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雲形

索引 雲形

すじ雲 (巻雲) 雲形(うんけい)とは、雲をその形状により分類したものである。雲級(うんきゅう)ともいう。 世界気象機関発行の「国際雲図帳」では雲をその大まかな形から10の「類」に分類しており、これを十種雲形(十種雲級)と呼ぶ。それぞれの類は、形の特徴や雲塊の組成などからさらに「種」に分類される。また、雲塊の配列、雲の透明度による細分類は「変種」と呼ばれる。さらに、部分的な特徴や、付随する雲がある場合には「副変種」として記される。 また、地形などによって発生する雲は、十種雲形には含まれていない。.

49 関係: ちぎれ雲かなとこ雲半透明雲塔状雲多毛雲対流圏尾流雲層状雲層積雲層雲巻層雲巻積雲巻雲不透明雲並雲世界気象機関下降気流乱層雲乳房雲二重雲レンズ雲ベール雲アーチ雲もつれ雲国際雲図帳積乱雲積雲竜巻無毛雲隙間雲頭巾雲高層雲高積雲霧状雲蜂の巣状雲肋骨雲鉤状雲雄大雲降水雲毛状雲波状雲漏斗雲濃密雲成層圏房状雲断片雲放射状雲扁平雲

ちぎれ雲

ちぎれ雲(ちぎれぐも、pannus)とは、厚い雲の下を流れる断片雲のこと。高層雲、乱層雲、積乱雲、積雲に付随して現れる雲の副変種(ただし、断片雲自体は積雲または層雲に分類されるので注意)。黒猪(くろっちょ)、こごり(凝り)雲といった俗称がある。一般的には、雲形分類に関係なく、ちぎれたような形をした雲をこう呼ぶことが多い。.

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かなとこ雲

かなとこ雲(かなとこぐも、Incus)とは、成長した積乱雲のうち、頂上部分が広がって平らになっているもの。 雲形分類では、部分的に特徴のある雲を細分類した「副変種」として扱われ、積乱雲だけに見られる。 金属加工などで用いる金床に形状が似ていることからこう呼ばれている。学術名"Incus"も、ラテン語で「金床」を意味する。 てっぺんに毛羽立ったような雲がくっついている多毛雲とは似ているが異なる。ただ、かなとこは毛羽立ちの1種とみなされ、かなとこ雲は多毛雲に含められる。 積乱雲は発達するにつれ高く盛り上っていく。やがて、対流圏界面と呼ばれる面に達すると、雲はそれ以上上へと盛り上がることができず、横に広がってくる。対流圏界面はふつう高度17,000m(赤道付近の場合)~8,000m(極地の場合)で緯度が高いほど低くなるが、地域や季節によっても変化する。 対流圏界面よりも高い所にある成層圏に入ると、上空に行くほど気温が高くなっていく。これは大気の上下運動が起こりにくい状態である(成層安定な状態という)。このように成層圏では空気が上昇する事が難しいため、発達中の積乱雲の中に存在する上昇流は成層圏にはほとんど入り込めない。しかし下からは上昇流で続々と空気が供給されてくるため、行き場を失った空気は対流圏界面の下で横に広がるしかないのである。 一般的に、積乱雲がかなとこ雲になったということは発達が力強く続いていることを示しており、その下の雨風も強い傾向にある。ただ、かなとこ雲のてっぺんの横に広がる部分があまりに巨大化した場合は、そこから上昇気流が下降気流に転じて積乱雲の本体が弱まることもある。 File:Cumulonimbus incus、かなとこ雲、kawanishi,hyougo,兵庫県川西市,8107312.JPG|夕日を受けオレンジ色に染まるかなとこ雲兵庫県川西市にて(2007,8,10) File:Incuscloud1.jpg|夕焼けに照らされる3つのかなとこ雲 富士山宝永山にて撮影 18,September,2011 File:Twin incus clouds.jpg|2つの積乱雲が重なった ツインかなとこ雲 富士山宝永山にて撮影 18,September,2011 Image:Big Cumulonimbus.JPG|整った形のかなとこ雲 Image:Chaparral Supercell 2.JPG|かなとこの部分が下に盛り上がって乳房雲になっている。 Image:Cumulonimbus blir født.jpg|夕立のときに見られるような積乱雲の群れ。左奥にかなとこ雲がある。 Image:Incus.JPG|夕日に照らされるかなとこ雲 東京都葛飾区にて撮影 21,July,2015 Image:Cumulonimbus Cloud over Africa (color).jpg|国際宇宙ステーションから撮影したかなとこ雲。全景が良く分かる。.

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半透明雲

半透明雲(はんとうめいうん, translucidus)とは、空を広範囲に覆ってしまう雲の中でも、太陽や月の位置がわかる程度の厚さの雲のこと。高層雲、高積雲、層積雲、層雲に現れ、雲の透明度による分類である変種の1つ。逆に太陽や月の位置が分からないほど厚い雲のときは、これを不透明雲と呼ぶ。 学術名"translucidus"は、ラテン語で「半透明の」という意味があり、これに因んで名付けられた。 半透明か不透明かの判断基準は、「太陽や月の輪郭が判別できるかどうか」の他に、「太陽や月の光でできた物体の影の輪郭が判別できるかどうか」といったものがある。 空を覆う雲の厚さや雲の中の雲粒の密度、雲粒の大きさなどで雲の透明度が変わる。半透明雲は不透明雲よりも薄く、密度が小さい傾向にある。観天望気としては、半透明雲は天候が崩れて雨が降り出す数日~数時間前に出現することが多い。不透明雲に比べて、半透明雲のほうが雨から遠いと考えられる。また、高層雲や高積雲の場合、半透明雲が空を覆っても、曇りとなるだけで雨がやってこない場合も多い。 高層雲は大抵の場合、半透明雲になる。.

