるため、テルペノイドは広義にはイソプレノイドでもある。そしてテルペノイドやテルペンの多くは環構造を持ち複環構造も珍しくない。あるいはその基本構造であるテルペン炭化水素はイソプレノイドが環化しただけではなく、メチル基が転移した物や場合によってはメチル基が欠落したものも含まれる。そのような多様なテルペン炭化水素がさらに異なる官能基に誘導体化されたテルペノイドの多様性は非常に大きい。 一方、代表的なイソプレノイドは鎖状構造や連続する炭素二重結合に特徴がある。前述のテルペノイドと同様にイソプレノイドと生化学的起源を同一にする環式天然物の一群として、カロテノイドや動物のステロイドとステロールが知られている。そしてこれらのイソプレノイドに起源を持つ天然物は広義のイソプレノイドとされこれらの脂質・天然樹脂はすべての生物種に存在する最も大きな天然産物のグループでもある。 イソプレノイドの分子生物学的な機能として疎水性分子を細胞膜へ接着させるなどのためにタンパク質に付加して機能を現わす。これはイソプレニル化として知られる。 植物性テルペノイドはその特徴的な芳香のために広く用いられている。植物性テルペノイドには抗菌性や抗腫瘍性があり薬草治療によく用いられ、他の薬理作用の研究もなされている。テルペノイドはユーカリの芳香、シナモンやクローブ、ショウガの風味、また花の黄色の発色に寄与している。よく知られているものにシトラール、メントール、ショウノウ、サルビア・ディビノラムに含まれるサルビノリンA、アサに見られるカンナビノイドがある。 テルペノイド生合成系の酸化酵素の多くはシトクロムP450であり、テルペノイド自身は同酵素の基質でもある。.
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参考文献
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