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塔状雲

塔状雲(とうじょううん、ラテン語学術名castellanus、略号cas)とは、巻雲、巻積雲、高積雲、層積雲に見られる雲種の1つ。それぞれ塔状巻雲、塔状巻積雲、塔状高積雲、塔状層積雲と呼ぶこともある。学術名はラテン語のcastella-nus(城のような)に由来する。.

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多毛雲

多毛雲(たもううん、Capillatus)とは、積乱雲に見られる雲種の1つ。多毛積乱雲ともいう。雲頂が崩れて、毛羽立ったような雲が付いているものを指す。かなとこ雲も多毛雲の一種である。 "Capillatus"はラテン語で「髪の毛がある」といった意味があり、これにちなんで名づけられた。 上昇気流によってできた積乱雲は、成長を続けて雲頂が上空の風が強い領域(対流圏界面)に達すると、気流を乱して巻雲・巻積雲・巻層雲などを発生させることがある。多毛雲にまで成長したということは、積乱雲になってもなお成長し続けて雨や雹などを作り続けたということを意味し、その下では激しい雨や突風がもたらされる。.

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対流圏

対流圏(たいりゅうけん、troposphere)は、地球の大気の層の一つ。大気の鉛直構造において一番下(高度0kmから約11km)、地表と成層圏の間に位置する。成層圏との境界は対流圏界面と呼ばれる。。'tropos' はギリシャ語で「混ざること、混合」といった意味をもつ。対流圏内では空気の上下攪拌が行われている。.

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尾流雲

尾流雲(びりゅううん、Virga)とは、多くの雲種にみられる雲の副変種の1つ。雲の高度にかかわらず、雲から大量の雲粒が落下すれば見られるので、巻積雲、高積雲、高層雲、層積雲、積乱雲、積雲、乱層雲の計7種に見られる。雲の下から筋状や柱状の白っぽい霧のようなものが垂れ下がったように見える。雲の先端が地上に達していないのが特徴。地上に達すれば、降水雲となる。 雨、雪、霰などの降水が雲から落下する途中で、地上に達しないうちに蒸発・昇華したときに発生する。降水現象の1つとして捉えられる場合もある。降水条(こうすいじょう, Fall streaks)とも言う。尾流雲の場合は、地上で降水が観測されなくても、上空を飛行する航空機などは降水を受ける可能性がある。 尾流雲は、降水雲と同様に、虹が見られることがある。 尾流雲が発生している場合、氷晶や水滴が蒸発する際に周囲の大気から熱を奪う。そのため、尾流雲の先端部分の上付近では空気が冷やされて下降気流が発生する。この下降気流はダウンバーストの1種であり、乾燥した大気の上に湿った大気があるときに発生するので「乾いたダウンバースト(ドライ・ダウンバースト)」と呼ばれている。地上のレーダーでは高い高度の尾流雲を観測できない場合があり、航空の安全を脅かすことがあるため注意しなければならないとされる。アメリカなどでは、尾流雲を伴った急激な下降気流によって空気が圧縮されて逆に温度が上がるヒートバースト(Heat burst)も観測されており、猛烈な突風を発生させることが知られている。 また、高積雲などの高度が高い雲では、尾流雲が発生すると、雲がある大気の層が下降気流によって引き下げられて雲が消散してしまうことがある。.

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層状雲

層状雲(そうじょううん、Stratiformis)とは、巻積雲、高積雲、層積雲に見られる雲種の1つ。層状巻積雲、層状高積雲、層状層積雲ともいう。地上付近に現れる層雲のように、上空で層状に全天を覆う雲。 "Stratiformis"はラテン語で「層状の」を意味するStratiと「形、形状」を意味するformaの2語の合成語。 巻積雲や高積雲、層積雲などはいずれも、多数の雲の塊が集まって空に浮かんでいるのが普通である。しかし、時に雲同士の隙間が狭くなって厚くなり、1つのまとまった雲が空を覆うことがある。層状雲が見られた場合は、次第に雲が低くなってくることが多く、天候が悪化してくることが多い。.

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層積雲

層積雲(そうせきうん)は雲の一種。白色または灰色で、大きな塊が群れをなし、ロール状、斑状、層状などと形容される集まり方をした雲。畝雲(うね雲)・まだら雲・くもり雲・むら雲とも呼び、曇天はもたらすが降水を伴うことは少ないという特徴がある。.

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層雲

層雲(そううん)は雲の一種。最も低い所に浮かび、灰色または白色で、層状あるいは霧状の雲のこと。輪郭はぼやけていて、厚みや色は一様であることが多いが、ちぎれて独特の形になる場合もある。霧雲とも呼ばれ、霧をもたらす雲の代表格である。 基本雲形(十種雲形)の一つ。ラテン語学術名Stratus(ストラタス)は、ラテン語の動詞 sternere (拡張する、広がる、平らにならす、層で覆うなどの意)の過去分詞 stratus に由来する。略号はSt。.

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巻層雲

巻層雲(けんそううん)は雲の一種。白いベール状で、薄く陰影のない雲であり、空の広い範囲を覆うことが多い。うす雲ともいう。.

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巻積雲

和歌山県煙樹ヶ浜の巻積雲 11月4日 巻積雲(けんせきうん)は雲の一種。白色で陰影のない非常に小さな雲片が多数の群れをなし、集まって魚の鱗や水面の波のような形状をした雲。絹積雲とも書く。また、鱗雲(うろこ雲)、鰯雲(いわし雲)、さば雲などとも呼ばれる。.

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巻雲

巻雲(けんうん)は雲の一種。刷毛で白いペンキを伸ばしたように、または櫛で髪の毛をすいたように、あるいは繊維状の、細い雲が集まった形の雲である。細い雲片一つ一つがぼやけず輪郭がはっきりしていて、絹のような光沢をもち、陰影がないのが特徴。絹雲(けんうん、きぬぐも)と書かれることもある。俗称ですじ雲、はね雲、しらす雲とも呼ばれる。.

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不透明雲

不透明雲(ふとうめいうん, opacus)とは、空を広範囲に覆ってしまう雲の中でも、太陽や月の位置が分からないほどの厚さがある雲のこと。高層雲、高積雲、層積雲、層雲に現れ、雲の透明度による分類である変種の1つ。逆に太陽や月の位置が分かる程度の厚さのときは、これを半透明雲と呼ぶ。 学術名"opacus"は、ラテン語で「影のある、暗い」という意味があり、これに因んで名付けられた。 不透明か半透明かの判断基準は、「太陽や月の輪郭が判別できるかどうか」の他に、「太陽や月の光でできた物体の影の輪郭が判別できるかどうか」といったものがある。空が不透明雲に覆われると、日中でも薄暗くなり、物体の影がぼやけて見えなくなる。 空を覆う雲の厚さや雲の中の雲粒の密度、雲粒の大きさなどで雲の透明度が変わる。不透明雲は半透明雲よりも厚く、密度が高い傾向にある。観天望気としては、半透明雲は天候が崩れて雨が降り出す前日~数時間前に出現することが多い。半透明雲に比べて、不透明雲のほうが雨から近いと考えられる。また、高層雲や高積雲の場合、不透明雲が空を覆っても、曇りとなるだけで雨がやってこない場合も多い。 高層雲は相当の厚みが無ければ不透明雲にはならないので、見られるチャンスは少なく、大抵の場合半透明雲になる。 層雲の場合、厚みのある霧の中では、大抵の場合不透明層雲に見える。.

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並雲

並雲(なみぐも、Mediocris)とは、積雲に見られる雲種の1つ。並積雲ともいう。積雲は発達の過程で3つの雲種に分類されるが、並雲はそのうち2番目の段階である。発達段階の積雲に見られることが多く、雲頂(雲のてっぺん)が盛り上がって成長していることが特徴。 "Mediocris"はラテン語で「普通の、中間的な性質」を意味する。 積雲は上昇気流によってできるため、並雲の雲頂はどんどん上昇して成長していく。雲頂が非常に高く盛り上がって、雲の底からてっぺんまでの高さが数千m~1万mに達すると次段階の雄大雲になる。 夏の夕立などでは、並雲がみるみるうちに成長していき雄大雲になったかと思えば、積乱雲にまで成長して雷雨を降らせることが多い。.

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世界気象機関

世界気象機関(せかいきしょうきかん、World Meteorological Organization; WMO、Organisation Météorologique Mondiale; OMM)は、国際連合の専門機関の一つで、気象事業の国際的な標準化と改善および調整、並びに各加盟国・地域間における気象情報・資料の効率的な交換の奨励を主な業務としている。本部はスイスのジュネーヴにあり、国連開発グループ(UNDG)の一員である。 1873年に創立された政府間組織である国際気象機関(International Meteorological Organization; IMO)が発展的に解消し、1947年に世界気象機関条約が採択され、1950年にWMOとして設立された。翌年、気象学(気象と気候)およびオペレーショナル水文学等、これらに関連する地球物理学の分野における国際連合の専門機関として登録された。 2015年3月現在、世界の185の国と6の地域が参加している。日本は1953年9月10日に加盟した。.

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下降気流

下降気流(かこうきりゅう)とは、何らかの原因によって鉛直下向きに起こる大気の運動をいう。下降流(かこうりゅう)ともよばれる。 高気圧は通常この下降気流を伴い、それが晴天を引き起こす主な理由ともなっている。また、台風の中心部分(目とよばれる)でも下降気流が観測されている。同じく積乱雲も発生から数時間(積乱雲にもよるが)は上昇気流を観測しているが、衰弱期になると弱い下降気流が観測され、積乱雲によってはこの下降気流が極端に強く気象災害を及ぼすこともある(これをダウンバーストという)。下降気流の多くは地上付近で地面にぶつかり風が四方に発散している。特に積乱雲の雲底が高く、雲底の下の大気が乾燥しているほど下降気流が強くなる傾向がある。 下降気流の発生の原因は様々だが、例えばある種の高気圧を例にとってみると、上空付近の空気が地上付近より冷えており、上空と地上の大気の密度の差で下降気流が起きることがある。.

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乱層雲

乱層雲(らんそううん)は雲の一種。空全体を覆い、厚さや色にむらが少なく一様で、暗灰色をした雲。雨雲または雪雲とも呼ばれ、降水をもたらす雲の代表格である。.

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乳房雲

乳房雲(ちぶさぐも、にゅうぼうぐも、にゅうぼううん 英:Mammatus、ラテン語学術名:Mamma)とは、雲底からこぶ状の雲がいくつも垂れ下がっている状態のこと。その形は乳房、泡などとも形容される。巻雲、巻積雲、高積雲、高層雲、層積雲、積乱雲に現れる。 学術名はラテン語の"Mamma"(「乳房、胸」を意味する)にちなんで名づけられた。 雲底で下降気流や渦流が発生しているとき発生する雲。積乱雲の場合、雲の中に大量の雨粒や雪・氷の粒が蓄えられているようなときに、乱流を伴った下降気流が生じることがある。雲の中の気流は多数の乱流(渦)を持った下降気流、雲の下の気流は上昇気流または雲の中よりも弱い下降気流であるため、雲の底面付近で気流の衝突が起こる。すると、雲の中の乱流がこぶ状の雲となって現れる。積乱雲やそれに付随する雲で見られることが多いが、それ以外の雲でも、乱流のあるときに現れることがある。 乳房雲の出現は強い下降気流の発生を示唆しており、下降気流に伴って降る大雨や雹、雷に注意が必要である。また、はっきりとしたこぶが現れた場合は激しい気流の渦が発生していることが考えられ、上空では乱気流、地上近くでは竜巻が発生する恐れがある。ただ、上空高い所の乳房雲(巻雲や巻積雲など)は乱流が原因といってもその影響が地上にまで及ぶことは考えにくく、地上の竜巻よりも上空の乱気流への警戒が必要である。 積乱雲など、特に上空の低い所に現れる乳房雲は、アメリカでは竜巻の前兆として広く知られている。 Image:Riesiger Cb mit mammatus.jpg|積乱雲の上部にできた乳房雲 Image:Mammatus cloud02.jpg|畝状の層積雲に現れた乳房雲 Image:Mammatus clouds and Sutro tower.jpg|一部が尾流雲に変わりつつある乳房雲 Image:Mammatus Clouds.png|夕日に照らされて浮かび上がる乳房雲.

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二重雲

二重雲(にじゅううん, duplicatus)とは、同じ類(基本形)の雲が、同時に2層以上に重なって現れる状態。雲形分類では、「雲塊の配列による分類」にあたる変種の1つ。巻雲、巻層雲、高積雲、高層雲、層積雲に現れる。 二重巻雲 学術名"duplicatus"は、ラテン語で「倍になった、二重になった」という意味があり、これに因んで名付けられた。 太陽が出ている日中や夜中の月が出ている時であれば、雲の影ができるので二重雲を探す目安になる。ただ、二重になっているのが同類の雲かを、さらに確かめる必要がある。 高度によって風向や風速が異なるときに出現する。天気が変わるときに出現しやすい雲である。.

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レンズ雲

富士山 はなれ笠 レンズ雲 (レンズうん、レンズぐも、Lenticularis)は、巻積雲、高積雲、層積雲に見られる雲種の1つ。凸レンズの様な形をした特徴的な雲。巻積雲の場合はレンズ状巻積雲、高積雲の場合はレンズ状高積雲、層積雲の場合はレンズ状層積雲とも呼ばれる。 筑波山にできた傘雲 学術名"Lenticularis"は、ラテン語で「小さなヒラマメ」を意味する。"lentil"(ヒラマメ)は"lens"(レンズ)の語源となった言葉であり、"lenticular"は英語で「レンズ状の」を意味する。 山や山脈において、風と地形の影響によって、山頂付近を湿った空気が昇る際に断熱冷却されてできる。傘雲、笠雲などは、この山のてっぺんにできるレンズ雲を指す呼び名である。 また、山から離れた場所でも発生する。これは山岳波が原因である。風が山を越えた際に、その上下運動が波となって、減衰しながらも形を保ったまま風下側に流れ、定在波となって山と同じ作用を及ぼす。吊し雲(つるし雲)と呼ばれることが多いほか、ロール雲、ローター雲、巻き雲などとも呼ばれる。山岳波は上空に向かって上昇することも多く、山の高さよりも高い所にできることがある。また、山の高さ付近を伝わる山岳波の振動が上空の気流にも影響して、上空に別のレンズ雲が現れ、時に二重のレンズ雲になることもある。この上空の雲だけを指す呼称として「レンズ雲」を用いる場合もある。 上空の風が強いときに発生することが多い。多くの場合、風が強く吹く前兆、あるいは天候が悪化する前兆だとされるが、これは強風がやってくるときは上空から現れやすいことや、低気圧や前線といった悪天候の要因に伴って強風が吹くことが多いことからも理屈が通る。世界各地でも悪天候を知らせる観天望気の1つとして知られている。ただ、同一地点のレンズ雲でもさまざまな形があり、中には好天の前兆とされているものもある。また、数十分~数時間持続することが多い。 笠雲や吊るし雲などは、乱気流の原因となる山岳波を視覚的に見ることができる数少ない証拠となる。そのため、航空分野でも危険な雲として知られている。 レンズ雲の多くは、雲の十種分類では高積雲にあたる。積雲の亜種とされるが、積雲ではなく、積雲のような構造をした雲である。 傘雲、笠雲などはレンズ雲である。また、積雲や積乱雲の頂上部にできる頭巾雲やベール雲にはレンズ雲と似たものもあるが異なる分類の雲である。 ファイル:Lenti bayern 190604-2.jpg|夕焼けに染まるレンズ雲 ファイル:Standing wave clouds formed in the lee of Mt.

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ベール雲

ベール雲(ベールぐも、Velum)とは雲頂の上部に水平に薄く広がる雲。ヴェール雲とも呼ぶ。層積雲、高層雲、または巻雲に見られる雲の副変種。 ベール雲 "Velum"はラテン語で「船の帆、テントのフラップ」といった意味があり、これが転じて現在の「ベール」の意味となった。雲の名前もこれに由来する。 積雲の雲頂高度付近に薄い湿った安定層があると、積雲の発達による上昇気流で押し上げられて、積雲の上部に頭巾をかぶったような雲ができる。規模の小さなものは頭巾雲、規模の大きなものをベール雲と呼ぶ。雲頂とは密着していることもあり、離れていることもある。上から見るとドーナツ状で、横から見るとベール状に見えるのでこの名がつけられた。このようなときには、積雲はあまり発達しない。 時々、ベール雲を積雲が突き抜けることがあり、この場合はその形状から、俗に襟巻(えりまき)雲とも呼ぶ。 雲形分類では、主要な雲形に付随する雲として「副変種」と位置付けられる。.

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アーチ雲

アーチ雲(アーチぐも、arcus)とは、厚い積乱雲や積雲の下にある、アーチのような形をした雲のこと。ロール雲、棚雲などとも言う。雲形分類では副変種に分類される。 巨大なお椀や皿をひっくり返し、それの半分だけが見えているような形の雲である。 "arcus"はラテン語で「弓、橋」を意味し、これに因んで名づけられた。 はっきりした形のアーチ雲 荒天時に見られ、積乱雲や積雲の雲底近くにできる雲である。特に、大気の不安定によって発達した局地的な寒冷前線(ガストフロントなど)の前線面に沿ってでき、激しい対流を伴うことが多い。 気温差のある暖気と寒気が衝突した局地寒冷前線の前線面で、暖気と寒気が収束しながら上昇すると、気圧の低下と温度差によって雲が生じる。これが前線面に沿ってでき、積乱雲や積雲本体へとつながる。 この雲が見られるということは、激しい対流が発生してそれが移動しているということを示し、その前後の時間に突風や大雨、雷、雹などの荒れた天気が発生することが多い。 アーチのような形は不明瞭になることも多いが、異様なほど明瞭な形になることがある。形が明瞭で輪郭がはっきりしているほど、対流が整っていて、雲の内部と外部の温度差や湿度差が大きいと考えられる。 平原の上のアーチ雲を撮影したパノラマ写真.

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もつれ雲

もつれ雲(もつれぐも、intortus)とは、すじ状の巻雲がお互いにからみ合い、すじがもつれたような状態のものである。国際雲図帳(雲形分類)では、雲の配列による分類である変種の1つ。もつれ雲は巻層雲や巻積雲には現れず、巻雲だけがもつ変種である。.

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国際雲図帳

国際雲図帳(こくさいうんずちょう、英:)とは、気象学における雲の分類(雲形分類)の基準を示した、世界気象機関 (WMO) 発行の書籍・学術資料。 WMOをはじめとした世界の気象学者の協議によって定められた雲の分類を、世界中の気象学者はもとより、一般の気象観測者向けに解説したもの。 1897年に最初の版が発刊(1896年作成)、その改定が重ねられ、その最新版は、第I巻は1975年版、第II巻は1987年版であり、現在採用されている。 19世紀に気象の研究をしていたルーク・ハワード(Luke Howard)は、自ら考案したcumulus(積雲)、stratus(層雲)、cirrus(巻雲)、nimbus(乱雲)などの語を用いて雲の基本形(雲類)7種を命名した。その後、ヨーロッパの有識者らが協議して、ハワードの命名を参考に10種の雲の基本形を考案し、国際雲図帳初版に掲載した。これは後に、1951年に設立されたWMOに移管された。現在では、10基本形、14種、9変種、9副変種が定められている。.

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積乱雲

積乱雲(せきらんうん)とは、何らかの原因で発生した強い上昇気流によって積雲から成長して塔あるいは山のように立ち上り、雲頂が時には成層圏下部にも達することがあるような、巨大な雲のことである。積乱雲の鉛直方向の大きさは雲の種類の中でも最大であり、最高部から最低部までの高さは1万メートルを超えることもある。また、他に雷雲(らいうん)、入道雲(にゅうどうぐも)などの言い方がある。.

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積雲

積雲(せきうん)は、晴れた日によく発生する、綿のような形をした雲。綿雲(わたぐも)とも呼ばれ、形状は綿菓子にも喩えられる。上部はモコモコしていて形がよく変わるが、雲底は平たくほとんど上下しない。上に向かって成長し、下や横にはほとんど成長しないのが特徴。また、雲内部の雲粒の密度が高く、日光が当たった時の明暗がくっきりと表れるのも特徴である。.

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竜巻

巻(たつまき、英語、ドイツ語、スペイン語:Tornado)は、積乱雲の下で地上から雲へと細長く延びる高速な渦巻き状の上昇気流。トルネードとも呼ばれる。ハリケーンや台風と混同されやすいが、それらとは全く異なる。 突風の一種で、規模が小さく寿命が短い割に、猛烈な風を伴うのが特徴。地上で強い竜巻が発生すると、暴風によって森林や建物などに甚大な被害をもたらすことがあり、災害をもたらす典型的な気象現象の一つとされている。 竜巻の水平規模は平均で直径数十メートル、大規模なものでは直径数百メートルから千メートル以上に及ぶ。その中心部では猛烈な風が吹き、ときには鉄筋コンクリートや鉄骨の建物をも一瞬で崩壊させ、人間を含む動物や植物、大型の自動車なども空中に巻き上げてしまうことがある。1ヶ所に停滞するものもあるが、多くは積乱雲と共に移動する。その移動速度は様々で、まれに時速100km/hを超えることもある。 竜巻は、台風・熱帯低気圧や温帯低気圧に比べてはるかに局地的であるため、気象観測施設上を通過することが希であり、中心の気圧を実測した例はほとんどない。わずかな観測例から、中規模のもので950hPa程度と考えられる。なお、F4規模のトルネードでは、2003年、アメリカ・サウスダコタ州において850hPaの観測報告がある(右図参照)。.

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無毛雲

無毛雲(むもううん、Calvus)とは、積乱雲に見られる雲種の1つ。無毛積乱雲ともいう。 積乱雲のうち、雲頂が丸く、毛羽立ったような雲が付いていない状態のものを指す。驟雨や雷を伴うことが多いが、外観上は雄大雲との区別が難しい。 "Calvus"はラテン語で「むき出しの、露出した」といった意味があり、これにちなんで名づけられた。.

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隙間雲

隙間雲(すきまぐも, perlucidus)とは、空を広範囲に覆ってしまう雲の中でも、隙間があってそこから空が透けて見えるような雲のこと。高積雲と層積雲に現れ、雲の透明度による分類である変種の1つ。「すきま雲」とひらがな表記することもある。また、まだら雲とも呼ぶ。 学術名"perlucidus"は、ラテン語で「光が通り抜けるのを許容する(光が通り抜けられる)」という意味があり、これに因んで名付けられた。 小さい雲片が集まって斑点のようになったものや、大きな層状の雲に細かい切れ間が多数できたものなどが、この雲に分類される。 高積雲はもともと多数の雲辺が隣り合って並ぶ雲であり、隙間高積雲はその雲がつぶれたような形をしている。層積雲の場合、小さな雲辺が成長して巨大になっていく過程で、隣り合う雲同士がくっついてその間に隙間ができることで隙間層積雲になる。いずれも、雲が成長して空全体に広がっていく過程でできるもので、曇りや雨の前触れとして現れることが多い。 これに似た変種として、太陽や月の位置が分からないほど厚い雲は不透明雲、同じく位置が分かるような薄い雲は半透明雲と呼ばれているが、これらの雲も曇りや雨の前触れとして現れる。.

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頭巾雲

頭巾雲(ずきんぐも、Pileus)とは雲頂の上部に水平に薄く広がる雲。層積雲、高層雲、または巻雲に見られ、層積雲の場合は頭巾状層積雲、高層雲の場合は頭巾状高層雲、巻雲の場合は頭巾状巻雲ともいう。 "Pileus"はラテン語で「帽子」を意味し、これにちなんで名づけられた。 積雲や積乱雲の雲頂高度付近に薄い湿った安定層があると、積雲の発達による上昇気流で押し上げられて、積雲の上部に頭巾をかぶったような雲ができる。規模の小さなものは頭巾雲、規模の大きなものをベール雲と呼ぶ。雲頂とは密着していることもあり、離れていることもある。上から見ると傘状で、横から見ると頭巾状に見えるのでこの名がつけられた。このようなときには、積雲はあまり発達しない。 レンズ雲とは似ているが異なる。レンズ雲は雲頂ではなく山頂にできる。 雲形分類では、積雲や積乱雲に付随する雲として「副変種」と位置付けられる。.

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高層雲

層雲(こうそううん)は雲の一種。灰色のベール状あるいは層状の雲で、空の広範囲を覆うことが多い。朧(おぼろ)雲ともいう。.

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高積雲

積雲(こうせきうん)は雲の一種。小さな塊状の雲片が群れをなして、斑状や帯状の形をつくり、白色で一部灰色の陰影をもつ雲のこと。まだら雲、ひつじ雲、叢雲(むら雲)とも言う。.

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霧状雲

霧状雲(きりじょううん、Nebulosus)とは、巻層雲や層雲に見られる雲種の1つ。霧状巻層雲、霧状層雲ともいう。雲とそれ以外の空との境目がはっきりせず、輪郭がぼやけた雲。 "Nebulosus"はラテン語で「霧状の」を意味し、これにちなんで名づけられた。 巻層雲や層雲はもともと輪郭がほかの雲に比べてはっきりしないが、特に輪郭が分かりにくいものがある。これは、雲に含まれる雲粒の大きさが小さく密度も低い場合、つまり雲が薄い場合が多い。 地上に現れる霧の雲(層雲)などはまさに霧状雲である。ただし、層雲は見る側と雲の距離が近いためにぼやけて見えるのに対し、巻層雲は雲自体の密度が低いことが主因となってできる。そのため、霧の雲の場合は密度が高くても輪郭がぼやける。.

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蜂の巣状雲

蜂の巣状雲(はちのすじょううん、Lacunosus)とは多少規則的に分布した丸い穴が開いている比較的薄い雲。穴が縁取られているため蜂の巣のように見える。 雲形分類では、雲塊の配列、雲の透明度による細分類である「変種」として扱われ、主に上層の巻層雲や中層の高積雲に現れ、まれに下層の層積雲にも見られる。 学術名"Lacunosus"は、ラテン語で「穴または溝のある」といった意味があり、これにちなんで名づけられた。 雲中に下降気流が発生した時に現れる変種である。上昇気流が優勢で雲の形が維持された状態から、次第に下降気流が優勢となってくるとできる。下降気流の部分だけ雲が蒸発することで、蜂の巣のようなまばらな雲の消え方になる。強い下降気流よりも、弱くてかつ広範囲に発生する下降気流のほうができやすい。 下降気流が一般的に天気が良くなる前兆とされるのと同じで、この雲が発生すると次第に晴れて天気が良くなってくるとされる。 雲が消えるときにできる雲で、形の変化が激しいため、空をよく観察していなければ見つけることができないような珍しい雲である。.

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肋骨雲

肋骨雲(ろっこつうん、ろっこつぐも, vertebratus)とは、太い帯状の雲を中心に、その側方に毛のような雲が伸びているもの。肋骨や魚の骨、鳥の羽根などに形容されることが多い。あばら雲、羽根雲ともいう。雲形分類では、「雲塊の配列による分類」にあたる変種の1つ。巻雲のみに現れる。 学術名"vertebratus"は、ラテン語で「脊椎骨の形(をした)」という意味があり、これに因んで名付けられた。 巻雲が濃くなり空に浮かぶ雲の割合が増えてくるときに出ることが多く、雨や曇りの前兆とされる。.

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鉤状雲

鉤状雲(かぎじょううん、Uncinus)とは、巻雲に見られる雲種の1つ。鉤状巻雲と呼ぶこともある。学術名はラテン語の"Uncinus"(フック)に由来する。 よく見られる、鉤の形がはっきりとしない鉤状雲。 毛や繊維のように細いすじ状で、すじの先端が釣り針のように曲がっていることが特徴。すじの先端が曲がっていない場合は、毛状雲となる。また、すじの先端が丸まって塊のようになると、房状雲となる。 鉤状雲は、高い高度ででき、周囲の温度は-40℃~-50℃にもなる。この雲は上空高くの気流の流れによって雲が引き伸ばされてできると考えられており、温暖前線や閉塞前線が近づいている時に見られることが多い。鉤状雲は、高層のジェット気流が日本付近を通過するために高層の空気の速度が速い、春や秋によく現れる。 巻雲の中では最も出現頻度が高い雲種。.

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積雲 雲(くも)は、大気中にかたまって浮かぶ水滴または氷の粒(氷晶)のことを言う荒木 (2014)、p.22。地球に限らず、また高度に限らず、惑星表面の大気中に浮かぶ水滴や氷晶は雲と呼ばれる。雲を作る水滴や氷晶の1つ1つの粒を雲粒と言う。また地上が雲に覆われていると、霧となる。 気象学の中には雲学という分野も存在する。これは、気象観測の手段が乏しかった20世紀前半ごろまで、気象の解析や予測に雲の形や動きなどの観測情報を多用しており、雲の研究が重要視されたことを背景にしている。気象衛星などの登場によって重要性が薄くなり雲学は衰退してきている。 また、雨や雪などの降水現象の発生源となる現象であり、雲の生成から降水までの物理学的な現象を研究する雲物理学というものもある。.

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雄大雲

大雲(ゆうだいうん、Congestus)とは、積雲に見られる雲種の1つ。雄大積雲ともいう。積雲は発達の過程で3つの雲種に分類されるが、雄大雲はそのうち最後の段階である。大気が不安定で、でき始めてから時間が経った積雲に見られることが多く、雲頂(雲のてっぺん)が盛り上がっていて雲底(雲の底)からの高さが非常に高いことが特徴。 "Congestus"はラテン語で「積み重ねる、積み上げる、蓄積する」といった意味があり、これにちなんで名づけられた。 積雲が上昇気流によって急速に成長していくと、雲頂は高度数千m、時には1万mを越すほど高くなる。シュークリーム型などと形容される前段階の並雲とは一線を画した規模であり、この点から両者を区別する。また、雄大雲の中で成長した雨粒や氷の粒はやがて落下し始めるが、雨や雪、雹などが大量に落下し始めて雷も鳴るようになると、積乱雲と呼ぶ。雄大雲が積乱雲と違うのは、雷が確認されないこと、雲頂の少なくとも一部がほつれたり毛状になっていないことの2点である(気象観測の手引き・気象庁)。.

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降水雲

降水雲(こうすいうん、Praecipitatio)とは、多くの雲種にみられる雲の副変種の1つ。雲の高度にかかわらず、雲から大量の雲粒が落下し地上に到達すれば見られるので、高層雲、層積雲、積乱雲、積雲、乱層雲、層雲の計7種に見られる。雲の下から筋状や柱状の白っぽい霧のようなものが垂れ下がったように見える。雲の先端が地上に達しているのが特徴。地上に達しなければ、尾流雲となる。 降水条(こうすいじょう, Fall streaks)とも言う。雨、雪、霰などの降水が雲から地上に落下している際にできるものである。晴れや曇りから雨や雪などに天候が変わる際に、必ずと言っていいほどよく見られる雲である。ただ、一般的には雲としては認識されないことが多い。一般的な雲とは違い、雲を構成する水滴や氷晶の大きさが格段に大きいのもその理由である。乱層雲から雨(あるいは雪)が降っているときなどは、周りの景色一面が薄い降水雲となるため、雲とは認識されにくい。一方、積乱雲から狭い範囲に雨(あるいは雪)が降っているとき、いわゆる集中豪雨(集中豪雪)のときなどは、灰色がかった降水(降雪)雲を容易に判別することができる。 虹はまさに、観察者がいる地点では降水がほとんど無く、太陽と逆方向に降水雲があるときに見られる現象である。 Image:Rain cloud swifts creek 0107.jpg|山地での降水雲 Image:FoggDam-NT.jpg|平原での灰色の降水雲 Image:Kourou rain pluie.jpg|海辺の白い降水雲 Image:Regnbyge.jpg|平原を横切る黒い降水雲.

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毛状雲

毛状雲(もうじょううん、Fibratus)とは、巻雲や巻層雲にみられる雲種の1つ。巻雲の場合は毛状巻雲、巻層雲の場合は毛状巻層雲と呼ぶことがある。毛や繊維のように細いすじ状で、すじの先端が曲がっていないことが特徴。すじの先端が曲がっている場合は、鉤状雲となる。また、すじの先端が丸まって塊のようになると、房状雲となる。 "Fibratus"はラテン語で「繊維のような」を意味し、これにちなんで名づけられた。 多くの場合毛状雲は、対流圏の高いところに吹く強風に煽られるため、同じ場所にとどまることが無く、形が変わりやすい。.

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波状雲

波状雲(はじょううん、なみじょううん, undulatus)とは、空の広範囲に広がる雲のうち、波のような模様があるもの。畝(うね)雲ともいう。雲形分類では、「雲塊の配列による分類」にあたる変種の1つ。巻積雲、巻層雲、高積雲、高層雲、層積雲、層雲に現れる。 学術名"undulatus"は、ラテン語で「波のある」という意味があり、これに因んで名付けられた。 雲類(雲の基本形)に関係なく、この雲の成因は重力波の一種である大気波だと考えられている。大気波にはいろいろな波長があるが、短い波長の大気波が地面と平行に進んでいると、大気波によって空気が上下に動かされる。このようなときに、そこの大気が雲のできやすい気温・湿度等であれば、持ち上げられた部分に雲ができ、引き下ろされた部分は雲ができない。 また、波紋のように同心円状に並ぶ曲線の波状雲もある。向きが異なる複数の大気波が同じ所に同時にやってくると、いろいろな方向をした波状雲ができることもある。 いわば水面にできる波紋が大気中でできるようなもので、それが偶然雲となって現れるものである。しかし、この雲は6つの雲類で見られるため、珍しい雲ではないが。ただ、層雲などではほとんど現れない。 また安定した波動により同じ場所に長時間滞留することがあり、このような一見通常とは異なると感じられる特徴から地震雲として紹介されてしまうことがある。 放射状雲とは基本的に同じ成因であり、見え方が異なるだけである。 波状高層雲 2009年、英・雲評価学会によって新種認定された雲に「アスペラトゥス波状雲」がある。アスペラトゥス(asperatus)とは"荒々しい、荒れ狂った"といった意味であり、アスペラトゥス波状雲は日本語にすれば「荒狂波状雲」となる。 近年発生が頻発しているが詳しい原因は分かっていない。.

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漏斗雲

漏斗雲(ろうとうん、funnel cloud, ラテン語学術名Tuba)は、竜巻に伴って発生する細長い雲。竜巻の渦の中心線に沿って親雲(竜巻の母体となる積乱雲や積雲)の雲底から地上に向かって伸びる。 雲底に近い部分ほど太く、地上に向かって先細りになり、形の明瞭なものは漏斗の形に似ているのでこう呼ばれる。昔の人々は、雲に頭を突っ込んだ巨大な蛇や竜の尾だと考えて「竜巻」の語源となった。実際には形状は様々で、蛇の胴体や象の鼻状の細長いものばかりでなく、太い柱状のものや、はっきりした形を取らず、煙の柱や霧の塊のように見えるものもある。 竜巻の中心付近では気圧が急激に下がっているため、巻き込まれた空気中の水蒸気が減圧のため冷やされて水滴となり、漏斗雲を形成する。従って湿度が高い空気中では竜巻が弱い場合でもできやすく、乾燥していると強い竜巻でもできにくい。そのため、漏斗雲の太さや有無で竜巻の強弱を目測する事は危険である。かつて、明瞭な漏斗雲を伴う竜巻が青函連絡船の船尾を通過したが、無被害だったという実例がある。また、形状が不明瞭で煙の柱状に見える場合のほうが竜巻の勢力が強いことが多い。 水上竜巻の場合、豊富な水蒸気により明瞭な漏斗雲が形成されるが、竜巻の勢力はむしろ弱い場合が多い。 竜巻は豪雨の最中に起こることが多く、夜間に発生する場合もあり、漏斗雲を目撃したり撮影する機会は多くない。 雲形分類上は、積乱雲や積雲の一部が変形した「副変種」とされている。.

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濃密雲

濃密雲(のうみつうん、ラテン語学術名spissatus、略号spi、)とは、巻雲に見られる雲種の1つ。濃密巻雲と呼ぶこともある。学術名はラテン語のspissatus(厚くなった、濃密になった)に由来する。 毛状雲、鉤状雲、房状雲、塔状雲などの他の巻雲の雲種と異なり、雲が濃く広がったものである。雲の輪郭は薄いすじ状になるため、巻雲と分かる。また、他の巻雲に比べて濃く、白い雲の色がはっきりと見える。名前のような厚く濃密な雲になり、時には空全体を覆って太陽の光を弱めることもある。 夏の夕立の際などには、積乱雲が発達して雲の頂上が風の強い大気上層に達したとき、雲が水平に広がってきて濃密雲になることが多い。.

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成層圏

成層圏(せいそうけん、stratosphere)とは、地球の大気の鉛直構造において対流圏と中間圏の間に位置する層である。対流圏と成層圏との境目は対流圏界面(高度は極地で約8km、緯度が低くなるに従って高くなり赤道付近で約17km)、成層圏と中間圏との境目は成層圏界面(高度約50km)と呼ばれる。.

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房状雲

房状雲(ぼうじょううん、Floccus)とは、巻雲、巻積雲、高積雲に見られる雲種の1つ。房状巻雲、房状巻積雲、房状高積雲と呼ぶこともある。ごくまれに層雲にも見られることがある。巻積雲や高積雲の場合、雲の1つ1つの塊(雲片)が丸いこと、巻雲の場合は細いすじ状の雲の先端が丸くなっていることが特徴。見かけることはあまり多くない雲だとされている。 "Floccus"は、ラテン語で「羊毛の房、綿毛、ふわふわした」といった意味があり、これに由来して名づけられた。.

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断片雲

断片雲(だんぺんうん、Fractus)とは、積雲や層雲に見られる雲種の1つ。断片積雲、断片層雲ともいう。積雲や層雲が崩れたり、ちぎれたような形をしている。 "Fractus"はラテン語で「壊れた、ぼろぼろの」といった意味があり、これにちなんで名づけられた。 密集した層雲の端で雲が離れながら消えていくとき、小さな積雲が消えかけているときなどにできる。よく晴れて風が強いときは断片積雲がよく見られる。はっきりとした形のある積雲や層雲が次々と断片雲になって消えていくようなときは、天気が良くなってすっきりとした晴れになることが多い。また、雨や雪の直後に見られることも多い。.

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放射状雲

放射状雲(ほうしゃじょううん、radiatus)とは、平行に並んでいる細長い帯状の雲が、地上から観測することで遠近法により放射状(放射線状)に並んで見えるもの。巻雲、高積雲、高層雲、層積雲、積雲に現れる。雲形分類では、「雲塊の配列による分類」にあたる変種の1つ。 学術名"radiatus"は、ラテン語で「放射している」という意味があり、これに因んで名付けられた。 上空から、例えば地表からの高度が数十~数万kmの人工衛星から見て、平行に並ぶ細長い雲列があるとする。これを地上から見ると、空の端の1点または2点から放射状に並ぶ細長い雲列に見える。これは、雲と観測者の位置関係の違いによって起こる。上空では観測者と雲の距離は雲列のどの地点を取ってみてもほとんど同じなので、同じくらいの大きさに見える。しかし、地上では観測者に近い雲との距離(数百m~数千m)と遠い雲(最大数十~数百km)との距離は大きな差があるので、近い雲は大きく、遠い雲は小さく見える遠近法の原理により放射状に見える。 ただし、もともと上空から見ても、並行ではない放射状の雲列を含めることもある。これは、地上の1地点から観測しただけでは、本当は平行か放射状か判断するのが難しいためであり、2地点または3地点から観測すると判断可能になる。 トランスバースラインやシーラスストリークなどのジェット巻雲ではかなりの高確率で出現する雲変種。高積雲や積雲など他の雲種で出現した場合も含め、悪天候が近いときに出現する雲である。 また、何十本ものすじ状の雲が放射状になった姿は不気味で、地震の前兆である地震雲ではないかと言われることも多い。ただ、気象性の雲として説明できる場合も多い。 波状雲と似た所が多いが、平行(波状)か放射状か、という見かけ上の並びで区別し、それ以外に大差は無い。.

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扁平雲

扁平雲(へんぺいうん、Humilis)とは、積雲に見られる雲種の1つ。扁平積雲ともいう。積雲は発達の過程で3つの雲種に分類されるが、扁平雲はそのうち最初の段階である。でき始めてすぐの積雲に見られることが多く、雲頂(雲のてっぺん)が平らであることが特徴。 "Humilis"はラテン語で「低い、小さな、わずかな」といった意味があり、これにちなんで名づけられた。 積雲ができ始めてすぐに水平方向の強い風が吹くと、扁平雲が長くその形をとどめることがあるが、ほとんどはすぐに雲頂が盛り上がってきて次段階の並雲になる。積雲は上昇気流によってできるため、すぐに雲頂が上昇していくためである。.

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